きかせてアクア海のおはなし

BABEL PRESS News Release
~日差しをあび 夜空に見とれ 海原を行く それぞれ自分の言葉で唄いながら~
『きかせてアクア海のおはなし』
リー・ベネット・ホプキンス賞受賞
女の子は弟や妹たちと元気に遊んで大
きくなりました。その上、子供たちを図書
館へ連れて行ったり、本を読んであげる
のが大好きなお父さんとお母さんがいま
した。女の子の名前はケイト・クームズ。
ケイト・クームズ氏の幼少期
2年生になる頃には、自分で劇や詩を書
き初めました。月日が流れ2012年ケイト
が書いた詩と、メイロー・ソーのイラスト
による、海について書かれた類い稀な詩
の絵本「きかせてアクア海のおはなし」が
誕生しました。
そして、その翌年2013年3月1日「きかせてアクア海のおはなし」
でケイト・クームズはリー・ベネット・ホプキンス賞(訳注1)を授与
されました。
ジャンル:絵本
原書:Water Sings Blue
タイトル:『きかせてアクア海のおはなし』
定価:1,500 円+税
著者:ケイト・クームズ(Kate Coombs)
イラスト:メイロ・ソー(Meilo So)
訳者:綾音 惠美子(あやね えみこ)
出版社:バベルプレス
判型:250× 261mm(上製)
頁 : 36ページ
ISBN:978-4-89449-153-3
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アメリカ合衆国と日本だけでなく、世界中の子供たちに時に愛を、
またある時には勇気を与えてくれるこの素晴らしい詩集をお知ら
せしたいと思います。
では、インタビューなどメディアの中に残されたケイトの足跡をた
どってみることにいたしましょう。
(訳注1) リー・ベネット・ホプキンス賞は、教育者として知られる
リー・ベネット・ホプキンス氏にちなんで1993年に設立された。
前年度アメリカ合衆国内で出版された子供向け新作図書の中で、
最も優れた作品を執筆した詩人や歌人に対して、毎年一度授与
される。
ケイト・クームズの受賞歴
・2013 Lee Bennett Hopkins Poetry Award
・2013 National Council of Teachers of English (NCTE) Notable Book
・American Library Association 2013 Notable Children's Books
・Kirkus's Best Books of the Year—Children's Books, 2012
・Wall Street Journal, Meghan Cox Gurdon's 12 Favorite Picture Books
and Chapter Books of 2012
・Cybils Finalist for Poetry 2012
『Water Sings Blue』の本国での使われ方
受賞作品への社会的評価は高く、小学校の一般的なテキストとして使われているばかりか、ミュージカル化した教材とし
て利用するなど様々なアイデアが生まれ、使い方が検討されている。読み手、聞き手、一人立ちした読者、それぞれの想い
をうけて、海の物語が育ち始めるにちがいない。物語性の高い叙事詩や紀行文に近い作品集です。
ホプキンス賞の審査員の一人はこう語る。
「押しなべて、詩は音楽的なものです。ところがどうです、この詩集ときたら本気で歌っているんですから」
ケイト・クームズ氏
詩の絵本 教員用テキストガイド
ある日迎えに来た小さな舟に誘われて、カモメたち
が叫びあう海の入り口をくぐり抜け、大海原へ出発
する。
浅瀬を過ぎ、太古から続く海の歴史をたどる。一つ
ずつの詩に託された物語の数々。
たとえ、ただ一人漆黒の海原を、命を懸けてわたる
時であったとしても忘れない。夜は必ず暁の前にひ
ざまずくことを。神の助けを望むときも、祈るのは絶
え間なく奮い立つ勇気。
8歳で読む本というよりは、8歳頃から傍らにおき、
喜びの時、悲しみの時に繰り返し手にとりたい一冊
となるでしょう。
童話作家Renee Latulippe氏のインタビューに答えて
Q:クームズさん、あなたがどこに住んでいるどんな人物で、詩作に取り組むようになってどれ位たつのか教えて下さい。
A:今はユタ州に住んでいますが、人生の大半をカリフォルニアで過ごしました。巨大な塩湖はありますが、ユタと海はと
ても離れています。こちらでは山々が海のかわりですね。どの山も若々しく、ゴツゴツしていて、まさしく荘厳という風情で
す。
幼い頃から本の虫でした。両親はしょっちゅう図書館へ子供達をつれて行ってくれましたし、毎日本を読んでくれました。
私が3、4才の頃のことです。父は私がどれくらいの間、読み聞かせを聞いていられるかためしてみようと思い立ったの
ですが、先に音を上げたのは父の声の方でした。はじめて詩と出会ったのがいつだったか覚えていませんが、童謡か子
守唄だったのは確かだと思います。家にたしかスティーブンソンの詩集「子供の庭は詩の咲く花園」がありました。
片っ端から読みまくるだけでは飽きたらず、2年生になった頃には、詩や劇や物語を書き始めました。ナンシー・ドリュー
ばりの作品を書いたのは3,4年生の時でした。今でも私が描いた探偵少女のイラストが貼ってある赤い工作用紙で作
ったカバーを描けますよ。
Q:はじめて書いた詩について聞かせていただけますか。
A:初めて書いた詩の出だしは、たしかこんな感じでした。
「妖精たちが踊っているわ、輪の中で。静かに耳をすましたら妖精たちの歌声を聞くことだってできるでしょう」9才か10
才の時で、あの頃は妖精や一角獣にのめりこんでいました。そうそう、ちょうど同じ頃、地域のバレンタインのコンテスト
で優勝したことがあります。大きなバレンタインのカードに飾りをつけて、真ん中には自作の愛の詩を書きました。初めて
ソネットを書いたのは12才のときで、とても誇らしく思ったものです。題材は大きな建物の中に捕らえられた小鳥でした。
見たことのある光景で、いつか象徴的なモチーフとして使おうと思っていました。
★著者★
ケイト・クームズ(Kate Coombs)
今ではケイト・クームズはユタで暮らしているが、太平洋に程近い南カリフォルニアで育つ。貝を集めたり詩を書きはじめ
たのは子どもの頃。今気にいっているのは海洋水族館に行って、クラゲを観察すること。「きかせてアクア海のおはなし」
はケイトの初めての詩集である。この他の作品としては、絵本のThe Secret Keeperや中学年向けの読み物「にげだした
王女さま」「にげだしたドラゴン」の2冊があり、新作としてはグリム童話に題材を得たHans My Hedgehogがある。
★訳者★
綾音 惠美子(あやね えみこ)
東京に生まれる。戦後復興期であったが、幸いなことに小学生時代を送った武蔵野は、広々と緑豊かな場所であった。中
学、高校時代を、人々の生活の中に海外の文化が息づく海沿いの街神戸、尾道ですごす。日本における西洋古典学の
開拓者の一人で研究社大英和辞典編纂などラテン語で知られる田中秀央先生を始め、重鎮の先生方から直接教えを受
けることが出来た英文科の4年間は、この上もなく貴重な日々であった。「どんな言葉にも訳語はあるものだ」という田中
先生のお言葉は今も胸を離れない。 このほか訳書に『犬と作家の素敵な24の物語』『チャイナCEO』『にげだした王女さ
ま』(いずれもバベルプレス)がある。
『きかせてアクア 海のおはなし』と訳者の思いがけない出会い
「きかせてアクア海のおはなし」を知って4年になる。何気なく調べ物をしていたディスプレイに隙間なく並んだアルファベッ
トの中に、真四角に切り取られた小さな海が浮かんでいた。
海の中には深紅のクラゲ、そのかたわらには、ポツリポツリと幾つかの言葉が輝いていた。
「俳句みたい」メガネに手を伸ばした時、魔法の国の入り口を通りすぎたのかも知れない。ページをめくる度に、次々と目
の前に広がる美しい水彩画の数々。そして吟味された言葉が描き出す奥深い世界。胸をときめかせながら作者の欄を見
た時、唖然とした。「ケイト・クームズ作って!」
「にげだした王女さま」を訳し終わって幾日も経っていなかった。何万冊もある本の中から、日本ではまだ目新しい作家の
本を偶然にも、もう1冊引き当てた、不思議な夜だった。
文:『きかせてアクア 海のおはなし』翻訳者 綾音 惠美子(あやね えみこ)
参考文献
ケイト・クームズオフィシャル
http://katecoombs.com/water.html
Poetry at Play
https://poetryadvocates.wordpress.com/2013/03/01/interview-kate-coombs-winner-of-the-2013-lee-bennett-hopkins-award/
No water River
http://www.nowaterriver.com/national-poetry-month-gulper-eel-by-kate-coombs/
CHRONICLE BOOKS
http://www.chroniclebooks.com/landing-pages/pdfs /PoetryPicture_TeachersGuide3.pdf
THE DAILY UNIVERSE
http://universe.byu.edu/2015/09/26/byu-young-company-performs-water-sings-blue/
https://cfac.byu.edu/tma/wp-content/uploads/2012/12/Water-Sings-Blue-Study-Guide.pdf
【本件に関する問い合わせはこちら】
〒180-0003東京都武蔵野市吉祥寺南町2-13-18
TEL:0422-24-8935 FAX:0422-24-8932 email:[email protected]
担当:薮下数馬 バベルプレス(株式会社バベル)HP:http://www.babelpress.co.jp/