交換留学便り ーノルウェーー

私はノルウェーの首都、オスロにある大学に通い、Childhood in a Nordic
perspective という教育学部で勉強しています。こちらはすでに日本の秋の終わり
を思わせる寒さです。
生活する上でノルウェー語が少し必要ですが、多くの人が英語を話すことができ、
授業も英語で行われています。
クラスメイトの出身はヨーロッパ各国とカナダ、日本の私の計 10 カ国で構成されて
いる 41 人で、年齢は同い年から 10 歳上までいます。そして、私以外の全員が幼
稚園や小学校の先生を目指しています。1 ヶ月の授業を経て、私も教育の面白さ
を感じるようになり、そういった仕事にとても興味が湧いてきました。
北欧の教育はアウトドアを重要視している、というテーマのコースなので、キャンパ
スへ行くことは少なく、毎日森や湖に集合し、野外で活動します。先日は Study
trip でノルウェーの南に位置する、デンマーク・コペンハーゲンへ 1 週間行きまし
た。観光の時間もありましたが、毎日野外での授業と、3 日間はホテルではなく森
でテントを張り泊まりました。
授業の内容は、グループごとに子供が遊べるアクティビティを考え実践する、ハー
ネスをつけて木に登る、川で生き物を捕まえる、キャンプ用品を使って料理を作
る、グループごとに高く飛ぶ紙ロケットを作るなどです。和気あいあいと楽しく行う
授業ばかりですが、その後必ず輪になって座り、ディスカッションの時間を持ちま
す。子供にとってどんな危険なことが起こりえるか、どんな役割分担ができるか、
改善点はなにか、皆で次々に意見を出して話し合います。始めは他のクラスメイト
の積極的さに驚き何もできませんでしたが、少しずつ自分の言葉で皆に伝えれる
ようになってきました。そしてそれぞれの国の教育の文化の違いなども問われ、日
本は最も違いがあり皆とても興味を持ってくれるのに、英語力が足りず上手く説明
できなくて悔しいことも多々あります。自宅に帰って言えなかった言葉、理解できな
Shinjuku
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かった先生や友達の言葉を調べる毎日です。
寮は 7 人 7 カ国のルームシェアです。初めて実家を出て毎日自分で家事をするこ
とも、共有スペースをルームメイトとうまくシェアすることも、簡単ではありません。
しかし、キッチンで作る料理にそれぞれ違う国民性が表れたり、リビングに行けば
誰かと英語で話せるのはとても恵まれた環境です。
ノルウェーの人々は、街で地図を広げてきょろきょろしている人に必ず声をかけて
助ける、と言われていて、実際に私も何度もノルウェー人の優しさを実感しました。
先生、クラスメイト、ルームメイトも皆とても親切で、異文化に触れられて驚きと楽
しさでいっぱいの毎日です。もちろん、日本人が周りに一人もいないという環境は
しんどいこともたくさんありますが、これはとても大きなチャンスだと思っています。
貴重な残り 5 ヶ月、色んな事を吸収して大切に過ごしたいです。
柴田 汐
ノルウェー交換留学 / オスロ&アケシュス応用科学大学