文藝春秋 これから出る本 2013/6/1

 文藝春秋 これから出る本 2013/6/1
文藝春秋出版局 Tel 03-3265-1211(代表)
文藝春秋出版局の6月〜9月の主だった刊行予定をご案内します。刊行時期、タイトルなど変更されることもありますの
で、詳しくは出版担当者か出版プロモーション部(PR)担当者にお確かめください。
■2013年6月刊行 宮部みゆき『泣き童子 三島屋変調百物語参之続』
(小説 後半刊 PR・永妻 出版・池田陽)
江戸、神田の一室で語られる人々の不思議な話を聞くうちに「おちか」は明るさを取り戻していく。そこでは、「聞いて聞き捨て、
語って語り捨て」が、お約束。今日もまた、不思議な話をしに、客人が三島屋へと訪れる。かつてない「やさしい怪談」
桜庭一樹『桜庭一樹短編集』
(小説 前半刊 出版・斉藤)
一人の男を巡る妻と愛人の執念の争いを描いたブラックな話から、読書クラブに在籍する高校生の悩みを描いた日常ミステリー、
大学生の恋愛のはじまりと終わりを描いた青春小説など、様々なジャンルを切れ味鋭く鮮やかに描く著者初の短編集
ジョン・ガートナー 土方奈美訳『世界の技術を支配する ベル研究所の興亡』
(ノンフィクション 後半刊 出版・衣川)
ビル・ゲイツをして「タイムマシンに乗れたら、まず行ってみたいのは1947年のベル研究所だ」と言わしめた「アメリカにおける天才
の理想郷」。 現在のコンピュータ、インターネットの理論と技術を開発し、世界の技術のスタンダードを決めた研究所とは
松田賢弥『小沢一郎 淋しき家族の肖像』
(ノンフィクション 前半刊 出版・松崎)
70歳を超えた小沢は民主党を離れて新党を結成したものの総選挙で議席を大幅に減らし、夏の参院選での復権を目論んでいる。
だが、国民からの期待感は幻滅にかわり、息子に子供が生まれたことも知らされていない。淋しき小沢一郎の生涯を綴る
イアン・トール 村上和久訳『太平洋の試練 真珠湾からミッドウェイまで』上下
(ノンフィクション 前半刊 出版・下山)
江戸時代最後の年1867年に、横浜に寄港した米海軍少佐アルフレッド・マハンは後に米海軍兵学校アナポリスの教官に。彼の忠
実な教え子・日本海軍が、米海軍と激突する太平洋戦争。アメリカが負けていた時代の窮状を、日米双方の海軍から描く
ちきりん『未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる』
(ノンフィクション 前半刊 PR・谷村 クレア・井上)
自らも外資系企業を40代で退職し、現在は、「働かない生活」を謳歌する人気ブロガーの「ちきりん」が、IT化、グローバル化の波
により、これからの日本と世界の変化を予測し、この革命的な時代にマッチした「人生を二度生きる」働き方を提案します
アレッサンドロ・デル ピエロ 豊福晋訳『デル ピエロ 真のサッカー選手になるための10の心得』
(スポーツ後半刊 出版・藤森)
日本でも人気のサッカー選手デル ピエロが、理想を追い求める過程で学んだ、ピッチの内外で彼を導いた10のこと。「スポーツと
は人生のレッスンでもある」。サッカー選手になりたい高校生、中学生に、また中高年のデル ピエロファン必読の一冊
まど・みちお 詩/美智子 選・訳/安野光雅 絵『Eraser けしゴム』
(詩集 前半刊 出版・村上)
まど・みちおさんの作品から、皇后・美智子さまが厳選して英訳した詩集が二冊同時に刊行されます。まどさんの日本語と、美智子
さまの英訳を読むことで、詩の世界はさらに豊かに、思いがけない方向に広がります。安野光雅さんの可愛らしい絵も素敵です
まど・みちお 詩/美智子 選・訳/安野光雅 絵『Rainbow にじ』
(詩集 前半刊 出版・村上)
訳詩集の二冊目は、「にじ」(「Rainbow」)。「たんたん たんぽぽ」「ぼくの花」から「生まれて来た時」まで、十九篇の詩は、『けしゴ
ム』より長く、より抽象的です。 詩と英訳と絵、重なりながら少しずつずれてゆく三つの要素が、イメージを無限に広げていくようです
花村萬月『色』
(小説 前半刊 出版・佐藤)
赤、紫、灰、黒……、九色の色それぞれがタイトルの短編小説で編まれた連作集は、短編小説という表現形態そのものに挑んだ花
村萬月さんの刺激的な試みです。虚実と普遍を往来する九つの物語は、かつてない色彩を脳内に顕現させることでしょう!
渡辺洋二編著『闘う零戦 隊員たちの写真集<新装版>』
(写真集 前半刊 企画出版・小林)
アニメ映画に小説に今年は零戦が話題です。航空評論家の渡辺洋二氏が三十年にわたる取材の過程で蒐集した写真の中から、
約三六〇枚を厳選。零戦の誕生、戦場デビューから終戦時の特攻まで、悲運の空を飛んだ名機の姿を余すところなく伝えます
山口恵以子『月下上海』 ★今年度、松本清張賞受賞
(小説 後半刊 PR・目崎 出版・荒俣)
「受賞者は食堂のおばちゃん」と新聞テレビで話題に。受賞作の主人公はスキャンダルを逆手に取り、人気画家にのし上がった財
閥令嬢。謀略渦巻く戦時下の上海で彼女と四人の男たちの運命が交錯。読み始めたら止まらない、サスペンス・ロマンの逸品
平山瑞穂『悪魔と私の微妙な関係』
(小説 後半刊 出版・斉藤)
主人公は、独立行政法人に勤め、内心では誰彼問わず毒づきまわっているOL、裏稼業はなんとエクソシスト。ある日イケメン有能
上司が赴任してきてから本業も副業も不調に。彼の本当の正体は……ちょっとありえない関係の二人によるラブコメ小説
楊逸『流転の魔女』
(小説 前半刊 出版・北村)
日本に留学して3年たつ、中国人女子大生「林杏(リンキョウ)」。貧乏留学生が臨時バイトで得た“高額報酬”の正しい使い途とは!?
それまで穏やかに過ぎていた日常は少しずつ狂い始める。お金を巡る人間の喜怒哀楽と果てない欲望を描いた傑作長篇
吉井妙子『日の丸女子バレー ニッポンはなぜ強いのか』
(ノンフィクション・スポーツ 後半刊 出版・鳥山)
ロンドン五輪、銅メダルで復活を印象付けた女子バレーボール。1964年の東京五輪から、日ソ2大勢力時代、そしてモスクワを経て
の長き暗黒時代。関係者の言葉を軸に、かつての東洋の魔女と現在の眞鍋ジャパンにつながる共通点を浮かび上がらせます
伊藤比呂美『犬心』
(エッセイ 後半刊 クレア・川村)
14年間ともに暮らした愛犬タケ(ジャーマンシェパード)との最後の日々……重なるのは日米間で遠距離介護をしていた父親の姿。
著者が一貫して追い求めてきたテーマ、性と生殖、そして死。母として詩人として、生(少し性)・老・死を見つめます
著者が一貫して追い求めてきたテーマ、性と生殖、そして死。母として詩人として、生(少し性)・老・死を見つめます
■文春新書6月刊 小堀眞裕『国会改造論 憲法・選挙制度・ねじれ』
(新書・松崎)
英国議会を見本としながら“衆参ねじれ現象”が憲法に起因する構造的な問題であることを解明した著者が、英国と比較してわか
りやすく日本政治について解説する。7月の参院選挙の結果がどうなるか予断を許さないが、その前に読んでおくべき一冊
寺島実郎『何のために働くのか 自分を創る生き方』
(新書・波多野)
仕事をめぐる悩みを抱える人はますます増えている。著者が自らの体験から重要視するのは、「ツトメ」と「カセギ」を両立させること、
そのためにするべきことは。シェールガス革命や、第6次産業としての農業の可能性など、これからの世界の見方も伝授
堀江重郎『ヤル気が出る! 最強の男性医療』
(新書・向坊)
著者は、帝京大学病院、順天堂医院の泌尿器科教授で、メンズヘルス外来の第一人者として知られています。男性ホルモン、テ
ストステロンの機能を中心に「長寿の条件は高所、斜面、果物」など、男性が長く元気で過ごす具体的秘訣を紹介します
矢島裕紀彦『ウイスキー粋人列伝』 ★国産ウイスキー誕生90年
(新書・石原)
国産ウイスキーが90周年を迎えた。その間、日本人は、ウイスキーをどう愛してきたか。秋山好古、江戸川乱歩から白洲次郎、桂文
楽と古今亭志ん生、黒澤明、池波正太郎、リリー・フランキー、村治佳織まで。九十人のお酒にまつわる逸話が満載
常井健一『小泉進次郎の闘う言葉』
(新書・向坊)
ウルサ型の市民に耳を傾けさせ、あるときは女性有権者の気を惹き、ときには未成年の高校生にも語りかける。父親ネタ、野球ネタ、
ご当地ネタ、ダジャレ……半年間、演説会場に密着、“若きプリンス”小泉進次郎が聴衆を惹きつける秘密に迫る
■文春文庫6月刊 一部
池井戸潤『民王』
(文庫・山本)
夢かうつつか、新手のテロか? 総理と息子の非常事態が発生――。漢字の読めない政治家、酔っぱらい大臣、揚げ足取りのマス
コミ、バカ大学生が入り乱れ、巨大な陰謀を巡る政界劇場の幕が切って落とされた。謎が謎をよぶ、痛快政治エンタメ!
あさのあつこ『燦 4 炎の刃』
(文庫・三阪)
江戸の大名屋敷に暮らす田鶴藩の後嗣・圭寿と、彼に従って江戸に出た筆頭家老の嫡男・伊月。江戸の街で燦と出会った矢先、
彼らを狙う不吉な動きが。そんな中、田鶴から藩主・常寿の死が知らされる。昨年7月以来の、ファン待望の新刊
西村京太郎『新・寝台特急殺人事件』
(文庫・田中)
暴走族あがりの集団SS会所属の男をもみ合いのうちに刺殺してしまった青年は、ブルートレインに乗り長崎へ。復讐に燃えるSS会
メンバーと、青年を容疑者として追う十津川警部。果たして青年を捕まえるのはどちらか。手に汗握るトレイン・ミステリー
加藤廣『安土城の幽霊 「信長の棺」異聞録』
(文庫・池田幹)
『つくもなす物語』―-足利義政、信長、秀吉と持ち主の運命を左右する小壺の行方。『藤吉郎放浪記』―-若き日の秀吉の活躍。
『安土城の幽霊』―-信長に一矢報いんとする家康の企み。83歳にして最もアクティブな小説家の手による歴史中篇小説集
村木嵐『マルガリータ』 ★第17回松本清張賞受賞作
(出版・佐藤)
戦国末、九州の切支丹大名たちが派遣した天正遣欧使節の四人のうち、ある者は布教の道半ばで倒れ、また国外に追放され、
拷問の中で殉教する。その中でただ一人信仰を捨てたものがいた。千々石ミゲル、その謎の生涯を妻の視点から描く野心作
佐藤愛子『お徳用 愛子の詰め合わせ』
(文庫・山口)
長い付きあいの北杜夫や上坂冬子について、旅、お金について、そして家族、おいたわしい天皇家のことについて。軽快かつ深
いエッセイと、歯に衣着せぬ率直さと人柄が存分に発揮された各氏との対談。佐藤愛子の多彩な魅力を詰め込んだ「お得な」本
風野真知雄『耳袋秘帖 湯島金魚殺人事件』
(文庫・山本)
「金魚釣りに引っかかっちまったよ」。謎の言葉を残して旗本の倅が死んだ。男娼の集まる湯島で繰り広げられる奇想天外なミステ
リー……江戸の大耳こと根岸肥前守鎮衛が活躍する、耳袋秘帖殺人事件シリーズ、待望の第15弾!
酒井順子『着ればわかる!』
(文庫・山口)
セーラー服、スチュワーデス、宝塚の男役に自衛隊、巫女にお茶摘み娘‥‥アラフォーになりますます冴え渡る舌鋒で大人気の
酒井順子さんが気になる『制服』を自ら着用、着てみて初めてわかる職業の真髄を軽妙に解き明かす抱腹絶倒のコラム集
スタジオジブリ+文春文庫編『ジブリの教科書3 となりのトトロ』
(文庫・山本)
都会から田舎へと引っ越してきたサツキ、メイの姉妹と塚森にすむ“おばけ”のトトロとの交流を描いたファンタジーは、ジブリの作
品の中でも屈指の人気を誇る一作。あさのあつこ、半藤一利、藤森照信ほか、豪華な筆者がトトロの世界の魅力を綴ります
似鳥鶏『ダチョウは軽車両に該当します』
(文庫・児玉)
県民マラソン大会のコースを駆け抜けてくるのは「えっ、ダチョウ?!」――発見された焼死体。捕獲したダチョウと焼死体とをつなぐも
のとは? ロングセラー『午後からはワニ日和』に続く、楓ヶ丘動物園の怪しく愉快な面々が活躍する動物園ミステリー第2弾!
文藝春秋編『司馬遼太郎全仕事』 ★司馬遼太郎生誕90年
(文庫・山口)
生誕90年、「竜馬がゆく」連載開始から50年の節目の、司馬遼太郎全文庫(全出版社)ガイド!「竜馬がゆく」を筆頭に「坂の上の
雲」「燃えよ剣」「街道をゆく」「この国のかたち」など重要作品には図解、特別解説を付し、新たな司馬読者獲得への道案内
産経新聞社『新聞記者 司馬遼太郎』
(文庫・三阪)
「生まれ変わっても新聞記者になりたい」。司馬さんの新聞記者時代のことはほとんど書かれたことがなかった。そんな彼の記者時
代を知る人々の証言をもとにどんな記者だったのかを生き生きと描く。文化部記者時代の貴重なコラムも15本収録
代を知る人々の証言をもとにどんな記者だったのかを生き生きと描く。文化部記者時代の貴重なコラムも15本収録
山田五郎『銀座のすし』
(文庫・菊地)
「銀座のすし」だけが、なぜ特別なのか? テレビでお馴染み山田五郎さんが身銭を切って食べ歩いた敷居の高い銀座のすしの
探訪記。銀座(日本)の誇る名店の、歴史的背景、楽しみ方、気になるネタを語りつくし、知られざる逸話を掘り起こします
■2013年7月刊行 一部
誉田哲也『増山超能力師事務所』
(小説 前半刊 PR・永妻 出版・斉藤)
国から事業認定された超能力で所長の増山ほか、能力も見た目も凸凹な5人の所員が、浮気調査や家出人探しなど依頼人の相
談を解決するリアルな超能力師の連作短編集。ユーモラスで、時にシリアス、著者の筆が抜群に冴えている新シリーズ始動!
池上彰『お茶の水女子大学特別講義 世界を変えた10人の女性』
(ノンフィクション・評伝 前半刊 クレア・梅崎)
お茶の水女子大学の特別授業の一部始終を大公開。マザー・テレサ、マーガレット・サッチャー、アウンサンスーチー、緒方貞子
……。「レポート講評会」の全容も収録。現役女子大生へのリアルなアドバイスは、入試論文・就職試験の虎の巻にも
諸田玲子『再会 あくじゃれ瓢六』
(小説 前半刊 出版・加藤は)
悪党の色男・瓢六と堅物同心・篠崎弥左衛門が繰り広げる、著者の円熟した筆が冴えわたるシリーズ第四弾。前作から十年がたち、
天保の大火で恋女房・お袖を失い抜け殻のようになっている瓢六、という衝撃の導入部からはじまる復活新シリーズ
後藤直義・森川潤『アップル帝国の正体』
(ノンフィクション 前半刊 出版・高橋夏)
1976年、スティーブ・ジョブズが立ち上げた小さなパソコンメーカーは、約35年の時を経て巨大メーカーに変貌。美しく斬新な製品
で人々を魅了し続けるこの世界有数のIT企業は秘密主義の裏で日本産業を植民地化。獰猛な真の姿を暴く驚愕のルポ
堺雅人『文・堺雅人② すこやかな日々』
(エッセイ 前半刊 クレア・梅崎)
2009年刊行の処女作エッセイ『文・堺雅人』(産経新聞出版)で、味わい深い名文を披露。宮尾登美子氏、糸井重里氏などにも絶
賛された。その続編ともなる本書は仕事の合間に熟考し、筆を走らせた「月記」43カ月分を収録。撮り下ろし写真も掲載
阿部智里『烏は主を選ばない』 ★清張賞受賞後第一作
(小説 前半刊 出版・八馬)
史上最年少20歳で松本清張賞を受賞、その話題性だけでなく心理ミステリーの完成度も高く評価された著者の第二作。八咫烏の
世界を描くファンタジー絵巻、兄宮派と若宮派に分裂する朝廷、権力争いに放り込まれた少年が見出した意外な真相とは?
スコット・トゥロー 二宮磬訳『出訴期限』
(翻訳ミステリー 後半刊 出版・永嶋)
法廷ミステリーの巨匠が贈る、白熱のノンストップ・サスペンス。 悪質なレイプ事件を手続きの不備ゆえに放免すべきか? 苦悩す
る判事を脅迫する謎の人物は? 法と裁き、非道と法の限界の問題につながってゆく罪と罰の問題を抉る傑作誕生
クリストファー・ロイド 野中香方子訳『ビジュアル大年表 137億年の物語』
(ノンフィクション・読む年表 前半刊 出版・下山)
宇宙が始まってから今日までの全歴史を、42のテーマで語ったベストセラー『137億年の物語』を一目でわかるビジュアル年表
に! 広げると2.36メートルの大年表。テレ東系全国ネット『137億年の物語』で博士が使っているのはこの年表。体感する137億年
青柳碧人『国語、数学、理科、誘拐』
(小説 前半刊 出版・石井)
小中学生を対象にした「JSS進学塾」のPCに「小学六年の山下愛子を誘拐した、命が惜しければ金を払え」との脅迫メールが。とこ
ろが犯人の要求する身代金額はなんと五千円。五人の大学生講師は各々の得意分野で犯人に挑むが、事件は意外な展開に
伊東潤『王になろうとした男』 ★吉川英治文学新人賞受賞作家
(小説 後半刊 出版・池田幹)
信長の周囲に集まった、黒人奴隷の弥介、共に黒母衣衆に抜擢された毛利新助と原田直政の対照的な人生など五人それぞれの
数奇な運命を描く、吉川英治文学新人賞を受賞した若手作家の中で評価急上昇の著者が満を持して上梓する歴史短編集
■文春新書7月刊
浅利慶太『劇団四季の「美しい日本語」の話し方』
(新書・石原)
他の新劇と違いセリフの聞き取りやすさに定評のある劇団四季。それは言葉へのリスペクトによる独特のメソッドによるものだった。
思っていることを正確に伝え、第一印象をよくし、健康法にもなる。独自の「母音法」「呼吸法」「折れ法」のメソッドを伝授する
水谷千秋『継体天皇と朝鮮半島』
(新書・松下)
応神天皇の5世の孫という遠い血縁など謎の多い継体天皇。 その謎に迫り、注目を浴びた『謎の大王 継体天皇』から十余年。新
説を緻密に比較検討。そこから導き出された新しい継体像とは? 傍系・地方出身の天皇がとった東アジア戦略とは?
鈴木宣弘『食の戦争』
(新書・鳥嶋)
TPP参加の先には第二の原発と呼ばれる遺伝子組み換え作物問題が。種をめぐる世界の食戦略と、水面下で起きつつある変化
の現実、日本が進むべき食をめぐる戦略を徹底的に考え、消費者が知らない食の問題をグローバルな観点から読み解く
アレキサンダー・ベネット『日本人の知らない武士道』
(新書・池延)
ニュージーランドで生まれたベネット氏は、高校生のときに交換留学で来日、剣道に出会う。いまや剣道七段、薙刀五段の腕前の
著者は武道を通してこそ武士道がわかると語る。日々の仕事、ストレスマネジメント、勝負論に武士道を生かす
■文春文庫7月刊 一部
林真理子『やんちゃな時代』
(文庫・山口)
市川海老蔵の華麗な挙式と急転直下のあの事件、コロコロ変わる首相、あの人気女優が選んだ再婚相手の妖しさ……男たちの
激しい毀誉褒貶を尻目に、変わらずパワフルに遊び、働く、日常エッセイ。週刊文春連載コラムの文庫化、第24弾
道尾秀介『月と蟹』 ★第144回直木賞受賞作
(出版・八馬)
世界は大きくて理不尽だから、僕たちは神様を創ることにした――クラスで浮いている慎一と転校生春也、孤独な二人が始めた願
い事遊びはやがて切実な思いを帯び儀式めいたものに――胸を締め付けられるラスト、深い余韻が残る少年小説の傑作
世界は大きくて理不尽だから、僕たちは神様を創ることにした――クラスで浮いている慎一と転校生春也、孤独な二人が始めた願
い事遊びはやがて切実な思いを帯び儀式めいたものに――胸を締め付けられるラスト、深い余韻が残る少年小説の傑作
津村節子『紅梅』 ★第59回菊池寛賞受賞
(出版・北村)
辛くて何度も書くのをやめようと思った、という本作は、吉村昭氏没後5年の歳月を経て単行本として発表されるや、各媒体で取り上
げられた。癌に冒され徐々に衰弱していく夫・昭を、作家の目で、ある時は妻の目で、全身全霊で文学に昇華させた衝撃作
あさのあつこ『火群のごとく』
(文庫・三阪)
少年少女の凜々しい一瞬を切り取る名手による時代青春小説の文庫化。 山河豊かな小舞藩を舞台に、兄を殺された林弥と家老
の息子・透馬、藩の政争と陰謀が二人を巻き込むが、身分や立場の差を超えてつながる少年剣士の友情と成長を清々しく描く
伊集院静『浅草のおんな』
(文庫・菊地)
どうだい、世間も捨てたもんじゃねぇだろう――三社祭、ほおずき市、隅田川の花火大会。下町情緒あふれる浅草の小料理屋志万
田、女将に常連達が抱く思いを軸に揺れ動く女心、お客が起こす騒動など市井の人々の悲喜交々を細やかな筆致で描く
半藤一利『あの戦争と日本人』
(文庫・山口)
「昭和史」「幕末史」に続き、日本の大転換期について語りおろした〈戦争史〉の決定版。維新は、日露戦争は、何故起こったのか。
そしてその後日本人に起こったこと……戦時中のスローガン、戦艦大和、特攻隊など「あの戦争」を通して見据える日本人の本質
橋本紡『半分の月がのぼる空』 1、2 ★ライトノベルのヒット・シリーズの文芸版
(出版・加藤は)
累計200万部を超えるライトノベルのヒット・シリーズ『半分の月がのぼる空』の著者自身による文芸版。17歳の裕一は入院先の病院
で本好きの絶世の美少女里香に出会う。世界一ワガママな彼女は難病を抱えていた。永遠の青春小説、ここに再び!
渡辺一史『こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち』★大宅賞受賞作
(文庫・山本)
重度の筋ジストロフィー患者の鹿野靖明さんと、彼を支える学生や主婦たち約40名のボランティアの日常を描き、講談社ノンフィク
ション賞と大宅壮一ノンフィクション賞をダブル受賞した、介護・福祉の現場で読み継がれる大傑作ノンフィクション
堺雅人『文・堺雅人』
(クレア・梅崎)
大きな話題を呼んだ、演技派俳優の初エッセイ。文庫版では蔵出しインタビュー&写真、作家・宮尾登美子さんとの「篤姫」対談や、
作品年表も収録。役者の「頭の中」っておもしろい。同月、雑誌「CREA」に連載された「月記」も単行本化されます
デイナ・ヘインズ 芹澤恵訳『クラッシャーズ 墜落事故調査班』上下
(出版・永嶋)
旅客機の不可解な墜落事故――操縦ミスか、あるいは? 検死、爆発物、音声、機体……7人の専門家チーム「クラッシャーズ」が
謎に挑む。 見事なキャラ立ち、スピーディな展開、知的スリルにみちた墜落事故調査のディテール。痛快エンタテインメント
原作・脚本・監督 宮崎駿『シネマ・コミック3 となりのトトロ』
(文庫・深尾)
<トトロ>はスタジオジブリの代表的人気作品。昭和30年代(!?)の日本を舞台に、都会から田舎へと引っ越してきたサツキ、メイの
姉妹と、塚森にすむ“おばけ”のトトロとの交流を描いたファンタジーです。『文春ジブリ文庫』シリーズ、シネマ・コミック第三弾
■2013年8月刊行 一部
今野敏『アクティブメジャーズ』
(小説 前半刊 PR・目崎 出版・池田陽)
国家を守ろうとする公安マンたちの知られざる活躍に、知的興奮がとまらない異色の警察小説、倉島警部補シリーズの第4弾
福岡伸一『パラレルターンパラドクス(仮)』 ★「週刊文春」好評連載単行本化第3弾
(科学エッセイ 前半刊 出版・高橋夏)
ハカセの思索に何度も繰り返し現れる「生命と色彩」のモチーフ、光彩に満ちた生命の動的平衡の世界を身構えず楽しめます
黒川博行『不二万丈』
(小説 前半刊 出版・池田陽)
「騙すか、騙されるか」関西を舞台に骨董業界の裏と表を行きかう人たちの丁々発止のやりとり。美術ミステリの傑作短編集
有栖川有栖『短編集』
(小説・ミステリー 後半刊 出版・加藤は)
少年犯罪匿名性の問題に切り込むミステリー、臨床犯罪学者火村の学生時代の名探偵ぶりを披露する短編など四篇を収録
佐々木譲『代官山コールドケース』
(小説・警察小説 後半刊 出版・瀬尾)
17年前の殺人事件。自殺した被疑者は誤認逮捕だったのか? 文化の街・代官山の記憶の古層に迫る傑作警察小説第二弾
佐藤愛子『老兵は消えてゆく』
(エッセイ 後半刊 出版・佐藤)
3・11に遭遇して、佐藤愛子さんは世相を、日本を、そして自分をどのように考えたのか? 24本の極上エッセイを熟読玩味下さい
西木正明『水色の娼婦』
(小説 後半刊 出版・荒俣)
日露戦争から第二次世界大戦の時代に翻弄された美貌の混血ダンサーの生涯を甦えらせた感動のノンフィクション・ノベル
辰巳芳子『いのちのことば』
(名言集 後半刊 PR・柏原 出版・安藤)
食事を作り食べさせるのは、やはり一つの「祝福」。辰巳家代々で深めた食の哲学。旬の味わいと共に、既刊随筆から拾う名言集
堀井憲一郎『調べてわかった 日本失われた20年』
(統計調査 前半刊 出版・高橋夏)
長年調べ続けてわかったクリスマスの歴史とかVサイン普及の時期とか。役には立たない調査から、何となく日本が見えてくる?
週刊文春特別取材班編『危ない中国食品徹底ガイド』
(食の安全 前半刊 出版・松崎)
『週刊文春』で話題となった「危ない中国食品」キャンペーンの書籍化。スーパー、外食等で何に気をつけるべきかを徹底リスト化
■文春新書8月刊 一部
飯島勲『政治の技術』
(新書・島津)
小泉政権時、首相秘書官として支えた飯島勲氏がビジネスパーソンにも馴染み深いキーワードで「政治の技術」の奥義を伝授
西修『憲法改正』
(新書・島津)
誕生の経緯から問題の多い現行日本国憲法だが、その不具合とは具体的に何か。改正に際し、どんな条項が争点となるのか?
誕生の経緯から問題の多い現行日本国憲法だが、その不具合とは具体的に何か。改正に際し、どんな条項が争点となるのか?
東田大志&東大・京大パズル研究会『頭がもっとよくなるパズル』
(新書・池延)
パズルを愛する現役の東大生・京大生たちがお互いの面子をかけて「面白く、ためになる」オリジナルパズルを作成
■文春文庫8月刊 一部
村上龍『心はあなたのもとに』
(出版・武藤)
投資組合を経営する西崎は、五反田の風俗店に勤める「サクラ」と客として出会う……限りなく切ない、著者渾身の長編恋愛小説
北村薫『いとま申して 『童話』の人びと』
(文庫・別宮)
後年、折口信夫に師事する著者の父・宮本演彦の日記をもとに、大正から昭和初年を生きた主人公を描く評伝風小説
江國香織『やわらかなレタス』
(文庫・菊地)
<食べものをめぐる様々な言葉の喚起力に私は驚く>、読者を不思議な世界にいざなう、ファン待望のエッセイ集です
立花隆・NHKスペシャル取材班『がん 生と死の謎に挑む』
(文庫・今泉)
がんとはそもそも何なのか――突然の宣告、そして手術。思いがけない経験の後「知の巨人」ががん研究の最先端に立ち向かう
文藝春秋編『吉村昭が伝えたかったこと』
(文庫・山口)
3・11後に多く読まれた『三陸海岸大津波』『関東大震災』。著者の史実へのこだわりと姿勢を各界識者が解説する徹底ガイド
濱嘉之『警視庁公安部・青山望4』
(文庫・三阪)
長崎・平戸に漂着した難破船に中国人の5遺体が。警視庁の青山が公安的視点で汚染国家・中国を捜査した先に見た闇組織
鹿島茂『渋沢栄一』Ⅰ算盤篇 Ⅱ論語篇
(文庫・田中)
ドラッカーも絶賛した近代日本最高の経済人。彼の土台となった論語と算盤、そしてパリ仕込みの経済思想を鹿島茂が描く!
半藤一利・宮崎駿『あの戦争と零戦』
(文庫・児玉)
零戦設計士・堀越二郎をモデルに『風立ちぬ』を制作した宮崎駿が、敬愛する半藤一利に話を聞きに行く! 文庫オリジナル
■2013年9月刊行 一部
赤川次郎『幽霊恋文』
(小説 前半刊 出版・北村)
不運な死に方をした恋人から直筆の恋文が届く。相談され夕子は宇野とその恋人の母親を訪ねたが…シリーズ第二十四弾
スティーヴン・キング 白石朗訳『11 22 63 』上下
(小説・翻訳ミステリー 前半刊 出版・永嶋)
過去へ旅することのできる「扉」の存在を知った男はケネディ暗殺阻止に挑む。キングにしか書けない壮大な物語、感動大作!
よしもとばなな『スナックちどり』
(小説 後半刊 出版・武藤)
40歳を目前に離婚した私は幼馴染の従妹のちどりと偶然にヨーロッパに滞在。人と寄り添うとはどのような事かを問う傑作小説
雫井脩介『検察側の罪人』
(小説・ミステリー 前半刊 出版・斉藤)
慟哭のラスト、「検事であるからこその罪」を描く。『犯人に告ぐ』でブレイクした著者が、待望のど真ん中ミステリーで勝負
小熊英二編『デモと復興と――3・11後に人々はどう動いたか』
(ノンフィクション 後半刊 PR・目崎 出版・安藤)
大震災、原発事故に立ち向かうため、多くの市民が全国各地でさまざまな行動に乗り出した。かつてない運動、当事者たちの記録
池上彰『池上彰の東工大講義 現代史編 学校では教えてくれない冷戦後の現代史』
(社会・世界政治 後半刊 出版・渡辺)
学校では教えてくれない社会の常識、今回は冷戦後の約15年。東西冷戦終結と米中露の力関係の変化に日本の未来は!
■文春新書9月刊 一部
上野千鶴子『女たちのサバイバル戦争』
(出版・衣川)
働く女性は幸せか? 答えは? 疲弊する総合職、煮詰まる一般職、増える派遣社員。「雇均法」「能力主義」の呪いを解く
ヤマザキマリ『私の愛したローマの男たち』
(PR・谷村 新書・鳥嶋)
『テルマエ・ロマエ』の作者ヤマザキマリが「いまここ」を拡張し、しなやかに生きるヒントを語る――「ルネサンスは自ら仕掛けよ」
■文春文庫9月刊 一部
湊かなえ『花の鎖』
(文庫・三阪)
両親を亡くし祖母も癌で入院、さらに講師として働く英会話スクールが破綻した梨花。そして女の人生に影を落とす謎の男
浅田次郎『一刀斎夢録』上下
(文庫・山口)
大正の世まで生き延びた新選組最強の剣士・斎藤一が語る、近代国家・日本の幕開けと壮絶な人間ドラマ、傑作時代長編
山本一力『ほかげ橋夕景』
(文庫・山口)
祝言が決まった娘は冷たくなった父に戸惑う……親子の絆、恩人への情、清水の次郎長晩年の逸話など人情時代小説の粋
高橋克彦『源内なかま講』
(文庫・竹下)
仲間の尽力でお上の怒りが解け、ようやく自由の身となった源内。埋蔵された高価な源内焼を探しに春朗・蘭陽らと故郷讃岐へ
上野千鶴子『ひとりの午後に』
(クレア・井上)
フェミニスト、けんかの達人と呼ばれる著者の開業医の家に生まれた幼少期等知られざる意外な一面が鮮やかに浮かび上がる
なお、書誌情報などについては、「文藝春秋ホームページ http://www.bunshun.co.jp/」もご参照ください。
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