安全データシート 1. 化学品および会社情報 製品名:フクビスーパー U ダイン N 会社名:フクビ化学工業株式会社 住所 :福井県福井市三十八社町 33-66 〒918-8585 担当 :品質保証本部 マネジメントシステム部 電話 :0776-38-8031 FAX:0776-38-8404 作成 :2003 年 3 月 31 日 改定 :2015 年 2 月 16 日 2. 危険有害性の要約 GHS 分類 物理化学的危険性: ・ 引火性液体:区分 4 健康に対する有害性: ・ 急性毒性 - 吸入:区分 4(粉じん・ミスト) ・ 皮膚腐食性・刺激性:区分 3 ・ 呼吸器感作性:区分 1 ・ 皮膚感作性:区分 1 ・ 特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露):区分 3(気道刺激性) ・ 特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露):区分 1(呼吸器) ・ その他の項目についてはいずれも区分外または分類できない。 環境に対する有害性 ・ 水生環境有害性(急性):分類できない。 ・ 水生環境有害性(慢性):分類できない。 ・ オゾン層への有害性:分類できない。 シンボル・絵表示:感嘆符・健康有害性 注意喚起語:危険 危険有害性情報: ・ (H227) 可燃性液体。 ・ (H332) 吸入すると有害(粉じん・ミスト)。 ・ (H315) 皮膚刺激。 ・ (H334) 吸入するとアレルギー、喘息、または呼吸困難を起こすおそれ。 ・ (H317) アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ。 ・ (H335) 呼吸器への刺激のおそれ。 ・ (H372) 長期にわたる、または反復ばく露による臓器(呼吸器)の障害。 注意書き 本品には、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネートが 1%以上含まれています。皮膚に付着したり、蒸気を吸入した りした場合、中毒を起こすおそれがありますので、取り扱いには下記の注意事項を必ず守って下さい。 1/6 [安全対策] 取り扱う前に取り扱い説明書や安全データシートをよく読んで、内容を理解してから取り扱う。 接着用途以外には使用しない。 火気のある場所では取り扱わない。 取り扱い場所には、局所排気装置を設けるなど換気を良くし、蒸気を吸い込まない。 使用設備は密閉化するか、回収装置をとることが望ましい。 容器は丁寧に扱い、内容物をこぼさない。 保護眼鏡、保護手袋を着用し、必要に応じて有機ガス用防毒マスク等を着用する。 取り扱い後は、手洗いおよびうがいを十分に行う。 環境への放出を避ける。 [応急措置] 火災時には、二酸化炭素、泡、または粉末消火器を用いる。 容器からこぼれた時には、乾いた砂やおがくず等に吸着させて、空容器に回収する。 作業衣等に付着した場合、その汚れをよく落とす。 眼に入った場合は、直ちに流水で 15 分以上洗う。直ちに医師の手当を受ける。 皮膚に付いた場合は、多量の水で洗う。痛みや外観の変化がある場合は、医師の手当を受ける。 蒸気を吸って気分が悪くなった時や、誤って飲み込んだ場合は、直ちに医師の手当を受ける。 [保管] 密封して場所を定めて保管する。他の物と混合しない。 水分、湿気と反応しやすいので、容器内に水分が入らないようにする。 子どもの手の届かない所に保管する。 [廃棄] 容器は中身をすべて使い切ってから廃棄する。 内容物は、許可を受けた専門業者に産業廃棄物として委託する。 3. 組成および成分情報 単一製品、混合物の区別:混合物 化学名:一液形ポリウレタン樹脂系接着剤 成分・含有量: [成分] 4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート ポリウレタン樹脂 高沸点希釈剤 6.0 % 90 ‒ 95 %(4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネートを含む) 6 ‒ 9 % 4. 応急処置 目に入った場合 :直ちに清浄水で 15 分以上洗浄、医師の手当を受ける。 皮膚に付着した場合:付着物を布で拭き取る。水と石鹸で付着した部分を洗う。 外観の変化や痛みがある場合には医師の手当を受ける。 吸入した場合 :新鮮な空気の場所に移す。身体を毛布などで覆い、保温して安静に保つ。 気分の悪いときは医師の手当を受ける。 飲み込んだ場合 :水で口の中を洗う。意識がない場合は無理に吐き出させない。 直ちに医師の手当てを受ける。 2/6 5. 火災時の措置 消火剤 :二酸化炭素、泡、粉末、乾燥砂。 使ってはならない消火剤:棒状注水。 特有の危険有害性 :火災によって刺激性、毒性、腐食性のあるガスが発生する場合がある。 特有の消火方法 :付近の着火源を断つ。危険でなければ火災区域から容器を移動する。 移動不可能な場合、容器および周囲に散水して冷却する。 消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。 消火を行う者の保護:消火作業の際は、適切な空気呼吸器、化学用保護衣を着用する。 風上から消火する。 6. 漏出時の措置 人体に対する注意事項・保護具および緊急時措置: 作業者は「8. ばく露防止および保護措置」の項を参照、適切な保護具を着用し、眼、皮膚への接触 やガスの吸入を避ける。 漏洩物に触れたり、漏洩場所を歩いたりしない。 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。 関係者の立ち入りを禁止する。 漏洩しても火災が発生していない場合、密閉性の高い、不浸透性の保護衣を着用する。 風上に留まる。低地から離れる。 密閉された場所に入る前に換気する。 環境に対する注意事項: 排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を避ける。 河川等に排出され、環境へ影響を起こさないように注意する。 回収・中和: 少量の場合は、紙や布で拭き取り「14. 廃棄上の注意」に従って廃棄する。 大量の場合は開放した容器にできる限り集め、残留物を砂、おが屑などに吸着させる。回収物の入 った容器は密封しない。 封じ込めおよび浄化方法と機材: 危険でなければ漏れを止める。 漏出物を取り扱う時、用いる全ての設備は接地する。 二次災害の防止策: 全ての着火源を速やかに取り除く。近傍での喫煙、火花や火炎は禁止する。 蒸気発生の多い場合は、噴霧注水により蒸気発生を抑制する。 流出やその他の事故が発生した場合には、直ちに所管の警察署、消防署等の関係機関に連絡する。 7. 取り扱いおよび保管上の注意 取り扱い 技術的対策: 防爆の電気、換気、照明器具および防爆用工具を使用し、静電気に対する予防措置を講じる。 周辺での高温物、スパーク、火気の使用を禁止する。−禁煙。 「8. ばく露防止および保護措置」に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。 静電気対策のために、装置、機器などの接地を確実に行う。 3/6 局所排気・全体換気: 「8. ばく露防止および保護措置」に記載の局所排気、全体換気を行う。 液の漏洩や蒸気の発散を極力防止する。 安全取り扱い注意事項: 眼への刺激性があるので眼に触れないようにする。 眠気またはめまい、呼吸器の刺激、器官の損傷のおそれがあるので、本製品に接触、吸入、飲み込 みをしない。 容器を転倒させ、落下させ、衝撃を加え、または引き摺るなどの取り扱いをしない。 皮膚に触れないように、保護手袋など保護具を着用する。取り扱い後はよく手を洗う。 屋外、または換気の良い場所で取り扱う。 接触回避: 「10. 安定性および反応性」を参照する。 本製品は水に触れると反応するので十分注意する。 保管 技術的対策: 熱、火花、裸火のような着火源から離して保管すること。−禁煙。 容器を密閉して、換気の良いところで保管する。 保管条件: 冷所、換気の良い場所で保管する。容器は密閉する。 水と反応するので、雨水や湿気、水分を避ける。 容器は直射日光や火気を避ける。 保管場所は、耐火構造、床は不浸透性のものとし、地下への浸透、外部への流出を防止する。 指定数量以上の危険物は、貯蔵所以外で貯蔵しない。 消防法の指定可燃物に該当するので、消防法、地域の条例等の定めに従う。 施錠して貯蔵する。 混触危険物質: 「10. 安定性および反応性」を参照する。 取り扱いの後は手洗いを十分に行う。 8. ばく露防止および保護措置 管理濃度:設定されていない。 許容濃度:4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート 日本産業衛生学会 0.05mg/㎥ ACGIH-TWA 0.005ppm 設備対策: 局所排気装置等の排気のための装置を設置する。 防爆の電気、換気、照明機器を使用する。静電気に対する予防措置を講じる。 貯蔵および取り扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置する。 「火気厳禁」、 「関係者以外立ち入り禁止」等の必要な標識を見やすい箇所に掲示する。 保護具: 呼吸器の保護具:有機ガス用防毒マスク、高濃度の場合は送気マスク、空気呼吸器。 手の保護具:耐油性ゴム手袋。 眼の保護具:ゴーグル型保護眼鏡、側板付き眼鏡。 皮膚および身体の保護具:保護長靴、耐油性・不浸透性前掛け、保護衣等。 衛生対策保護具は保護具点検表により定期的に点検する。 4/6 9. 物理的および化学的性質 外観 :淡黄色ペースト状 沸点 :180 ‒ 225℃ 比重 :1.6 引火点:74℃ 発火点:370℃以上 溶解性:水に不溶 10. 安定性および反応性 安定性:常温で暗所に保管された場合、安定である。 危険有害反応可能性:湿気および熱により反応、増粘、硬化する。反応では発熱を伴う。 避けるべき条件:水分、湿気、火炎、スパーク、高温のもの。 混触危険物質:水。 危険有害な分解生成物:スス、一酸化炭素等。 11. 有害性情報 4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート ・ 急性毒性 ‒ 経口:31,600 mg/kg (LD50/ラット) ・ 急性毒性 ‒ 吸入(粉じん・ミスト):0.369 mg/L (LC50/ラット) ・ 皮膚腐食性・刺激性:ウサギの皮膚適用試験で軽度刺激性 区分 2 区分 3 ・ 眼に対する重篤な損傷・眼刺激性:ウサギの眼刺激性試験で 24 時間後の評点の平均値は角膜混濁 2.5、 結膜発赤 2 であったが、7 日以内にほぼ回復していた。区分 2B ・ 呼吸器感作性:日本産業衛生学会 気道第 1 群 区分 1 ・ 皮膚感作性:MEST の結果に基づき皮膚感作性の明確な証拠がある ・ 生殖細胞変異原性:ヒトの末梢リンパ球、マウス赤血球陰性 ・ 発がん性:IARC グループ 3 EPA CBD 区分 1 区分外 区分外 ・ 生殖毒性:ラットを用いた妊娠中吸入ばく露試験において親動物に一般毒性が認められる用量でも明 確な生殖毒性は認められなかった 区分外 ・ 特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露):区分 3(気道刺激性) ・ 特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露):区分 1(呼吸器) 12. 環境影響情報 水生環境有害性(急性・慢性)の情報はないが、環境への影響が考えられるので、環境中へは排出しない。 13. 廃棄上の注意 廃掃法、および地域の条例等に従い、内容物や容器は許可を受けた業者に処理を委託する。 14. 輸送上の注意 陸上規制情報:消防法の規定に従う。 海上規制情報:船舶安全法の規定に従う。 航空規制情報:航空法の規定に従う。 国連番号:該当せず 国際輸送品名:該当せず クラス:該当せず 5/6 海洋汚染物質:非該当 緊急時応急措置指針番号(容器イエローカード指針番号):128 特別の安全対策:「7. 取り扱いおよび保管上の注意」の項の記載に従う。 容器漏れのないことを確かめ、転倒、落下、破損のないように積み込み、荷崩れ防止を行う。 15. 適用法令 毒物劇物取締法:該当しない。 労働安全衛生法:名称等を通知すべき危険物および有害物(4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート) 変異原性が認められた既存化学物質(4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート) 危険物 ‒ 引火性のもの 化学物質管理促進法:4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート(第一種指定化学物質) 消防法:指定可燃物 引火性液体類 16. その他の情報 ホルムアルデヒド基準(日本接着剤工業会):JAIA 001863 F☆☆☆☆ 4VOC 放散速度基準(日本接着剤工業会) :JAIA 402855 4VOC 適合 ≪文献≫ JIS Z7243:2012(日本規格協会) 製品安全データシートの作成指針(日本化学工業協会) GHS 分類結果データベース(製品評価技術基盤機構) 危険有害性の評価は必ずしも十分ではないので、取り扱いには注意して下さい。 本書は、本品を適正に使用頂くために注意しなければならない事項を簡潔にまとめたもので、通常の取 り扱いを対象としたものです。 本品を取り扱う場合は、この本書を参照のうえ、使用者の責任において適正な取り扱いをお願いします。 ここに記載された内容は、現時点で入手できた情報やメーカー所有の知見によるものですが、これらのデータ や評価は、いかなる保証もするものではありません。また、法令の改正および新しい知見に基づいて改 訂されることがあります。 6/6
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