最終更新日:2015/6/1 ドアミラー自動格納ユニット:Type-2 (MCU-02) 不具合診断 本書では MCU-02 を接続後、うまく動作しない場合の解決方法を説明しています。下記手順に 従って作業をすすめることにより大部分の問題を解決できるように作成されていますので、内容を よくご確認の上、慎重に作業を行なってください。 下記手順に従って作業を行なっても問題が解決しない場合は、ホームページよりお問い合わせ ください。お問い合わせいただくときは、下記手順のどこまでが正常に動作し、その後どのように おかしいのかを必ず明記してください。この記載がないと正しいフォローを行うことができませんの でご協力をお願いいたします。 最初に: 1. ご購入いただいたユニットは、全機能が正常に動作することを 1 台 1 台確認してお送りしており ます。従って、車両に接続後正常に動作しない場合は、その殆どが接続先間違いまたは接触 不良です。下記手順に従い、接続先または接続状況をご確認ください。 2. 接続に使用する配線コネクタ(商品名:分岐タップ等)は、簡単に接続を行うことができる反面、 確実に圧着しないと接触不良を起こします。また、線径の合わないもの(青色コネクタ等)を使 用すると接触不良は顕著に現れますので、必ず規格に合うもの(赤色)を使用して接続して下さ い。 3. 配線の延長を行う場合、その接続にギボシ端子を用いる場合がありますが、ギボシ端子の圧 着作業は必ず専用の工具を用いて行ってください。稀にペンチまたはプライヤーなどを用いて 圧着されたと思われるものを見かけることがありますが、うまく圧着接続されておらず、接触不 良となっていることがほとんどです。圧着工具はカー用品店でも販売されており、安いものでは 1,000 円程度のものもありますので、ギボシ端子をご利用になる場合はご購入されることをお 奨めします。 接続、確認手順: 下記の確認は、リモコン・エンジン・スターター等を動作させない、一般的な使用状況を想定して 説明しています。また、下記の確認では検電器またはサーキット・テスター(以下、テスターと略)を 利用する場面がありますので、適宜準備して下さい。なお、テスターはできればデジタル表示式で はなく、アナログ・メーター式を準備されることをお勧めします。デジタル式は反応が鈍く、瞬間的 な電圧変化を観測する用途には向きません。アナログ・メーター式も瞬間的な電圧変化を正確に 表示することはできませんが、メーターの針の振れで、電圧の有無を確認することができます。 1. 一度全ての接続を外し、30 秒以上放置してからイグニッション・キーを抜いた状態で、「黒」・ 「赤」の順番に接続します。その他の線は他の部分に接触したりしないよう、十分に気をつけ て下さい。 「赤」の接続直後、MCU-02 基板上の赤 LED が 3 回点滅すれば、ユニットの CPU は正常 に動作しています。 -1- 2. 赤 LED の点滅が確認できない場合は、「黒」または「赤」の接続のどこかに問題があります。 「黒」の接続先が完全なアースになっているか、ネジがしっかりと締め付けられているか、 「赤」の接続先に間違いないか、ギボシ端子や配線コネクターに接触不良はないかを確認 して下さい。 「白」または「灰」の接続先に検電器(テスターの赤プローブ。黒プローブはアースに接続)を あて、検電器が点灯(テスターの電圧は DC 約 12V)または消灯(テスターの電圧は 0V)のど ちらであるかを確認します。 【検電器が点灯(電圧が 12V)の場合】 2-1. イグニッション・キーをキー・シリンダーに挿入し、検電器が消灯(電圧が 0V に降下)す ることを確認します。 キーの抜き差しを行い、キーを抜いたときに検電器が点灯(電圧が 12V)、キーを挿入した ときに検電器が消灯(電圧が 0V に降下)する場合は、ここに「灰」を接続します。「白」が接 続されている場合は間違いですので、「灰」に接続変更して下さい。 キーの抜き差しに応じて検電器の点灯状態(テスターの電圧)が変化しない場合は、接続 先が間違っていますので、正しい接続先を探して下さい。また、接続先が正しいと思われ る場合は、「灰」の各接続部のどこかで接触不良が生じている可能性がありますので、点 検して下さい。 【検電器が消灯(電圧が 0V)の場合】 2-2. イグニッション・キーをキー・シリンダーに挿入し、検電器が点灯(電圧が 12V に上昇)す ることを確認します。 キーの抜き差しを行い、キーを抜いたときに検電器が消灯(電圧が 0V)、キーを挿入した ときに検電器が点灯(電圧が 12V に上昇)する場合は、ここに「白」を接続します。「灰」が 接続されている場合は間違いですので、「白」に接続変更して下さい。 キーの抜き差しに応じて検電器の点灯状態(テスターの電圧)が変化しない場合は、接続 先が間違っていますので、正しい接続先を探して下さい。また、接続先が正しいと思われ る場合は、「白」の各接続部のどこかで接触不良が生じている可能性がありますので、点 検して下さい。 3. ミラースイッチの形状により、それぞれ確認を行います。 【ミラーの復帰/格納スイッチがロック式の車両の場合】 3-1. 左右ミラーの「橙」と「黄」を接続し、スイッチを復帰(展開)に切り替え、エンジンを始動し ます。 本装置基板上の黄 LED2つが点灯すれば「橙」の接続は正しく行われています。 どちらか一方または両方の黄 LED が点灯しない場合は、下図のように基板を見たとき、 上側が右ミラー、下側が左ミラーですので、点灯しない方の回路の「橙」の接続を確認して 下さい。 3-2. 次にスイッチを格納に切り替えます。 本装置基板上の緑 LED2つが点灯すれば「黄」の接続は正しく行われています。 どちらか一方または両方の緑 LED が点灯しない場合は、下図のように基板を見たとき、 上側が右ミラー、下側が左ミラーですので、点灯しない方の回路の「黄」の接続を確認して 下さい。 3-3. スイッチを復帰(展開)位置に戻し、エンジンを一旦停止してイグニッション・キーを OFF -2- にし、左右ミラーの「青」と「緑」を接続したら再度エンジンを始動します。上記 3-2.までの 接続が正しく行われていれば、装置基板上の黄 LED2つが点灯するはずです。 スイッチを格納位置に切り替え、緑 LED2つが点灯し、ミラーが格納されれば、「青」と「緑」 は正しく接続されています。 どちらか一方または両方のミラーが格納されない場合は、「青」と「緑」の接続状態が接触 不良になっていないか確認して下さい。 3-4. スイッチを復帰⇔格納と何度か切り替え、正しくミラーが復帰/格納することを確認して 下さい。 右ミラー用回路 基板 左ミラー用回路 【ミラーの復帰/格納スイッチがノンロック式の車両の場合】 3-5. 左右ミラーの「橙」と「黄」を接続してエンジンを始動し、復帰(展開)/格納スイッチを何 度か操作します。 左右ミラーの両方が反応(動作)しなければ、「橙」と「黄」は正しく接続されていると思わ れます。 どちらか一方または両方のミラーが復帰/格納動作をしてしまう場合は、そもそもミラー の復帰/格納制御線の選定が間違っていますので、正しい制御線を選定して下さい。 3-6. エンジンを停止(キーOFF)して「青」、「緑」を接続し、再度エンジンを始動して復帰(展 開)/格納スイッチを何度か操作します。 左右両方のミラーが復帰/格納動作を行えば、「青」と「緑」は正しく接続されていると思 われます。 どちらか一方または両方のミラーが復帰/格納動作をしない場合は、「橙」、「黄」、「青」、 「緑」の何れかの線の接続に問題があると思われます。接触不良等がないか確認して下 さい。 4. エンジンを停止し、「紫」の接続先に検電器(テスターの赤プローブ)をあて、検電器が点灯 (テスターの電圧が DC 約 12V)または消灯(テスター電圧が 0V)のどちらであるかを確認しま す。 【検電器が消灯(電圧が 0V)の場合】 4-1. 検電器(テスター)を当てたままキーレスを用いてドア・ロックを行います。 ドア・ロックを行った瞬間に、一瞬(0.5 秒程度)、検電器が点灯(電圧が 12V に上昇)す れば、この線が「紫」の接続先です。また、この車両のドア・ロックはプラス・コントロール です。 -3- ドア・ロックを行っても検電器の点灯状態(テスターの電圧)に変化が無い場合は、ドア・ ロック線の選定が間違っていますので、正しいドア・ロック線を選定して下さい。 4-2. 検電器(テスター)を「茶」の接続先にあて、ドアのアンロックを行います。 アンロックを行った瞬間に、一瞬(0.5 秒程度)、検電器が点灯(電圧が 12V に上昇)すれ ば、この線が「茶」の接続先です。 アンロックを行っても検電器の点灯状態(テスターの電圧)に変化が無い場合は、ドア・ アンロック線の選定が間違っていますので、正しいドア・アンロック線を選定して下さい。 4-3. 上記 4-1.および 4-2.で正しい接続先が確認できたら、「紫」と「茶」をそれぞれドア・ロック 線とアンロック線に接続し、下図に従い、ドアロック・コントロール方式をプラス・コントロ ールに設定します。 :プラス・コントロール :マイナス・コントロール MCU-02 のケース内部 【検電器が点灯(電圧 12V)の場合】 4-4. 検電器(テスター)を当てたままキーレスを用いてドア・ロックを行います。 ドア・ロックを行った瞬間に、一瞬(0.5 秒程度)、検電器が消灯(電圧が 0V に降下)すれ ば、この線が「紫」の接続先です。また、この車両のドア・ロックはマイナス・コントロール です。 ドア・ロックを行っても検電器の点灯状態(テスターの電圧)に変化が無い場合は、ドア・ ロック線の選定が間違っていますので、正しいドア・ロック線を選定して下さい。 4-5. 検電器(テスター)を「茶」の接続先にあて、ドアのアンロックを行います。 アンロックを行った瞬間に、一瞬(0.5 秒程度)、検電器が消灯(電圧が 0V に降下)すれ ば、この線が「茶」の接続先です。 アンロックを行っても検電器の点灯状態(テスターの電圧)に変化が無い場合は、ドア・ アンロック線の選定が間違っていますので、正しいドア・アンロック線を選定して下さい。 4-6. 上記 4-4.および 4-5.で正しい接続先が確認できたら、「紫」と「茶」をそれぞれドア・ロック 線とアンロック線に接続し、上図に従い、ドアロック・コントロール方式をマイナス・コント ロールに設定します。 5. 「紫」と「茶」の接続が完了し、ドアロック・コントロール方式の設定スイッチが正しく設定できた ら、エンジン停止状態でキーレスを用いてドアのロック/アンロックを行います。これまでの接 続が正しく行われており、接触不良等がなければ、ミラーの復帰/格納も正しく行われるはず です。 -4-
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