「家庭の時間割」で規則正しい生活を目指そう 教務主任 倉谷 裕子 5年生 高岡の金工と漆芸を学ぶ 昨年度の学校評価で、家庭学習の習慣が身に付いていないことが課題の一つに挙げられ、望ましい生 5年生から「ものづくり・デザイン科」の学習が始まります。作品作りに着手する前に、高 活習慣づくりに対する意識を一層高めていく必要性を感じました。そこで今年度は、それぞれの実態に 岡市美術館を訪れ、高岡の金工と漆芸の歴史を学びました。 「コレクション展高岡の金工・漆芸」 応じて、「家庭の時間割」を立て、学習や読書、睡眠の時間等を確保することで、規則正しい生活習慣 では、学芸員の方の話を聞き、美術館が所蔵する地域の金工・漆芸の名品を鑑賞しました。「第 を身に付けさせたいと考えました。また、実行可能な「家庭の時間割」を家族と共に考え、共に取り組 55回日本伝統工芸富山展」では、日本工芸会正会員 むことで、これまで以上にふれあいの時間も増えるものと考えます。 に耳を傾けながら、人間国宝等による出品作品を熱心に鑑賞しました。 「家庭の時間割」の取り組み方 6月25日の学習参観では、 「家庭の時間割」 の取組の一環として、神川康子先生(富山大 ②毎月、「睡眠」「食事」「学習」「テレビやゲーム」 学理事・副学長)によるPTA家庭教育講演会を ③毎日、3段階評価で振り返りをする。 ④毎月の終わりに、親子で1か月の生活を見直 し、次の月に向けて改善する。 開催しました。 講演会には4・5・6年生の児童も参加し、 質のよい睡眠が、脳の成長を促し、心の安定 につながることを学びました。 特に、生活習慣が整い、十分な睡眠が取れ 5月の「家庭の時間割」に取り組んで 【子供たちの振り返りから】 ・決めた時間割は守れるようになってきたから、 次は、だらだらやらずに決めた時間内にやる ことを目標にしたい。 ・前よりも睡眠時間を守れるようになってよかっ たです。 しゅんさい)さんの解説 当日は、合わせて「藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」 ①学校がある日に行う。 の時間帯を親子で考える。 畠 春斎(はた ていると、人を思いやる力や学習したことを も観覧し、テーマである「夢、希望、勇気」を展示してある 原画から感じていました。北日本新聞社の取材に、5年1組 柳原祐紀さんは「新しい技法や生活に合った作品が増え、銅 器は日々進化していると分かった」と話していました。 5年生は、今年「すずのフォトフレーム」を制作します。こ のような、本物に触れ、伝統工芸の価値に気付く機会を大切 畠さんの解説を聞く にし、自分の作品制作に生かしていってほしいと思います。 生かす力、感情をコントロールする力が育つ こと、反対に睡眠時間が確保されていないと、 脳や身体、心、作業効率等、様々な影響が現 れることが分かりました。さらに、睡眠時間 3年生 定塚の町たんけん を確保していても、平日と休日で、就寝時刻 に1時間以上のずれがあったり、日によって 社会科の学習「わたしのまち みんなのまち」で、3年生は定塚の町について調べるために、 ばらばらだったりすると、眠りに入るスイッ 【保護者の方の感想】 探検に出かけました。「西(駅・御旅屋町)コース」「東(保育園側)コース」「北(市役 所) チが働かず、なかなか寝付けない、眠りが浅 ・この時間割を作ってから夕方のだらだらとテレ コース」の3つのコースを歩き、それぞれのコースに何があるのか白地図にメモしました。 いなど、睡眠障害につながるということも教 ビを見ていた時間がなくなり、夕食前にお風 えていただきました。 教室に戻ってメモしたことを話し合うことで、西コースには、他の町から来るお客さんの た 呂に入ったり、図書館で借りた本を読んだり 子供の睡眠は、大人の生活様式に影響を受 めの施設がたくさんあること、東コースには、住宅街や生活する人のためのお店(コ ンビニ ・ して、時間を有効に使えるようになってきた。 けやすいため、子供の眠りやすい環境を私た ドラッグストア等)、田や畑が多いこと、北コースには、美術館や高校など文化に関する建物 ・朝も夜も、やるべきことが早くできるようにな ち大人が整えていくことが大切だと考えます。 が多いことなどに気付きました。子供たちは、自分たちの町の素敵なところを見付けていく 中 り、時間に余裕がもてるようになってきた。 ・就寝時刻は遅くなりすぎないように意識してい ました。学習時間はだらだらしすぎず、もう 少し集中できるとよい。 学校では、「家庭の時間割」の取組を始めるに当たり、書く年齢に必要な睡眠時間について指導し、 で、定塚の町のことがもっと好 きになりました。また、方角や地図記号についても学習し、少 しずつ「地図の読める子供」 に育 ってきました。この力を生 か し て 、 これから高岡市や富山 県 に ついて学習していきます。 早寝・早起きの大切さを話し合わせました。また、「できた」「できなかった」という結果にとらわれる ご家族で出かけられる際に、方角 のではなく、常に生活の仕方を見直し、これからどうしていくのかを自分で考え、実践していくことの や地形、地図記号のことを話題にさ 大切さも伝えています。 れるのもよいのではないでしょうか。 桜馬場通りでメモをする子供たち 今後も、保護者の方の声を聞くなど、「家庭の時間割」の取り組み方を見直し、規則正しい生活を送 ろうとする子供を育てていきたいと考えています。 定塚神社の前でメモをする子供たち
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