先進ユーザー事例 ❷ アクシネット ジャパン インク アクシネット ジャパン インク 帳票ツール 「Create!Form」の導入により 請求書発行∼封入・封緘・FAX 送信を大幅に効率化 電子帳票システム「Pandora-AX」、FAXサーバー「まいと∼くFAX9 Pro」と連携 ● 請求書発行業務を手作業で行っていたため、作業時間の超過が問題に POINT ● 帳票ツール「Create!Form」を起点に、ツール連携による自動化の仕組みを構築 ● 作業時間の短縮に加え、請求書の誤封入や誤送信を防止する効果も期待 COMPANY PROFILE 月に 4 回、請求書をハック 作業時間の超過が問題に 本 社:東京都港区 設 立:1983年 資 本 金:米アクシネットカンパニーの 100%子会社 従業員数:158名 事業内容 :米アクシネット カンパニーのゴルフ 用品の輸入、製造、販売。 「タイトリス ションを行うシステムを構 築した。 「東 「タイトリスト」 「スコッティ・キャメ 京のシステムがいつ稼働停止になっても ロン」 「ボーケイ・ウェッジ」 「フットジョ 福岡で再開できる体制が整います」と イ」という名前を聞いて「おッ」とい 説明するのは、インフォメーションシス う声を上げる人がいたら、 相 当なゴル テム部の横尾広昭 課長である。 ト」ブランドのボール、クラブ、アパ フ好きに違いない。タイトリストは、ゴ そしてこれと並 行して進めてきたの レルなど、 「フットジョイ」ブランドの ルフボールの世界シェアでダントツの首 が、今回レポートする新しい請求書処 シューズ、グローブ、アパレルなどを 扱う。 http://www.jcm-hq.co.jp/ 製 造 製 造 れる情報系は、 「Arcserve Replication」 を導入し、東京∼福岡間でレプリケー 流通・販売 流通・販売 IT・通信 IT・通信 サービス サービス 位を長年保持するトップブランドで、そ 理システムの導入である。 のゴルフクラブは内 外の有 名プロゴル 発 端は、 請 求 書 発 行 業 務を担 当す ファーが多数愛用していることで知られ る財 務 管 理 部クレジット課で 1 名の欠 る。スコッティ・キャメロンやボーケイ・ 員が生じることだった。 同 課では、 毎 ウェッジなどのパターは、ゴルフ好きな 10・15・25・末日に請求書の発行作 ら一度は使ってみたいクラブだろう。 金融・保険 金融・保険 運輸・物流 運輸・物流 建設建設 ・不動産 ・不動産 公共・教育 公共・教育 アクシネット ジャパン インク(以下、 業を行っているが、印刷した請求書の その他 その他 医療・福祉 医療・福祉 仕分けや封入・封緘、特定の取引先へ アクシネット ) は、 これらのブランド の FAX 送信をすべて手作業で行ってい を擁する世界的なゴルフ用品メーカー、 たので、毎 10・15・25・末日は課員 米アクシネット カンパニーの日本法人 総 出で夜 9 時 頃まで作 業が続くのが通 である。 例だった。そこへ 1 名の欠員である。ク 創 業は 1983 年。 当 初から米 本 社 レジット課からは、欠員の穴を埋められ、 のガイドラインに基づくシステム化を、 作 業を効 率 化できるシステムの導 入を IBMミッドレンジ機を中心に進めてきた。 求める声がインフォメーションシステム 最近では 2011 年の東日本大震災を機 部に寄せられていた。 に基幹系と情報系システムをすべて都内 の外部データセンターに移設し、基幹シ 横尾 広昭氏 インフォメーションシステム部 課長 ステムについては Maxava HA を導入し て福岡にあるデータセンターの IBM i に バックアップする仕組みを構築した。ま た、16 台の Windows サーバーで構成さ 52 ツールの連携による 手作業の自動化を計画 「最初に着目したのは手作業を減らす 2015.02 052-053_15imag02_ax_FIX.indd 52 2015/02/19 22:54 ことでした。作業自体は、請求書を仕 これは、請求書発行から自動封入・封 罫線や QR コードなど多彩な表現が簡単 分けて封入・封緘し、さらに FAX 番号 緘までのシステム構 築を優 先したから にできる点を高く評価しています」と感 を手打ちして送信するというシンプルな で、そのシステム構築を「フェーズ 1」 想を述べる。 ものでしたが、発行する請求書が年に 1 とし、自動 FAX 送信システムは「フェー 万 8000 通もあり、そのうち約 8000 枚 ズ 2」として「近々にサービスインさせ を FAX 送信する必要があったので、そ る予定」 (横尾氏)という。 れぞれの作業に年間約130時間もかかっ フェーズ 1 のシステム構築は、わずか ていました。これらを自動化して手作業 3 週 間でカットオーバーしたが(2014 延べ10 時間の作業が 30 分に短縮 を減らせば、業務の大幅な効率化が図 年7月) 、 導 入した DI425 が最 大 5 枚 フェーズ 1 のサービスインにより、従 れると考えました」 (横尾氏) までしか封入・封緘できない機種であっ 来、月間で延べ 10 時間ほどかかってい 採 用したのは、 インフォテックの帳 たため、その枚 数を超える請 求 書への た請求書発行から封入・封緘までの一 票ソリュ ーション「Create!Form」 と 対応を行った。解決策は、請求書ごと 連の作 業が約 30 分で完 了するように NTT データビジネスブレインズの電子帳 のページ番号を Create!Form が生成し、 なった。フェーズ 2 の自動 FAX 送信が 票システム「Pandora-AX」 、 およびイ そのページ番 号を Pandora-AX が読み スタートすると、 「月間で 10 時間ほどの ンターコムの自 動 FAX サーバー「 まい 取って仕 分けを行い、6 枚 以 上の請 求 作業が、 数分で済む」という試算である。 と∼く FAX9 Pro」で構成されるシステ 書は別処理するという内容である。5 枚 「今回のシステム導入によって、作業 ムと、ピツニーボウズの封入・封 緘 機 以内の請求書については DI425 付属の 時 間が大 幅に短 縮しただけでなく、 請 「DI425 FastPac Inserting System(以 OMR が帳票上に出力された OMR マー 求書の誤封入や誤送信といったヒュー 下、DI425) 」である。横尾氏は、 「IBM i クを読み取り、 1 件の束を判断して封入・ マンエラーを防止でき、さらにシステム 上の現行システムを変更しないことを前 封緘を行う仕組みだ。 化によって得られた時間をより高度な作 提に製品を検討しました」と振り返る。 請求書フォームの作成は、横尾氏が 業にあてられるなどの効果を期待してい システムは、IBM i 上のスプールデー 担当した。 「最初は、Create!Form の知 ます。すでにフェーズ 1 のシステムだけ タを CSV または固定長テキスト形式で 識がなく戸 惑いましたが、 操 作をあれ でも目 覚ましい効 果が出ています 」と Create!Form で作 成した請 求 書フォー これ試すうちに慣れました。 従 来の請 横尾氏。今後は、 「今回のシステムを基 ムに取り込み、 そのデータを Pandora- 求書フォームを Excel に落とし、それを 盤として、他の部門で使用中の帳票シ AX へ渡して複 合 機で印 刷(A4 カット Create!Form に取り込んで整形するやり ステムや FAX システムを見直し最適化 紙) 、 さらに Pandora-AX の自 動 処 理 方で進め、スピーディに開発できました。 していく計画」と抱負を語る。 サーバー 機 能を 使 ってまいと∼く FAX9 Pro へ デ ー 図表 帳票ツール「Create!Form」を導入したアクシネット ジャパン インクのシステム概要 タを送り、自動的 に FAX 送 信する 仕 組みである。ま た、A4 カ ッ ト 紙 に印刷した請求書 に は Create!Form が出 力した OMR ( 光 学 式マーク読 取装置)マークが あるので、DI425 にセットすると自 行える。 ただし現 在は スプールデータ CSV または固定長テキスト 帳票ソリューション Create!Form を開始していない。 フェーズ 1 編集済み テキスト 電子帳票ツール Pandora‐AX 帳票仕訳機能 帳票設計 情報 Excel、Word、 PDF の 取り込みも可能 まだ、 まいと∼く FAX9 Pro の利 用 封入・封緘機 DI425FastPac Inserting System 帳票の設計 電子帳票 DB フォーム オーバーレイ 封入・封緘 印刷 請求書 (カット紙) 複合機 自動処理サーバー機能 フェーズ2 動で封入・封緘が IBM i 自動 FAX サーバー まいと~く FAX9 Pro FAX 送信管理 送信 取引先 FAX 機 http://www.imagazine.co.jp/ 052-053_15imag02_ax_FIX.indd 53 53 2015/02/19 22:54
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