EC が資金提供する FP7 マルチパートナー 研究プロジェクト1における第

この文書は J-BILAT プロジェクト(FP7 契約番号 244310)が FP7 へのご参加を検討されている日本の機関の方々にご
参考のために提供するものであり、原文の正式訳ではございません。ご利用にかかる不利益その他の責任は一切負い兼
ねますので了解の上、ご利用ください。なお、2011 年 6 月時点での最新の文書を訳しておりますが、実際のご参加に際
しては、その時点での最新の文書を必ず御覧くださいますようお願い申し上げます。
元文書: guideline-third-country-participants_en.pdf
EC が 資 金 提 供 する FP7 マル チパ ー トナ ー
研 究 プロジェクト 1に お け る第 三 国 参 加 者 との 協 力
プロポ ー ザ ル の 提 出 及 び 協 議 に 関 す る実 践 的 なアドバ イス
第三国参加者とは?
本書において、第三国参加者とは、研究活動・技術開発活動・実証活動に関する欧州共同体第 7
次研究枠組み計画(FP7)に関連しない EU 加盟国以外の国で設立された参加者のことである。
FP7 関連国の一覧については、以下を参照のこと。
ftp://ftp.cordis.europa.eu/pub/fp7/docs/third_country_agreements_en.pdf
第三国は、以下の 2 つのグループよりなる。
(a) 国際協力提携国(ICPC)2
(b) 高所得国
(1) 国際協力提携国
ICPC の一覧については、ftp://ftp.cordis.europa.eu/pub/fp7/docs/icpc-list.pdf を参照のこと。
ICPC からの事業体は(FP7 の「参加規則」(RfP)に定める最低限の条件を満たすことを条件に)
FP7 活動に参加することができる。当該事業体は、EC の資金提供を受ける資格を有している。当
該事業体は、間接的な研究活動のコーディネーターになることもできる。しかしながら、EC 資金の
管理者としてのコーディネーターの役割、紛争が発生した場合の資金回収の難しさ、訴訟又は EC
法の範囲内にない第三国で生じた不履行を考えると、第三国からの事業体を FP7 プロジェクトの
コーディネーターとして承認する場合は、慎重に判断し、協議中にその正当性が示されなければ
ならない3。
ICPC からの参加者は、コンソーシアムの EU 加盟国内のパートナーと同様の権利(例: 資金提
供、知的財産権)を有し、同じ義務(例: 財務報告、科学報告、監査、知的財産権)に従うものとす
る。コーディネーターは、プロポーザルの段階でこれを考慮する必要がある。ICPC からの参加者
1
協力及び能力個別プログラム(COOPERATION and CAPACITIES Specific Programmes)におけるもの。人
材及び構想プログラム(PEOPLE and IDEAS Programmes)の規則については、CORDIS
(http://cordis.europa.eu/fp7/home_en.html)を参照のこと。
2
ICPC の一覧表は CORDIS(ftp://ftp.cordis.europa.eu/pub/fp7/docs/icpc-list.pdf)で入手できる。
3
提案募集(例: 能力プログラムに関するある特定の国際協力活動に関するもの)で明示的な定めがある場合を
除く。
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は、他の参加者と同様に、助成契約及び(該当する場合に)コンソーシアム契約に署名しなけれ
ばならない。当該参加者の協力内容がプロポーザル及び業務記述書に記載されなければならな
い。ある種の問題について、ICPC からの参加者に係る特別条件を助成契約で合意することがで
きる。例えば、実費の代わりに一定額の資金提供を選択することができる。欧州委員会サービス
と参加者との間で合意することのできる可能な特別条件(第三国参加者向けのものを含む)の一
覧については、ftp://ftp.cordis.europa.eu/pub/fp7/docs/fp7-gaclauses-v3_en.pdf を参照のこ
と。
(2) 高所得国
本書において、高所得国とは、ICPC リストに記載がなく、FP7 に関連しない国のことである。とり
わけ、米国、カナダ、日本、韓国、シンガポール、オーストラリア及びニュージーランドが挙げられ
る。台湾、香港及びマカオ、バチカン、サンマリノ、モナコ及びアンドラも高所得地域とみなされる。
質問等に答えるプロジェクトオフィサーから詳しい説明を受けることができる。
l
高所得国からの事業体は(FP7 の「参加規則」(RfP)に定める最低限の条件を満たすことを
条件に)間接的な FP7 活動に参加することができる。しかしながら、当該事業体は通常、EC
の拠出金を受け取り、プロジェクトの参加に関連する費用を賄うことができない。つまり、高所
得国からの参加者は、他の資金源(自己資金、国内の研究費配分機関等)から参加費用を
賄う必要がある。高所得国からの事業体は、一定の条件を満たす場合に、例外的に EC の
拠出金を受けることができる。とりわけ、
ü
当該資金提供について二国間の科学技術協定その他 EC と事業体の設立国との間の
協定に定めがある場合。
ü
第三国(ICPC を除く)で設立された事業体に資金を提供する旨の明確な規定が作業プ
ログラム/提案募集に記載されている場合(例えば、Health 2009 WP における「欧州
の研究者に対する NIH プログラムの開放により、米国で設立された参加者も参加する
ことができ、本 WP 記載の保健テーマの募集において資金提供を受けることができ
る」)。
ü
募集/作業プログラムに上記の記載はないが、事業体の参加が間接的行動の実施に
不可欠である場合。言い換えれば、プロジェクト対象分野におけるその独自の経験/
能力(他のパートナーのかかる経験/能力の不足)を理由にプロジェクトでの当該組織
の参加が不可欠であり、代替資金源から資金を得る可能性がないため、EC の資金提
供なしではプロジェクトのタスクを遂行できない場合。これは例外事項であり、提案者は
その正当性を十分に証明しなければならない。4
4
高所得国からの参加者に関する EC 資金については、欧州委員会の支払承認官(Authorizing Officer)の特別
承認が必要とされる。
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モデル GA が提供する可能性を参加規則が定める拠出金の制限に違反する手段としてはならな
い(例: 第三国参加者に資金を提供するためコーディネーターが一括払金を取っておくこと、又は
第三国参加者を「下請人」としてその費用を負担すること)。
これらの要件を以下のサイトにまとめている。
http://cordis.europa.eu/fp7/public_en.html?Public=Outside+the+EU
通常資金提供を受ける資格がないことを除き、高所得国からの参加者は、コンソーシアムの他の
パートナーと同様の権利(例: 知的財産権)を有し、同じ義務(例: 科学報告、知的財産権)に従
うものとする。コーディネーターは、プロポーザルの段階でこれを考慮する必要がある。高所得国
からの参加者は、EC 資金を受けない場合でも、助成契約及び(該当する場合に)コンソーシアム
契約に署名しなければならない。このため、高所得国からの参加者は、プロポーザルの段階でこ
の条件に留意する必要があり、かつ、当該参加者の総務部又は法務部もこの条件を認識してい
な け れ ば な ら な い 。 協 議 中 、 自 身 に も 適 用 さ れ る モ デ ル GA の 付 属 文 書 II ( 一 般 条 件 )
(ftp://ftp.cordis.europa.eu/pub/fp7/docs/fp7-ga-annex2-v2_en.pdf)の条件に特別の注意を払
わなければならない。
EC 資金を受けない参加者のため、助成契約の財務及び支払規定を排除する趣旨の特別条項を
GA に加えることができる(例: 財務報告内容の証明書提出義務、財務監査又は財務管理に関
する条項の削除)。その他の規定(知的財産権に関するものを含む)はすべて適用される。
また、他の参加者と同様に、当該参加者の協力内容がプロポーザル及び業務記述書に記載され
なければならない。
その他拠出金を受けない高所得国からの参加者向けの特別条項を協議期間中に助成契約に加
えることができる。とりわけ、特別条項第 35 条の仲裁条項は、FP7 に関連しない第三国で設立さ
れた EC の拠出金を受けない事業体の要求に応じて、かつ、国内法が欧州司法裁判所の管轄権
に服さないことを理由に用いられるものである。利用可能な特別条項の一覧については、
ftp://ftp.cordis.europa.eu/pub/fp7/docs/fp7-ga-clauses-v3_en.pdf を参照のこと。
(3) ICPC 及び高所得国の参加者に関する一般的なアドバイス
a. 第三国参加者がコンソーシアムのメンバーになる時期
第三国からの事業体の参加が必須(適格基準)であり又は(プロポーザルの検討時に考慮の上)
推奨される場合は、関連する作業プログラム及びプロポーザルのテーマにその旨及び義務/推
奨の対象となる国又は地域が明記される。一般的に、作業プログラム又はテーマに特別な記載
がない場合であっても、第三国からの事業体の(資金提供を受けない)参加は常に可能である。
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b. Unique Registration Facility(URF)経由の登録
助成契約においては、第三国参加者を含む、参加者全員(研究者の所属機関又は会社)が
Unique Registration Facility(http://cordis.europa.eu/fp7/pp_en.html)を通じて登録される必要
がある。したがって、各研究者は、所属先が URF に登録されていないかどうかを確認しなければ
ならない。
登録及び承認には時間がかかる。したがって、プロポーザルを提出する間でも、資金提供の可能
性が生じると、また、遅くとも助成金に関する協議の開始直後に、登録に必要な書類や登録の進
め方を確認することをお勧めする。
c. 参加に必要とされる法的地位及び財務能力
他の参加者全員と同様に、第三国参加者は、自然人又は設立地の国内法に基づく法人である必
要がある。当該参加者は、提案する研究活動を遂行する財務能力を有していなければならない。
d. 協議中の第三国参加者の脱退の影響
第三国参加者が(助成契約の一般条件を承認しない等の理由により)協議中にプロジェクトから
脱退する場合、他の(新規又は既存の)参加者が個々のタスクを引き継ぐ必要がある。それに応
じて、業務内容及び金銭内訳を調整する必要がある。かかる脱退は通常、協議の大幅な遅れに
つながる。
第三国参加者がプロジェクトに参加できなくなる場合は、作業記述書への記載はされず、プロジェ
クトの知的財産に係る権利を有しないものとする。これは、当該参加者がプロジェクトの範囲外で
同じ又は同様の研究を遂行すべき場合であっても同様とする。
いかなる場合であれ、プロジェクトにおける第三国参加者の最低限の条件が満たされなければな
らない。
e. 助成契約の署名をコンソーシアム契約で代用できるか?
いいえ。コンソーシアム契約はプロジェクトのパートナー間だけの契約であり、欧州委員会サービ
スは当事者でないため、欧州委員会サービスとの助成契約に取って代わることはできない。
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f. 第三国参加者が書類を遅れて提出した場合の影響
助成契約を成立させる前に参加者全員が URF の認証を受ける必要があるため、その影響は、助
成契約交渉の大幅な遅れになる可能性が高い。ある状況においては、いくつかの理由(例: 当該
国の法律関係書類が EU の文書と異なる場合、すぐに入手できない場合、又は翻訳する必要が
ある場合)により、第三国参加者の認証が EU 加盟国の参加者の認証より時間がかかることがあ
る。
g. 第三国参加者の使用言語
プロポーザルは、1 つの言語(EU の公式言語の 1 つ)で提出する必要がある。プロポーザルに対
する第三国の協力内容はすべて同じ言語で提出する必要がある。
Unique Registration Facility(URF)に送付する文書は、自国の言語で提出する必要がある。た
だし、自国の言語が EU の公式言語でない場合は、翻訳証明付の/法定翻訳された英訳書類を
添付しなければならない。
(4) 海外領域(OCT)のケース
OCT からの個人(適当な場合は、OCT の関連する公的機関又は民間団体)は、OCT と関係があ
る加盟国からの事業体と同じように FP7 の参加資格を有するものとする。したがって、OCT で設
立された事業体は、加盟国で設立された事業体と同じ地位を享受し、第 7 次研究枠組み計画の
下で資金提供を受けることができる。