June 2013 患者数が 急増しています!! 風 疹 6 昨年は2,392例の風疹患者の報告があり、過去5年間では最も多い報告数となりました。今年はすでに6,725例の報告があ り (2013年5月15日時点)、昨年1年間の報告の約3倍となっています。またこの流行の影響で、2012年10月から2013年4月 末までに、10人の先天性風疹症候群(CRS)の患児が報告されています。現在流行の中心は成人であり、特に妊娠を希望す る女性や妊婦の家族(夫を含む)に対するワクチン接種が望まれます。 風疹累積報告数の推移2009∼2013年(第1∼19週) 流行の中心は成人男性です 報告数の約8割(5,211例)は男性で、そのうち8割 以上を20∼40代が占めています。 6,725例 ■男女別風疹報告割合 女性 23% 【報告の多い都道府県】 ①東京都 2,038例 ②大阪府 1,210例 ③神奈川県 907例 ④兵庫県 497例 ■男性の年代別風疹報告割合 50代以上 男性 77% 2,392例 8% 8% 10代以下 20∼40代 84% 妊婦と未来の赤ちゃんを守るために・ ・ 風疹の予防接種を! 先天性風疹症候群(CRS)の報告(2013年4月24日現在) 年 2012年 2013年 週 報告 都道府県 性別 母親の ワクチン 接種歴 母親の 妊娠中の風疹 罹患歴 42週 兵庫県 女 不明 あり 46週 香川県 男 無 あり 47週 兵庫県 女 不明 不明 49週 大阪府 女 不明 なし 50週 埼玉県 男 無 あり 2週 大阪府 男 無 あり 10週 愛知県 女 無 あり 12週 東京都 男 無 あり 16週 神奈川県 男 無 あり 16週 愛知県 男 不明 なし 妊娠前の女性 成人男性 妊娠中の 女性の家族 妊婦自身は風疹の予防接種を 受けることはできません。 妊娠出産年齢の女性に風疹ワクチンや麻疹風疹混合 (MR) ワクチンを接種する場合には、妊娠していない時期 (生理中またはその直後がより確実)にワクチン接種を行 い、 その後2ヶ月間の避妊が必要です。 理由 妊娠中に風疹ワクチンを接種したため、胎児に 障害がでたという報告はこれまで世界的にもありません が、その可能性は理論的に完全に否定されているという わけではありませんので、上記の注意が必要です。 出典:国立感染症研究所 感染症疫学センター IDWR、 厚生労働省 風しんについて 鳥インフルエンザ(H7N9) 最新情報 今年3月31日、中国において鳥インフルエンザA(H7N9)のヒトへの感染例 が世界で初めて報告されました。以降、中国の2市8省および台湾において、 131名の患者が確認され、 うち35名が死亡しています (5月15日現在)。現時 点では人から人への持続的な感染は確認されていませんが、 ウイルスが人 への適応性を高めており、パンデミックを起こす可能性は否定できません。 平成25年 5月6日∼ 鳥インフルエンザ(H7N9)が感染症法の 「指定感染症」に指定されました。 指定感染症とは、既知のものであって、国民の生命及び健康に重大 な影響を与えるおそれがあるとして、政令で指定される感染症のこ と。一類∼三類感染症と同等の措置を講ずることができる (患者へ の入院勧告や就業制限等)。 鳥インフルエンザ(H7N9)について 高熱と急性呼吸器症状が特徴。下気道症状を併発し、重 臨床 症の肺炎が見られることがある。海外からの情報による 症状 と、発症から死亡までの中央値は11日であり、進行性の 呼吸不全等による死亡が多い。 ■感染源と感染経路の両方が不確定であり、感染全般 予防法 を防ぐために基本的な衛生慣行に従う。 ■ワクチンは現時点ではない。 中国・台湾 渡航者への注意 ◆手洗いや咳エチケットをこころがける。 ◆鳥に直接触ったり、病気の鳥や死んだ鳥 に近寄ったりしない。 ◆帰国時に、発熱、咳、のどの痛みなどの症 状がある場合は検疫所に相談を。 出典:厚生労働省 鳥インフルエンザA(H7N9)について、 平成25年4月26日 健発0426第19号 鳥インフルエンザ(H7N9) を指定感染症として定める等の政令の施行等について 企画編集:一般財団法人 阪大微生物病研究会(http://www.biken.or.jp) 発行:一般財団法人 阪大微生物病研究会/田辺三菱製薬株式会社 ▲上記本文中の内容に関するお問い合わせは、お受けしておりません 5BI-359A-
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