平成22年9月吉日 関 係 各 位 インラインアルペン世界選手権報告 さる9月11日、12日に、ドイツ ウンターレンジンゲンに於いてインラインアルペン 世界選手権が開催され、INSAから5名の選手を派遣いたしました。ヨーロッパではイン ラインスポーツの認知はもちろん、インラインアルペンという競技はドイツを中心に広まっ ており、昨年から今年にかけてのロシアの参戦。我々INSAの加盟により、今年初めての 世界選手権の開催となったのです。 日本では、INSAシリーズ戦の他、彩湖ドーマンカップがインラインアルペン競技として 知られておりますが、独自のスタイルを形成しており、今回の世界選参戦で世界規格の競技 として新しいムーブメントを画策しております。 さて、日本チームは8日に現地入りし、9日に公式トレーニングをおこない、屈指の難コ ースに驚くばかりの日本選手でしたが、ヨーロッパ選手とロシア選手の滑りに圧倒されなが らも調整を重ねました。10日には、ドイツ パワースライドチームとの合同練習をおこな い、狭いコースを利用してのスタンスの調整、パワースライドチームコーチからヨーロッパ の新しいテクニックと今までのテクニックをレクチャーされ、今後のレベルアップにもつな がるトレーニングに、日本選手一同感銘する一日となりました。 そして11日は、インターナショナルカップに出場。男子では、海野選手36位、山川選 手40位、安藤選手49位、女子では、見谷選手39位、中野選手44位とまずまずのスタ ート。世界屈指の難コースを滑り切ることができました。 12日は、第一回となるインラインアルペン世界選手権が青空の中開催されました。コー スは一緒なれど、前日とは雰囲気が一転し、さすが世界選という感じをひしひしと感じたの は僕だけではないでしょう。コースサイドには、2000名ほどの観客が並び、FISワー ルドカップさながらに鳴らし物が鳴り響きます。期待と不安を胸に日本チームは、日本人初 の世界デビューを果たしました。結果は、海野選手が0.08秒及ばず50位以内の二本目 に進めず、山川、安藤両選手ともセカンドカットとなってしまいました。女子は、なんとか 健闘し二本目までは進みましたが、見谷、中野両選手ともに二本目途中棄権となってしまい ました。ですが、今回は独立参戦となるFILAチームの男子で吉原考宣選手は34位、尾 崎惇史選手は41位、女子では木村明子選手が37位ときっちり成績を残し、日本選手の存 在をアピールすることができました。 今回の遠征を通じて感じたことを以下まとめると、 ① ドイツ国内では、国内レースが毎週おこなわれチルドレンクラスが充実している ② 子供でも国際級の斜面で大会開催ををしている ③ 選手の装備品(ヘルメット、脊髄パッド等)が充実し自己防衛が確立している ④ 国を代表するトップレーサーも参戦している クリスプトフ選手・・・・・リトアニア代表 バンクーバー五輪GS,SL出場 ⑤ ドイツ選手のなかには、スキーインストラクターも多い インライン=レーサー、スキー=インストラクター ⑥ インラインアルペンのための新たなテクニックやマテリアルが開発されている 以上のような点に日本との相違を感じ、さらなる発展を期待するものがありました。 インラインアルペンといってもやはりドイツが中心で、ヨーロッパ各国でもオーストリアや フランスは参戦しておらず、まだまだ発展途上なスポーツであることは否定できませんが、 世界規模での展開ができる醍醐味のあるレースであることには間違いありません。ヨーロッ パ各国においても、チェコやラトビアといった選手の強化や増加がみられ、ロシアの選手も 力を入れはじめています。 今後の日本国内での展開にも、子供へのインライン普及。ジュニアレーサーへのインライン アルペンの紹介など、起爆剤となりうる体験ができたことは、我々INSA にとって大きな 財産となりました。今回の世界選手権選手派遣を期に、アルペン種目の強化と展開を今後検 討していきたいと思います。 出場選手 男子 山川 潤(神奈川県) 安藤 海野 進(岐阜県) 義範(岩手県) 女子 中野 佐保里(長野県) 見谷 恵美(埼玉県) 尚、中学生、高校生選手も派遣候補に入っておりましたが、授業の関係上、遠征不可能の ため以上の5名のみの派遣となりました。 結果 山川 安藤 潤 進 インターナショナルカップ 40位 49位 世界選手権 二本目進出ならず 二本目進出ならず 海野 義範 36位 二本目進出ならず 中野 見谷 佐保里 恵美 44位 39位 二本目途中棄権 二本目途中棄権 全日本インラインスキー連盟 会長 海野 義範 大 会 風 景
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