業務用卸レポート 店内レイアウトについて 店内レイアウトは動線(人の動き)から考える必要がある。店内レイアウト の要素としては客席の配置、キッチンの広さ、レジの位置などがある。 動線がしっかりデザインされていないと、スタッフやお客様がぶつかってし まい、トラブルの原因にもなる。店内営業の効率も悪くなる。 1)動線について 飲 食 店 の 動 線 を 分 類 す る と ① 店 舗 動 線( ス タ ッ フ の 動 線 )、② 客 動 線( お 客 様 の 動 線 )、 ③ 搬 入 動 線 ( 食 材 な ど を お 店 に 搬 入 す る 動 線 ) が あ る 。 動線はお互いがぶつからずに、かつ最短距離で作ることが大切である。 ①店舗動線…キッチンで料理を作り、サービススタッフがお客様に料理を提 供するまでの動線で、食べ終わった食器を客席からキッチンへ 下げる動線でもある。 ②客動線…お客様が来店されてから席に着くまでの動線、トイレなどに往復 する動線、食事が終わり、レジまで行く動線などがある。 ③搬入動線…店舗へ食材や備品などを運び込む動線である。 2)レイアウトの作り方 レイアウトを描くには、お店にどのような店舗機能が必要なのかを考える必 要がある。 飲食店にはウェイティングスペース、レジスペース、客席、トイレ、パント リ ー( キ ッ チ ン と 客 席 の 中 間 に あ る 配 膳 や ド リ ン ク を 準 備 す る ス ペ ー ス )、キ ッ チ ン 、ス ト レ ー ジ( 食 材 の 保 管 場 所 )、事 務 作 業 ス ペ ー ス 、更 衣 室 、休 憩 所 が 必 要である。 これらの店舗機能は物件によってある程度位置が決まってしまう場合がる。 例えば、居抜き物件はキッチンの場所を変えないのが基本なので排水、排気設 備、ガス、水道などは工事しないと変えられない。工事する場合、スケルトン の物件よりも費用がかかってしまう。 3)動線の効率アップのポイント ①一方的に流れるように動線を描く ②シンプルにする ③店舗動線、客動線、搬入動線がなるべくバッティングしないようにする 特に注意が必要なのが、料理を提供する時の動線と、食べ終わった料理のお 皿を下げる動線である。この2つの動線はもっとも人の動きが激しい動線なの で重なったり、距離が長かったりすると効率が著しく下がる。 料理の出し口と下げ口が混雑していないか、トイレ付近や入り口のお客様の 動きはスムーズかどうかもチェックすることが大切である。 4)店内レイアウトの描き方 ①まず、ざっくりとフリーハンドで店舗の平面図(上から見た図)にそれぞ れの機能を配置する=ゾーニング。 ②だいたいの客席数を決めて描きこむ。 ③おおまかなレイアウトが出来たら寸法を考えて修正する。 ④ 1000 分 の 1 の 縮 尺 比( 1 c m を 実 際 の 1 m と す る )で 方 眼 紙 と 定 規 を 使 っ て描くと、寸法がイメージしやすくなる。 ⑤テーブルなどカタログを見て寸法と合わせ、客席や、何も置かないスペー スも考えてバランスをとって修正する。 ポイント ・レイアウトと共に、動線も一緒に書き込むことが大切である。 ・ レ ジ ス ペ ー ス は 60×60c m く ら い 必 要 。 ・ウェイティングスペースは2組分4席程度が目安。 ・テーブル間などの通路は1mが目安。 ・ キ ッ チ ン ス ペ ー ス は お 店 全 体 の 30~ 35% 程 度 。 最 低 で も 2 坪 は 必 要 。 ・ストレージ(食材・備品の保管スペース)は広いほうが良い。最低でも 1坪は必要。 ・ト イ レ は 少 し 広 め が 良 い 。最 低 で も 1 坪 は 必 要 。で き れ ば 男 女 別 が 良 い 。 ・事務所とスタッフの更衣室も出来ればあったほうが良い。スペースがな くてもスタッフのロッカーくらいは必要。 ・スタッフの人数を考えて効率よく動線を決めることが必要である。
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