月刊 AMCPレポート

AMCパートナーズ株式会社
月刊 AMCP レポート
経営 VOL.22
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経営を支える“ヒト”と“ヒト”…②
明けましておめでとうございます。本年も、ご購読頂いてい
る先生方に少しでも有益となる情報を提供できるよう精進し
て参りますので、何卒宜しくお願い致します。
前号では『無意識のうちにスタッフを遠ざけるような対応を
していないかどうか、日常の言動を再度見直してみましょう』
というお話をさせて頂きましたが、「
「もしかすると…
もしかすると…、意外とあ
意外とあ
るかも知
るかも知れないので、
れないので、一度自分の
一度自分の言動を
言動を見直してみます
見直してみます。」
してみます。」
と仰る先生もおられました。素晴らしい姿勢だと思います。
さて、組織風土が改まって何でも言い合えるような『信頼
関係』が構築出来ますと、次は先生が“監督者(マネージャ
ー)”としてスタッフをマネジメントし、個々のスキルを上げること
が課題となりますので、今号・次号の2回にて、個
個々をスキル
アップさせるための
アップさせるためのマネジメント
マネジメントについてお話させて頂きます。
させるためのマネジメント
スポーツ界でも、チームが成績不振に陥ると真っ先にマネ
ジメント能力が疑われコーチや監督に責任が課せられますし、
企業経営においても業績不振は経営陣の責任になります。
つまり、院長の「マネジメント能力=そのための個々へのア
プローチ」も組織運営において非常に重要であり、その手法
を学ぶ必要がありますので、是非ご参考にして下さい。
【ケーススタディ】
ケーススタディ】
今回はP歯科医院で働く2人の歯科衛生士(DH)を例
に挙げ、それぞれの指導法についてご紹介させて頂きます。
■ A子さん
「一流の歯科衛生士」に向かって日々懸命に働いているが、
なかなかスキルが身につかず、先生も本人も悩んでいる。
■ B美さん
仕事のスキルにおいては、先生も太鼓判を押すほどである
が、与えられた以上の仕事はせず、やる気が感じられない。
やる気
スキル
A子
○
×
B美
×
○
この 2 人の「×」を「○」にするには、A子さんには“
“コーチン
グ ” 、B美さんには“
“ メンタリング”
メンタリング ” という手法が効果的と思わ
れ、それをタイプ別に上手に使い分けることが重要です。
今号では、まず「
「コーチング」
コーチング」のお話をさせて頂きましょう。
【A子
【A子さんを伸
さんを伸ばす“
ばす“コーチング”
コーチング”】
コーチングとは『
『相手の
相手の自発的な
自発的な行動を
行動を促すコミュニケーシ
ョンスキル』
A子さんに自信
ョンスキル』のことであり、簡単に申上げると、A
さんに自信
を持たせ、
たせ、積極性を
積極性を促すように持
すように持っていくことなのです。
っていくことなのです。
■ 上手な
上手なコーチ
「“怒る”より“叱る”」「褒め上手」「長所に目を向ける」
■ 下手な
下手なコーチ
「すぐ“怒る”」「褒め下手」「短所ばかりに目を向ける」
(例1) “スタッフが
スタッフが失敗した
失敗した場合
した場合”
場合”
上手なコーチ:『次はこういう風にしてみたらどうかな?』
下手なコーチ:『おい!何やってるんだ!!』
(例 2)
“日常の
日常の何気ないやり
何気ないやり取
短所の指摘)
指摘)”
ないやり取り(短所の
上手なコーチ:『A子さんのそういう所が良いよね。それで、○
○(欠点)ができたらもっと良くなるね(笑)』
下手なコーチ:『○○(欠点)は直さないといけないね』
今のA子さんは、先生にとって少し足手まといかも知れま
せんが、やる気は十分にあります。このようなスタッフは指導
方法次第でまだまだ伸びる可能性がありますので、先生が
「上手な
上手なコーチ」
コーチ」となって自信
となって自信を
自信を持たせ、
たせ、可能性を
可能性を最大限に
最大限に
引き出して頂
して頂きたいのです。
きたい
尚、後者のパターンを「下手」と決め付けていることに異議
を唱える方もおられるでしょう。確かに「失敗したら怒られる」
という恐怖感を持つことで伸びるスタッフも存在します。
しかし、それでは、抑圧されている感覚が抜けず、「消極
的な受け身人間」になってしまう、要は「院長の言うとおりにさ
えしておけば叱られない=自分からは何もしない」というタイプ
のスタッフになる可能性が高くなってしまうのも事実なのです。
やはり、コーチングを行う本来の目的は、「
「仕事の
仕事のレベルが
レベルが
高く、院長から
院長から指示
から指示を
指示を受けなくても、
けなくても、患者満足度(
患者満足度(※)を高め
るために積極的
るために積極的に
積極的に意見・
意見・提案できる
提案できる」
できる」スタッフの育成であり、
そのためには、スタッフが個々に「自信」を持つことが必要です
ので、是非「上手なコーチ」を目指して頂ければと存じます。
次号は、B美さんを伸ばす“
“メンタリング”
メンタリング”のお話です。
(※)今号の
)
今号の補足 : 患者満足度(
患者満足度(Patient Satisfaction)
… クリニック経営
クリニック経営における
経営における重要
における重要な
重要な概念であることは
概念であることは周知
であることは周知の
周知の事実ですが
事実ですが、
ですが、今の患者さんは
患者さんは「
さんは「上質な
上質なサービス」
サービス」を受けることに慣
けることに慣れ
ている傾向
ている傾向がありますので
傾向がありますので、「
がありますので、「他院
、「他院と
他院と比べて自院
べて自院の
自院のサービスがどうなのか
サービスがどうなのか」
がどうなのか」という「
という「相対評価」
相対評価」ではなく、「
ではなく、「他
、「他のサービス業
サービス業も含め
てどうなのか」
てどうなのか」という「
という「絶対評価」
絶対評価」の視点が
視点が必要な
必要な時代ですので
時代ですので、
ですので、普段から
普段から意識
から意識を
意識を高めておくことが重要
めておくことが重要です
重要です。
です。