第 90 回 超音波研究会 報告書 平成 25 年 3 月 16 日(土),筑波

第 90 回 超音波研究会
報告書
平成 25 年 3 月 16 日(土),筑波メディカルセンター病院 西館 3 階 TMC ホ
ールをお借りして,第 90 回超音波研究会を開催しました(参加者:18 名).
今回は,超音波診断装置の精度管理 ~
装置の性能を活かすために何をすべき
か~をテーマに,超音波診断装置の精
度管理に精通されておられる東京慈恵
会医科大学付属柏病院 放射線部 井
野貴明先生からご講演を頂きました.
講演では,超音波診断装置の精度管
理を受け入れ試験・定期点検(メーカ
ー)・定期点検(自主点検)・始業終業点検・精度管理に分類し,それぞれの項目
について画像を織り交ぜながらわかりやすく解説して頂きました.
受け入れ試験に関する項目では,自施設で受け入れ試験用の記録用紙を作成
し,それに基づき超音波診断装置の外観のキ
ズやモニタの輝度,プローブ素子の欠損,プ
ローブの切り替えなどの動作確認を含めた
内容や,さらには JIS 規格に準拠したファン
トムを用いて超音波診断装置の初期描出能
を確認・記録することで,その後の経年劣化
の指標にされているというお話でした.特に
数年使用したプローブの画像が、その受け入
れ試験時と比較し明らかに異なっているス
ライドは非常に印象的でした。
さらに,先生の御施設では精度管理用のフ
ァントムをいくつも自作されており,それら
を用いた定期点検の様子を動画や静止画を交えわかりやすく解説して頂きまし
た.
講義後には先生にご持参頂いた自作ファントムを囲みファントムの作成方法
に関する質問や参加者が日頃抱えている超音波診断装置の精度管理に関する疑
問点などを活発に意見交換する姿も多く見受けられました.
今回の研究会は超音波診断装置の精度管理の重要性や必要性を改めて認識す
ることが出来た大変有意義な会になりました.
文責
藤咲
賢