豆を食べて健康に - 中食・外食 フードらんど

豆を食べて健康に
1年で1番過ごしやすい季節になりました。新米やさんまや秋鯖・きのこ類など美味しい物が出回り、いよいよ”食欲の秋”ですね
今年の夏は気候が不順で出来が心配ですが、豆も収穫の時期です。
乾燥した豆は貯蔵がきくので,収穫期だけでなく1年を通じて入手出来ますが、美味しいのはやはり新豆です。
豆はマメ科の「種子」で、かたい皮にくるまれ、その中に子葉と呼ばれる、発芽するための養分をためています。
ですから栄養たっぷり、豆が次の世代に引き継ぐための豆の命を頂きます。
*豆の歴史
豆は古くから食べられていた食物です。 紀元前5500年頃の遺跡からえんどう豆やレンズ豆が見つかっています。
また、エジプトのツタンカーメン王の墓から発見されたものは、黄金のマスクだけではなく、えんどう豆の種子も見つかっています。
「ツタンカーメンのえんどう」として世界に広まっています。
日本では、縄文時代から古墳時代前期までの遺跡で小豆の種が発見され「古事記」にも小豆が登場します。
小豆の赤い色は魔よけなどの力があると信じられ、行事や儀式の供え物や食べ物に使われてきました。
現在の生活でも豆や豆の加工品は身近にあり、食生活に欠かせない食品です。
*豆の種類
名前
大豆
黒豆
小豆
ささげ
白いんげん
金時豆
うずら豆
花豆
えんどう豆
地豆
特徴
日本全国でそれぞれの品種がある。国産3∼4%
大豆の仲間。丹波や北海道が主な産地
大納言・中納言・少納言などの品種が
加熱しても皮が破れにくい
いんげん豆の仲間
いんげん豆の仲間(赤いんげんとも呼ばれる)
うずらの卵に似ている・いんげん豆の仲間
花が大きく綺麗・大粒。寒冷地で栽培
現在は国内生産稀少
昔からその土地で作られてきた在来種の豆
大量生産が出来ない
その土地の食文化が背景にあり、文化財的意味も
栄養
蛋白質・脂肪。米と食べるとバランス良い
蛋白質・脂肪。アントシアン含む
デンプン・サポニン
デンプン
デンプン・蛋白質
デンプン・蛋白質
デンプン・蛋白質
デンプン・蛋白質
食べ方
加工食品
おせちの黒豆
餡・甘納豆
赤飯
白餡・煮豆
煮豆
煮豆
煮豆・甘納豆
蜜豆・煮豆
その土地の
食べ方が
*豆の色々(地豆)
豆を扱っている乾物屋に行くと、地豆を置いている場合があります。
今回手に入り、色や大きさが変わっているものをいくつかご紹介します。
鞍掛大豆(長野産)
・塩茹でや浸し豆で”おつまみ”として
・平べったく、午や牛の鞍に似ている
紅絞り豆(北海道産)
黒あずき(宮古島産)
大福豆(北海道産)
・北海道在来のいんげんで煮豆 ・小粒で色が濃く、味も濃い ・いんげんの一種、高級菜豆
・豆のもつ甘さと風味が良い
・煮くずれし難く、ぜんざいに ・食味良く、甘納豆・豆きんとんに
*豆を使った料理
小豆とさつま芋のいとこ煮
大豆と野菜のフリッター
・畑で採れた材料を組み合わせて煮る事を”いとこ煮
・大豆は、サポニン・イソフラボン・
・小豆は利尿作用・ビタミンB1・食物繊維豊富
若返りビタミンのビタミンEを含む
・小豆とさつま芋の組み合わせで、胃腸が丈夫に ・ガーリックパウダーやコンソメで味付けた
便秘解消の効果が期待できます
カリットした衣で、スナック感覚の1品
・あずきの水煮缶を使うとお手軽
豆入りカレー(白いんげん)
・いんげん豆は、ビタミンB1・B2・
食物繊維を含み、糖の吸収を緩やかに
・いんげんと豚肉の組み合わせで
疲労回復・貧血予防が期待できます。
豆の豆知識
*豆の食べる部分は
秋に収穫され、乾燥させる豆は、「種」は、成熟した豆の姿です。
若い豆も野菜として、食べられます。
春の、さやえんどう・空豆、成熟期前の大豆は、枝豆で、豆を発芽させた若芽をいただくのが、モヤシです。
*良い豆の選び方
乾燥した豆は、重量感があり、張りが合って、色艶が良いものを選びましょう。
*豆の上手な保存法
紙袋や缶に入れ、気温や湿度の変化が少ない、冷暗所や冷蔵庫に保存するのが良いでしょう。
新豆と古い豆は、浸水や煮る時間が違ってくるので、別々に保存しましょう。
*豆の煮方
乾燥した豆は、原則として3∼4倍の水に一晩浸してから煮ます。が、小豆・緑豆・レンズ豆は浸水しなくても大丈夫です。
圧力鍋で煮ると時間は短いのですが、皮が破けてしまうので、ホーロー鍋で煮るとふっくら、煮えます。
まとめて茹でて、小分けにして冷凍しておくと、色々な料理に手軽に使えます。
*ピーナッツは豆?
ナッツの文字が付く”ピーナッツ” 木の実と分類しがちですが、分類学上、マメ科ラッカセイ属です。
また、土の中に実がつくので、”地豆”とも呼ばれます。
豆は蛋白質やビタミン・ミネラル・食物繊維などの栄養素を含んだ食品です。
江戸時代、宿場で出された食事は、豆腐の味噌汁や豆腐料理が多かったそうです。
長い道のりを歩く為には、大豆(豆)のパワーが必要だったのでしょう。
日本食には欠かせない、味噌や醤油・豆腐には豆(大豆)が不可欠です。
体に良い”豆”を上手に調理し、積極的に摂り、健康な体を維持しましょう。
食育指導士
絵鳩 倫子
フードプランナー (えばと のりこ)