国際標準化に伴い糖尿病の 血糖値検査 HbA1c が変わります

医療法人社団松下会
白庭病院
SHIRANIWA CONTENTS
国際 標準 化に 伴い 糖尿 病の
血糖値検査 HbA1c が変わります
HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)とは、糖尿病に関連する検査の一つです。採血から過去約1~2ヶ月
間の血糖値平均を反映する検査値です。
<HbA1c 検査の具体的な特徴>
①血糖値は食事や運動によって短時間に変動しますが、空腹でも検査が受けられます。
②1日だけの暴飲暴食や体調不良で当日の血糖値が上がっても、HbA1c の値は高くなりません。
③高血糖値の人が採血前の数日だけ食事調整し血糖値を下げても HbA1c の値は低くなりません。
HbA1c の値が高い人は過去1~2ヶ月間にわたって血糖値の高い状態が続いていたものと考
えられますので、HbA1c は糖尿病の特徴である「慢性的な高血糖」を数値で表し、様々な研究で
HbA1c の値と多くの合併症との関係がわかっていますので糖尿病の診断や治療にとって大変重
要で有用な検査です。
現在、国内では検査値には JDS 値が使われていますが、欧米などでは NGSP 値が主流となり
検査法に違いがあり、日本の JDS 値の方が 0.4%低い値となっています。
国際的に HbA1c が糖尿病診断に取り入れられるようになると、日本の HbA1c を国際標準値に合
わせることが必要になりました。2012 年 4 月より日本でも新しい〈HbA1c(国際標準値)〉に変更さ
れ、これまでのものからおよそ 0.4%高くなります。
JDS 値に 0.4%をくわえることによって NGSP 値に換算することで比較できますが、比較の仕方を
間違えますと、糖尿病の状態を実際以上に悪く、あるいは実際以上に良く判断することになります
ので絶対に自己判断でお薬の量や飲み方を変えたりせず、必ず医師と相談し糖尿病の状態を正
しく理解するようにしてください。
当院では、当面の間混乱を避けるために検査結果に NGSP 値と JDS 値を併記致します。又、患者
様向けのリーフレットを診察室や検査室にて配布していますので、是非ご覧になってください。
糖尿病ってなあに?
○こんな症状がありませんか?(意外な糖尿病の症状)
口が渇く(口渇)、たくさん水を飲む(多飲)、尿が近い(多尿)、やせる(体重減少)、傷が治りにく
い、風邪をひきやすい、水虫、できものができやすい(抵抗力の低下)、筋肉のひきつれ(こむら返り)
○糖尿病とは?(食べ過ぎが原因ではない)
糖尿病は『症状がなく、何ともないから』とよく言われますが、意外と上記のような自覚症状がある
のに糖尿病だと気づかれないことが多いようです。糖尿病は'インスリン'の量が少ないか、その効きが
悪い体質のひとに起こる病気です。よく言われるのですが、食べ過ぎや自己管理ができずに起こる病気
ではありません(このことがまだ社会的に理解されず、糖尿病の患者さまを苦しめています)。また、
一度発症すると怖い合併症(網膜症、腎症、神経障害、心筋梗塞、脳卒中など)が起きてくるので早め
に専門医での診療を受けられることをお勧めします。
○なりやすい人は?(家族に糖尿病の方はいらっしゃいますか?)
糖尿病はなりやすい体質のひとに引き金(過労や過食などのストレス、運動不足、肥満など)が加わ
り、起こる病気です。両親や兄弟(血のつながった家族)に糖尿病の方がいると本人も糖尿病になりや
すいことがわかっていますので注意が必要です。また、体型は関係なく、やせてても肥満でも糖尿病は
起こります。日本人はこうした体質を持つひとが多く、糖尿病は日本の国民病の一つとも言えます.