担い手経営革新促進事業(担い手経営革新モデルの実践事業)の取組成果 1 氏名及び組織名:美九里営農組合 2 経営の概要 (1)構成員及び農業従事者(雇用労働者) 35名 ( 0名) (2)経営規模 種 別 水 稲 小 麦 大 豆 タ マ ネ ギ 導 入 時 現在(H21年度) 作付 経営耕地 作付 経営耕地 8 25 8 25 0.5 0.5 34 1 34 (ha) 目標(5年後) 作付 経営耕地 14 35 37 2 ※導入時、目標は事業当初作成 (3)主要機械・施設 種 別 構造様式 トラクター コンバイン 田植機 タマネギ移植機 タマネギ掘取機 17 ~ 32 馬力 2 ~ 3 条刈 4 ~ 5 条植 4条植 ア タ ッ チメ ン ト式 導 入 時 32 32 (構 成員から無償 借上) (台) 数 量 現 在 (H21年度) 目 標 (5年後) 33 33 12 1 1 25 20 15 1 1 備 考 (4)技術・経営管理の特色等 小麦においては、自脱型コンバインによる収穫を実施し、作業の効率化を図って いる。小麦は組合員ごとに播種、管理、収穫を行って来たが、トラクタ、播種機、 コンバインを導入し、オペレーターを中心に作業を行う体制を整えている。 水稲においては、自脱型コンバインによる収穫を実施し、作業の効率化を図って いる。水稲は組合員ごとに田植え、管理、収穫を行って来たが、コンバインを導入 し、オペレーターを中心に収穫作業を行う体制を整えている。 タマネギにおいては、土壌分析を実施し、収量と品質のの向上を図っている。ま た、タマネギ移植機及び掘取り機を導入して、作業の効率化を図っている。タマネ ギは組合員全戸の共通作業として取り組んでおり、班編制で作業にあたっている。 3 新技術導入に対する実証結果 (1)技術名:土壌分析による適正土壌改良材施用技術 ① 特徴 タマネギの播種前に土壌分析を実施し、その結果に基づき必要な土壌改良材を施 用することにより、高収量・高品質・安定生産が図られる。あわせて、堆肥の施用 等を含めた土づくりが必要である。 ② 導入した目的 タマネギは、遊休地対策も含めて取り組んでおり、畑の状況を知り、土壌改良、 施肥を行う必要があるため、土壌分析を実施した。 ③ 実証の経過と成果 年目 経 1 過 土壌分析の実施(3点) 土壌分析の結果に基づく土壌改良材の 施用 (石灰窒素 60kg/10a・炭酸苦土石灰 目 120kg/10a・苦土重焼燐 120kg/10a・ケ イサン加里 20kg/10a・畑のカルシウム 100kg/10a・硫マグ 60kg/10a・セルカ 60kg/10a) 豚糞堆肥の施用(1500kg/10a) 年 成 果 収量の向上 6,000kg/10a 遊休農地で雑草が生えている状況であ り、土壌分析を行い、土地の状況を把 握することが出来た。また、ほ場内の 生育の差が少なくなり、後作の生育も 良好であった。 本ぽ及び育苗ほ場の土壌分析の実施 一筆のほ場であるが、半分は前作が (3点) 麦であり、残りは遊休地であったため、 土壌分析を行い、土壌改良材、肥料を 年 土壌分析の結果に基づく土壌改良材の 散布することでほ場の均一化が図れた。 施用 平成22年6月に収穫予定。 目 (畑のカルシウム 200kg/10a・硫マグ 60kg/10a・セルカ 200kg/10a・アズミ ン 40kg/10a) 豚糞堆肥の施用(1500kg/10a) 2 (2)技術名:野菜移植機による省力移植技術 ① 特徴 タマネギ専用の移植機を利用した機械化省力栽培を行っている。苗作りを行い、 移植機で移植、掘取機で収穫し、出荷調整を行っている。全組合員でタマネギ栽培 に取り組んでおり、班編制で作業にあたっている。 ② 導入した目的 タマネギ栽培を拡大していく上で、手作業による移植作業は労力を使い、作業も 大変である。また、大規模な野菜栽培に取り組んだことのない組合員も多く、作業 の軽減を図る必要があった。そのため、機械を導入し、労力の軽減、移植の正確さ、 均一化を図った。 ③ 実証の経過と成果 年目 経 1 年 目 2 年 目 過 成 果 前年に移植機・収穫機のデモ機を借用 平成20年 9月19日 施肥等 して10aのタマネギを展示ほとして作 9月24日 播種 付けたが、収入の面、作業性を検討し 11月 6日 本ぽ施肥 てタマネギに本格的に取り組むことを 11月26日~12月 2日 機械定植 決定した。本年は移植機、掘取機を購 21年 6月 4日~ 6日 機械収穫 入し、50aの栽培に取り組んだ。 1年目のほ場とは別のほ場で、1年目 平成21年 9月19日 と同規模の面積で栽培に取り組んだ。 9月24日 作業の班編制や1年目で急激に面積を 11月 7日 増やしすぎた反省から、同規模で体制 11月25日~27日 を整えて、今後のタマネギ栽培を検討 22年 6月収穫予定 していく予定。 施肥等 播種 本ぽ施肥 機械定植 (3)技術名:汎用収穫機の利用技術 ① 特徴 自脱型コンバインを利用することにより、水稲・小麦の効率的な収穫作業が可能 となる他、生産コストの低減、規模拡大、適期収穫による品質の向上を図ることが できる。 ② 導入した目的 ほ場整備後の大規模ほ場を有効に活用するため、水稲・麦の二毛作体系とし、効 率的な収穫作業を行う必要がある。そのため、自脱型コンバインを導入することで 収穫作業効率の向上が図られ、適期収穫が可能となる。このことにより刈り遅れが 少なくなり品質の向上が図られる。 ③ 実証の経過と成果 年目 経 1 年 目 2 年 目 過 自脱型コンバイン収穫面積 小麦 25ha 水稲 8ha 成 果 品質の向上 小麦 1等 100% 品質ランク B 米 1等 100% 組合所有のコンバインがないため、 効率的な水稲、麦収穫作業を行うこ 各組合員が所有する自脱型コンバイン とで生産コストの低減が図られた他、 で収穫作業を実施した。 適期収穫による品質向上が図られた。 自脱型コンバイン収穫面積 小麦 26.5ha 水稲 8ha 品質の向上 小麦 1等 100% 品質ランク B 米 1等 100% 今年度、集落営農法人化等緊急整備 組合のコンバインが導入されたこと 推進事業を活用し、組合で自脱型コン で、より効率的な収穫作業が可能とな バインを1台導入したことにより、さ り らに収穫作業効率が向上し、面積拡大 品質の向上と面積拡大が図られた。 を図ることができた。 また、今後は機械作業のオペレータ ー育成を行うとともに経営拡大等資本 整備の効率化を目指す。 4 今後の課題・展開方向 小麦、水稲では21年度に組合所有のコンバイン、トラクタを導入したところ であり、オペレーターの確保や作業体制の確立など整備を急いでいる。それと同 時に組合員の意向調査を行い、作付けが出来ない農地の洗い出し、機械の状況調 査を行って、農地の集積、機械の整理・整備を図っていく。 タマネギでは、移植機や掘取機等を導入して2年目となり、組合員は機械や作 業にようやく慣れたところである。今後は、品質の向上、収量の向上に努めてい くとともに、栽培面積の拡大などの作付け計画の検討が必要となる。
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