主要国の預金保険制度

Ⅰ 業 務 概 要
Ⅱ 平 成 年 度 1 破 綻 処 理 2 破 綻 事 案・ 3 責 任 追 及 等 4 資 本 増 強 5 振 込 詐 欺 6 広
業 務 概 況
態勢整備等
保 有 資 産
・資本参加
(3)主要国の預金保険制度
日本
27
機関名等
預金保険機構
Deposit Insurance Corporation of
Japan (DICJ)
設立年
性格
職員数
対象金融機関
米国
カナダ
連邦預金保険公社
Federal Deposit Insurance
Corporation(FDIC)
カナダ預金保険公社
Canada Deposit Insurance
Corporation(CDIC)
韓国預金保険公社
Korea Deposit Insurance Corporation
(KDIC)
1971年
1934年
1967年
1996年
公的機関
公的機関
公的機関
公的機関
6,385名(2015年末、フルタイム換算数)
114名(2015年3月末、 フルタイム)
413名(2016年度定員)
【強制加盟】
日本国内に本店のある次の金融機
関:
①銀行法に規定する銀行、②長期信
用銀行法に規定する長期信用銀行、
③信用金庫、④信用組合、⑤労働金
庫、⑥信金中央金庫、⑦全国信用協
同組合連合会、⑧労働金庫連合会、
⑨商工組合中央金庫
【強制加盟】
【強制加盟】
①銀行、②貯蓄金融機関(貯蓄貸付組 ①銀行、②預金を受け入れる信託会
合、貯蓄銀行)
社及び貸付会社、③クレジットユニオ
ン協会法により設立された信用組合
協会
【対象預金等】
①預金、②定期積金、③掛金、④元本
補填契約のある金銭信託、⑤金融債
(保護預り専用商品に限る。)
対象預金等
韓国
【対象預金等】
①当座預金、②普通預金(小切手振
出可能な(Negotiable Order of
Withdrawal)勘定、市場金利連動型普
通預金(Money Market Deposit
Accounts)含む)、③定期預金(譲渡
【対象外預金等】
①外貨預金、②譲渡性預金、③募集 性預金(CD)等)、④預金取扱金融機
債である金融債及び保護預り契約が 関が発行した小切手及び送金為替
終了した金融債、④受益権が社債、株 等、⑤外貨預金
式等振替法の対象である貸付信託又
は受益証券発行信託、⑤特別国際金 【対象外預金等】
融取引勘定において経理された預金 ①株式、②債券、③ミューチュアルファ
(オフショア預金)、⑥日本銀行からの ンド、④生命保険契約、⑤年金、⑥地
預金等(国庫金を除く。)、⑦対象金融 方債、⑦米国財務省証券
機関からの預金等(確定拠出年金の
積立金の運用に係る預金等を除
く。)、⑧機構からの預金等、⑨無記名
預金等
また、次の預金等は保護されない
①他人(仮設人を含む。)名義の預金
等、②導入預金等
【対象預金等】
加盟金融機関に預けられたカナダで
支払可能なカナダドル建ての下記預
金等
①当座預金、②普通預金、③満期が5
年以下の定期預金、④銀行以外の加
盟金融機関が発行する預け金債務証
書、⑤加盟金融機関が発行する送金
為替(money orders)、銀行為替手形
(bank drafts)、トラベラーズチェック、
加盟金融機関が発行する銀行小切手
646名(2014年末)
【強制加盟】
①銀行、②相互貯蓄銀行、③外国銀
行の在韓支店
【対象預金等】
①当座預金、②普通預金、③定期預
金、④元本保証のある信託商品、⑤
外貨預金、⑥積立預金、⑦海外支店
の預金
【対象外預金等】
①譲渡性預金、②元本保証のない信
託商品、③政府預金、④中央銀行の
預金、⑤預金保険公社の預金、⑥金
融機関の預金
【対象外預金等】
①外貨預金、②満期が5年超の定期
預金、③公社債(bonds)、④債務証書
(debentures)・手形(notes)、⑤財務
省短期証券、⑥バンカーズアクセプタ
ンス、取引されている元本保証証書
(Princal Protected Notes : PPNs)、⑦
モーゲージ、ミューチュアルファンド、
株式
報 7 財
国 際 協 力・ 9 業 務 方 針 等
務 8
調 査 研 究
・実績評価
対象預金等のうち、決済用預金(無利
息、要求払い、決済サービスを提供で
きること、という3要件を満たす預金)
は全額、それ以外の預金等について
は預金者1人当たり元本1千万円まで
と破綻日までの利息等の合計額
単一名義口座・共同名義口座などの 単一名義預金・共同名義預金など、7 5千万ウォン
オーナーシップカテゴリーについて(主 つのカテゴリーごとに各10万カナダド
なものは8つ、その他個別に保護され ル(利息は内数)
る場合あり)、各25万ドル(利息は内
数)
定率保険料率
可変保険料率
0.025-0.45%
付保限度額
保険料率
その他
可変保険料率
0.035%、0.07%、0.14%、0.28%
の4段階
(2016年度)(注2)
・決済用預金:0.054%
・一般預金等:0.041%
(実効料率:0.042%)
可変保険料率
特別保険料(2027年まで)
全業態一律:0.1%
・農林中央金庫、農業協同組合、漁業 ・信用組合の預金はNational Credit
協同組合等は、「農水産業協同組合 Union Administration (NCUA)により保
貯金保険機構」に加入している
護される
・証券会社は「投資者保護基金」、生
命・損害保険会社は、「保険契約者保
護機構」に加入している
・州内で営業するクレジット・ユニオン
(信用組合)及びケース・ポピュレール
(庶民金庫)の預金は、各州の預金保
険制度により保護される
(注1)EU預金保険指令の改正に伴い、一律10万ユーロで統一。
(注2)2016年度の日本の保険料率については、80ページ:Ⅱ.7.(3)を参照。
(出所)各国当局資料等を基に作成
Ⅲ 資
料
編
122 - 120
・KDICは預金取扱金融機関以外の金
融投資会社、保険会社等も保護して
いる
・信用組合の預金は、韓国信用組合
連合会(National Credit Union
Federation of Korea)により保護される
Ⅰ 業 務 概 要
基準制定1994年
2014年4月改正
―――
―――
預金取扱金融機関(credit institutions)
【対象預金等】
①普通預金、②定期預金など
【対象外預金等】
①他の預金取扱金融機関の預金、②当該
金融機関の株式等の自己資本(own
funds)、③マネーロンダリングに関わる預
金、④金融機関(financial institutions)の預
金、⑤投資会社(investment firms)の預
金、⑥保有者が不明の預金、⑦保険引受
による預金、⑧集団的投資引受(collective
investment undertaking)による預金、⑨年
金基金による預金、⑩公的当局による預
金、⑪債務証券(debt securities)など
フランス
預金保証・破綻処理基金
Fonds de Garantie des Dépôts et
金融サービス補償スキーム
Financial Services Compensation Scheme de Résolution (FGDR)
(French deposit insurance and resolution
(FSCS)
fund)
2001年
(預金保険制度は1982年に開始)
1999年
(1980年より銀行協会の預金保護制度)
ドイツ
【強制加盟制度】
ドイツ銀行補償制度
Entschädigungseinrichtung deutscher
Banken (EdB)
(Compensation Scheme of German Banks)
【任意加盟制度】
ドイツ銀行協会
Bundesverband deutscher Banken
(Deposit Protection Fund of the
Association of German Banks)
強制加盟制度 1998年
任意加盟制度 1976年
公的機関
公法上の権限を与えられた民間機関
204名(2015年3月末)
11名(2014年平均)
民間機関
専従数名
(ドイツ銀行協会から人的サポート)
【強制加盟】
【強制加盟】
【強制加盟制度】
①銀行、②住宅貯蓄貸付組合、③信用組 ①銀行、②協同組織金融機関、③欧州経 ①銀行、②住宅ローン組合、③欧州経済
合、④欧州経済圏外で設立された外国銀 済圏外で設立された外国銀行の在仏支店 圏外で設立された外国銀行の在独支店
行の在英支店
【任意加盟制度】
①銀行、②外国銀行支店
【対象預金等】
①当座預金、②普通預金、③定期預金、
④外貨預金、⑤欧州経済圏内の海外支店
の預金
【対象預金等】
①当座預金、②普通預金、③定期預金、
④外貨預金、⑤欧州経済圏内の海外支店
の預金
【対象預金等】
①当座預金、②普通預金、③定期預金、
④外貨預金、⑤欧州経済圏内の海外支店
の預金
【対象外預金等】
①金融機関の預金、②破綻金融機関の経
営者その他一定の関係のある個人の預
金、③無記名預金、④偽名・架空名義預
金、⑤マネーロンダリングに関わる預金
【対象外預金等】
①譲渡性預金、②債券、③信託商品、④
中央政府の預金、⑤金融機関の預金、⑥
破綻金融機関の経営者その他一定の関
係のある個人の預金、⑦無記名預金、⑧
マネーロンダリングに関わる預金、⑨電子
マネー、⑩政府保証のある預金、⑪生命
保険契約、⑫年金など
【対象外預金等】
①金融機関の預金、②破綻金融機関の経
営者その他一定の関係のある個人の預
金、③無記名預金、④マネーロンダリング
に関わる預金
可変保険料率
可変保険料率
事後徴収(定率保険料率)
可変保険料率
・預金取扱金融機関の部門全体からの徴
収額上限:年間15億ポンド
【任意加盟】
1預金者あたり各銀行の責任自己資本の
20%相当額(2020年以降15%,、2025年以
降8.75%に引き下げ)
業務方針等
国 際 協 力・
9
・実績評価
調 査 研 究
・FSCSは預金取扱金融機関以外の、証券 ・認可を受けた機関が保護預りしている証 ・協同組合銀行、貯蓄銀行の預金は、別
会社(証券)、保険会社(生命保険、損害 券については、7万ユーロで保護する
の預金保険制度により保護される
保険)、投資顧問、保険仲介業者、モー
ゲージ仲介業者(不適切なアドバイス・販
売が行われた場合)も保護している
務 8
【強制加盟】
10万ユーロ(利息は内数) (注1)
27
報 7 財
10万ユーロ(利息は内数) (2010年末に 預金については7.5万ポンド(=10万ユーロ 預金については10万ユーロ(利息は内数)
先行して対応済)
相当、利息は内数) (注1)
(注1)
但し、以下の預金の10万ユーロを越える部
分については、預入後、少なくとも3か月
(最長で12か月)保護する。
①個人の所有住宅に関連した取引から発
生する預金
②各国の法律で認められた特別のライフ
イベント(結婚・離婚・退職・解雇・失業・就
業不能・死亡など)に関連する預金
③各国の法律で認められた保険金の支払
いや犯罪・違法行為に対する補償金に基
づく預金
資 本 増 強
破 綻 事 案・
破 綻 処 理
平成 年度
5 振 込 詐 欺 6 広
3 責任追及等 4
2
1
・資本参加
保 有 資 産
態勢整備等
業 務 概 況
―――
英国
Ⅱ
EU域内の共通基準(預金保険指令)
Ⅲ 資
料
編
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