11月27日(金) 出席議員 のだて 稔 史 君 石 田 ちひろ 君

11月27日(金)
出席議員
のだて 稔 史 君
石 田 ちひろ 君
新 妻 さえ子 君
吉 田 ゆみこ 君
田 中 さやか 君
高 橋 伸 明 君
松永 よしひろ 君
安 藤 たい作 君
筒井 ようすけ 君
つ る 伸一郎 君
あくつ 広 王 君
鈴 木
横 山 由香理 君
大 沢 真 一 君
大倉 たかひろ 君
中 塚
亮 君
鈴 木 ひろ子 君
須 貝 行 宏 君
高 橋 しんじ 君
塚本 よしひろ 君
こんの 孝 子 君
浅野 ひろゆき 君
渡 辺 裕 一 君
渡 部
沢 田 洋 和 君
木 村 けんご 君
石 田 しんご 君
飯 沼 雅 子 君
南
藤 原 正 則 君
西 本 貴 子 君
たけうち
忍 君
若 林 ひろき 君
松 澤 利 行 君
伊 藤 昌 宏 君
本 多 健 信 君
鈴 木 真 澄 君
石 田 秀 男 君
いながわ 貴之 君
恵 子 君
博 君
茂 君
あ べ 祐美子 君
欠席議員
な し
出席説明員
区
長
濱
健 君
副
長
中川原 史 恵 君
企
長
田
村 信 二 君
地 域 振 興 部 長
堀 越
文化スポーツ振興部長
安 藤 正 純 君
子ども未来部長
金
子 正 博 君
福
榎
健 康 推 進 部 長
矢
野 久 子 君
副
総
区
務
部
祉
部
長
野
本 圭 介 君
区
画
部
長
桑
村 正 敏 君
長
中
山 武 志 君
明 君
(品川区保健所長兼務)
都 市 環 境 部 長
藤
田 修 一 君
防災まちづくり部長
松 代 忠 德 君
災害対策担当部長
曽
田 健 史 君
会 計 管 理 者
福
長
江 部 信 夫 君
教育委員会委員長
菅 谷 正 美 君
長
中
教
長
本
城 善 之 君
選挙管理委員会委員長
林
和 也 君
選挙管理委員会事務局長
工
藤 俊 一 君
代 表 監 査 委 員
島 田
幸太郎 君
監査委員事務局長
齋
藤 信 彦 君
区議会事務局長
原
明 彦 君
庶
務
係
長
木
内 秀 次 君
議
本
田 義 弘 君
調
査
係
長
横
田 紫 織 君
島
進 君
(危 機 管 理 担 当 部 長 兼 務 )
総
務
教
課
育
島
豊 君
育
次
出席事務局職員
事
係
長
- 41 -
議
第4回定例会
事
日
程(2)
平成27年11月27日
午前10時開議
第 1
一 般 質 問
第 2
第85号議案
第 3
第86号議案
品川区行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等
に関する法律に基づく個人番号の利用および特定個人情報の提供に
関する条例
品川区長等の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
第 4
第87号議案
品川区立区民活動交流施設条例の一部を改正する条例
第 5
第88号議案
品川区立保育所条例の一部を改正する条例
第 6
第89号議案
品川区保育の実施等に関する条例の一部を改正する条例
第 7
第90号議案
品川区立学校設置条例の一部を改正する条例
第 8
第91号議案
学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に
関する条例
第 9
第92号議案
品川区立学校の学校医、学校歯科医および学校薬剤師の公務災害補
償に関する条例の一部を改正する条例
第 10
第93号議案
品川区立幼稚園条例の一部を改正する条例
第 11
第94号議案
(仮称)東五反田四丁目認知症高齢者グループホーム新築工事請負
契約
第 12
第95号議案
指定管理者の指定について
第 13
第96号議案
指定管理者の指定について
第 14
第97号議案
指定管理者の指定について
- 42 -
第 15
第98号議案
指定管理者の指定について
第 16
第99号議案
指定管理者の指定について
第 17
第 100 号議案
指定管理者の指定について
第 18
第 101 号議案
指定管理者の指定について
第 19
第 102 号議案
指定管理者の指定について
第 20
第 103 号議案
指定管理者の指定について
第 21
第 104 号議案
指定管理者の指定について
第 22
第 105 号議案
指定管理者の指定について
第 23
第 106 号議案
指定管理者の指定について
第 24
第 107 号議案
指定管理者の指定について
第 25
第 108 号議案
指定管理者の指定について
第 26
第 109 号議案
指定管理者の指定について
第 27
第 110 号議案
指定管理者の指定について
第 28
第 111 号議案
指定管理者の指定について
第 29
第 112 号議案
指定管理者の指定について
第 30
第 113 号議案
小山三丁目地内特別区道路線の認定について
第 31
第84号議案
平成27年度品川区一般会計補正予算
第 32
請願・陳情の付託
- 43 -
追
第 4 回 定 例 会
加
議
事
日
程
平 成 2 7 年 1 1 月 2 7 日
第1
第 114 号 議 案
職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
第2
第 115 号 議 案
幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
第3
第 116 号 議 案
学校教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
第4
議員提出第 12 号議案
品川区おもてなし条例
- 44 -
○午前10時開議
○議長(大沢真一君)
ただいまから本日の会議を開きます。
○会議録署名人選定について
○議長(大沢真一君)
会議録署名議員をご指名申し上げます。
沢
田
洋
和
君
須
貝
行
宏
君
ご了承願います。
この際、ご報告いたします。
本日の会議につきましては、傍聴人より写真撮影の申請が議長に提出されましたので、品川区議会傍
聴規則第8条の規定により、これを許可いたしました。
○日
程
○議長(大沢真一君)
これより日程に入ります。
本日の日程はお手元に配付の議事日程のとおりであります。
────────────────────────────────────────
日程第1
一般質問
────────────────────────────────────────
昨日に引き続き、一般質問を行います。
順次ご指名申し上げます。
本多健信君。
〔本多健信君登壇〕
○本多健信君
品川区議会自民党・子ども未来を代表して一般質問を行います。
質問の第1点目は、駅舎等のセーフティ化について伺います。
品川区内には鉄道14路線、延べ40駅が存在します。全ての駅舎のセーフティ化を求めますが、特に1
日に乗降客数が20万人を超える大崎、五反田、目黒、大井町各駅の安全性をより高めていく方策や考え
方についてです。ハード面、ソフト面、両面必要かと思います。
時代をさかのぼりますと、江戸時代中期の江戸には既に人口が110万人という世界一の大都市でした。
現在の東京の人口は約1,200万人、1平方キロメートル当たりの人口密度は5,700人です。江戸の町の人
口密度は、町人の住む町屋で6万人でした。長屋住まいとして集中して住んでいたからですが、現在の
東京の人口密度の10倍以上でした。想像しただけでも人と人とがぶつかり合い、トラブルがあったよう
に思います。
ところが、トラブルを防ぐためのルールがありました。現在の東京の警察官は約4万2,000人ですが、
当時の警察官に当たる同心はわずか120人でした。こんなに少ない人数で110万人を数える江戸の治安を
守ることができたのです。人々は相手のことを思いやり、トラブルにならないように過ごす江戸しぐさ
がありました。たくさんの人が行き交う町で渋滞が起こらないように、また人とぶつからないように歩
き、往来でトラブルが起きないように気を使う往来しぐさ。火消しが走ったり、けが人が出て戸板で運
んだりするときのために、道の真ん中七分はあけて、人々は端の三分を歩く七三歩きのしぐさ。狭い道
で人とすれ違うときには、お互いが右肩を引いて体を斜めにして通る肩引き。雨や雪の日には相手に傘
が当たらないようにする傘かしげなど、ほかにも、うかつ謝りや、会釈のまなざしなどさまざまな工夫
- 45 -
がありました。今も続く世界最高のマナーです。昨今の駅舎や駅周辺の混雑時でのトラブルも珍しいこ
とではありません。何らかの工夫が必要かと思います。この点についてのお考えをお聞かせください。
次に、ハード面についてお聞きします。さきの決算特別委員会でホームドアの整備について取り上げ
させていただきましたが、ホームのスペースやエレベーター、エスカレーター、通路の確保、または駅
周辺の信号機設置など全般的についてです。先月、私は大崎駅周辺にある小関橋について、近隣住民代
表者とともに、東京都議会警察消防委員長と警視庁の担当者や関係者現地立ち会いのもと、人と車の動
線がスムーズに、かつ安全性のために、ここに信号機設置をと申し入れを行いました。
そうした改善を必要とするポイントは区内に何か所もあることと思われます。あるポイントでは、住
民の方が警察に現地を見てくださいと依頼し、現地を午前10時30分に視察をして対応を考えたケースも
あったようです。一番の問題点は朝夕の混雑時ですので、駅舎のセーフティ化と駅周辺のハード面につ
いて、安全性向上についての取り組みや考え方についてお聞かせください。
この課題につきましては、品川区総合戦略素案の中でも、国際化への対応をさらに進めつつ、多様な
地域との交流、連携を推進し、ともに発展する数値目標の中で、品川区内全駅の1日平均乗車人員数、
平成26年度では127万1,515人に対し、平成31年度には140万人と示されています。ハード面についての
安全性向上についてお聞かせください。
質問の第2点目は、産学官連携強化について伺います。
赤ちゃんの接し方には3原則があると言われています。1つ目は豊かな言葉がけ。赤ちゃんの目を見
て話しかけること。2つ目は笑いとあやし。いないいないばあ。3つ目は、高い高いなどのリズムの運
動です。日本の伝統的子育ての格言には「三つ子の魂百まで」「三つ心、六つ躾、九つ言葉、十二文、
十五理で末決まる」「乳児はしっかり肌を離すな、幼児は肌を離しても手を離すな。少年は手を離せ、
目を離すな。青年は目を離せ心を離すな」「可愛くば二つ叱りて三つほめ、五つ教えて良き人にせよ」
「しっかり抱いて、下に降ろして歩かせよ」、これらは脳科学にも根拠のある格言です。
妊娠、出産、子育てへの切れ目のない支援体制の構築として、品川区はしながわネウボラネットワー
クの構築を重点施策とされています。その延長にあります産学官連携強化についてお聞きします。これ
までの取り組みとして、すまいるスクールでの大学との協働によるプログラムや学生への従事、空き家
活用モデル事業での大学等の教育機関と協働し、地域の活性化に資する施設等への活用策を検討し、所
有者に提案。学生のアイデアを積極的に実現させるため、建築・経営部門の専門家を交えた検討を行い、
必要な知識、技術について指導助言をするモデル事業。品川シェルター耐震実験での耐震工法の開発に、
区内建築関係団体、日本大学理工学部との連携、品川区総合戦略策定委員会での連携、しながわCSR
推進協議会での連携、ものづくり産学連携推進事業や、若者向け就業支援などさまざま挙げられます。
外に目を向けますと、久留米市が取り組んでいます民産学官の協働により、久留米地域でのオープン
データ活用を推進していくことで地域課題の解決を図り、市民の利便性向上および地場企業の活性化を
めざして、市内を中心とする大学や高等専門学校との連携、そして学生の就業への結びつきというのが
特長でした。ほかには、産業能率大学が取り組む地域創生プロジェクト始動。石垣島の日本産コーヒー
を有名にするなどが思い当たります。品川区の今後の展望につきましてお聞かせください。
質問の第3点目は、選挙管理について伺います。
選挙権年齢が18歳に引き下げられ、来年夏の参議院議員選挙から適用が予定されました。将来を担う
若者たちの選挙の知識、関心および投票意欲を向上させるため、参加体験型の授業として出前授業・模
擬選挙を実施し、実際の投票プログラムを体験することで将来の投票率アップにつなげる目的として、
- 46 -
9月16日に都立八潮高校の2年生を対象に実施され、生徒の声として、投票に行きますかとの問いかけ
に、「行く」と答えたのは58%、政治や選挙に関心を持ったかとの問いかけに、「関心を持った」と答
えたのは76%でした。今後の予定としては、今年度内に区内小中学校で出前授業・模擬選挙の実施を行
いますが、その詳細や来年度以降の見通しや取り組みについてお聞かせください。
次に、文部科学省は、10月29日に事実上禁止していた高校生の政治活動について、学校外では原則と
して容認する通知を都道府県教育委員会などを通じて国公私立の高校全約5,000校に出しました。選挙
権年齢が18歳以下に引き下げられ、来年夏の参議院議員選挙にも高校生有権者が誕生することに伴うも
ので、46年ぶりに見直しがされました。主権者教育は現実の政治を扱うなど実践的な内容を求め、学校
の政治的中立性を確保するため、教育が個人的な主義主張を述べることは避けるとした通知は、有権者
の生徒が特定の候補者の当選を目的に投票を呼びかけることを「選挙運動」、特定の主義や政党を支持
または反対する行為を「政治活動」と定義しました。
有権者生徒の選挙運動は尊重されるとしつつ、学校外でのデモや集会などについては、学業に支障が
ある場合や、違法もしくは暴力的な政治活動になるおそれが高い場合には、学校が指導、制限、禁止す
る必要があるとした。校内での選挙運動、政治活動は、学校が教育の場であることから、授業、生徒会、
部活動では禁止し、放課後や休日も施設の管理やほかの生徒の学習に支障が生じないよう制限、禁止す
ることになりました。
これに対し、関係者からは、校外の生徒の行動まで把握するのはとても無理。学校ができるのは、何
が違法になるのか授業などで具体的に教えることぐらいしかない。政治や選挙の意義をよく学んでほし
いが、他人の影響を受けて偏った考えを持ったり、勉強や部活動がおろそかになったりするのは困る。
現実の政治を取り上げながら、公正中立を保つ授業の方法については試行錯誤が続きそうだ。選挙権の
ない生徒が有権者の生徒に候補者への投票を呼びかけるなどすると選挙違反になるおそれがあるなど、
さまざまな反応が出ています。
通知がいう違法もしくは暴力的になるおそれのある政治活動の具体例を教えるべきと考えます。この
点について、品川区選挙管理委員会としての受けとめ方や考え方、そしてかかわりについてお聞かせく
ださい。
次に、ことしの4月の統一地方選挙についてです。品川区におきましても、4月26日に区議会議員選
挙がとり行われました。この選挙運動の日程は4月19日日曜日告示、4月25日土曜日が選挙運動最終日
であり、公職選挙法にのっとって選挙運動ができるのは7日間になります。誰もが公正中立に正々堂々
と選挙運動を行い、選挙戦を進めてほしいと願っていると思います。しかし、4月19日の告示以前より
何日も前から、何週間も前からたすきをかけ、隊列を組んで「ご支援よろしくお願いします」、または
宣伝カーにより「ご支援よろしく」。これは日ごろの政策を伝える政治活動ではなく、明らかに選挙運
動と思います。こうした点について品川区選挙管理委員会は把握されていたのでしょうか。そして、ど
のような対応をされたのでしょうか。お聞かせください。
例えば、小学校の運動会での100メートル走、審判スターターのヨーイドンの前に走り出すことを何
といいますか。フライングです。審判は、フライングが出るとレースをやり直します。当たり前のこと
です。これまでの選挙運動のフライングにはやり直しがありません。再発防止への取り組みや対策、抑
止力についてお聞かせください。公正中立を願い、選挙管理の強化として選挙取締委員会の創設を求め
ますが、あわせましてお答えください。ほかにも疑問が残る事例があります。たった7日間の選挙運動
日程に1人の候補者に選挙カーを2台つくるケース。理解しづらいですが、予備車としてつくったもの
- 47 -
と解釈します。
ジョン・F・ケネディアメリカ元大統領の就任演説での一節ですが、「我が同胞アメリカ国民よ、国
家があなたに何をしてくれるのかを問うのではなく、あなたが国家に対して何ができるかを自問してほ
しい」。好きな言葉を述べ、次の質問に移ります。
質問の第4点目は、旧東京区政会館本館の整備について伺います。
所在地、千代田区九段北1-1-4、敷地面積469.12平米に昭和39年10月に竣工されました。地上9階
建て、塔屋2階、地下2階の旧東京区政会館本館がことしで51年を数える。築50年を迎え、建物の老朽
化が進むとともに、耐震強度等の面から健全性が低下しているため、現地建てかえの改築により整備を
すると、昨年11月14日に特別区協議会理事会が方針を決定しています。当面、建築需要の高まり、建設
費の高騰と人手不足が見込まれるため、着工時期をずらし、2020年ころの着工を想定されています。こ
の整備計画につきまして、進め方など何点か質問いたします。
旧東京区政会館本館の改築に向けた準備の一環として、当面する特別区職員研修所の一時移転を行う
ため、公益財団法人特別区協議会において代替施設を貸借により確保することとし、理事会、評議員会
に報告した上で、契約その他の移転準備を進めるとされています。
質問です。1つ目は、研修生および職員の安全を確保するため早急に代替施設等を確保し、仮移転す
ることについて、これまでの研修量と今後の研修量、内容や量的についてお知らせください。
2つ目は、研修所の一時移転先の検討で、23区中央部の6区および国・都の施設、用地の活用を照会
したところ、適地が得られなかった点につきまして、現存の区政会館の活用や、品川区のSHIPやほ
かの施設の活用を検討の題材に上がらなかったのかお知らせください。
3つ目は、移転先の候補および期間について、千代田区相生町の秋葉原センタープレイスビルの4階
から6階の約500坪の選定理由や、平成28年1月より6年3か月間の期間設定の根拠についてお知らせ
ください。
4つ目は、6年余りの賃料、共益費、光熱水費等約10億1,800万円の経費につきまして、費用負担の
考え方をお知らせください。
5つ目は、旧区政会館本館の解体工事を平成28年度に実施予定で、解体工事2億円と監理として
4,400万円計上されています。お聞きしたいのは、平成27年度の解体工事実施設計の980万円の計上につ
きまして、詳細をお知らせください。そして、整備計画全体を通して品川区からの発信や思いなどにつ
いてお知らせください。
以上で私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔区長濱野健君登壇〕
○区長(濱野健君)
私からは、今後の産学官連携についてお答えを申し上げます。
区は、これまでも大学や高等専門学校が保有する技術やノウハウを区内中小企業が活用できるよう、
区内企業の人材のスキルアップや技術力向上セミナーの実施、さらには企業へのインターンシップ受け
入れ助成を行うなど、区内企業と大学とのつながりを深めるさまざまな取り組みを行ってまいりました。
また、企業の社会貢献活動を推進するためのしながわCSR推進協議会は62社にまで加入が広がり、
防災などテーマを決めた分科会を設置し、具体的な行動につながる検討も行っているところであります。
一方、大学等の連携におきましては、区と立正大学との協働により、広く品川を知ってもらう「しな
がわ学」を開講するなど、区内大学との包括協定を結んでの事業展開がされております。さらに、都立
大崎高校が区や地域と連携して行っている防災活動など、地域に直接役立つ取り組みの成果も出てきて
- 48 -
おり、区と大学、高校との連携は一層強固になってきております。
区といたしましては、こうした企業や大学等との連携強化に向けた取り組みを今後さらに広げる必要
があると考えており、産学官の連携をより有機的に深めていくことで、区内企業の活性化はもとより、
学生の区内企業への就職や若年層の定住促進、さらには地域課題の解決につながるよう進めてまいりま
す。
〔選挙管理委員会委員長飛田徹夫君登壇〕
○選挙管理委員会委員長(飛田徹夫君)
私からは、選挙についてのご質問にお答えいたします。
まず、学校での出前授業、模擬選挙の取り組みについてでございますが、将来の有権者である子ども
たちの選挙の知識や関心および投票意欲を向上させるために、参加・体験型の授業として実施するもの
であります。今年度の実施につきましては、小学校7校を予定しております。来年度以降につきまして
は、引き続き教育委員会や明るい選挙推進協議会と連携を図り、取り組みを進めてまいります。
次に、高校生の政治活動についてお答えいたします。文部科学省の新たな通知では、高校生の政治活
動を容認しております。しかしながら、学業に支障がある恐れがある等の合理的な理由がある場合には
活動を制限することができ、高校が個々の事例によりまして判断することとなっております。なお、選
挙管理委員会といたしましては、機会を捉え、高校生に政治活動や選挙運動について啓発してまいりま
す。
次に、区議会議員選挙における選挙運動についてでございますが、選挙運動ができるのは、立候補の
届け出が受理されたときから選挙の期日の前日までであります。したがって、ご指摘の選挙運動期間前
に投票を呼びかける行為は事前運動となり、公職選挙法に抵触するおそれがございます。区民の皆様か
らのお問い合わせにつきましては、事前運動のおそれがある場合には警察に通報するようにお伝えした
ところでございます。
最後に、違反のない選挙の取り組みについてでございますが、まずは、それぞれの公職の候補者が法
を順守することが重要であると考えております。警告や検挙等は取締機関である警察が行うものであり、
取締委員会等の設置は困難でございますが、選挙管理委員会といたしましては、適切な選挙運動を促す
立場にございますので、公正な選挙の実現に向けて努力をしてまいります。
〔都市環境部長藤田修一君登壇〕
○都市環境部長(藤田修一君)
私からは、駅舎等のセーフティ化についてお答えいたします。
初めに、ソフトの面についてですが、人が往来する際に相手のことを思いやり、気遣うしぐさは、駅
舎や駅周辺の混雑時のように、限られた空間をトラブルなく通行するために大変重要なマナーでござい
ます。区では、すべての人にやさしいまちづくり推進計画に基づき、おたがいさま運動に取り組み、相
手を思いやる気持ちについて啓発を図っているところでございます。
次に、ハードの面のうち駅舎の安全確保につきましては、ホーム柵などの転落防止対策や、ホームの
乗降客を速やかに改札まで移動いただくための階段やエスカレーターなど、混雑の緩和に必要な設備の
整備について、区として鉄道事業者へ働きかけているところでございます。平成28年度にはJR大井町
駅のホーム柵設置工事が始まり、29年度末に完成する予定でございます。また、りんかい線大井町駅や
東急大井町線のホーム柵につきましても、順次着手される予定でございます。安全確保とバリアフリー
の観点からも、引き続き鉄道事業者へ協力を求めてまいります。
次に、駅周辺の安全確保についてですが、道路安全施設の設置は道路管理者が担うべき業務でござい
ますので、交通状況や地域の皆様との協議の中で、引き続き必要な対策を実施してまいります。また、
- 49 -
信号機の設置などの交通規制につきましては警察の所管となっておりますので、今後も引き続き地域の
皆様と十分に協議するよう警察に要請してまいります。
〔総務部長田村信二君登壇〕
○総務部長(田村信二君)
私からは、旧東京区政会館の整備についてお答えします。
まず、共同研修の実績ですが、専門研修、職層研修、清掃研修等があり、25年度実績で開催回数211
回、延べ日数390日、延べ参加人員は1万4,766人となります。今後についてもほぼ同様の傾向になりま
す。
次に、現在の区政会館等の活用についてお答えします。特別区協議会において検討され、特別区長会
にも報告されましたが、区政会館は既に会議室等の稼働率は77.3%であり、常設の研修所としては利用
は困難とのことでした。また、移転先は23区の職員が使用することから、中央部の千代田・中央・港・
文京・台東・新宿の6区を中心に検討したと聞いております。
次に、移転先ですが、特別区協議会では、中央部の6区および国・都の施設、用地を活用検討しまし
たが、適地が得られなかったため、代替施設の範囲を民間貸しビルまで広げ、研修所としての活用のし
やすさ、交通の利便性、経済性等を比較して、秋葉原センタープレイスビルを候補としたと聞いており
ます。
次に、期間設定についてですが、平成28年度から解体工事を実施しますが、改築工事の工事着工を東
京オリンピック・パラリンピック等による建設費の高騰、人材不足の状況を勘案し、平成32年度の着工
予定となっております。ただし、その間の解体後の更地は、改築工事着工まで駐車場等に活用すると聞
いております。
次に、費用負担についてお答えします。現在の旧東京区政会館は、土地、建物とも特別区協議会の所
有であり、特別区人事・厚生事務組合に貸与され、特別区研修所が入居しており、その光熱水費等を特
別区が負担しております。今後についても新たに発生する賃料等は特別区協議会が負担しますので、特
別区ではこれまで同様光熱水費等を負担することになり、新たな分担金等の負担はないと聞いておりま
す。
最後に、解体工事の実施設計の内容ですが、近隣には民地や高速道路があるため、近隣に配慮した解
体の方法や工事車両の動線、騒音対策等を踏まえたものと聞いております。また、品川区の考えですが、
築50年を迎え、建物の老朽化が進むとともに、耐震強度等の面から安全性が低下しているため、改築は
必要と考えております。
○議長(大沢真一君)
以上で、本多健信君の質問を終わります。
次に、石田しんご君。
〔石田しんご君登壇〕
○石田しんご君
私は、民主党・無所属クラブを代表して一般質問を行います。
初めに、選挙について質問いたします。
昨年の10月には品川区長選挙があり、ことしの4月には統一地方選挙である品川区議会議員選挙がと
り行われました。6月には選挙権年齢を18歳以上に引き下げる改正公職選挙法が可決・成立し、2016年
の参議院議員選挙から導入される予定であります。そんな中、さらに大事になっていくのが主権者教育
だと考えます。その取り組みとして、現在全国各地において出前授業や模擬選挙の取り組みが行われて
おります。品川区においても本年度八潮高校にてその取り組みが行われました。先日行われました大阪
ダブル選挙において、模擬選挙推進ネットワークは、近畿地方を中心に全国の高校や大学計20校、
- 50 -
2,000人が参加する模擬選挙を実施し、大阪府知事選挙、大阪市長選挙、いずれも実際の選挙結果と同
様の傾向が見られたと発表いたしました。
出前授業や模擬選挙のほかにも、子ども議会の取り組みもとても効果的だと考えます。子ども議会は、
子ども議員を選び、実際にこの議場において区政に対する質問や提案をしてもらうことを通じて、体験
的に区政の仕組みを学んでもらうとともに、政治への関心を深めてもらうことができます。また、子ど
もたちの豊かな感性から出される意見を区政に反映することができる。意見を表明することにより、子
どもの権利保障について周知することもできます。
そこで質問です。出前授業や模擬選挙の今後の取り組みについて区のご所見をお聞かせください。ま
た、平成25年の第1回定例会の代表質問においても提案させていただきましたが、改めて子ども議会の
開催を提案いたしますが、あわせてお答えください。
次に、選挙公報について伺います。選挙公報は、区議会議員選挙において選挙期間中に区民の皆様に
政策などを手に取って読んでもらえる唯一のツールです。そして、区民の皆様にとっては投票する際に
参考にするとても重要な資料と思います。選挙公報は、候補者が選挙管理委員会にデータを提出して、
印刷、配布は行政が行っています。パソコンや印刷機などの機器の性能がどんどんよくなっている中で、
選挙公報のデータ入稿が、いまだに印刷し、切り張りし、型にはめて提出するというのはとても非効率
に思えます。そこで質問です。選挙公報の電子データでの入稿を検討すべきだと考えますが、区の御見
解をお聞かせください。
品川区では選挙公報をシルバー人材センターに委託をし、ポスティングによる全戸配布をしていただ
いていると思います。近年、期日前投票をされる方が増えている中、もっと早く欲しいという方がいる
現状があります。ホームページで掲載をしていただいているので早く見られる方法もありますが、情報
弱者が存在しないよう取り組んでほしいと思います。また近年、マンションなどでポスティングができ
ない建物が増えてきています。区民の皆様に確実に投票前に届く対応が必要になっているように感じま
す。そこで質問です。選挙公報の配布日程はどのようになっているのか。また、マンションなどでポス
ティングができない建物が増えてきている中、選挙公報のポスティング状況の現状についてお知らせく
ださい。
次に、投票所の運営について伺います。携帯電話、スマートフォンの普及により、手軽に誰もが写真
を撮り、楽しむことが増えていると思います。このこと自体はとてもよいことだと思いますが、その一
方で、マナーに関するトラブルなども増えている現状があります。投票所内での写真などがネットで出
ているケースがあります。そこで質問します。投票所内においての写真撮影についてどのような決まり
があり、どのように周知をしているのかお知らせください。
次に、投票済証明書について伺います。投票済証明書とは、各種選挙の選挙後にその証明として選挙
管理委員会から交付される証明書であります。意外とこの証明書の存在を知らない方がいます。また、
知っていても、一体何に使うものなのかわからない人が多くいると思います。そこで質問します。投票
済証明書の意義、発行部数、周知方法についてお知らせください。
次に、子ども連れの投票への対応について伺います。公職選挙法第58条では、「選挙人、投票所の事
務に従事する者、投票所を監視する職権を有する者又は当該警察官でなければ、投票所に入ることがで
きない。ただし、選挙人の同伴する幼児その他の選挙人とともに投票所に入ることについてやむを得な
い事情がある者として投票管理者が認めたものについては、この限りでない」と書かれております。子
ども連れでの投票については国で改正の動きがあり、今後は可能になっていく方向だと聞いています。
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そこで質問します。子ども連れの投票についてこれまでどのような対応を行ってきたのか、区の考えと
あわせてお知らせください。
次に、投票率向上に向けての取り組みについて伺います。ここ最近行われた選挙においても過去最低
の投票率を全国各地で更新しています。品川区においても、昨年の区長選挙、衆議院議員選挙、区議会
議員選挙、それぞれの選挙で低投票率でした。18歳に選挙権年齢を引き下げて有権者が増えたからとい
ってすぐに投票率が上がるわけではありません。そこで、幾つか提案も含め質問いたします。
1、期日前投票における投票所を商業施設や駅など人が多く集まる施設での設置を行うことで利便性
を高め、投票率の向上を図るべきだと考えますが、区のご見解をお聞かせください。
2、区として各種選挙の際に投票率の目標値を設定しているのか。もし設定されていないのであれば、
目標値を定め投票率向上に取り組む必要があると考えますが、ご見解をお聞かせください。
3、商店街などと連携して投票済証明書を活用した選挙割キャンペーンの導入を提案しますが、区の
ご所見をお聞かせください。
4、特に若年層の投票を促すツールとしてSNSなどインターネットを活用した広報はとても効果的
と考えますが、これまでの取り組みとこれからの取り組みについて区のご所見をお聞かせください。
次に、訪日外国人の受け入れ体制についてお伺いいたします。
2013年に日本の外国人訪日客は1,000万人を超え、2014年には1,341万人に達しました。ことしは、9
月の時点で既に過去最高だった昨年の実績を上回る1,342万人を超え、ことしの旅行者数は1,900万人に
達する見通しだそうです。2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催される中、今後ますます
訪日外国人は増えると予想されます。品川区としてもさまざまな取り組みをしていることは承知をして
いますし、高く評価もしています。利便性をさらに高め、より訪日外国人が品川区にお越しいただける
よう、提案を含め質問させていただきます。
先月の26日から28日にかけて区民委員会の行政視察が行われ、岡山県の岡山市で取り組まれている免
税手続一括カウンターについてお話を聞いてきました。本年5月から商店街として全国で初めて岡山市
の表町商店街、ロマンチック通り商店街において免税手続一括カウンターが、商店街に加盟するデパー
ト岡山天満屋と連携してデパート内に設置されました。本年4月から地方における免税店のさらなる拡
大に向け、免税手続一括カウンターを運営する第三者にまとめて免税手続を委託できる手続委託型輸出
物品販売制度が創設されたことによる取り組みです。
メリットは、お客様にとっても、商店街、商店主にとってもたくさんあります。お客様にとっては時
間の短縮や、免税ですので安くお買い物ができます。商店街にとっては、免税手続の手間などがデパー
トのノウハウを活用することにより軽減されますし、お客様が増えれば利益にもつながります。また、
新規のお客様を獲得するために、仕入れや英会話など商店主が新しい取り組みを行うようになることに
よっての活性化もあります。そこで質問です。免税手続一括カウンターの設置を提案いたしますが、区
の考えをお聞かせください。
多くの観光に来られる方は、事前にどこへ行き、何をするかを決めてから来日をすると思います。観
光マップや英語ちょっとしゃべれます商店街など、お越しになられる方への取り組みは進んできている
と思いますが、品川区に来てもらうためのアプローチがとても重要で、今後さらに進めていかなければ
ならないと考えます。
特に外国の方にアプローチするのであれば、旅行代理店とのタイアップやガイドブックへの掲載など
が考えられます。そして、今最もアプローチできるツールはやはりインターネットだと思います。SN
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Sを通して品川区の魅力を発信することによって訪れたいと思ってもらうことが必要です。コストパフ
ォーマンスも悪くはありません。例えば、区民の皆様から写真を募集してインスタグラムなどに載せる
などの取り組みは予算もほとんどかかりません。そこで質問です。SNSなどのインターネットを活用
した訪日外国人への広報について区のご所見をお聞かせください。
街中で見かける訪日外国人の多くがスマートフォンを使って目的地へ向かう、そういう光景を最近よ
く拝見します。今はガイドブックや観光マップなどよりも、スマートフォンなどを使って観光地をめぐ
る方が増えてきているように感じます。そこで必要なのはネット環境の充実です。品川区でも大井町駅
周辺などでWi-Fi環境の整備などに取り組んでいただいていますが、さらなる整備が必要です。そ
こで質問です。品川区内のインフラ整備の現状と今後の取り組みについて区の考えをお知らせください。
次に、来訪者獲得に向けた取り組みについてお伺いします。残念ながら、品川区には主立った集客力
のある施設は多くありません。だからといって、区として単独で何か集客力のある施設を新たにつくる
というのは莫大な予算が伴い、なかなか難しいと思います。民間の施設などを今後積極的に誘致をして
いただきたいのですが、今後どのように観光におけるまちづくりを行っていくのかを考える必要がある
と思います。
以前も提案をさせていただきましたが、例えばプロジェクションマッピングやイルミネーションなど
を活用した新たな観光地をつくっていくことも、来訪者の獲得において効果的だと思います。品川区に
は歴史あふれる場所や水辺などの観光資源はあります。今ある資源を新しい技術などとコラボレートす
ることに、その魅力をさらに引き出すことが可能になると思います。また、交通の便のよさなども品川
区の魅力の1つです。国際展示場などで開催されるイベントなどと連携して宿泊や来区を促すプラン、
仕掛けをするなども効果があるのではないでしょうか。そこで質問です。来訪者獲得のため、新たな観
光スポットの設置について区のご見解をお知らせください。また、今後の区としての観光における方向
性をどのように考えているのか、あわせてお答えをください。
次に、生活困窮者自立支援事業についてお伺いします。
本年4月から新たに生活困窮者自立支援法が施行され、品川区においても生活困窮者の自立支援制度
が始まりました。これは生活保護に至る前の段階の自立支援策の強化を図るため、生活困窮者に対し、
自立相談支援事業の実施、住居確保給付金の支給、そのほかの支援を行うための所要の措置を講ずるも
のであります。この支援事業には、自立相談支援事業の実施および住居確保給付金の支給する必須事業
と就労準備支援事業、一時生活支援事業および家計相談支援事業などの実施をする任意事業があります。
これらの事業は、就職、住居、家計管理などのサポートをして安定した生活を送ってもらう事業であ
り、流れとしては、まず暮らし・しごと応援センターへ行き、その方だけの支援プランを作成し、支援
の決定、サービスの提供が行われ、その後、定期的にモニタリングなどを行い、安定した生活へとつな
げていくというものであります。
期待される効果としては、自立相談支援事業においては、生活保護に至る前の段階から早期に支援を
行うことにより、生活困窮状態からの早期自立を支援ができるようになる。また、相談支援機能の充実
により、福祉事務所の負担軽減や地域全体の負担軽減が可能になる。就労準備支援事業や就労訓練事業
においては、個人の状況に応じた支援を行うことで、一般就労につくための基礎的な能力の習得や動機
づけ、準備が可能になる。一時生活支援事業においては、住居を持たない生活困窮者に衣食住のサービ
スを提供し、その間に仕事を探し、住居を借りるための資金を貯蓄し、自立へとつなげることができる。
まだ始まったばかりの事業ではありますが、庁内外の体制についてと各事業についてお伺いをいたしま
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す。
まず初めに、庁内の事業実施体制について伺います。
1、生活困窮者自立支援事業の意義と目的について、区のご見解をお聞かせください。
2、庁内の関係部署との連絡会などの設置や、対象者把握のための情報共有の方策についてお知らせ
ください。
3、相談支援事業に紹介するルールは設定されているのか。されていないのであれば、その理由もあ
わせてお知らせください。
次に、庁外の関係団体との連携について伺います。
1、連携対象としている庁外関係機関はどこがあるのかお知らせください。
2、早期発見のための関係機関との情報共有や紹介の仕組みは構築されているのでしょうか、お知ら
せください。
3、就労準備支援事業の運営や一般就労への支援に協力する企業・法人の開拓はされているのでしょ
うか、お知らせください。
次に、自立相談支援事業について伺います。
1、自立相談支援事業の意義、目的について区のご見解をお聞かせください。
2、被生活保護者就労支援事業との一体運営の取り組みについて区のご所見をお聞かせください。
3、支援員の体制ですが、まず主任相談支援員・相談支援員・就労支援員それぞれの人数、支援員の
他事業との兼務状況、また支援員の保有資格についてあわせてお知らせください。
4、自立相談支援事業の相談件数などの現状と今後の取り組みについて区のご所見をお聞かせくださ
い。
次に、各任意事業についてお伺いします。
1、品川区では、任意事業の中で、就労準備支援事業、家計相談支援事業、子どもの学習支援事業を
実施されていると思いますが、これらの事業の意義、目的をお知らせください。また、これらの事業を
採択した理由もあわせてお答えください。
2、実施されている任意事業の相談件数などの現状と採択されていない事業への取り組みも含めた今
後の区の取り組みについてご所見をお聞かせください。
以上をもちまして、私の一般質問を終わらせていただきます。ぜひ前向きな答弁を期待いたします。
ご清聴まことにありがとうございました。(拍手)
〔区長濱野健君登壇〕
○区長(濱野健君)
私からは、観光施策に関するご質問にお答えを申し上げます。
まず、免税手続一括カウンターについてですが、商店街は、まちのにぎわいをつくり出す地域に欠か
せない生活インフラであるとともに、区の重要な観光資源でもあります。区では、「英語少し通じます
商店街」事業を実施するとともに、商店街連合会の今年度からの新たな取り組みである商店街国際化推
進事業を支援しております。議員ご提案の大型店舗と連携した免税カウンターの導入につきましては、
商店街連合会などのご意見も伺いながら、こうした取り組みの中で検討してまいります。
次に、SNS等インターネットを活用した訪日外国人への広報についてですが、ICT技術の進展に
伴い、インターネットを活用した観光PRは、写真や動画を用いて簡易に観光情報を発信することので
きる有効なツールであると認識しております。区といたしましても、9月の補正予算により、タイのフ
ェイスブック利用者へ向けた情報発信事業を行うことといたしました。今後は、タイでの展開を検証し
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つつ、対象国を増やす方向で検討を進めてまいります。
次に、訪日外国人に対する情報環境ですが、区では現在、大井町駅前への無料Wi-Fi整備に引き
続き、公園6か所への拡充に取り組んでいるところであります。今後、主要駅周辺への展開や民間施設
との連携などにより、Wi-Fi環境の充実を図ってまいります。
最後に、新たな観光スポットの設置と今後の区としての観光の方向性についてですが、品川区には東
京タワーや東京スカイツリーのような集客力を持つ観光資源は存在しておりません。しかし、街を歩け
ば歴史を感じられるスポットや自然豊かな水辺や公園、元気な商店街など魅力ある観光資源は数多く存
在しております。
例えば、立会川駅近くに5年前に坂本龍馬像が設置されましたが、その近くの新浜川公園に今月1日、
坂本龍馬生誕180年を契機に品川龍馬会が浜川砲台を復元されました。また、水辺では目黒川両岸にイ
ルミネーションを取り入れ、冬の桜をつくり、それを眺める運河クルーズも実施をするなど、新たな観
光スポットづくりに努力をしております。このように魅力ある既存の観光資源を磨き、自慢し、発信し
ていくことが重要だと考えております。区といたしましては、今後とも「繰り返し訪れて楽しいまちし
ながわ」をコンセプトにした観光施策を積極的に推進してまいります。
〔選挙管理委員会委員長飛田徹夫君登壇〕
○選挙管理委員会委員長(飛田徹夫君)
私からは、選挙についてお答えをいたします。
まず、出前授業や模擬選挙についてでございますが、主権者意識の向上を図る上で大切なことである
というふうに考えております。区内学校でもこの取り組みが広がるよう努めてまいります。
次に、候補者が作成する選挙公報原稿の電子データによる提出についてでございますが、法律では告
示日に文書で申請すると定められております。また、イラストや文字の使用等の掲載内容につきまして
はその日のうちに確認する必要があるために、文書にて直接提出していただいております。
次に、選挙公報の配布についてでございますが、ことしの区議会議員選挙では刷り上がりから3日以
内で全戸配布を完了しております。なお、配布委託事業者が立ち入ることが難しいマンション等は、選
挙管理委員会が個別に対応しております。
次に、投票所内においての写真撮影につきましては、ほかの選挙人が不快に感じたり、誤解を招くお
それがあるために禁止をしております。その旨も投票所内で掲示をしております。
次に、投票済証についてでございますが、周知はしておりませんが、選挙人が投票したことの証明と
して勤務先に提出する等の求めによりまして作成しておりまして、選挙ごとに約400名の方に交付して
おります。なお、ご提案の投票済証を活用したキャンペーンにつきましては、商店街連合会等に伝えて
まいります。
次に、投票所内での子ども連れの選挙につきましては、幼児やお子さんへの付き添いの必要性を考慮
して、投票管理者が入場を認めております。今後につきましては、国の法改正等の動向を見きわめつつ、
適切に対応してまいります。
次に、商業施設等への期日前投票所の設置につきましてでございますが、突然の選挙の場合などでも
安定的に借用することが可能かどうか、また、従事する人員の確保やネットワークの構築を含めた二重
投票防止策など管理・執行体制にもいろいろと課題があり、慎重な検討が必要であるというふうに考え
ております。
次に、投票率の目標数値についてでございますが、投票率はその時々の政治情勢や候補者等に左右さ
れることが多く、選挙によってその数値は大きく変化する傾向があるため設定はできませんが、1人で
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も多くの有権者が投票されるようさまざまな手段を講じてまいります。
最後に、SNSなどのインターネットを活用した啓発につきましては、昨年の区長選挙からツイッタ
ーやメールマガジン等を導入したところでございます。今後は、さらに若い世代にとって有効であるツ
ールの活用を検討してまいります。
〔教育次長本城善之君登壇〕
○教育次長(本城善之君)
私からは、子ども議会についてのご質問にお答えいたします。
子どもが実際の議場において疑似体験することは有意義であり、また、議会の役割等について理解し、
関心を高める機会になるものと考えております。しかしながら、既に社会科において政治に関する学習
や、国会議事堂の見学も行っております。また、市民科でも区議会に関する学習もあるところでござい
ます。
議員ご提案の子ども議会ではございますが、体験できる児童が限られていることや、事前指導、学校
間の調整に時間がかかる等実現するには課題も多く、実施は困難であるものと考えております。
〔福祉部長榎本圭介君登壇〕
○福祉部長(榎本圭介君)
私からは、生活困窮者自立支援事業についてのご質問にお答えいたします。
初めに、事業の意義、目的は、最後のセーフティネットである生活保護に至る手前の生活にお困りの
方の自立の促進を図ることでございます。庁内関係部署との連絡会等の設置や情報共有についてですが、
区では生活困窮者自立支援制度運営協議会を設置し、関係17課で情報共有等に取り組んでおります。ま
た、関係各課で生活にお困りの方を把握した際に、品川区暮らし・しごと応援センターにつないでおり
ます。
連携している庁外関係機関ですが、ハローワーク、社会福祉協議会等です。地域での早期発見につき
ましては、民生委員、ケアマネージャー等に暮らし・しごと応援センターへのご案内を依頼しておりま
す。また、協力いただける企業等については、ハローワークに求人登録した上で就労に結びつけており
ます。
次に、自立相談支援事業は、生活困窮状態からの早期の自立を図るため、他法他施策の活用や就労そ
の他の自立に関する相談支援や、事業利用のプラン作成等の自立支援策を実施するものでございます。
支援員の体制・資格ですが、新たに相談員6名、就労支援員1名を配置し、兼務者4名を含め、11名の
体制で行っております。社会福祉士、精神保健福祉士等の有資格者や実務経験者を配置しています。ま
た、生活保護制度と生活困窮者自立支援制度の両制度で臨機応変に対応が可能なよう体制を整備してお
り、就労支援につきましては一体的に運用しております。
相談件数等の現状ですが、本年4月から10月までの相談件数は1,232件、来所相談は693件で、相談者
数は530名です。また、今後の取り組みについてですが、複雑な課題を抱える方々に対し丁寧に聞くこ
と、関係機関との連携体制の強化等を図ってまいります。
次に、任意事業の就労準備支援事業は、就労以前に必要な生活習慣の形成や就労意欲の喚起、社会的
能力の習得を図るもので、4名の利用がございます。
家計相談支援事業は、家計に関する相談を受け、家計簿作成を支援し、その内容を評価・分析し、収
支のアンバランスなどの課題を把握した上で、適正な状態の家計に改善するさまざまな支援等を実施し、
困窮状態の家計の再建を支援するもので、13名の利用がございます。
子どもの学習支援事業は、生活保護の子どもたちと生活に困窮する世帯の子どもたちを対象に、保護
者へのカウンセリングや定期的な家庭訪問、適切な専門相談機関等の紹介などを実施するもので、延べ
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126件の実績です。
なお、任意事業の選択理由ですが、制度施行前よりモデル事業自治体などの情報を研究し、区として
は、生活にお困りの方々が早期に自立を目指すためには、可能な限り多くの手段を確保したいと判断し
たからでございます。
○議長(大沢真一君)
以上で、石田しんご君の質問を終わります。
会議の運営上、暫時休憩いたします。
○午前11時03分休憩
○午後1時開議
○議長(大沢真一君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続けます。
中塚亮君。
〔中塚亮君登壇〕
○中塚亮君
日本共産党を代表し、一般質問を行います。
初めに、地方自治を守れ!沖縄に連帯し品川から辺野古基地建設強行に抗議をです。
安倍政権は辺野古基地建設工事を強行し、さらに行政代執行へ。沖縄県翁長知事を提訴しました。こ
れは、普天間基地閉鎖・撤去、県内移設断念を求める沖縄全41市町村の首長および議長、沖縄県議会、
主要な経済界などが署名した建白書の実現へ、オール沖縄が示す地方自治への明らかな侵害です。
地方自治への攻撃は、全ての自治体にとって見過ごすことのできない暴挙。憲法が保障する地方自治
とは、国の決定に従属する範囲で認められているものでは決してありません。辺野古基地建設強行は憲
法によって保障された地方自治の否定ではないでしょうか、伺います。民主主義への攻撃に対し、濱野
区長は沖縄の闘いと連帯し、国に抗議すべきです。いかがでしょうか。
次に、西大井の住宅街を壊し、崖を削り、街を分断する補助29号線は白紙撤回をです。
70年前の計画を突如持ち出し、穏やかに暮らしてきた住民を追い出す。こんな理不尽、許せません。
29号線は濱野区長の責任が重大。なぜなら、東京都からの意見照会に「整備が必要」と回答し、計画を
復活させたのはほかならぬ濱野区長だからです。
区長は、翌年の施政方針で防災を理由に整備を説明しますが、何度も述べるように、その根拠は破綻
しています。例えば東京管区気象台によると、冬は北風、夏は南風。風に沿って南北に延びる29号線が
火災の延焼を遮断とは荒唐無稽。後から示されたシミュレーションでさえ、住宅が1,000棟も燃え広が
る。このどこが防災対策でしょうか。平成24年5月21日に東京都に整備が必要と区長が回答した理由は
何か。そして、翌年の施政方針で「防災のため」とは根拠は何か。検討経過とあわせて伺います。
都内各地で強い反対運動。北区86号線では、都市計画決定とする図面、資料がない、縦覧すべき図面、
資料がないなどを指摘し、認可取り消しを求め住民が提訴。品川でも力強い運動。今回は、西大井を通
る29号線約1キロ区間を伺います。ここは土地の勾配が急な地域。立会通りから新幹線をくぐり、西大
井四丁目先の高さ10メートルの崖を突き抜け、商店街、環7へ上がって下がって崖を抜ける道路によっ
て、まちの中央や自宅の前が幅20メートルの溝、盛土、または崖。生活道路は未接道と、住宅街がめち
ゃくちゃです。西大井区間の断面図とJR交差部の設計図面はいつ示されるのか伺います。また、品川
区は戦災復興院告示第15号関係図書の存在を確認しているのか、写しは縦覧に供されているのか伺いま
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す。
また、高齢者にとって、年金の引き落としなど生活に欠かせない郵便局が計画線上にあり、「なくな
ると本当に困る」と声が上がっています。不安や恐怖を与えている住民への執拗な対応も問題。ひとり
暮らしの高齢者からは、「家の周りに腕章をつけた職員がうろうろし、目をつけられているようで怖
い」、「インターホンが鳴るたびに、また道路かと、どきっとする。賛同できませんので、声かけ無用
と張り紙をしたら、今度は郵便ポストに手紙が投函。平穏な毎日がどうしてびくびくしなければならな
いのか」と話します。西大井五丁目郵便局を残すことを求めます。また、現在の用地買収はあくまで任
意売却です。反対する住民に執拗に事業への協力を求め、不安や恐怖を与える対応はやめるべきです。
いかがでしょうか。
私は「安心・安全・みどり豊かな街を考える西大井・大井住民の会」の皆さんから、新たな事実を伺
いました。それは、昭和21年戦災復興院告示の後に、昭和25年、39年、41年の建設省告示です。当初は
幅20メートル。それが幅15メートル。終点の変更、最後に幅20メートルと、3回の変更です。住民に説
明なく道幅などの変更は財産権の侵害では。経過とあわせて説明を求めます。もう時代に合わない70年
前の計画にしがみつくのはやめ、防災と福祉のまちづくりこそ。29号線は白紙撤回しかありません。い
かがでしょうか。
次に、際限なく広がる超高層再開発は中止をです。
超高層再開発は、大崎ニューシティ以来16事業が完成。事業中は、西品川、目黒、武蔵小山、大井南、
北品川の5事業。税金投入は遂に1,209億円。さらに、五反田、広町、29号線に伴う戸越公園駅周辺へ
拡大。もう超高層はやめてと声が上がっています。西品川一丁目開発に巻き込まれた子育て世代の方は、
探しに探してここで子育てしようと購入した戸建住宅を手放すことに。区は権利変換計画に合意と説明
するが、再開発は3分の2合意で成立するため、初めからこの家で住み続けたいとの願いはかなわない
理不尽な仕組みです。
一本橋商店街は32億円の税金投入で超高層。武蔵小山の商店街は57億円から70億円に税金投入を増額
し、超高層。戸越公園駅周辺は29号線と連動し、超高層。暮らしに欠かせない商店街がもう台なしです。
莫大な税金投入や区、住民の労力は、これ以上の超高層再開発ではなく、商店街を生かし、防災と福祉
のまちづくりに転換すべきです。いかがでしょうか。
そもそも再開発とは、住民の土地を使って超高層を建てる大企業の不動産業を進める仕組みと目的に
ほかなりません。例えば、港区白金開発では住友商事等が185億円で保留床を購入し、260億円で売却。
参加企業はその差額となる74億円を手にします。税金導入と規制緩和で高度化し、大企業の利益を最大
限に確保。一体このどこが公共事業なのでしょうか。さらに、五反田ではTOC再開発もずるずると延
び、ゆうぽうとは閉鎖。大井プレイス構想は28年もたつが、見通し立たず。全く進まないこの再開発だ
けでも毎年2,000万円も調査委託で税金投入とは無駄遣いです。
品川駅南では、都営住宅と区有地が種地に狙われています。北品川都営住宅、品川・大崎土木事務所
跡地を再開発の種地に充てるのはやめるべきです。いかがでしょうか。
超高層3棟の目黒開発は税金を99億円から110億円に増額。都バス営業所だった東京都の土地が1万
7,000平米の権利床に。しかし、活用がなぜかテナントです。目黒開発の都権利床は、集会室や、若者
就労や、高齢者・障害者の施設など住民要望に。都に提案を求めますが、いかがでしょうか。
ここで、不安が広がるマンションデータ偽装問題も伺います。旭化成建材のデータ偽装はほかの企業
にも広がるなど、建設業界の構造的問題に発展。背景に建築確認審査の民間開放。建設会社の多くが自
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社と関係の深い民間検査機関に委ねている実態も問題です。過去10年間に税金投入した再開発のうち、
旭化成建材がくい打ちを行った事業およびデータ偽装はあったのか伺います。また、確認審査の規制緩
和、一連のデータ偽装問題における原因と対策について見解を伺います。
次に、人間らしく生きたい、社会保障をこわすな。国保料、後期高齢者保険料は値上げではなく値下
げこそです。
安倍政権は、集団的自衛権と一体に社会保障を次々と改悪、解体へ。濱野区長も、「みんなで築く健
康・福祉都市」、「住民同士が支え合う、共助の一層の充実が必要」と社会保障を矮小化。戦争をする
国づくりはいつも社会保障が犠牲。
今のこの状況は、人間裁判として闘われた50年前の朝日訴訟の前夜のようです。朝日訴訟とは、朝鮮
戦争による軍事費確保のため社会保障予算を締めつけた時期に、重い結核患者だった朝日茂さんが、生
活保護水準は憲法25条「健康で文化的な生活」に反すると訴えたもの。当時、入院中の生活扶助は、肌
着2年に1着、パンツ年1枚、靴下年1足。そのほか、石けん、歯ブラシ、鉛筆などわずか月600円。
食べるものも着るものもなく、ぼろ雑巾のように死んでいった僚友たち。誰がどう考えても足りない。
少なくとも人間らしい生活ではない。
朝日さんは、「このままでは殺されてしまう」と国を訴えました。一審で国の予算は最低生活を保障
するために指導支配されなければならないと勝訴判決。二審では敗訴。最高裁では本人死亡で終結とな
りましたが、一審の指導支配されるべきものはその後の社会保障のよりどころに。また、最低限度の生
活は、健康で文化的であるべきとの水準は各種制度の改善に。社会保障を自己責任ではなく、個人では
解決し得ない社会的要因によるものとし、失業、疾病、障害、老齢などによる生活能力の喪失から国民
を守り、人権保障の制度へ進みました。
憲法では、基本的人権を人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果、これらの権利は、過去幾多の試
練に耐え、現在および将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利と明記。今こそ憲法を暮らし
に生かすべきです。朝日訴訟の意義とは何か、区の見解を伺います。社会保障を自己責任とする解体路
線を転換し、人権保障の制度こそ。いかがでしょうか。
高齢者からは、「年金は下がり、取られるものが増え、肩身の狭い時代になった」と伺います。この
状況に来年4月からまた負担増です。国保料は算定方式の変更でどこまでも負担増。ヘルパーの仕事を
している方、子ども2人、4人世帯では、介護保険改悪で給与が月10万円下がり、パートと合わせても
夫婦で月30万円。そこに国保料が月4万2,000円。家賃や税金などを支払うと手元には月10万円と、食
費を削る生活です。区民生活に照らし、国保料の負担は高過ぎるとは思いませんか。伺います。国保料
均等割分を1人1万円引き下げる区独自策の実施を求めますが、いかがでしょうか。
また、脳梗塞により重度の後遺症を患い、失業で収入も失った方に分納計画と支払いがない限り短期
証は出せない、また、子どもの保険証は分納計画を出さなければ発行しないとの対応が、ことし10月に
区の窓口でありました。厚生労働省の通知は、「医療を受ける必要が生じ、かつ医療費の一時払いが困
難である申し出を行った場合には、緊急的な対応として短期証を交付することができる」。そして、中
学生以下には「短期証を交付すること」と、子どもは無条件に発行です。生活困窮と医療の必要性を訴
える滞納者や保険証のない子どもに短期証を発行する厚労省通知を守るべきです。いかがでしょうか。
また昨年度、保険証のない期間があった子どもの人数を伺います。
後期高齢者医療も4月から負担増。年間1人平均5,735円の値上げ。特例軽減の廃止で国民年金の方
は最高で3倍。サラリーマン被扶養者は導入前に比べ5倍、10倍です。来年4月の後期高齢者保険料は
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値上げではなく値下げこそ。また、特例軽減の継続を国に求めてください。いかがでしょうか。
最後に、品川区いじめ防止対策推進条例は、子どものいのち最優先に策定をです。
区教委は、いじめ防止対策推進条例を年明けの第1回定例会に提案予定。平成24年の自殺案件も受け、
二度といじめにより命を絶つ、いじめによって本当に心を傷つけるような子どもがないようにと説明し
ました。子どもを自殺にまで追い込むいじめを何としてもなくしたい。いじめから子どもを守るには、
いじめられている子どもの命を最優先に守ることが第一。そして、いじめをしている子どもが、いじめ
をやめることが必要です。しかし、いじめをしている子どもに「いじめをやめなさい」と上から諭して
も、ましてや無理やり握手をさせ、仲直りを演出しても、「誰がチクったのか」と犯人探しへ。かえっ
て陰湿ないじめに加速。それは数々のいじめ自殺からも明らかです。
死にもつながるいじめの苦しみを友だちに与えている自分の行いに対し、子ども自身が正面から向き
合い、認め、心からの反省がなければ、いじめをやめる自らの行動につながりません。暴力を肯定した
まま社会に出れば、本人にとっても、社会にとってもこれほど不幸なことはありません。しかし、その
対策とは一歩間違えると陰湿ないじめへ加速するため、策定には丁寧な進め方が必要です。
例えば、本会議への条例提出の前に委員会への報告事項で条例案を発表。パブリックコメントを実施
し、幅広い区民、団体から意見を聴取。そして、練り上げた議案を本会議へ提出などの対応を求めます
が、いかがでしょうか。
問題は、厳罰化の強化は逆効果という点。いじめ克服には教育の営みとしての解決が基本です。とこ
ろが、国のいじめ防止対策法第4条は、「いじめを行ってはならない」といじめの禁止を法律で子ども
の義務に。法律で定めるべきは、子どもがいじめられずに安心して生きる権利を保障するための大人社
会の取り組みです。議論を通じ、参議院では附帯決議がつき、国の基本方針から、いじめ禁止の文言が
なくなりました。区教委は懲罰をするためにつくるわけではないと説明しますが、手段としても厳罰化
は鬱屈した子どもの気持ちをゆがめます。
そして、道徳教育の限界です。市民道徳の教育それ自体は必要です。しかし、価値観の押しつけや建
前だけの話は、子どもにとっては「どうせ校長先生に言われたんでしょ」など、死にもつながるいじめ
の痛みの理解につながらなければ逆効果です。いじめ自殺について、滋賀県大津市の学校では当時、市
内唯一の道徳教育推進校でした。検証を行った第三者委員会は、「道徳教育や命の教育の限界について
認識を持ち、学校現場で教員が一丸となったさまざまな創造的な実践こそ必要ではないか」との問題提
起。いじめ防止対策法への日弁連の意見書も逆効果になりかねないと指摘。こうした知見に学ぶべきで
す。いじめ克服について、厳罰化の強化や道徳の押しつけなどはかえって逆効果ではないでしょうか、
伺います。
区条例には、子どもの生きる権利、遺族の知る権利の明記が必要です。学校で安全に子どもたちが生
きる権利があることを強く示し、子どもを守り抜く私たち大人の役割こそ重要なのです。また、いじめ
事件の隠蔽は国民の怒りの的です。国や都は情報提供を学校側の判断にすることを認めていますが、こ
の問題にかかわり、衆議院予算委員会で安倍首相は、「遺族の気持ちは真相を知りたいということだ。
できる限り応えていくべき」と答弁。こうした方向での改善が必要です。区条例に子どもの命を最優先
に、子どもがいじめられずに安全に生きる権利があることを記すこと。そして、遺族などの真相を知る
権利の保障を記すこと。いかがでしょうか。
最後に、学校統廃合について1点伺います。教育大綱素案(案)が9月に発表され、「就学人口の動
向を見据え、校舎改築や学校配置のあり方について検討します」と明記。区教委は、このような文章表
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記で統廃合に関して書いていると説明しました。区の資料では引き続き子どもの数は増加傾向とし、現
在に戻るのは4半世紀後です。つまり、統廃合とはどういう意味か。子どもが増える中、学校を減らす
統廃合の検討を計画期間3年間の教育大綱に明記する必要はないと思うが、いかがでしょうか。
以上で一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔区長濱野健君登壇〕
○区長(濱野健君)
沖縄の辺野古の基地の建設にかかわるお尋ねをいただきましたけれども、品川区
という一自治体の長として見解を述べることは差し控えさせていただきたいと存じます。
その他のご質問等につきましては、各担当部長よりお答えを申し上げます。
〔都市環境部長藤田修一君登壇〕
○都市環境部長(藤田修一君)
私からは、補助29号線と再開発についてお答えいたします。
初めに、1点目の補助29号線の整備の必要性などについてですが、都によって防災都市づくり推進計
画を少しでも早く実現するために、木密地域不燃化10年プロジェクトが策定されました。区といたしま
しても、地震や火災に対する防災性の向上や緊急車両の円滑な通行など、木密地域の抱えるさまざまな
課題について検討し、この解決は喫緊の課題であり、都と連携し、早期に解決することが重要との考え
によるものです。
次に、西大井区間の図面につきましては、都では現在、関係機関と協議しながら設計を進めていると
ころであり、設計の完成時期については未定とのことです。設計を早期に完成することも重要ですが、
区といたしましては、引き続き沿道の建物に対する影響について十分な検討の上、設計を進めるよう都
に求めてまいります。
次に、告示図書についてですが、補助29号線は、木密地域不燃化10年プロジェクトの方針に基づき、
都が既に特定整備路線として位置づけ整備する事業であり、国に対する図書の確認は都の判断によるも
のと認識しております。また、縦覧についてですが、告示は昭和44年に廃止された旧都市計画法に基づ
くものであり、現在の都市計画法にある縦覧に関する規定はなく、区に図書の写しはないため、区の窓
口で縦覧することはできません。
次に、西大井五丁目郵便局についてですが、区では従来より道路整備に当たり、都に対し、地域のに
ぎわいや利便性などに配慮するようお願いをしてまいりましたが、引き続き十分配慮するよう求めてま
いります。あわせて、関係権利者の皆様に対する事業への協力依頼につきましても、相談コーナーでの
対応も含め、相手の立場に立った丁寧な対応のもと進めていくよう、引き続き都に求めてまいります。
次に、財産権における経過につきましては、計画変更はいずれも建設省が旧都市計画法に基づき行っ
たものであり、旧法においては公聴会の規定はなく、現在、都が特定整備路線として整備を進めるに当
たり、事業の内容について地域の皆様に説明会を実施し、適正な補償のもと事業を進めていることを確
認しております。区といたしましては、都が現行法に基づき進めている事業に対し、財産権の侵害につ
いて判断するものではないと考えます。区といたしましては、木造住宅密集地域を燃えない、燃え広が
らない安全なまちとすることは大変重要なことであり、この実現のために都が行う特定整備路線の整備
に対し撤回を求める考えはございません。
次に、2点目の再開発についてお答えをいたします。
まず、区におけるそれぞれの施策は、まちづくりや防災、福祉など、その目的に応じ適切、そして確
実に実行されるべきものでございます。このうち再開発事業につきましては、品川区まちづくりマスタ
ープランを踏まえ、それぞれの地域における望ましい市街地の形成を実現するもので、単に開発ビルを
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建設するだけでなく、地域の課題を解決するため、地元の関係権利者が協力して事業を進め、道路や公
開空地などもあわせて整備されるものでございます。その結果、利便性の向上や居住者の増加による地
域の活性化などが図られるもので、区として、再開発などの地域のまちづくりを引き続き支援してまい
ります。
次に、品川駅南地域のまちづくりについてですが、この地域は品川駅のターミナル機能強化などの動
きを受け、地域のポテンシャルがますます高まっており、また、地元においてもまちづくりに対する機
運が上昇してきております。こうしたことから、区として地域における計画的な機能更新や再編を誘導
するとともに、旧東海道や品川浦などの地域特性を生かしたまちづくりを進めるために、平成26年6月
にまちの将来像を示すまちづくりビジョンを策定いたしました。現在、この実現に向け、公有地の活用
だけでなく、地域全体のさらなる活性化など、よりよいまちづくりを目指し、引き続き地域の皆さまと
ともに取り組んでまいります。
次に、目黒駅前再開発につきましては、計画段階から区の要請により、子育て支援施設や行政サービ
スコーナー、在宅介護支援センターなど、地域に貢献する施設を整備することとなっておりますので、
改めて公営企業である東京都交通局が権利変換で取得する床も含めて、さらに要望していく考えはござ
いません。
最後に、くいデータの流用問題についてですが、現段階で区内の再開発に伴う建物本体のくいについ
てはそのような報告を受けておりませんが、一部外構工事でデータの記録がないものが1件報告があり、
確認作業を進めているところでございます。現在、国では、特定の企業だけでなく流用の実態把握を進
めるとともに、学識経験者から成る対策委員会が設置され、発生の要因や安全確認の方法、再発防止策
などの議論がなされており、区としてもこうした動向を注視し、国や都と連携を図ってまいります。
〔福祉部長榎本圭介君登壇〕
○福祉部長(榎本圭介君)
私からは、社会保障に関する質問にお答えします。
まず、朝日訴訟についてですが、憲法第25条に定める生存権については、いわゆるプログラム規定で
あり、直接個々の国民に具体的権利を付与したものではなく、これを実現するために生活保護法が制定
されているものであるとの理解です。
次に、社会保障制度については、持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法
律により医療保障制度改革等が決定され、必要な措置が実施されております。区といたしましては、こ
の制度を推進する立場で事業を実施してまいります。
次に、国民健康保険料につきましては、23区統一保険料方式を採用しております。制度の中で可能な
限り抑制に努めているところですが、被保険者数、前期高齢者人口、療養給付費の増減などにより、保
険料が変化していく状況でございます。現在も一般会計からの繰り入れを行い運営しているところであ
り、持続可能な保険制度を維持していくためには現行の保険料は適正なものと考えておりますので、区
独自策として引き下げを行う予定はございません。
次に、短期被保険者証に関する質問にお答えします。子どもの保険証については、通常は相談にいら
した際にお渡しをしております。また、原則6か月以上滞納保険料があり、相談もなく放置されている
方については、文書にて保険証の交付を受けるよう通知しています。相談に来庁されない方につきまし
ては、一定期間経過した後、保険証を郵送しています。昨年度、保険証のない期間があった子どもの人
数につきましては、既に一定期間が経過し保険証を郵送しているため把握できませんが、今後も厚生労
働省通知に基づき適切に対応してまいります。
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最後に、後期高齢者保険料につきましては、現在、東京都後期高齢者医療広域連合において、平成28
年度から2か年の保険料について検討が進められています。広域連合の構成員として意見を申し上げて
いるところです。保険料の特例軽減につきましては、その必要性を理解しておりますので、東京都後期
高齢者医療広域連合を通じて継続を要望しております。
〔教育次長本城善之君登壇〕
○教育次長(本城善之君)
私からは、品川区いじめ防止対策推進条例等に関するご質問についてお答
えいたします。
まず、本会議前の案の発表やパブリックコメントですが、条例は法令等に基づいた所定の手続に即し
て審議すべきであり、本会議提案前の発表等は行うべきではないと考えるところでございます。
次に、いじめ防止について厳罰化や道徳の押しつけは逆効果とのことですが、罰や価値観を示すこと
でいじめを防ぐとの考えはございません。
次に、本条例は、いじめ防止対策推進法に準拠するものであり、遺族の知る権利の保障については趣
旨が異なりますので、記す考えは持っておりません。
次に、子どもがいじめられずに安全に生きる権利につきましては、いじめ防止の理念そのものに包含
される狙いであり、そのことについて記す考えはございません。
最後に、教育大綱の学校校舎に関する記載については、大綱では「良好な教育環境の確保のために、
就学人口の動向を見据え、校舎改築や学校配置のあり方について検討します」としており、「統廃合」
と記載している部分はございません。
○中塚亮君
自席より再質問をしたいと思います。
まず地方自治、沖縄についてですけれども、なぜ答弁を差し控えるのか。しっかりとその理由をご説
明いただきたいと思います。私は、国が沖縄を提訴し、基地強行とは、地方自治の否定だと思っており
ます。それでも区長は憲法が保障する地方自治とは一体どう考えているのか、あわせて伺いたいと思い
ます。
次に、29号線です。改めてこんなに燃え広がるのに燃え広がらないとは、防災とは全くの口実だと私
は思います。質問ですけれども、今回は告示図書の存在確認ですが、答弁は都の判断によるものという
ことでした。つまり、告示図書の存在を区は直接には確認をしていないということなのか、この点を伺
います。また、縦覧について、東京都の窓口で図書が縦覧に供されているのかいないのか、この点も伺
います。
3点目は、住民に不安や恐怖を与える対応をやめるべきとの質問です。私は、直接お年寄りからお話
を伺いましたが、例えばインターホン先で名前も名乗らず、「ちょっとだけ出てきてください」。「ど
ちら様ですか」と聞くと、「ちょっと顔だけでも」「ご用件は何ですか」と聞くと、ようやく「先日の
ちょっと測量の件です」と。「うちは反対ですから協力できません」と言うと、「せめて顔だけでも」
と。こうした対応にお年寄りが怖がっています。別の方は「ちょっと印鑑だけでも」とそう言われ、そ
れが後から立ち会い確認の印鑑だとわかって、怒っている方もいらっしゃいました。私の質問は、こう
いう不安や恐怖を与える対応はやめるべきだと、都に言うべきだと思うんですけれども、改めてこの点
をお伺いしたいと思います。
最後に、いじめについてです。端的にパブリックコメントを実施しない理由は何か。そして、罪や価
値観でいじめを防ぐ考えはないというのはどういう意味なのか。大事な問題ですので、丁寧にご説明く
ださい。
- 63 -
○議長(大沢真一君)
中塚君、質問をまとめて。
〔区長濱野健君登壇〕
○区長(濱野健君)
憲法の92条によりますと、地方自治はその本旨に基づき、法律でこれを定めると
しております。その法律である地方自治法によって具体化がなされているところであります。地方自治
法では、国と地方公共団体間の基本的関係の確立というものを目的の1つに掲げ、国際社会における国
家としての存立にかかわる事務については、国が果たすべき役割として規定をしております。したがい
まして、防衛、安全保障上の問題でありますので、当該の自治体は別としても、品川区という一自治体
の立場から見解を述べることは差し控えるべきものと考えているところでございます。
〔都市環境部長藤田修一君登壇〕
○都市環境部長(藤田修一君)
私からは、補助29号線の再質問についてお答えをいたします。
まず、告示図書の確認につきましては、先ほども申し上げましたとおり、都が既に特定整備路線とし
て位置づけを行っております都が整備する路線でございますので、国に対する図書の確認は都の判断に
よるものというふうに認識してございます。
それから、縦覧についてでございますけれども、私どもが聞いている部分では、都のほうでも縦覧が
できていないというようなことも聞いたことがございます。先ほど申し上げましたとおり、都の判断で
この図書の確認は国のほうに行うものというふうに考えてございますが、現在、東京都のほうで特定整
備路線として進めている事業につきましては事業認可をとり、事業を進める上で現行法に基づき都が適
切に進めているというふうに考えてございます。
それから、対応等につきましてでございますけれども、基本的には先ほども申したとおり、関係権利
者の皆様に不安を持っていただくような対応、これについては、やり方を少し考える必要があると思い
ます。事業への協力依頼につきましても、相手の立場に立った丁寧な対応のもと進めていくように、引
き続き東京都のほうに求めてまいりたいと考えてございます。
〔教育次長本城善之君登壇〕
○教育次長(本城善之君)
私からは、ただいまの再質問についてご答弁させていただきます。
まず、いじめの関係の条例でパブリックコメントを予定していないことにつきましては、基本的にパ
ブリックコメントについては、区の要綱にも即して、条例に関してパブリックコメントをするというこ
とを基本的に、具体的に想定していない中で、今回のいじめの対策条例につきましても、趣旨として法
律に準拠する条例ということでございますので、そのような意味で、一般の条例と同様な扱いで、あえ
てパブリックコメントという形ではなく、条例提案後にまさにこの議会においてご審議いただくのが適
当かという、そのような判断でございます。
それから、いじめについての罰や価値観の押しつけではないということでございますが、この点につ
いては初めのご答弁とも重なりますが、いじめの解決に向けて厳罰化、あるいは価値観の押しつけの解
決を目指すものではないということでございます。一方で、子どもにとっていじめは人として決してい
けないんだという、それをいわば一般常識として、人間として生きていく上での基本的な規範について
はきちんと教えるということが一方では必要になっていると考えるものでございます。
○中塚亮君
再質問させていただきたいと思います。
初めに、地方自治、沖縄についてですけれども、憲法が保障する地方自治をどう考えているのか、区
長よりご答弁いただきました。ちょっと私も聞き漏らしたところがあるかもしれませんけれども、法律
の解説をされたのでしょうか。私は、憲法の前文に書かれている、再び戦争が起こらないよう決意する。
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そのために、憲法に第8章として地方自治が明記されている。そこには平和への地方自治体が果たすべ
き役割が示されているものだと思います。改めて憲法が保障する地方自治とはどう考えているのか、こ
の点を伺いたいと思います。何よりも、米軍による銃剣とブルドーザーで沖縄の土地を奪って基地にす
る。今、国がオール沖縄による住民自治を奪って基地にする。これに対する沖縄の闘いは、私は憲法に
保障された地方自治の発揮だと思います。改めて憲法が保障する地方自治とは何か、区長の率直なご見
解を伺いたいと思います。
次に、道路についてですけれども、少しただしていきたいとの話がありましたけれども、私が伺った
のは、住民が恐怖や不安を感じている、この対応をやめるべきだと、ぜひ都に求めていただきたいとい
うこの点です。西大井の住民はとても仲がよく、支え合って暮らしていた地域です。何でみんなで仲よ
く暮らしてきたのに追い出されなければいけないのか。ここでなければ生きていけない。今さらほかの
地域では生きていけない。こんな優しいご近所があるから生きていけるんだと訴えておりました。そう
した方に名前も名乗らず「ちょっと出てきてください」、こうした対応を恐ろしいと思うこの気持ちは
わかるでしょうか。せめてどこの誰が何しにきたのか、しっかりと玄関先で名乗ることが筋ではないか
と思いますけれども、この点改めてやめるように求めることと区の対応を伺いたいと思います。
〔区長濱野健君登壇〕
○区長(濱野健君)
地方自治の問題でありますけれども、憲法で地方自治が万能であるというふうに
規定されているとは思っておりません。国の役割、地方の役割があって、その地方の役割を果たす上で
地方自治が保障されているというふうに考えておりまして、その国の役割の1つとして、先ほどの防衛、
あるいは安全保障といった勤めがあるということであります。地方自治体がそれについて、地方自治が
あるからといって、この問題に介入するべきものであるとは思っておりません。以上です。
〔都市環境部長藤田修一君登壇〕
○都市環境部長(藤田修一君)
29号線に関する再々質問についてお答えをいたします。
地域の方々が不安に感じるような対応、これはあってはならないことだというふうに考えます。そう
した対応についてはしっかりと改めるべきだということを東京都のほうには伝えてまいりたいと考えて
おります。
○議長(大沢真一君)
以上で、中塚亮君の質問を終わります。
次に、こんの孝子君。
〔こんの孝子君登壇〕
○こんの孝子君
区議会公明党を代表して一般質問を行います。
最初の質問は、すまいるスクールの利用に対する負担軽減策について、お尋ねいたします。
品川区が実施してきた全児童を対象とする放課後対策等事業「すまいるスクール」は、近年の社会状
況の変化に伴い共働き家庭が増えるなど子育て支援のニーズに応え、来年度より利用時間を延長するな
ど、運営形態の改善を図るとされたことは大変に評価いたします。
ところで、利用時間の延長に伴い、これまで10年間据え置かれてきた利用料金も改定され、特に17時
以降の利用については新たな料金設定をしたため、利用されるご家庭の負担感は否定できません。これ
まで区議会公明党が取り上げてきた子どもの貧困という観点から、例えば生活保護世帯や非課税世帯、
また多子家庭や就学援助世帯、さらにひとり親世帯などの経済的負担は特に大きいと思われ、こうした
ご家庭の負担を軽減する対策が必要と考えます。
低所得世帯の負担軽減策は、ほかの事業でもあるように大変に重要な対策であります。さきの決算特
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別委員会では、「料金改定に当たり、利用者の負担を軽減する対策については、減免あるいは免除制度
を検討する」との答弁もありました。利用料金改定は来年4月より実施されると伺っていますので、速
やかに制度設計をご検討いただき、軽減策の対象者など、今後保護者の皆様へ周知する必要があります。
すまいるスクールは子育て支援策の重要な施策であり、きめ細やかな対応でこれまでと同様にすまいる
スクールを利用できるよう、低所得世帯など子育てにご苦労が多い世帯に対し、経済的負担の軽減を図
るよう要望いたします。ご見解をお聞かせください。
次は、うつ病対策についてお聞きいたします。
我が国では近年、精神疾患により医療機関にかかる患者数は増加しており、中でもうつ病は著しい増
加傾向にあります。しかし、ファイザー製薬株式会社の調査によると、受診経験のある人の約4人に1
人が治療を中断したという調査結果が出ており、医療機関への受診率が低いことがわかっています。
そこで、質問の1点目は、精神科専門医による訪問相談の強化についてです。現在、品川区における
うつ病の現状は、例えばうつ病を含む精神保健相談が平成24年は246件、25年は272件、26年は295件と
年々増加しています。
その中で、相談件数の約2割を占めるのが精神科専門医による訪問相談事業です。うつ病など身内の
精神障がいで悩む家族が保健センターで相談はしたけれど、患者本人が受診を拒み、なかなか医療機関
につながらない困難なケースを対象に、精神科専門医が訪問してその場で状況を判断し、医療機関につ
なぐ事業です。ただし、うつ病には初期段階から自殺を考える重度までさまざまな症状があります。ま
た、きのうは調子がよくても、きょうは全く起き上がれない状態もあるなど症状に波があり、そのまま
にしておくと症状の悪化が懸念される患者は、常に医師とつながっている環境が求められます。
その環境づくりとして、品川区が行っている精神科専門医の訪問相談は非常に有効と思われますが、
残念ながら現在の事業は初回のみの訪問であり、既に受診経験のある方への対応はされていません。ま
た、訪問診療・往診などに対応している一般の精神科系医療機関はありますが、どうつながればよいの
かあまり知られていないのが現状です。初期段階で初めて相談する方も、また既に医療機関を受診して
いる方も、常に医療機関とつながり継続した受診ができるよう、品川区における精神科専門医による訪
問相談の強化と、あわせて、訪問診療・往診に対応する一般の精神科系医療機関につなげていただくこ
とを要望しますが、品川区のご見解をお聞かせください。
質問の2点目は、症状の改善・再発防止と社会復帰の支援に必要なデイケア事業についてです。精神
障がいには、主に気分障がいのうつ病や精神病性障がいの統合失調症、薬物依存症などの症状がありま
すが、症状が安定した方の再発防止と社会復帰をめざす取り組みとして、精神障がい者のためのデイケ
アサービスがあります。世田谷区にある東京都中部総合精神保健センターでは、精神科デイケアを疾患
別、目的別に実施しています。同センターでのうつ病など気分障がいのためのデイケアは、職能回復や
再発防止に向けた知識の習得、課題解決力やコミュニケーションスキルの向上をめざし、集団認知行動
療法や社会生活技能訓練を行いながら、就労のための準備性を高めています。
一方、品川区でも、グループワークを通じて対人関係のスキルを学ぶ、主に精神病性障がいのための
社会参加促進事業(デイケア)を実施しており、うつ病の方も参加できるようにはなっています。しか
し、そもそも疾患や症状が異なるため、一緒のデイケアでは無理があります。患者にとっては身近な品
川区内でデイケアサービスを利用できることが、症状の改善、再発防止、また社会復帰の支援となると
考えますので、品川区独自のデイケアサービスの充実を提案します。ご見解をお聞かせください。
質問の3点目は、認知行動療法などうつ病対策の強化についてです。2010年の日本うつ病学会の提言
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では「薬物療法など生物学的治療法と、精神療法などの心理学的治療法は車の両輪であり、両者がそろ
って初めて最適な治療となる」とされ、近年、心理学的治療法の1つとして認知行動療法が推奨されて
います。認知行動療法とは、うつ病など気分障がいの患者に対して、対面式のカウンセリングで患者が
抱く自己否定的な思考を改善し、気持ちを楽にする精神療法のことで、広く海外では導入されています。
日本でも有効な療法として推奨されていますが、精神科医や医療機関の不足から導入促進が厳しい実態
があります。また、心理専門職として医師のほかには臨床心理士がありますが、民間資格であり、診療
報酬が発生する認知行動療法の実施は行えません。
そこで公明党は、国会でうつ病対策ワーキングチームを設置し、認知行動療法の導入を推進し、2010
年度の診療報酬改定では1回30分以上の治療が保険対象になりました。また、心理職の関係団体と意見
交換を行い、心理職の専門性を広くきちんと生かすため、国家資格化するよう要望してきました。そし
て、本年9月には、精神科医と同様に心理学的治療法なども行える国家資格「公認心理師」を創設する
法律が国会で成立されました。早ければ平成28年度から国家試験が実施される予定です。
公認心理師は、保健医療・福祉・教育等の分野で心理に関する支援を必要とする人の相談に応じたり、
心理状態を観察・分析し、相談者への助言や指導、そのほかサポートを行うと定義されており、幅広い
分野における活躍が期待されています。そして、医師や看護師らと同様に専門的知識や技術を持った法
的な専門職として認知行動療法も行うことも可能となり、精神保健分野における人材不足の解消につな
がるものと期待されます。
現在、品川区における精神保健福祉に携わる専門職は、保健師のほか、非常勤として採用されている
臨床心理士などですが、その人数や活躍分野は残念ながら十分とは言えない現状です。保健師のさらな
る人材確保も含め、今後は国が定める公認心理師を活用するなど、品川区におけるうつ病対策の強化を
要望します。ご見解をお聞かせください。
次の質問は、市民科と道徳教育についてです。
子どものいじめなど悪質な暴行事件が起きるたびに道徳教育の重要性や強化が求められ、基本的な生
活習慣や規範意識、自尊感情や思いやりなどを養い、主体的に判断し、適切に行動できることを狙い、
充実が図られてきました。しかし、家庭や学校教育、そして地域社会全体ではいまだに多くの問題と課
題を抱えています。
そこで質問の1点目は、道徳教育の重要性についてです。毎年4月、小学校の入学式で1年生に送ら
れるメッセージ、「学校は楽しいよ。何か困ったことがあったら何でも聞いてね。一緒に楽しく学校生
活を送りましょう」との歓迎の言葉に、新1年生、保護者の皆様は期待と不安の中にも安堵を覚える瞬
間であり、かつて私も娘の小学校の入学式で経験しました。毎日の学校生活を楽しく過ごすことは、児
童・生徒はもちろんのこと、先生、保護者、誰もが望むことです。
しかし、学校という一つの社会の中で、それぞれの成長過程の違う児童・生徒が、通い、学び、集団
生活をするわけですから、授業中や給食の時間、休み時間などにおいて、児童・生徒が持つさまざまな
感情・行動・言動の違いによってさまざまな児童・生徒同士の摩擦が起き、その中でいかに楽しく学校
生活を送れるようにするのか、常に問題意識として取り組むべき課題であると思います。こうした課題
に取り組むべきことの1つとして重要なのは、子どもの豊かな心を育てるため、人を慈しむ思いやりの
心など内面を引き出す教育、いわゆる道徳教育であると思います。小中学校の集団生活を有意義なもの
とするための課題や道徳教育の重要性についてご見解をお聞かせください。
質問の2点目は、学校・家庭・地域で取り組む道徳教育についてです。道徳指導法を教える大阪芸術
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大学の森佳子先生にお話を聞く機会を得ました。森先生は、道徳教育の重要性について、「日常生活に
おいて、言葉も含め暴力行為はいけないと自分をコントロールする子どものそばで、侮辱的・自虐的な
言動がテレビから流れ出る。また、子どもが正しい価値観を身につけ行動しようとしても、一歩外に目
を向ければ、モラルの低下した大人社会が待ち受けている。子どもは、大人の振る舞いを見てまね、学
びながら成長していく。だから、子どもの健全な成長発達のためには、子どもを取り巻く社会(家庭・
学校・地域)の道徳性のある教育環境が重要である」と言われていました。
私たち大人は、将来の社会に生きる子どもに対してどのような姿を示していくことが大事なのか。児
童・生徒のための道徳教育は、その手本となるべく私たち大人の振る舞いそのものが大事であると考え
ますが、品川区における学校・家庭・地域で取り組む道徳教育についてご見解をお聞かせください。
質問の3点目は、学級診断アセスメント(学級風土調査)を活用した市民科学習などについてです。
文部科学省はこれまでの道徳教育を改め、いじめ問題への対応の充実や、児童・生徒の発達段階をより
一層踏まえた体系的な学習内容に改善することや、問題解決的・体験的な学習などを取り入れた総合学
習の指導方法を工夫することなどをポイントに、道徳教育を特別の教科とする道徳科を進めています。
また、これまで学校の裁量で実施されてきた道徳の時間は、他の時間に振り分けたり、学校や先生によ
って指導方法や内容に差が生じるなどの課題を解消するため、各学校に道徳教育を推進する道徳教育推
進教師を配置するよう定めています。
一方、品川区は、平成18年より道徳教育とともに他の特別活動等を含めた総合学習として市民科を創
設し、子どもたちの健やかな心、生きる力を育むための市民科学習に取り組まれてきました。また、市
民科推進教師を各学校に配置するなど、現在国が進めている道徳科を既に市民科として展開し、今後も
これまでの市民科を継続していく方針と伺っています。しかし、市民科授業の実施については、これま
で一部の学校では行事の前などは他の時間に使われることや、授業を進める際の指導計画によって、市
民科の教科書ではなく他の教材が使用される課題、またそれぞれの先生の経験値の差など、先生の指導
法や内容に差が生じる懸念もあります。このような課題や懸念についての実情と今後の取り組みをお聞
かせください。
新学習指導要領に「道徳教育を進めるに当たっては、学校や学級内の人間関係や環境を整えるととも
に、学校の道徳教育の指導内容が、児童・生徒の日常生活に生かされるようにする必要がある」とあり
ます。今後、このような事業を展開するためには、授業の進め方や成果をきちんと検証するとともに、
この検証結果を次の授業に生かしていくことが大切であると考えます。
現在、品川区のいじめ対策として取り入れられている学級診断アセスメント(学級風土調査)があり
ます。同調査は、アンケートをもとに学級内の人間関係や先生の指導法などから学級の状態を把握する
調査で、こうした調査結果は今後の市民科学習について活用できるのではないかと考えますが、学級診
断アセスメント(学級風土調査)を活用した市民科学習について、ご見解をお聞かせください。
最後の質問は、感震ブレーカーの設置促進についてです。近年、大規模地震発生時には電気を起因と
する火災が多く見られ、阪神淡路大震災では約60%、東日本大震災では津波による火災を除くと約65%
が電気に起因する火災であったとの報告がなされています。こうした現状から、本年3月、国は、大規
模地震時の電気火災の発生抑制に関する検討会での報告書に基づき、地震発生時等における電気火災を
未然に防ぐための対策として、感震ブレーカーの普及促進を図る方針を示しました。
そこで、質問の1点目は、感震ブレーカーの普及啓発についてお聞きいたします。感震ブレーカーは、
地震発生時に電気の供給を自動的に遮断し、地震による停電の復旧後に発生が危惧される通電火災等の
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防止に役立つとされ、各家庭に設置することで出火を防ぎ、延焼等の被害の軽減に役立つとされていま
す。しかし、感震ブレーカーには分電盤タイプやコンセントタイプ、簡易タイプなどさまざまな機種が
あり、国はその性能について今年2月に評価ガイドラインを策定し公表しましたが、区民の方にはわか
りづらく、周知も進んでいない状況です。また、建物の立地や構造、地盤の状況などにより、感震ブレ
ーカーの作動状況が違ってくる場合もあり、発災時、自動的に電力供給が遮断されるために、停電によ
る避難行動への支障や、人口呼吸器等の医療用機器を使用している場合の対応など留意するべき点も多
くあることから、性能とあわせてこうした留意点もきちんと周知徹底されることが大事です。
品川区は、これまで全世帯に配布した「わが家の防災ハンドブック」など感震ブレーカーの有効性を
明記するなど普及啓発を行っておりますが、先ほど指摘した課題には対応されていない現状です。そこ
で、こうした課題を踏まえた感震ブレーカーのさらなる普及啓発を今後どのように行っていかれるので
しょうか。品川区のホームページや防災訓練等でのさらなる普及啓発も必要と考えますが、あわせてご
見解をお聞かせください。
質問の2点目は、感震ブレーカーの設置助成についてです。現在、国は感震ブレーカーの設置につい
て、火災危険度の高い木造住宅密集地域などで重点的な普及促進を図る方針を示しています。品川区は
こうした国の動きを踏まえ、今後は区内木造住宅密集地域を対象に感震ブレーカーの設置促進に取り組
む考えをさきの第3回定例会の答弁で示されました。区議会公明党は、平成27年度予算特別委員会の総
括質疑で設置促進を求めてきましたので、大変に評価いたします。国では、自治体と連携したモデル地
域での普及方策の検討を行っていくとのことですが、品川区における設置促進の今後の取り組みについ
て、スケジュールとあわせてお聞かせください。
また、予算特別委員会でも提案した助成制度の創設について、国や都の動向を注視し、木造住宅密集
地域を中心とした助成制度を早急に検討していくべきと考えますが、改めてお伺いいたします。
以上で私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔区長濱野健君登壇〕
○区長(濱野健君)
私からは、すまいるスクールに関するご質問にお答えを申し上げます。
すまいるスクールは、放課後全児童対策事業としての本格実施から10年が経過し、社会情勢の変化に
より保護者のご要望を受け、制度の見直しを行いました。第3回定例会において条例を可決いただき、
時間延長と利用料の改定について来年度から実施する予定でおります。内容といたしましては、学校休
業日の開始時刻を現在の9時から8時15分とし、終了時刻を現在の18時から、1年生から3年生までは
19時までに延長をいたします。なお、従来どおり、17時を超えての利用は、保護者の就労等により家庭
での適切な保護が受けられない児童を対象としております。
なお、利用料につきましては、以前の学童保育利用料等を参考とし、低額に抑えたところでございま
す。減免制度につきましては、御提案も踏まえまして検討してまいります。
その他のご質問等につきましては、各担当部長等よりお答えを申し上げます。
〔教育長中島豊君登壇〕
○教育長(中島豊君)
私からは、市民科と道徳教育についてお答えいたします。
まず道徳教育ですが、その目的は、学校の教育活動全体を通して、道徳的な心情、判断力、実践意欲
などを養うことです。御指摘のように、子どもたちが学校での集団生活を楽しく過ごすためには、自他
理解やコミュニケーション力を身につけるとともに、信頼や思いやりといった豊かな道徳性を育む教育
が大切であると考えております。
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次に、子どもたちに豊かな心を育むためには、学校だけでなく家庭・地域が一体となって取り組んで
いくことが重要であります。そのため学校では、家庭教育ブック「しながわ子育て応援歌」等を保護者
会で活用するとともに、地域の方も参加しております市民科授業地区公開講座を通して情報を共有し、
互いのつながりを大切にする取り組みを推進しております。
また、市民科では、単元の狙いや学習内容によりましては、教科書は使わずに体験活動や他の教材教
具を取り入れるなど、学校でさまざまな工夫をしております。なお、教員の経験値等により力量に差が
あることは、全く御指摘のとおりでございます。そのため、本区では各学校にいる市民科推進教師によ
る助言や学年での打ち合わせ、若手教員研修を行う等教員の質を高めるとともに、研修内容の充実を図
っているところでございます。
最後に、調査の活用についてでございます。個人情報を含むデータでございますので、これを直接教
材として扱うことはなかなか難しい状況がございますが、教員は、学識経験者による年2回の調査結果
の分析を自分の学級経営に役立てております。具体的には、学級への満足感が低ければ、関連する市民
科学習の単元等において学級全体で取り組める活動を増やしていくといった活用です。効果的な活用方
法を今後とも工夫してまいりたいと思います。
〔品川区保健所長矢野久子君登壇〕
○品川区保健所長(矢野久子君)
私からは、うつ病対策についてのご質問にお答えいたします。
まず、精神保健専門相談では、ご本人が来所できない状況であれば、専門医が訪問相談も実施してお
り、受診や入院につなげるため、必要があれば繰り返し訪問を行う場合もあります。相談の結果、訪問
診療が必要な方には、担当保健師が往診可能な医療機関を紹介するなどの対応を図っております。今後
もこの事業の中で相談者の状況に応じて必要時には訪問相談を行い、適切な医療機関につなげるようき
め細やかに対応してまいりたいと思います。
2点目のデイケア事業についてですが、保健センターのデイケアは、さまざまな疾患や症状を対象と
して幅広く対応しており、地域に身近な会場で実施することに意義があります。地域で閉じこもりがち
な精神障害者の方に、精神疾患の区別なく交流の場やコミュニケーションの練習の場として提供するも
ので、再発予防や社会参加支援といった効果に重点を置いているところでございます。一方で、疾患別、
目的別の対応については、東京都の精神保健福祉センターに加え、区内医療機関でもデイケア事業を始
めており、現状ではこうした機関との役割分担をしております。
次に、3点目のうつ病対策の強化についてですが、まずは人材育成を基本として、保健師の専門性を
さらに高めるべく、精神保健分野に関する勉強会や事例研究、研修などの機会を通じて育成を図るとと
もに、日々の面接、電話、訪問相談などの適時適切な実施に努めているところです。ご提案の公認心理
師など新たな専門職の活用も含め最新情報を取り入れつつ、専門機関との連携を深めることで対策の強
化を図ってまいります。
〔災害対策担当部長曽田健史君登壇〕
○災害対策担当部長(曽田健史君)
私からは、感震ブレーカーの設置促進についてお答えします。
まず普及啓発ですが、ご指摘の内容は現在の「わが家の防災ハンドブック」には記載されておりませ
ん。今後は、電気火災に対する効果に加え、タイプ別の特性、設置環境による作動の違いや使用に当た
っての留意事項について周知してまいります。周知に当たっては、区ホームページなどの各種広報媒体
の活用、防災訓練における展示説明、防災学校カリキュラムへの反映などさまざまな機会を捉えるとと
もに、「わが家の防災ハンドブック」の改訂時にはこれらについて記載してまいります。
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また、設置助成につきましては、現在、来年度の予算編成の中で先行事例などを参考に検討を進めて
おり、まずは木造住宅密集地域で重点的に実施する方向で検討中です。実施に当たっては、設置を促進
するため本制度を積極的に周知するとともに、当初の成果を検証してまいります。
○こんの孝子君
自席より再質問させていただきます。それぞれのご答弁、ありがとうございました。
うつ病対策について確認も含め質問させていただきます。デイケアの事業ですけれども、先ほどご答
弁いただきました。他の医療機関でもデイケアをされている、役割分担をしているということですが、
そのことはなかなか区民の皆様には周知がされていないと思われます。私も、初めてこのご答弁でそう
した役割があるということを今知りました。大事なこうしたデイケアがあるのであれば、やはり品川区
としてのデイケアが一番望ましいというふうな形で私も提案をさせていただきましたが、一方、医療機
関でのそうしたデイケアもあるのであれば、併用していかれるのがいいと思われます。ぜひ保健師も含
めて、また繰り返し訪問相談もしてくださるということですから、その中でもぜひこうしたことも含め
てしていただけるようお願いしたいと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。
〔品川区保健所長矢野久子君登壇〕
○品川区保健所長(矢野久子君)
うつ病対策についての再質問にお答えします。
疾患別、目的別のデイケアというのは近年結構増えてきているところでございますが、区内でも実施
しているところが始まっておりますので、相談の際そういう対応が必要なケースがございましたらつな
いでいきたいと思いますし、そういう紹介の機会があれば、その場合にそういうデイケアがあるという
ことを普及啓発してまいりたいと思います。また、訪問相談については、治療、診療ということはでき
ないんですが、一旦途切れてしまって困ったとか、どうしても出てこれないという場合にはまた再度訪
問することもございますので、そのようにきめ細やかに対応させていただきたいと思います。
○議長(大沢真一君)
以上で、こんの孝子君の質問を終わります。
次に、渡辺裕一君。
〔渡辺裕一君登壇〕
○渡辺裕一君
品川区議会自民党・子ども未来を代表して一般質問を行います。
初めに、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けた品川区の取り組みについて。
本年、平成27年第1回定例会での濱野区長は施政方針演説において、「27年度は品川区の新たな挑戦
のスタートの年とし、区民や事業者のチャレンジも応援してまいります。オリンピック・パラリンピッ
クに向け新たに準備担当課を設置し、その体制を整え進めてまいります」と述べられ、開催に向けての
機運醸成、国際化への対応、文化やスポーツと観光など具体的な事業プランを挙げられました。さらに
バリアフリー促進や交通の利便性をはじめとするハード面の取り組みなどと続いて、高い意欲を誰もが
感じたことと思います。まだ年度半ばですが、その取り組みの一つ一つに多くの区民がかかわり、政策
目的とテーマが十分に伝わっていく様子を感じています。
商店街の方が英語に触れること、スポーツフェスタや競技観戦に参加して運動を始めたくなること、
恐らく誰もが自然に「オリンピック・パラリンピックだからね」と意識されていることでしょう。一番
大切なことであり、大きな成果の1つです。チャレンジ精神は全てのスポーツの根幹です。区民をリー
ドする場面、支えることやともに取り組む場面において、今後の品川区の2020年オリンピック・パラリ
ンピックへの取り組みに大胆さとチャレンジ精神をさらに出されることを期待して、抱負と決意をお知
らせください。
次に、多くの区民に大会を知ってもらうことと理解してもらうことは最優先事項であると同時に、現
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実には簡単ではない側面を持つと考えられます。限られた競技開催区として高い理想があっていいこと
と思います。区民認知度や理解度について、現況と今後の段階的な目標をお知らせください。
小中学校におけるオリンピック・パラリンピック教育は、開催後のまさにレガシー(遺産)として期
待が集まる取り組みと思われます。重点事業の事例や今後のコンセプト、品川区らしさの観点から考え
方をお知らせください。品川区文化芸術・スポーツのまちづくり条例の中心理念にもありますが、スポ
ーツとは「すること、見ること、支えること」で構成され、特に大きなスポーツイベントでは、地域コ
ミュニティ形成にも大きくかかわります。国際大会の誘致や運営、国内の大きなスポーツイベントを誘
致することは、単に限られた種目の競技大会にとどまらず、スポーツツーリズムの観点や運営ノウハウ
の蓄積、日ごろの区民活動にも大きな効果が見込めると思います。国際大会をはじめとする誘致につい
ての見解をお知らせください。
事前キャンプ誘致には、近隣区をはじめ全国的に動きが活発化しています。この動きこそ機運醸成に
つながり、スポーツ施設や街並みの整備事業が地域住民の活用拠点ともなっていきます。品川区として
の意欲は伝わってきますが、今必要なことは、よりスピード感と積極的かつ大胆な未来への投資が必要
な点を加味して、進捗状況や戦略をお知らせください。
地元選手の活躍は全自治体の夢であり、悲願であるかと思います。トップレベルと言っても、多くの
競技がトレーニングや遠征における活動資金をはじめ、場所の確保など苦労している現実があると知ら
れています。ジュニア世代では家庭の負担によるところが大きく、地域や公共の支えが大きな励みにな
ると考えられます。可能性を秘めた選手への特定支援をはじめ、ジュニア世代や障害者アスリート支援
を品川区としても取り組むべきと考えますが、ご見解をお知らせください。
東京都においても高く評価されている品川区事業として、トップレベル競技観戦ツアーがあります。
これまでの事例や参加者の声から気づいた点を紹介すると、特に初めての観戦者にとって幼児連れやグ
ループでの引率ケースの場合に、区内の拠点からのバス移動が大変好評であるがゆえに応募のきっかけ
になったこと。児童や生徒にとって全ての家庭がスポーツ観戦に理解があるわけではなく、保護者の関
心や都合、経済的な理由から、初めての観戦機会となった子どもたちのその輝きと感動を提供している
ことなどを関係者から伺いました。
恐らく子どもたちの感受性はより高く、選手へのあこがれ以外にも、裏方さんの仕事をはじめ、運営
にかかわりを持つ仕事やボランティアへの関心を導く体験学習としての効果もあるものと思います。メ
ジャースポーツや2020年区開催競技をはじめとする観戦ツアー事業をさらに拡充させて、より多くの区
民に提供すべきと考えますが、ご見解をお知らせください。
語学力向上については、小中学校の充実はもとより、地域では年代問わず意欲を感じます。その1つ
として、区内において町会が主催する英会話教室がマスコミにも注目される事例となっています。2020
年に限らず、訪日外国人受け入れや生涯学習の観点からも大きな区民生活へのチャンスであり、さきの
町会での取り組みやさまざまなサークル活動の支援への品川区の積極的な支援や関与が有効と考えます
が、ご見解をお知らせください。
日本文化や地域文化を体感してもらう取り組みにおいては、商店街やその裏通り歩きを通じて、和食
をはじめとする飲食の提供、個々のお店でのふれあいなど、品川区が誇るおもてなしの提供機会と考え
られます。こちらも2020年に限らず、日常のにぎわい創出への基点になる取り組みであり、行政のリー
ダーシップも期待をされ、東京都総合戦略においても2020年大会会場周辺が重点整備エリアと示されて
います。競技開催区として、来訪者にまず知ってもらう観光案内機能の充実、リピーターや口コミにつ
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ながる来訪者満足度のための無料Wi-Fi利用環境向上について見解を伺います。
東京都と同時に品川区を知ってもらわなければ訪れてもらえません。プロモーションへの投資は、他
自治体の積極性を踏まえるとこの数年は特に勝負どころであり、有意義な競争とも言えます。それはよ
く言う地域資源の再発見であったり、新たな取り組みを創造する道筋であり、日常に自信と活力を生み
出すからです。現在の発信力や地域への支援、今後の取り組みへの考え方をお知らせください。
次に、水辺の活用について。
今年度は、水辺に関する報道や取り組みを見聞きする機会が増えたと実感しています。私たち自民党
との政策懇談会においてもかなり多くの団体様から水辺利活用への提案や要望をいただくことが増え、
国や東京都の舟運計画も具体的に動き出したニュースが増えました。多くの期待が寄せられ、区内屈指
の拠点となる五反田リバーステーションと、区内を周遊するために天王洲や東品川海上公園、しながわ
水族館、勝島運河、大井競馬場などの桟橋を中心とした拠点が候補として挙げられますが、品川区によ
る取り組みをお知らせください。
また、その桟橋の活用においては、定期航路向けの各種規模からカヌーなどの個人利用などの想定が
ありますが、事業者と個人を含めた地域団体が共存していける仕組みづくりが必要であり、調整や整備
での品川区行政のかかわりが求められますが、ご見解を伺います。
現在でも、カヌー体験を通じて水辺に触れること、地域や品川区特性を知る環境学習として、なかな
か個人や家庭では経験できないことを学校と地域団体で、当然ながら安全を考慮しながら幾つかの区立
学校で実施されています。全区的な学習として検討されたいと思いますが、ご見解をお知らせください。
続いて、高齢者が安心して暮らせる社会について。
品川区の介護施策として第六期品川区介護保険事業計画(いきいき計画21)があり、特に7つの推進
プロジェクトに具体策が示され、地域と利用者のニーズに沿った展開がなされています。その推進プロ
ジェクト1として元気高齢者の支援が挙げられ、高齢者の8割以上が元気健康的な生活を送り、多様化
するニーズに対応する選択肢を効果的に提供するとの現状認識と方向性がありました。
三菱総合研究所プラチナ社会研究センター松田智生主席研究員の資料に、「対処ではなく予防の視点。
増加する介護者をどうするかというのは対処政策である。重要なのは、団塊世代をいかに介護にさせな
いか、いかに健康を維持してもらうか、先手を打った予防政策だ」「基点は介護ではなく健康であるこ
と」。一部を抜粋いたしましたが、大変に印象的な表現であり、とても共感します。
現在でも健康学習事業や出会いの湯事業、高齢者外出習慣化事業、健康やわら体操など多数の施策が
展開され、各事業とも多くの利用者で高い評価を得ていると認識しています。人口動向を踏まえ、今後
はさらなる健康維持や介護予防における事業の拡大やさまざまなニーズに応えるための新規事業が求め
られると考えますが、事業数や規模の点からの目標値などとあわせて見解をお知らせください。
さきの推進プロジェクト2、地域との協働によるネットワークと環境の整備に関しては、これまでの
ふれあいサポート活動を統合する方向性で、今年度も拡張実施している支え愛・ほっとステーションに
大きく注目したいと思います。窓口での相談はもとより、アウトリーチ(訪問による支援)による生活
実態の把握や、見守り活動などや公的サービス以外も活用した生活支援、簡易なお手伝いなどのサービ
スメニューは、在宅生活に安心を与えると同時に、何よりも人と人とのふれあいとコミュニケーション
が常に展開される利点が挙げられます。現在のモデル実施の評価と来年度以降の他地区での展開予定を
お知らせください。
さきの元気高齢者支援とあわせて、CCRCへの考え方も伺いたいと思います。CCRCの定義とし
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て、高齢者が健康なうちに入居し、必要に応じて介護や医療のサービスを受けながら過ごせる生活共同
体として、アメリカにおいては約2,000か所存在し、州の監督のもとで非営利団体が大学などと連携し
て運営しているものとあります。日本では、平成26年12月に閣議決定されたまち・ひと・しごと創生総
合戦略において、日本版CCRCの検討が示されています。
国におけるイメージは地方移住を前提としているようですが、東京都福祉保健局による地域包括ケア
システムのあり方検討会議の中間まとめでは、大規模団地等の再生において、東京の地域ごとの特性を
踏まえた中で期待がなされているようです。従来型の高齢者住宅との比較では、高齢者だけの場所では
なく、多世代コミュニティであったり、居住者による楽しみながらの自主性や共助による運営などの利
点が挙げられます。日本版CCRCというより、東京都、品川区版CCRCは、これまでの福祉政策ノ
ウハウの積み上げと社会福祉協議会や各地域団体との区民協働の視点、公有地や施設建てかえ時の有効
利用としてもモデル実施に参画すべき案件と思いますが、ご見解をお知らせください。
認知症高齢者に対する取り組みは、地域の協力と理解なくして進まないと言えます。同様に家族介護
者への支援も重要施策であります。その課題解決へ向けて、議会でもさまざまな場面で認知症カフェ設
置への要望や提案がなされてきました。中でも継続的に調査研究を行っている公明党のあくつ議員から
資料をお借りした中で、認知症の人と家族の会がまとめられた認知症カフェのあり方と運営に関する報
告書、認知症カフェのデイサービスやデイケアとの違いについての記載の一部をご紹介させていただき
ます。
「デイケアにおいては、本人と家族の関係にはあまり変わりがない。本人は認知症の本人としてデイ
ケアに行き、そこで決められたプログラムに参加する。つまり医療や福祉の対象者、ケアを受ける人と
して存在する。一方、認知症カフェは本人と家族の関係に変化を起こす。本人も家族も行きたいときに
行くという自発的なものであり、カフェでは家族とは違う第三者がいることで交流が生まれる。そこで
は認知症の人として扱われるものでなく、1人の人としてその場を過ごす」「本人と家族は認知症とな
ったことでそれまでの関係を維持することが困難になり、時に苦しいものになる」「カフェは当事者と
家族の関係、周囲との関係に良い方向の変化を生み出している」とあります。
当然ながら家族と過ごす時間が多い中で、家族介護者への支援として、認知症カフェは核心を得てい
るサービス制度と言えます。まず、運営形態は家族会主導。社会福祉法人や自治体、地域住民やNPO
法人によるものなどさまざまです。また、常設のものからイベント型まで稼働スタイルもさまざまです。
品川区における理想の運営として、在宅介護支援センター程度のエリアで当事者や家族が足を運びやす
いこと、他の事業との連携の上に常設型で告知しやすいこと、地域力を生かすために支援者が集う仕組
みをマネジメントすることなどです。直接運営でなくても行政の役割は大きく、各種支援や関与の仕方
で大きな効果を得られると思われます。
品川区においても複数の実施実績が見受けられ、さらなる展開が望まれるところです。認知症カフェ
について、望ましい品川区スタイルをどう考えられているか。運営母体、開設日数、地域バランス、空
き店舗や空き家対策との連携などを踏まえてお知らせください。また、認知症高齢者への支援を今後ど
う展開されていくかを目標数値など踏まえてお知らせください。
続きまして、教育について。
最近の経済誌の教育特集より、タイトルは「その子育て間違っていませんか?今、教育を科学する試
みが広がっている」とあり、「学力より重要だとわかってきた非認知スキルとは」と題されています。
IQ(知能指数)や学力など数値化が可能な能力を認知スキルと呼ぶことに対して、気質や性格など目
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に見えない力を総称して非認知スキルと続いています。この非認知スキルに分類される表現項目として、
思いやり、協調性、やり抜く力、自制心、勤勉性、社交性、意欲、自尊心、信頼などが挙げられます。
どんな学習や方法が有効であるかについては、遊び、先生や生徒とのふれあいの大切さが指摘されてい
ます。
米国での30年間の追跡調査事例として、子ども時代にセルフコントロール力(自制心)が強かった人
は将来、社会的地位や所得が高くなる。さらに、セルフコントロール力が強い人は弱い人よりも将来の
健康度が高いとあります。その後に、大阪大学の教授のコメントとして、「意識すればセルフコントロ
ール力は高められ、そのためには、習慣化、将来目標への内発的な動機、家族や周囲の影響のポイント
を3つある」と記載があり、さらに「とかく幼児教育といえば、英語や読み書き、計算など認知スキル
習得をイメージしがち」とあります。この記載に共感を覚える方は、専門家のみならず家庭や地域でも
多数いると思われます。恐らく表現は異なれど、教育目標をはじめ品川区の取り組みと方向性をともに
することと思いながら伺ってまいります。
さきの事例のように、数値に示せない教育課程をどう評価し、現場での取り組みに反映させていくの
でしょうか。そして、そのコンセプトが児童・生徒や保護者理解へつながっていくためには教員のスキ
ルアップが求められますが、どのような施策で行っているのでしょうか。恐らくスチューデントシティ
やファイナンスパークに代表される品川区の体験学習が、単に経済的な学びではなく、生きる力への学
びとして機能していると思われます。導入時からの経過を踏まえた評価と検証、プログラム方針などを
踏まえて、今後のあり方をお知らせください。
次に、プログラミング教育についての関心は理解しづらい学習とも言われていますが、少しずつ広が
りを見せ、体験した家庭などで高い評価を得ていることと認識しています。近年の欧米など世界では、
義務教育課程にイギリスでは5歳から16歳、オーストラリアで8歳から13歳での必修化をはじめ、アメ
リカ、フィンランド、韓国での導入例が挙げられます。
品川区では先駆的に京陽小学校でモデル実施されており、現場を拝見した際には、ICT教育に詳し
くない立場として、現場での力強さや児童の興味と集中力に、この取り組みの可能性や将来性に強い関
心を抱きました。研究発表の場でのやりとりや狙いや効果、テーマを伺う中で印象的なこととして、生
きていくために必要な教養との表現のもと、問題解決能力を養うこと、論理的思考力を養うこと、創造
性を広げることが明確に論じられており、その手段としてスクラッチと言われる仕組みの活用にしても、
仮設から実験、検証へと進み、つくられたストーリーで与えられたことをこなすゲームのたぐいという
悪いイメージは一切なくなりました。このプログラミング学習について、品川区の評価と見解を国の動
向や実施校での検証を踏まえてお知らせください。
以上で私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔区長濱野健君登壇〕
○区長(濱野健君)
私からは、水辺の活用についてのご質問にお答えを申し上げます。
まず、舟運の拠点づくりについてですが、区ではご指摘の五反田リバーステーションをはじめ、区内
の幾つかの桟橋を舟運の拠点として活用することを考えております。今後、活用すべき桟橋の選定や管
理のあり方等について検討を重ねてまいります。また、区といたしましては、既に国や東京都の舟運に
係る準備会やワーキンググループに参画しております。その中で検討されている新たな定期航路と区内
の舟運を連動させられるよう国や都と連携していくとともに、区独自に舟運の活性化に向けた検討を行
ってまいります。
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次に、桟橋の活用における事業者と地域団体などが共存できる仕組みづくりについてですが、区民誰
もがいつでも自由に桟橋を利用できるのが理想でありますが、安全確保や舟運事業の運営上、ある程度
の規制やルールが必要と認識しております。ご指摘のとおり、事業者と個人利用が共存できる仕組みづ
くりを今後の課題と認識し、検討してまいります。
最後に、環境学習についてですが、区では、これまでに城南第二小学校、鈴ヶ森小学校の2校でPT
Aや地域団体の協力を得て、カヌーなどを用いた体験活動を実施しているところであります。今後、水
辺に触れる学習の取り組みや可能性について研究してまいります。
その他のご質問等につきましては、教育長等よりお答えを申し上げます。
〔教育長中島豊君登壇〕
○教育長(中島豊君)
私からは、教育についてお答えいたします。
まず、非認知スキルについてですが、思いやりや協調性等は人格形成において大変重要なものであり、
市民科では従前より学習内容として取り入れてまいりました。これらの成果を正確に把握することはな
かなか困難ですが、全国学力・学習状況調査や本区の児童・生徒アンケートを通して意識や行動様式で
評価して、各学校におきましては、その結果を次年度の指導内容や方法の改善に生かしております。ま
た、教育委員会では、指導者のスキルアップを目的として、各学校に市民科推進教師を指名するととも
に研修会を行って、そこで得た知識や情報を各学校の教員に伝達させることで、全教員の指導力向上を
図っております。
次に、スチューデントシティやファイナンスパークについてですが、これらは米国の教育プログラム
を品川区版に改良し、市民科の単元として導入したものです。毎回実施後に教師による取り組み評価と、
児童・生徒の感想をもとに効果検証を行っております。その中では、例えば「どんな仕事も人のために
なる仕事であることを多くの児童が理解できた」というような意見が聞かれ、学習の狙いを確実に達成
しており、生き抜く力への学びとして一定の成果があると判断しております。なお、プログラムの更新
につきましては、著作権者であるジュニア・アチーブメントと必要に応じて適切に調整しており、今後
とも日常生活との関連性をより一層図りながら、体験学習としての質を高めてまいります。
最後に、プログラミング教育についてでございますが、国は国家戦略の閣議決定におきまして、小中
学校段階でのプログラミング教育の充実に向けた取り組みを始めました。また、京陽小学校の研究では、
画面上のキャラクターが問題を言葉で言って、正解、不正解を音で知らせるなどの簡単なクイズのプロ
グラムを子ども自身が作成するなど自己評価力を高めており、学校の特色となっていることは区として
も評価しているところであります。一方で、指導する教員に対する専門的な研修の必要性や教材の開発
など各種課題も残っており、区教委といたしましては、今後の国の動向を注視してまいりたいと考えて
おります。
〔文化スポーツ振興部長安藤正純君登壇〕
○文化スポーツ振興部長(安藤正純君)
私からは、オリンピック・パラリンピックについてお答えを
いたします。
まず、取り組みへの抱負と決意ですが、本年4月1日に、区長を本部長とした品川区2020年東京オリ
ンピック・パラリンピック推進本部を立ち上げ、多言語対応、事前キャンプ誘致等、大会に向けた課題
解決のため、精力的に検討を進めているところでございます。区といたしましては、大会開催をチャン
スと捉え、区独自のおもてなしができる街並みの整備、区内商店街への観光客誘致など、ソフト、ハー
ドとさまざまな観点から、大会後の区のあるべき姿を見据えた施策を積極的に展開してまいります。
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次に、区内開催予定の3競技に関する認知状況ですが、昨年の世論調査によれば、9.4%でありまし
た。その後、フェスタ等3競技に係る多くの事業を実施し、来年の世論調査においては50%を目標とし
ています。また、大会開催の年には限りなく100%に近づけることをめざして、3競技を中心に区民参
加型の機運醸成事業を展開してまいります。
次に、オリンピック・パラリンピック教育についてお答えをいたします。現在、オリンピック・パラ
リンピック教育推進校において、スポーツ選手との交流や区で実施するブラインドサッカー等の体験な
どを拡大しております。本年度より、品川スポーツトライアルの全校実施や、テクニカルアドバイザー
による専門的指導等の体力向上施策を進めており、今後も都が推進する体験活動を重視し、スポーツの
すばらしさを伝えるとともに、主体的に体力を高める児童・生徒の育成を図ってまいります。
次に、国際大会・事前キャンプの誘致でございますが、まず国際大会についてはブラインドサッカー
の公式戦を誘致し、障害者スポーツの国際レベルの試合を区民の皆様が目の当たりにし、勇気と感動を
得られるよう、具体的に検討を進めています。また、事前キャンプについては、多くの屋内競技に対応
可能な総合体育館などを会場として、区内に大使館のある国等を中心に誘致活動を開始しているところ
でございます。今後も国際大会等あらゆる場面を利用して取り組んでまいります。
次に、ジュニア世代・障害者アスリート支援についてでございますが、これまでも少年少女スポーツ
団体等が企画する各種事業に対して助成を行ってまいりました。今後は、少年少女の全国大会出場に対
し、経費の一部を支援できるように検討してまいります。また、全国障害者スポーツ大会出場者に対す
る顕彰やデフサッカー大会の後援を行うなど、障害者アスリートに対しましても引き続き支援をしてま
いります。
次に、競技観戦ツアーですが、昨年度は5競技を実施し、今年度はパラリンピック競技であるブライ
ンドサッカーを含め、全7競技実施する予定でございます。参加者からの満足度が大変高い事業であり、
来年度以降も対象を子どものみや親子などさまざまなバリエーシヨンを工夫し、引き続き実施をしてま
いります。
次に、語学力向上についてですが、現在、区では「英語少し通じます商店街」プロジェクトなどによ
り、地域の語学力向上を支援しております。対象の拡大などについても検討をしてまいります。
最後に、観光とプロモーションについてでございますが、区では、しながわ観光協会に委託して観光
ホームページの多言語化を実施するとともに、昨年度からはスマートフォンに対応したしながわ観光巡
りアプリを作成しており、今後も情報発信の拡充に努めてまいります。無料Wi-Fiにつきましては、
主要駅周辺への整備や民間施設との連携などにより、来訪者の観光情報等へのアクセス環境の向上をさ
せてまいります。今後、区としても、シティプロモーション事業の展開により、地域とともに品川区の
魅力を内外に発信する取り組みを積極的に進めてまいります。
〔福祉部長榎本圭介君登壇〕
○福祉部長(榎本圭介君)
私からは、高齢者が安心して暮らせる社会についてお答えします。
初めに、介護予防事業についてですが、要支援・要介護状態にならないよう介護予防を展開するため
には、現在の事業内容を検証するとともに新たな知見も取り入れ、さらに効果的な事業に体系を一部組
みかえていく必要があります。介護予防事業を推進するに当たっては、委託先や関係団体との調整、ボ
ランティアの確保等の課題はありますが、人口動向や地域バランスを踏まえて適切な事業数・規模を検
討し、介護予防事業の充実に努めてまいります。
次に、支え愛・ほっとステーションについてですが、平成23年に2地区の地域センター内に開設し、
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地域と連携を図りながら、身近で気軽な相談支援窓口として設置しました。常駐コーディネーターによ
る相談対応を基本とし、必要に応じて在宅介護支援センターや地域の支援員などの適切なサービスへつ
なげております。この間、相談および訪問件数も着実に増加し、地域にも浸透しており、こうした成果
を踏まえ、今年度は新たに2地区の地域センター内にステーションを開設したところです。今後は区内
全地区への展開をめざし、地域バランスや地域特性に応じて順次開設してまいります。
次に、CCRCについてですが、高齢者が地方や「まちなか」に移り住み、地域住民と交流しながら
健康な生活を送り、必要に応じ医療・介護が受けられる地域づくりというCCRCの基本的な考えは、
高齢期の新たな住まい方のモデルとして認識しております。日本版CCRCは地方移住が前提となって
おりますが、区といたしましては、住み慣れた我が家でできるだけ暮らし続けられるよう、在宅生活を
支えることが重要であると考えております。CCRCについては、まず何よりも高齢者のニーズと家族
の状況等を踏まえて総合的に考える必要があり、地域包括ケアシステムのあり方として捉えている東京
都の動向も注視しつつ、研究課題とさせていただきます。
最後に、認知症カフェについてですが、区では現在8つのカフェが実施されており、社会福祉法人、
NPOなどが実施主体となっており、町会会館、在宅サービスセンター、特別養護老人ホーム、民間の
店舗などで開催しております。また、開催日は2週間から3か月ごとまでとさまざまです。認知症の方
や家族への支援は地域ぐるみの取り組みが重要です。
今後は、認知症サポーター養成講座のレベルアップ講座から人材を輩出し、区民ボランティアを中心
とした認知症サポーター事務局を設置し、事務局を拠点に日常生活圏域ごとに交流の場を設けることを
めざしています。交流の場は、疾患別の交流や医療講話、趣味の会などさまざま考えられますが、運営
主体や開催日数等、地域のニーズや担い手に合わせ多様な形態になると想定しています。また、設置場
所は施設の空き時間の活用や空き店舗、空き家等も考えられますが、いずれにいたしましても、今後設
置する事務局の中で検討してまいります。
○議長(大沢真一君)
以上で、渡辺裕一君の質問を終わります。
会議の運営上、暫時休憩いたします。
○午後2時48分休憩
○午後3時05分開議
○議長(大沢真一君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続けます。
高橋しんじ君。
〔高橋しんじ君登壇〕
○高橋しんじ君
一般質問いたします。
1、地方税制改正について。
初めに、地方税制改正についてお尋ねします。国は、税源偏在是正措置というもっともらしい言葉の
もとに、平成20年に、東京都のほかに大阪、愛知、神奈川の4都府県から都道府県税である法人事業税
の一部を国税化したのが、財源強奪の始まりでした。これがずるずると継続され、平成26年度の税制改
正においては、自治体間の税源調整の手段として、地方税である法人住民税法人税割の一部を国税化し、
その全額を地方交付税の原資とする見直しを強行しました。
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特別区においては、法人住民税の市区町村分は都税として徴収されていますが、この55%は都区財政
調整交付金の財源です。この国税化による特別区への影響額は、都の試算によると、平成27年度はマイ
ナス293億円、平成28年度以降マイナス600億円、また消費税率10%段階ではマイナス1,000億円が見込
まれています。特別区長会は、本年8月に地方税の原則をゆがめ、地方分権に逆行する法人住民税の一
部国税化を早期に見直すことという要望を提出し、9月には税源偏在是正議論についての特別区の主張
を発表し、広く区民に広報しています。どちらも読ませていただきましたが、特別区の主張が強く述べ
られています。特別区議長会も総務省に地方税財源の拡充を緊急要望したとの内容がマスコミでも取り
上げられました。また、先日、舛添都知事が神奈川、愛知、大阪、名古屋の各首長、区市町村会の各会
長とともに総務大臣に偏在是正措置撤廃に向けた要請をいたしました。これらのご努力に一区議会議員
として感謝申し上げます。
一方、国は、都や23区の財源を直接強奪するのと並行して、平成20年にふるさと納税制度を創設。寄
附を建前としながらも、税源偏在是正の目的であることが明らかです。寄附先の自治体が用意した豪華
な返礼品目当ての寄附が増える構図となっています。本年度からはふるさと納税ワンストップ特例制度
が創設され、個人住民税の控除割合が1割から2割に拡大され、確定申告の必要もなくなりました。
23区への影響額は、区長会事務局資料によるとマイナス24億円。28年度はさらに増加する見込みとし
ています。これに味をしめた国は、企業版ふるさと納税について、政府制度案をまとめたとの報道があ
りました。都政新報では「よくもまあ、次から次へと考え付くものだ」と表現していました。これは、
財政力の高い23区などの自治体への寄附は除外する方向のようです。
そもそも住民税は、さまざまな行政サービスを享受しているという視点から、必要な経費を広く住民
に負担していただくものです。法人住民税の法人税割を算定する仕組みと全く別のロジックでほかの自
治体に配分することは、本来の応益性や負担分任性に大いに問題があるものと思います。偏在是正措置
ありきで、都や23区の財源を吸い上げる道具にすることは地方税制の原則を大きくゆがめることとなり、
個人住民税と異なり影響額ははかり知れません。このことについて区のご見解と、国とどのように対峙
していくのか、お考えをお伺いします。
憲法に定められた地方自治の本旨に基づく地方政府品川区として、地方自治の本筋論、自治権の問題
という観点から、区の見解をお伺いします。そして、区として今後どのようにこの問題に取り組むのか。
23区全体として今後どのように取り組むのか。また、都との連携や、大阪府やそのほか影響がある自治
体とどのように連携するのでしょうか。現実問題として減収になった場合に備えて、それまでの数年間
の予算編成や執行についてどのような対応を考えていらっしゃるのか。実際にこの税源強奪が実施され
た場合、基金を切り崩して現在のサービス・事業を継続していくのでしょうか、お尋ねします。
2、社会福祉について。
次に、社会福祉についてお尋ねします。(1)障害者差別解消法施行について。平成25年、障害を理
由とする差別の解消の推進に関する法律、いわゆる障害者差別解消法が制定され、平成28年4月から施
行されます。障害を理由とする差別的取り扱いの禁止や合理的配慮の不提供の禁止が規定されました。
区長さんも平成27年度施政方針演説において、「障害者差別解消法が制定される中、障害の有無にかか
わらず地域社会でともに生活するためには、地域や企業などの障害者に対する理解をさらに促進させる
必要があります」と述べられています。
ここでお尋ねします。この法律の制定によって、区のどの部署のどのような事業にどんな影響がある
のか。また、そのための準備、体制づくりはどのように進めているのか。多岐にわたる施策への影響が
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予想され、部署間の連絡調整をする機関や、適切に事業が進められているかなどをチェックする機関は
どこになるのでしょうか。また、来年度の予算編成に向けてどのような取り組みをしているのでしょう
か。
(2)区が設立にかかわった社会福祉法人の体力強化について。区立品川児童学園の改築後の施設運
営事業者の選定が行われ、共同事業体フリーユニティーという事業者に決定した旨の報告がありました。
現行の知的障害児通園施設である児童学園の運営は、指定管理者の社会福祉法人福栄会です。私も、福
栄会やその関連する施設の行事やイベントに参加させていただくことが多く、利用者の方々や職員の
方々の一生懸命な姿やアットホームな雰囲気にいつも感心させられています。
この福栄会は、平成元年に設立認可を受け、翌年から事業を開始しています。設立に当たっては、出
損金の支出など区が主体的にかかわったと伺っています。その後、27年間にわたり区立福祉施設の管理
運営受託を含め、事業の拡大を図ってきており、行政活動の一翼を担い、公共性を発揮してきました。
公的に必要なサービスを民間の手法を生かしながら、効率的にその目的を達成するために設立されたも
のと認識しています。このため、過去から現在まで、特に優秀な区の職員OBが多数再就職され、法人
の地域での評価もすばらしいものがあり、区を代表する社会福祉法人ではないかと評価されています。
また、少し古い資料ですが、児童学園は、平成22年度に福祉サービス第三者評価を受けており、東京
福祉ナビゲーションで公表され、全てのカテゴリーにおいて最高得点でした。このような実績がありな
がら、今回、残念ながら、運営事業者には選定されませんでした。児童学園の事業を運営するという点
において、これまで区の事業の一翼を担ってきた福栄会に何が足りなかったのでしょうか。福栄会は、
現在も児童学園以外でも多くの福祉事業を担い、さらに今後も継続していくわけであり、その課題解決
を図ってから事業を継続する必要があるのではないでしょうか。ご見解を伺います。
この児童学園の運営事業者選定から見えてきた、福栄会を含めた区が設立に深くかかわった社会福祉
法人の現状の課題と今後の解決に向けた方向性を具体的にお尋ねします。今後、どこにも負けないよう
な体力強化を図っていく必要があると考えますが、ご見解をお伺いします。かつての高評価が時の変遷
とともに変質してしまったのではないでしょうか。
3、教育について。
次に、教育についてお尋ねします。(1)発達障害児について。現在の子育て世代にとって、子ども
がほかの子どもと違うのではないか、発育障害なのではないか、発達障害なのではないかという不安は
特に大きいようです。ここでは発達障害についてお尋ねします。
少子化において子育て環境を整備するためには、このような子育て世代の悩みに行政が寄り添う必要
があり、そして早期に適切な対応を子どもと保護者にとることで、発達障害児のその後の人生に大きな
違いが出ます。また、保育園や幼稚園において、職員が気になる子として把握しても、保護者がなかな
か障害と受容しにくいというお話も聞いています。そのため、発達障害児の人数の把握は非常に困難と
は思いますが、把握をすることで発達障害児やその保護者と行政がつながることに意味があると考えま
す。
さきの決算特別委員会でのご答弁は把握していないとのことでしたが、行政が人数を把握することが
その一歩と考えます。今後どのように把握していくのかお伺いします。区内の各部署の連絡調整をする
際にも必要不可欠なことだと思います。その連絡調整の機関は障害福祉課が中心と伺っています。どの
ように機能しているのか。具体的な課題とその解決に向けた方策の例をお伺いします。また、発達障害
児者のライフステージというものを区はどのような施策のデザインの中で描いているのでしょうか。
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ところで、区では、文科省のインクルーシブ教育システム構築モデル事業を実施しています。そのう
ち、幼稚園をケアアドバイザー、スクールクラスターが巡回指導しています。この事業によって、障害
のあるお子さんへの適切なケアが行われています。この成果をお尋ねします。また、今後の区の事業へ
の活用はどのようにするかもお尋ねします。
また、モデル事業が終わりますが、来年度から幼稚園での区の独自事業として継続するのでしょうか。
特に幼稚園では、このモデル事業が大変有効であると、職員、保護者とも高く評価しています。現行の
仕組みだけでは不十分であることが明らかになりました。ぜひとも幼稚園においてこのモデル事業を継
続した仕組みの構築を提案します。ご見解を伺います。
(2)特別支援教室について。先ほどの発達障害児に関連して、特別支援教室が平成28年度4月から
区内全ての小学校、小中一貫校でスタートします。文科省による2012年の調査結果で、発達障害の可能
性のあるとされた児童・生徒の割合は6.5%でした。品川区の6歳児の人口は11月現在で2,784人。この
6.5%となると約181人。来年の1年生は1校当たり約5人で、1クラスに2人から3人在籍することに
なります。具体的に問題解決の技法・対応は考えられているのでしょうか。特に先ほどの連絡調整機関
は、学校教育の時期にはどのように生かされるのか。学校と福祉の連携は現状どのように図られている
のか。また、特別支援教室導入の来年度から具体的にどのように行われるか、お尋ねします。
特別支援教室についてお伺いします。かなり多くの方が就学相談を希望されているとお聞きしていま
す。現時点で就学相談は確実にきちんと行われているのでしょうか。また、各校での教室設置整備、教
員の配置の状況などの準備体制は整っているでしょうか。特に児童にとって現在指導を受けている教員
との関係が大変重要で、異動などで教員がかわると児童にも大きな影響が出てしまいます。また、しば
らくは現行の通級学級と並行して実施すると伺っていますが、都の経過措置が終わってからの体制はど
うするのか、並行を継続するのか、それとも特別支援教室のみの体制になるのでしょうか。
(3)区立義務教育学校について。今議会に区立学校設置条例の一部を改正する条例が議案として提
出されています。これは、小中一貫校6校を義務教育学校として位置づけるものです。区が進めてきた
小中一貫校が法制化され、国が後を追いかけてきたという構図です。これまでフロンティアとしてさま
ざまなご尽力をされてきた教育委員会、現場の教職員、関係職員の方々に敬意を表したいと思います。
まず、これまでの10年間の歩みを受けて、今後のステージでは何を目指していくのでしょうか。そし
て、現行のさまざまな制度上のはざまで行ってきた教育活動について何がどう変わるのか、変わらない
のか、お尋ねいたします。新年度からの教育活動、特に児童・生徒の負担など影響はあるのでしょうか。
来年度の義務教育学校としての位置づけが、これまでの品川区の小中一貫校への取り組みにとってどの
ような意味合いがあるでしょうか。
ところで、小中一貫校では、従来の小学校、中学校が閉校になります。地域、在校生、新入生、PT
Aなどには十分な説明が行われたのでしょうか。そして、ご理解をいただけたのでしょうか。説明があ
ったとすると、議会、文教委員会に対しては、閉会中に開催されたさきの委員会でも制度変更の進捗状
況などの報告がありませんでした。今回の条例改正議案の提出で初めてであり、この事情をお尋ねしま
す。
(4)品川版コミュニティ・スクールについて。コミュニティ・スクールは平成16年に法制化され、
現在では5道県235市区町村で設置されています。品川区では、26年度は文科省の調査研究の実践、27
年度はモデル実施、ともに浜川中学校区で実施しています。浜川中、浜川小、鮫浜小を一つの単位とし
て、学校運営協議会、学校支援地域本部を設置し、各学校に学校支援地域支部を設置しています。これ
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は、地域の力を学校の教育活動に生かすとともに、学校の力を地域の諸活動に生かし、相互協力するこ
とで学校力、地域力の向上を目指すものです。浜川中学校区では数々の実践があり、その成果が上がっ
ています。その成果と課題を来年度以降にどのように生かすかお尋ねします。
来年度15校に拡大し、3年間で全小中学校にコミュニティ・スクールを設置する計画と伺っています。
改めて、コミュニティ・スクール導入の目的と意義をお尋ねします。品川版という品川区の独自性はど
のような点でしょうか。導入に際して、今年度のモデル実施のような中学校区での実施となるのでしょ
うか。また、中心となる校区教育協働委員会と従来の校区外部評価委員会との関係、PTA、地域との
関係はどのようになるのでしょうか。
また、このコミュニティ・スクールで最も重要な役割を果たすと思われる、各学校設置の学校支援地
域本部におけるコーディネーターの人材確保が課題になります。人材確保のための準備や研修体制は整
備されているのでしょうか。この事業は教育委員会の事業ですが、地域(町会)、すまいるスクール、
児童センター、青少年対策地区委員会などへの周知徹底と連携が必要になります。導入当時はコーディ
ネーター任せにならないように教育委員会がリーダーシップを発揮して、周知・連携を行うことが必要
と考えますが、ご意見を伺います。
また、コミュニティ・スクールを先行実施した自治体では多くの成果が上がる一方で、学校運営協議
会が教員の人事権に過剰に介入したり、声の大きい方の意見に運営が左右されたりするという課題もあ
ります。こういった懸念について区はどのようにお考えでしょうか。
(5)テクニカルアドバイザーについて。東京都は、小中学校の体力調査などで全国最下位に近く、
都の中でも品川区は振るいません。今後、どのような施策を展開して体力向上を図っていくのでしょう
か。テクニカルアドバイザーは今年度モデル校での実施と伺っています。小中学校に体育の指導者を配
置し、ティームティーチングによる指導は大変効果的と考えます。しかし、今年度の小学校では、体育
免許を持った非常勤講師的な存在で、教員経験がない。事実上教育実習のようで、教員としての指導途
上といった状況の方が多いと聞きます。このアドバイザーは指導力をつけて、来年度は児童の指導にお
いて能力を発揮できると考えますが、どのような効果が期待できるのでしょうか。一方で、来年度以降
にこの事業を他校に拡大する場合、体育の専門性と教員としての指導力を持った人材の確保をどうする
のか、ご見解を伺います。
関連して、体力向上のために日ごろから駆け回ったり、木に登る等の遊びを通じて、知らず知らずの
うちに体を使った運動をして体力が養われるといった遊び場の設置を求めます。いわゆる冒険遊び場で
す。さきの決算特別委員会では前向きなご答弁がありました。この体力向上という側面からも、改めて
現状の北浜こども冒険広場に加えて新たな冒険広場の設置を提案します。ご見解を伺います。
(6)選挙管理委員会による主権者教育について。選挙権年齢が18歳に引き下げられ、学校における
主権者教育がとても重要になります。選挙管理委員会が実施した区内都立高校での出前授業・模擬選挙
での職員の方々の熱心な講義や取り組みを拝見しました。今後、区内小中学校でも主権者教育を行う予
定であるとのお話でした。しかし、ほかの自治体の出前授業や模擬選挙では、選挙管理委員会の主催な
がら、実施は主権者教育・出前授業などを行っている大学、NPO、大学生の団体などに任せることに
よって大きな成果が出ています。児童・生徒の取り組みの度合い、興味・関心もかなり高くなります。
このような外部のノウハウを積極的に導入することによって、より有意義で効果的な主権者教育を展開
できると思われますが、ご見解を伺います。
4、女性の就労支援について。
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次に、就労希望ママの就労支援強化についてお尋ねします。女性の就業率向上は大きな社会問題です。
我が国の成長戦略の柱の1つで、具体的な目標としては、待機児童の解消、育児休業からの職場復帰や
再就職支援策などです。女性が活躍する場を増やす取り組みです。特に男性に比べて就業率の低い子育
て世代の女性の活用に焦点が当てられています。女性の就業については、結婚や出産を機に退職する傾
向が見られ、再就職する場合でもパート等の非正規雇用に偏る傾向があり、育児休業や短時間勤務等を
活用し、一時的にペースを落としながらも働き続けるという女性はまだ少数で、成長戦略の目指す姿と
ギャップがあるのではないかと考えます。このギャップを埋め、女性の特に就労希望ママの就業率を向
上させることが必要と考えますが、区の基本的な考えをお尋ねします。
次に、具体的な女性就業支援の視点からお尋ねします。まず平成24年3月に開設した品川区就業セン
ターは、区民の身近な就業支援の窓口として有効に機能していると伺っていますが、就業数やその職種
などこれまでの事業成果についてお尋ねします。また、今後はこの就業センターにおける一般的な就業
支援に加え、女性の就労支援策の取り組みの充実や拡充が必要と考えますが、この点についてもお尋ね
します。
最後に、女性の能力活用はさまざまな場面におけるまちの活力アップに欠かすことができないものと
認識していますが、女性の就業ニーズと活力をどのように区内中小企業につなぎ取り込んでいくのか、
お考えをお聞かせ願います。
以上で私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔区長濱野健君登壇〕
○区長(濱野健君)
私からは、地方税制についてお答えを申し上げます。
今般の法人住民税の一部国税化や企業版ふるさと納税などの措置は、地方税財源総体の拡充にはつな
がらず、地方分権の確立に逆行するものであり、受益と負担に基づく応益課税という地方税の原則をな
いがしろにするものであります。また、地方自治体の自主・自立性を高め、自らの権限と財源に基づい
て行財政運営を行う真の地方自治の実現を阻むものでもあります。しかし、こうした状況にもかかわら
ず、区民、都民には実情があまり知られておりません。区といたしましては、ホームページでこうした
主張を公表するとともに、特別区長会を通じた反論や、東京都や都市部の府県、さらには交付税の不交
付都市などとの連携により、国に対し強く主張してまいります。また、区民、都民にも訴えてまいりま
す。
特別区長会でも、税関連の会合など機会を見つけて区民にこうした不合理を訴えていくこととし、私
自身も既に始めているところであります。一方で、こうした課題は、都市と地方の対立の構図ではなく、
自治体の一致団結した対応が必要とも考えており、全国連携プロジェクト等を活用し、地方との連携も
強めてまいります。
次に、減収となった場合はとのお尋ねですが、従来より区は景気変動に際し安定的に施策を実施でき
るよう、基金の活用や事業の不断の見直しを行ってきており、今まで同様に対応してまいります。
〔選挙管理委員会委員長飛田徹夫君登壇〕
○選挙管理委員会委員長(飛田徹夫君)
私からは、選挙管理委員会による学校での取り組みについて
お答えをいたします。
出前授業や模擬選挙を実施することは、若い世代の主権者意識の向上を図る上で大切であると考えて
おります。現在、明るい選挙推進協議会と教育委員会との連携のもとに実施しているところでございま
す。ご質問のNPO等の外部団体の活用につきましては導入の事例が少ない状況でございますので、今
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後の活動実績や効果を見極めつつ検討してまいります。
〔福祉部長榎本圭介君登壇〕
○福祉部長(榎本圭介君)
私からは、社会福祉についてお答えいたします。
まず、障害者差別解消法施行に向けた体制づくりですが、平成28年4月の施行に向け、地方公共団体
には合理的配慮の提供が義務づけられ、職員対応要領の作成や、相談・紛争防止のための体制整備等が
努力義務となります。このため庁内に推進本部を設置し、職員対応要領の作成をはじめ、職員研修や啓
発事業、相談機能の強化を図ってまいります。全体の連絡調整機能としては事務局を置き、外部のチェ
ック機関については、障害者の地域自立支援協議会にお願いをする予定です。また、予算編成に向けま
しては、法の趣旨にのっとり準備を進めているところでございます。
次に、社会福祉法人についてですが、障害者福祉が措置制度だった時代、区が法人設立に積極的にか
かわることで地域に入所や通所の場をつくり、地域措置を提唱し実践してまいりました。この間、自立
支援法、障害者総合支援法が施行され、障害者福祉は措置からサービスへと変化してきています。
今回、児童学園を障害児者総合支援施設として改築するに当たり、全国公募を実施した結果、共同事
業体フリーユニティーの提案を採用しました。これは、これまで地域とのネットワークをつくり、障害
者やその家族とのきずなを大切に障害者支援を行ってきた福栄会等の区内法人のよさに加えて、障害者
福祉の専門性の高い新たな法人を招くことで、品川区の障害者福祉がより前進すると考えたからでござ
います。
福祉現場では、どの法人も人材確保と職員の専門性の育成に奔走しています。各法人でもサービス向
上に向けた独自の取り組みを実施しているところですが、区といたしましても、福祉カレッジを活用し
た人材育成の場の提供をはじめ、これからも区内法人との強い連携のもと、サービスの向上に努力して
まいります。
〔教育次長本城善之君登壇〕
○教育次長(本城善之君)
私からは、教育についてのご質問にお答えいたします。
まず発達障害児への支援についてですが、発達障害児の把握は、主に保育園、学校など集団の場でコ
ミュニケーションの難しさなどから気づき、児童学園や障害者福祉課の相談につながります。区では、
子どもの特性に合わせ、未就学から就学期における療育の場の提供や思春期サポート事業、成人期支援
など成長過程に合わせた支援をしています。また、発達障害は早期発見・早期療育を行うことで社会へ
の適応力も身につけることができるため、子どもの育成にかかわる全ての機関が発達障害を理解し、気
づくことが大切であります。
次に、合理的配慮協力員の成果についてですが、園内委員会において課題のある園児について支援策
を提案し、支援者会議で保護者へ療育施設を紹介しました。その結果、課題は解決され、当該園児は集
団活動に参加できるようになるなどという成果が得られました。しかし、本事業は今年度をもって終了
しますので、この成果と課題を踏まえ、今後の取り組みについて研究をしてまいります。
次に、特別支援教室についてお答えします。まず対象児童への対応ですが、各校の校内委員会におい
て特別支援教育コーディネーターが中心となり、巡回相談員の助言を得ながら、保護者とともに支援計
画を作成し、各児童が抱える課題の解決に取り組んでおります。そして、教育総合支援センターでは、
コーディネーター連絡会を実施して教員の発達障害についての理解を向上させるとともに、特別な配慮
を必要とする児童・生徒に対して学習支援員の配置等の支援を行っています。学校と福祉の連携につい
ては、療育支援ネットワーク会議に特別支援教育係が参加し、学校へ必要な情報を提供しております。
- 84 -
また、来年度は各校1名の特別支援教室専門員が都より配置されますので、コーディネーターと連携し、
これまで以上に関係機関と協力しながら、個に応じた支援を充実させてまいります。
就学相談については、医師、校長、心理士等の就学相談委員が児童・生徒の行動観察や保護者面談等
を綿密かつ適切に実施しております。特別支援教室の準備体制ですが、国の事業の一環として、今年度
よりモデル校で訪問指導を先行実施しており、その成果を生かして進めています。なお、教室設置整備
については既に各校の設置場所は決定しており、教員の配置については検討中です。特別支援教室と通
級指導学級の並存につきましては、今後の児童、保護者のニーズや東京都の動向を注視しながら検討し
てまいります。
次に、区立義務教育学校についてお答えいたします。まず、これからの品川の教育では、地域ぐるみ
で子どもたちを育てていく「地域とともにある学校づくり」を目指してまいります。義務教育学校の教
育活動については、校名が変更になる点以外は大きな変更はなく、児童・生徒への負担等の影響もない
と考えております。従来行ってきたことが法的、制度的に明確に位置づけられることになります。
地域や保護者への説明については、小中一貫校の学区域の町会長、入学希望者、在校生へ校種変更を
検討中とのお知らせを教育委員会から配布し、学校だよりでも案内しております。また、小中学校PT
A連合会の会長会でも説明してまいりました。現在のところ、小中一貫校の保護者からの反対の意見は
届いておりません。なお、法案が可決されたのはことしの6月でしたが、文部科学省による詳細の説明
は9月29日のことでした。今回、条例を提案する際に、その基礎となる学校教育法の改正についてもあ
わせて報告し、条例審査の中でご審議いただくことを考えております。
次に、品川版コミュニティ・スクールについてお答えします。浜川中学校区でのモデル実施の成果と
課題を受け、新規の設置は中学校区ではなく、まず各学校で行います。コミュニティ・スクールの目的
と意義は、保護者や地域住民が学校運営に参画し、よりよい教育の実現に取り組むことです。その中で
品川版の特徴は、校区教育協働委員会と学校支援地域本部の2つの組織の取り組みを一体的に推進して
いくことにあります。これまでの校区外部評価制度を発展させ、学校評価を学校運営の基本方針に反映
させていきます。また、保護者や地域住民等で組織される学校支援地域本部が中心となり、学校支援活
動をより効果的に行うことができると考えております。
コーディネーターの人材確保については、各学校でPTA役員経験者等を候補者として準備を進めて
おり、今後、国や都が主催する研修会への参加や、区が独自に実施する研修会において育成を図ってま
いります。周知については、品川区教育フォーラムでの発表を契機に、区教委で作成するリーフレット
の配布などを積極的に行ってまいります。
ご指摘の他の自治体に見られる課題についてですが、品川版コミュニティ・スクールでは、教職員の
人事に関する意見の範囲を限定するなど、委員会の権限や役割を明確にするとともに、実績のある校区
外部評価委員の人材を活用することで、円滑な会議の運営ができるものと考えています。
次に、テクニカルアドバイザーについてです。本区における今後の体力向上策ですが、テクニカルア
ドバイザーのほか、品川スポーツトライアル、さらに来年度実施するワンミニッツエクササイズなど、
総合的な体力向上に向けて取り組んでまいります。テクニカルアドバイザーの効果ですが、モデル校で
は、動きの見本やきめ細やかな技能指導により、コツをつかみ、できるようになった子どもが増加した
との報告もあり、運動意欲や技能の向上が期待できます。人材の確保については、専門性や指導力の高
い指導者を有する団体等との連携も含めて検討しております。なお、しながわ区民公園の再整備の中で、
新たなプレイパークの設置を検討しているところでございます。
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〔地域振興部長堀越明君登壇〕
○地域振興部長(堀越明君)
私からは、女性の就労支援に関するご質問にお答えいたします。
まず、基本的な考え方についてですが、女性が生きがいを持って働き活躍するために、女性の就労支
援は区が取り組むべき重要課題の1つであると考えているところです。
次に、品川区就業センターの成果についてですが、開設から約3年半が経過し、この間、ハローワー
クやサポしながわと連携した総合的な就業支援を進める中で、3,000人を超える方が就職されておりま
す。女性はこのうち1,400人となっており、主な職種は経理や受付などの一般事務が多数を占め、次い
で清掃業務や調理業務となっております。
女性の就労支援策の拡充等については、子育て中の就職活動をテーマに、マザーズハローワーク東京
など関係機関と共催し、再就職支援セミナーを実施しております。加えて、昨年4月から中小企業セン
ター内に女性向け就業相談窓口を設置し、育児等で離職した女性など家庭と両立しながら仕事につきた
いと考えている方を対象に、カウンセリングを通じ、利用者の適性に応じたきめ細かい支援をスタート
させております。さらに、今年度から区内中小企業で職場実習を行い、実習先企業への雇用につなげる
「就業体験事業・女性活躍応援プロジェクト」を開始するなど支援の拡充を図っております。
最後に、女性の活力を区内中小企業へどうつなげるかについてですが、今年度より商工相談員が人材
の採用等に課題を抱える区内中小企業を訪問し、企業の求人ニーズと就業ニーズの調整を行う、就業支
援コーディネ一ター派遣事業を開始いたしました。今後もこうした取り組みを通じ、国や都との連携も
図りながら、女性の就労支援に取り組んでまいります。
○高橋しんじ君
それぞれご答弁ありがとうございました。自席より再質問させていただきます。
社会福祉法人の体力強化ですが、人材関係のことをお話しいただいたんですが、もう少し、社会福祉
法人の今後の課題と、それをどう解決するかということで、人材以外についてもお答えいただけるとあ
りがたいと思います。
それから、幼稚園のほうのモデル事業の後ですが、大変に継続性があって、保護者の方や職員からも、
そして職員の方の障害を持つ子に対する指導に大変な参考になったと言われています。先ほどは検討と
いうことでしたが、1年あいてしまうと途切れてしまいます。ですから、ぜひともこのモデル事業を区
の独自の事業として取り入れていただきたいと思いますが、そのあたりはいかがでしょうか。
それから、就学相談については、大変に就学相談の数が非常に増えたと。きちんとという意味を私が
質問ではっきりしなかったのがいけないのかもしれませんが、窓口できちんと、門前払いをしないで、
さらにハード面の整備にあわせて、就学相談の中で絞り込むなどということは決して行われていないと
いうふうに信じておりますので、そのあたりの確認をさせていただきたいと思います。
そして、最後の女性の就労支援ですけれども、大変効果というか、成果が上がっていると思います。
これは要望ですが、ぜひこういった取り組みをしているという周知をして、多くの女性がこちらの窓口
を利用するような体制をとっていただきたいと思います。
〔福祉部長榎本圭介君登壇〕
○福祉部長(榎本圭介君)
社会福祉法人の人材以外の今後の課題ということですけれども、今現在、
一番の課題として人材確保を挙げさせていただきました。特に介護人材もそうですけれども、障害者福
祉人材、福祉人材一般の確保が一番の課題だというふうに認識しております。それ以外につきましては、
やはり給付費の関係がありまして、その関係で今後の財政的な基盤がどうなるのかというところが、な
かなか10年先とか、そういう形で見えない。要は2~3年でいろんな費用が計算されているということ
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で、そういうものが見えないという中で、どう安定的に資金的な運営をしていくかというものも課題の
1つとして挙げられております。そういうものにつきましても、これから区内法人との強い連携のもと、
いろいろと区として努力していきたいと思います。
〔教育次長本城善之君登壇〕
○教育次長(本城善之君)
私からは、まずは就学相談に関することについてご答弁させていただきま
す。
就学相談については、確かにいろいろ増えている現状がございます。ただ、現在、今議員からご質問
があったような形で、門前払い等のご懸念はということでございましたが、そのあたりはきちんと丁寧
に対応しているところでございます。
あと、幼稚園にかかわるいわゆるスクールクラスターの事業につきましては、今年度、先ほどもご答
弁させていただきましたが、いろんな観点から実践例を積み上げて研修をしていったところでございま
す。今後、どういう形で事業が可能かどうかは、これから改めてさまざまな観点から研究していきたい
と考えているところでございます。
○議長(大沢真一君)
以上で、高橋しんじ君の質問を終わります。
これをもって一般質問を終わります。
この際、ご報告いたします。
区長から地方自治法第180条第1項の規定による専決処分の報告4件、監査委員から平成27年8月お
よび9月各月末日現在における出納検査の結果についての書類が提出されましたので、これを受理し、
お手元に配付してあります。
次に、日程第2から日程第30までの29件を一括議題に供します。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
日程第2
第85号議案
品川区行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づ
く個人番号の利用および特定個人情報の提供に関する条例
日程第3
第86号議案
品川区長等の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
日程第4
第87号議案
品川区立区民活動交流施設条例の一部を改正する条例
日程第5
第88号議案
品川区立保育所条例の一部を改正する条例
日程第6
第89号議案
品川区保育の実施等に関する条例の一部を改正する条例
日程第7
第90号議案
品川区立学校設置条例の一部を改正する条例
日程第8
第91号議案
学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例
日程第9
第92号議案
品川区立学校の学校医、学校歯科医および学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一
部を改正する条例
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日程第10
第93号議案
品川区立幼稚園条例の一部を改正する条例
日程第11
第94号議案
(仮称)東五反田四丁目認知症高齢者グループホーム新築工事請負契約
日程第12
第95号議案
指定管理者の指定について
日程第13
第96号議案
指定管理者の指定について
日程第14
第97号議案
指定管理者の指定について
日程第15
第98号議案
指定管理者の指定について
日程第16
第99号議案
指定管理者の指定について
日程第17
第100号議案
指定管理者の指定について
日程第18
第101号議案
指定管理者の指定について
日程第19
第102号議案
指定管理者の指定について
日程第20
第103号議案
指定管理者の指定について
日程第21
第104号議案
指定管理者の指定について
日程第22
第105号議案
指定管理者の指定について
日程第23
第106号議案
指定管理者の指定について
日程第24
第107号議案
指定管理者の指定について
日程第25
第108号議案
指定管理者の指定について
日程第26
第109号議案
指定管理者の指定について
日程第27
第110号議案
指定管理者の指定について
日程第28
第111号議案
指定管理者の指定について
日程第29
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第112号議案
指定管理者の指定について
日程第30
第113号議案
小山三丁目地内特別区道路線の認定について
────────────────────────────────────────
○議長(大沢真一君)
本件について説明願います。
〔副区長桑村正敏君登壇〕
○副区長(桑村正敏君)
第85号議案、品川区行政手続における特定の個人を識別するための番号の利
用等に関する法律に基づく個人番号の利用および特定個人情報の提供に関する条例について。
本案は、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律が制定されたこと
から、同法で規定された事務以外の個人番号の利用範囲を定めるとともに、他の機関に特定個人情報を
提供する場合における事務の範囲、提供する特定個人情報等を定めるものであります。
本条例は、平成28年1月1日から施行し、すまいるスクール利用料徴収事務に係る個人番号を利用す
る事務に関する規定は同年1月4日から、情報提供ネットワークシステムに関する規定は、行政手続に
おける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律附則第1条第5号に掲げる規定の施行の
日、または平成28年1月1日のいずれか遅い日から施行するものであります。
次に、第86号議案、品川区長等の退職手当に関する条例の一部を改正する条例について。
本案は、地方公務員等共済組合法等が改正され、被用者年金制度が一元化されたことに伴い、規定を
整備するものであります。
本条例は、公布の日から施行するものであります。
次に、第87号議案、品川区立区民活動交流施設条例の一部を改正する条例について。
本案は、区民活動交流施設に隣接する小中一貫校八潮学園の第二運動場について、区民活動交流施設
と一体となった管理運営を行うため、同施設の運動場へ用途を変更したことから、当該運動場に係る使
用料を定めるものであります。
本条例は、平成28年3月1日から施行するものであります。
次に、第88号議案、品川区立保育所条例の一部を改正する条例について。
本案は、総合的な待機児童対策を推進するため、新たな保育所を設置するものであります。施設の名
称は、ひろまち保育園、所在地は広町二丁目1番18号であります。
本条例は、平成28年4月1日から施行するものであります。
次に、第89号議案、品川区保育の実施等に関する条例の一部を改正する条例について。
本案は、学校教育法が改正され、義務教育学校の制度が創設されたことに伴い規定を整備するほか、
保育料に係る規定整備を行うものであります。
本条例は、平成28年4月1日から施行するものであります。
次に、第90号議案、品川区立学校設置条例の一部を改正する条例について。
本案は、学校教育法が改正され、義務教育学校の制度が創設されたことから、小中一貫校6校を義務
教育学校として位置づけるものであります。
本条例は、平成28年4月1日から施行するものであります。
次に、第91号議案、学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例に
ついて。
本案は、学校教育法が改正され、義務教育学校の制度が創設されたことに伴い、職員の旅費に関する
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条例ほか12条例の規定を整備するものであります。
本条例は、平成28年4月1日から施行するものであります。
次に、第92号議案、品川区立学校の学校医、学校歯科医および学校薬剤師の公務災害補償に関する条
例の一部を改正する条例について。
本案は、学校教育法が改正され、義務教育学校の制度が創設されたことおよび地方公務員等共済組合
法等が改正され、被用者年金制度が一元化されたことに伴い、規定を整備するものであります。
本条例は、平成28年4月1日から施行し、地方公務員等共済組合法等の改正に伴う規定整備に関する
改正規定は、公布の日から施行するものであります。
次に、第93号議案、品川区立幼稚園条例の一部を改正する条例について。
本案は、学校教育法が改正され、義務教育学校の制度が創設されたことに伴い規定を整備するほか、
保育料に係る減額の制度を導入するものであります。
本条例は、平成28年4月1日から施行するものであります。
次に、第94号議案、(仮称)東五反田四丁目認知症高齢者グループホーム新築工事請負契約について。
本案は、地域における認知症ケアの拠点を整備するため、(仮称)東五反田四丁目認知症高齢者グル
ープホームを新築する工事を行うものであります。
契約の方法は、制限付き一般競争入札で、契約金額は3億4,074万円。契約の相手方は、品川区西五
反田七丁目9番5号成栄ビル、立建設株式会社東京支店、取締役支店長山下敏雄で、支出科目等は平成
27年度一般会計、平成28年度債務負担行為であります。
なお、工期は、契約締結の日の翌日から平成29年2月28日までとし、工事の概要は別添図面のとおり
であります。
次に、第95号議案、指定管理者の指定について。
本案は、品川区立総合区民会館の管理を行わせるため、指定管理者を指定するものであります。
指定する団体の名称は公益財団法人品川文化振興事業団で、指定期間は、平成28年4月1日から平成
33年3月31日までの5年間であります。
次に、第96号議案、指定管理者の指定について。
本案は、品川区立総合体育館および戸越体育館の管理を行わせるため、指定管理者を指定するもので
あります。
指定する団体の名称は公益財団法人品川区スポーツ協会で、指定期間は平成28年4月1日から平成33
年3月31日までの5年間であります。
次に、第97号議案、指定管理者の指定について。
本案は、品川区立家庭あんしんセンターの管理を行わせるため、指定管理者を指定するものでありま
す。
指定する団体の名称は社会福祉法人福栄会で、指定期間は、平成28年4月1日から平成33年3月31日
までの5年間であります。
次に、第98号議案、指定管理者の指定について。
本案は、品川区立八潮在宅サービスセンター、大井在宅サービスセンターおよび中延在宅サービスセ
ンターの管理を行わせるため、指定管理者を指定するものであります。
指定する団体の名称は社会福祉法人品川総合福祉センターで、指定期間は、平成28年4月1日から平
成33年3月31日までの5年間であります。
- 90 -
次に、第99号議案、指定管理者の指定について。
本案は、品川区立大崎在宅サービスセンターの管理を行わせるため、指定管理者を指定するものであ
ります。
指定する団体の名称は社会福祉法人福栄会で、指定期間は、平成28年4月1日から平成33年3月31日
までの5年間であります。
次に、第100号議案、指定管理者の指定について。
本案は、品川区立戸越台在宅サービスセンター、荏原在宅サービスセンターおよび小山在宅サービス
センターの管理を行わせるため、指定管理者を指定するものであります。
指定する団体の名称は社会福祉法人三徳会で、指定期間は、平成28年4月1日から平成33年3月31日
までの5年間であります。
次に、第101号議案、指定管理者の指定について。
本案は、品川区立月見橋在宅サービスセンターの管理を行わせるため、指定管理者を指定するもので
あります。
指定する団体の名称は社会福祉法人さくら会で、指定期間は、平成28年4月1日から平成33年3月31
日までの5年間であります。
次に、第102号議案、指定管理者の指定について。
本案は、品川区立八潮南認知症高齢者グループホームの管理を行わせるため、指定管理者を指定する
ものであります。
指定する団体の名称は社会福祉法人品川総合福祉センターで、指定期間は、平成28年5月1日から平
成33年4月30日までの5年間であります。
次に、第103号議案、指定管理者の指定について。
本案は、品川区立戸越台特別養護老人ホームおよび荏原特別養護老人ホームの管理を行わせるため、
指定管理者を指定するものであります。
指定する団体の名称は社会福祉法人三徳会で、指定期間は、平成28年4月1日から平成33年3月31日
までの5年間であります。
次に、第104号議案、指定管理者の指定について。
本案は、品川区立中延特別養護老人ホームの管理を行わせるため、指定管理者を指定するものであり
ます。
指定する団体の名称は社会福祉法人品川総合福祉センターで、指定期間は、平成28年4月1日から平
成33年3月31日までの5年間であります。
次に、第105号議案、指定管理者の指定について。
本案は、品川区立八潮南特別養護老人ホームの管理を行わせるため、指定管理者を指定するものであ
ります。
指定する団体の名称は社会福祉法人品川総合福祉センターで、指定期間は、平成28年5月1日から平
成33年4月30日までの5年間であります。
次に、第106号議案、指定管理者の指定について。
本案は、品川区立平塚橋特別養護老人ホームの管理を行わせるため、指定管理者を指定するものであ
ります。
指定する団体の名称は社会福祉法人三徳会で、指定期間は、平成28年5月1日から平成33年4月30日
- 91 -
までの5年間であります。
次に、第107号議案、指定管理者の指定について。
本案は、品川区立高齢者住宅八潮わかくさ荘および大井倉田わかくさ荘の管理を行わせるため、指定
管理者を指定するものであります。
指定する団体の名称は社会福祉法人品川総合福祉センターで、指定期間は、平成28年4月1日から平
成33年3月31日までの5年間であります。
次に、第108号議案、指定管理者の指定について。
本案は、品川区立高齢者住宅東品川わかくさ荘の管理を行わせるため、指定管理者を指定するもので
あります。
指定する団体の名称は社会福祉法人福栄会で、指定期間は、平成28年4月1日から平成33年3月31日
までの5年間であります。
次に、第109号議案、指定管理者の指定について。
本案は、品川区立平塚橋高齢者多世代交流支援施設の管理を行わせるため、指定管理者を指定するも
のであります。
指定する団体の名称は社会福祉法人三徳会で、指定期間は、平成28年5月1日から平成33年4月30日
までの5年間であります。
次に、第110号議案、指定管理者の指定について。
本案は、品川区立北品川つばさの家の管理を行わせるため、指定管理者を指定するものであります。
指定する団体の名称は社会福祉法人げんきで、指定期間は、平成28年4月1日から平成33年3月31日
までの5年間であります。
次に、第111号議案、指定管理者の指定について。
本案は、品川区立西大井つばさの家の管理を行わせるため、指定管理者を指定するものであります。
指定する団体の名称は社会福祉法人福栄会で、指定期間は、平成28年4月1日から平成33年3月31日
までの5年間であります。
次に、第112号議案、指定管理者の指定について。
本案は、品川区立西大井福祉園およびかがやき園の管理を行わせるため、指定管理者を指定するもの
であります。
指定する団体の名称は社会福祉法人福栄会で、指定期間は、平成28年4月1日から平成33年3月31日
までの5年間であります。
次に、第113号議案、小山三丁目地内特別区道路線の認定について。
本案は、武蔵小山パルム駅前地区第一種市街地再開発事業における区画道路網の整備に伴い、別添図
面に示すとおり、特別区道路線を認定するものであります。
認定する新たな路線の位置は小山三丁目地内で、延長は120.87メートル、幅員は8.00メートルから
9.34メートルまで、面積は1,026.13平方メートルであります。
以上で29議案についての説明を終わります。何とぞよろしくご審議の上、原案どおりご決定ください
ますようお願い申し上げます。
○議長(大沢真一君)
本件についてご質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大沢真一君)
質疑なしと認めます。
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なお、第91号議案、学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例に
つきましては、地方公務員法第5条第2項の規定により、あらかじめ人事委員会の意見を徴しておりま
す。回答はお手元に配付の文書のとおりでありますので、朗読は省略いたします。
日程第2、日程第3および日程第11の3件につきましては総務委員会に、日程第4、日程第12および
日程第13の3件につきましては区民委員会に、日程第5から日程第10までおよび日程第14の7件につき
ましては文教委員会に、日程第15から日程第29までの15件につきましては厚生委員会に、日程第30につ
きましては建設委員会にそれぞれ付託いたします。
次に、日程第31を議題に供します。
────────────────────────────────────────
日程第31
第84号議案
平成27年度品川区一般会計補正予算
────────────────────────────────────────
○議長(大沢真一君)
本件について説明願います。
〔副区長桑村正敏君登壇〕
○副区長(桑村正敏君)
第84号議案、平成27年度品川区一般会計補正予算についてご説明申し上げま
す。
今回の補正予算は、都支出金等に連動して追加計上が必要となった経費、早急に予算措置を講ずる必
要がある経費を対象として編成いたしました。
補正額は、歳入歳出とも2億8,491万6,000円を追加し、総額を1,529億4,633万1,000円とするもので
あります。
歳入。第13款国庫支出金は97万2,000円の増額で、選挙人名簿システム改修費補助金の新規計上であ
ります。
第14款都支出金は2億5,517万6,000円の増額で、子ども家庭支援包括補助金、児童保育費の追加およ
び地域福祉推進包括補助金の更正減額であります。
第18款繰越金は2,876万8,000円の増額であります。
続いて、歳出。第2款総務費は569万4,000円の増額で、ケーブルテレビ事業の追加、選挙人名簿シス
テム改修費の新規計上であります。
第3款民生費は2億7,412万2,000円の増額で、都の補助制度新設に伴う保育士等キャリアアップ補助
事業等の新規計上であります。
第6款土木費は510万円の増額で、五反田リバーステーション詳細設計費の新規計上であります。
次に、債務負担行為は追加1件であります。
以上で第84号議案についての説明を終わります。何とぞよろしくご審議の上、原案どおりご決定くだ
さいますようお願いを申し上げます。
○議長(大沢真一君)
本件についてご質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大沢真一君)
質疑なしと認めます。
日程第31の歳出予算の補正につきましては所管の常任委員会に、総合審査につきましては総務委員会
に付託いたします。
この際、お諮りいたします。
- 93 -
ただいまお手元に配付してあります追加議事日程を本日の日程に追加し、直ちに議題といたしますが、
ご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大沢真一君)
ご異議なしと認めます。よって、日程に追加し、直ちに議題とすることに決定
いたしました。
追加日程第1から追加日程第3までの3件を一括議題に供します。
────────────────────────────────────────
追加日程第1
議案第114号議案
職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
追加日程第2
議案第115号議案
幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
追加日程第3
議案第116号議案
学校教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
────────────────────────────────────────
○議長(大沢真一君)
本件について説明願います。
〔副区長桑村正敏君登壇〕
○副区長(桑村正敏君)
第114号議案、職員の給与に関する条例の一部を改正する条例、第115号議案、
幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例および第116号議案、学校教育職員の給与に
関する条例の一部を改正する条例について、これら3議案は、本年10月13日に行われました特別区人事
委員会勧告を踏まえて、職員、幼稚園教育職員および学校教育職員の給与に関し、所要の改正を行うも
のであります。
改正の内容といたしましては、第1に、月例給与にして1,413円程度の公民較差を解消するため、給
料表の引き上げ改定を行うとともに、扶養親族である子等に係る扶養手当の額を5,500円から6,000円に
引き上げるものであります。
第2に、期末・勤勉手当の支給月数を年間4.2月から4.3月に引き上げるものであります。
なお、区費負担の学校教育職員につきましては、東京都の教育職員との均衡を考慮して、給料表の引
き上げ改定を行うものであります。
これら3条例は公布の日から施行し、給料表および扶養手当の額の引き上げ改定につきましては、平
成27年4月1日から適用するものであります。
以上で3議案についての説明を終わります。何とぞよろしくご審議の上、原案どおりご決定ください
ますようお願いを申し上げます。
○議長(大沢真一君)
本件についてご質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大沢真一君)
質疑なしと認めます。
なお、第114号議案、職員の給与に関する条例の一部を改正する条例、第115号議案、幼稚園教育職員
の給与に関する条例の一部を改正する条例および第116号議案、学校教育職員の給与に関する条例の一
部を改正する条例につきましては、地方公務員法第5条第2項の規定により、あらかじめ人事委員会の
意見を徴しております。回答はお手元に配付の文書のとおりでありますので、朗読は省略いたします。
追加日程第1につきましては総務委員会に、追加日程第2および追加日程第3の2件につきましては
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文教委員会にそれぞれ付託いたします。
次に、追加日程第4を議題に供します。
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追加日程第4
議員提出第12号議案
品川区おもてなし条例
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○議長(大沢真一君)
本件について説明願います。
〔沢田洋和君登壇〕
○沢田洋和君
ただいま議題に供されました議員提出第12号議案、品川区おもてなし条例について説明
いたします。
品川区議会自民党・子ども未来は、本条例の前文にもありますように、品川区は交易の拠点として長
い年月を経ておもてなしの心が根づいている地域であり、私たち一人ひとりが区に対する誇りと愛着を
持ち、おもてなしの心で来訪者を受け入れることが重要であり、おもてなし活動を推進することは、誰
もが心地よく過ごせる豊かな地域社会の形成につながり、何度も訪れたいまち品川、住み続けたいまち
品川の実現に寄与すると考えております。そこで、品川区議会自民党・子ども未来は、基本政策研究会
を中心に時間をかけ慎重に条文について議論を重ね、思いを込めて、代表してここに提案するものであ
ります。
本条例は、公布の日から施行するものであります。
以下、提案理由を述べます。
本条例案は、区におけるおもてなしに関する基本理念を定め、区の責務ならびに区民等および団体の
役割を明らかにするとともに、おもてなし活動の推進をし、豊かな地域社会の形成を図ることで、何度
も訪れたいまち品川、住み続けたいまち品川を実現することを目的としています。2020年東京オリンピ
ック・パラリンピック開催を控え、国内外からの来訪者が増加している中、本条例を制定し、私たちの
まち品川に根づくおもてなしの心を明文化することにより、区民のおもてなしに対する内発性や自主性
を引き出し、また促す、きっかけとする必要があると考えます。
また、区の魅力を内外に発信していくこととあわせて、既に行われている区民等や団体のおもてなし
活動をさらに推進し、自主的な活動を応援し、後押ししてほしいという区民の声を反映した施策が求め
られています。さらに次世代を担う子どもたちが区に対する誇りと愛着を持ち、おもてなし活動の担い
手となるよう、伝統文化等に関する教育活動の支援をしていくことも重要なことであります。
最後に、本議員提出条例案は、今まさに地方議会改革が叫ばれ、品川区議会においても議会改革検討
会が設置される中、議会活性化の1つとして区民の負託を受けた私たち議員が積極的な施策の展開を図
っていく必要があるとの強い思いのもと、提案させていただいた次第です。
何とぞ原案どおり可決ご決定いただきますようお願い申し上げまして、提案理由の説明を終わります。
ありがとうございました。(拍手)
○議長(大沢真一君)
本件についてご質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大沢真一君)
質疑なしと認めます。
本件につきましては区民委員会に付託いたします。
次に、日程第32を議題に供します。
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日程第32
請願・陳情の付託
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○議長(大沢真一君)
期日までに受理いたしました請願・陳情は、お手元に配付の請願・陳情文書表
のとおり、所管の常任委員会および議会運営委員会に付託いたします。
以上で本日の日程は終了いたしました。
次の会議は11月30日午後1時から開きます。
本日はこれをもって散会いたします。
○午後4時13分散会
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議
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長
大
沢
真
一
署名人
沢
田
洋
和
同
須
貝
行
宏