2004年4月12日 労働組合 会計責任者 殿 労働者福祉中央協議会 事務局長 野澤 雄三 2004 年度版「労働組合の会計税務に係る実務マニュアル」の販売について 日頃より中央労福協の諸活動にご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。 さて、この度中央労福協は 2004 年度の「労働組合の会計税務に係る実務マニュアル」を 作成いたしました。 昨年のマニュアルは以前作成したものを、収益事業に対する課税処理を適正に行うため 全面的に書き直しましたが、今年度はさらに実務研修のためのマニュアルにするとともに、 研修会講師から指導・助言を受け、労働組合特有の源泉徴収の解説を充実させました。 公益法人の源泉所得税に対しては国税局からの調査が強化され、平成 13 年 7 月から翌年 6 月までに法人税の調査 1,168 件に対して源泉所得税の調査件数は 5,598 件、平成 14 年 7 月から翌年 6 月までに法人税の調査 1,481 件に対して源泉所得税の調査件数は 6,047 件と、 源泉徴収に対しては前年より強化され、法人税に比較しても多くの調査が実施されていま す。 こうした現在の労働組合が抱える会計の問題、収益事業への課税、役員等への手当等の 源泉徴収の問題を解決できるマニュアルであると確信します。 是非、労組本部に係らず、支部、分会にもこのマニュアルを備えて頂きたいと存じます。 ご注文をいただければ、一部500円にて販売いたしますので、お申込みください。 なお、来年度の「労働組合の会計税務に係る実務マニュアル」は特に大きな税制改正が ない限り、発行する予定をしておりませんので、是非本年度のマニュアルをご購入下さい。 記 1.2004 年度版税務マニュアルの特徴 ① 源泉徴収税の解説を充実させました。 a) 2003 年度版では役員への支払いについて源泉徴収が必要か否かを解説しただけでした が、2004 年度版では役員を専従役員、専従職員、非専従役員に区分して詳細に解説い たしました。 b) さらに源泉徴収を行う際に生じる事務処理を日々の処理から、年末調整、年間の源泉徴 収税額の税務署への提出などこのマニュアルがあれば、源泉処理が滞りなく行えるよう に解説しました。 ② 分かり易いマニュアルの構成にしました。 a) フローチャート、図解、表など視覚に訴える解説を多く取り入れ、より分かりやすくし ました。 b) 実践に必要な例として実際に税務署に提出する申告書、届出書、調書、添付書類等を掲 載しました。 ③ 実践形式の研修会のための実務マニュアルとして編集しました。 a) 源泉徴収の届出・税額計算・納付・源泉徴収票などの作成、法人税の確定申告の作成(損 益計算書の作成)、消費税の確定申告の作成などを研修会で実体験してもらうための、 テキストとして作成しました。 ④ 平成 16 年度の税制改正に関連する解説を取り入れました。 a) 欠損金に係る更正の期間期限、脱税以外の場合の過少申告に係る更正の期間期限など法 人税改正点を取り入れました。 b) 平成 15 年に改正され、平成 16 年から実施される消費税の課税最低限の引き下げについ ても解説を充実させました。 ⑤ 会計処理の解説に会計ソフト導入を加えました。 a) 労働組合の会計処理にもパソコンソフト利用が多くなり、会計ソフトを利用した際の留 意点を解説しました。 ⑥ 2005 年度版税務マニュアル a) 2005 年度版は発行しませんので、本年度版の購入を薦めします。 2.マニュアルの注文 ① 中央労福協のホームページに申し込み用の画面を設けました。 この画面を利用してお申込みください。 URL http://www.rofuku.net ② または、別紙の申し込み用紙を中央労福協までFAXで送付してください。 ③ 価格 1部 500円(消費税込み) 送料はご負担下さい。 3.お支払い方法 ① 宅配便に請求書を同封しますので中央労福協の指定口座にご入金下さい。 4.申込み期間と配本は以下の通りです。 第7次申込 第8次申込 第9次申込 申込期間 配本 7/1∼7/11 7/14∼7/15 7/12∼7/25 7/28∼7/29 7/26∼8/8 8/11∼8/12 中央労福協行 ファックス番号 03−3259−1286 お 申 込 冊 数 2004 年度版「労働組合の会計税務に係る実務マニュアル」申込 冊 産別名 労組単位でお申込下さい。労組本部にまとめて送付させていただきます。 地方産別 フ リ ガ ナ 所在地 労組名 電 話 ( 〒□□□−□□□□ 郵便番号 ) FAX − 代 表 者 カナ 会計責任者 カナ 会計担当者 カナ ( ) ( ) ( ) ( ) − 役 職 役 職 役 職 メール 都道 市区 府県 町村 @ 配布する支部・分会をご記入下さい。 (5支部以上に配布する場合はコピーしてください。 ) 支部(上段:ふりがな) 分会(上段:ふりがな) 住所 冊数 〒 〒 〒 〒 〒 ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( 電話・ファックス・メール ) − ) − @ ) − ) − @ ) − ) − @ ) − ) − @ ) − ) − @ 代表者 氏名 役職( 氏名 ) 役職( 氏名 ) 役職( 氏名 ) 役職( 氏名 ) 役職( ) はじめに 労働組合等に係る税務については、2001 年から「事業内容等についてのお尋ね」文 書による照会が活発化し、2002 年度には、税務当局における重点業種に労働組合を含 んだ公益法人等が選定され、法人税・源泉所得税・消費税に関するお尋ねや税務調査 の実施など、これまでに見られなかった調査・徴税が強化されてきています。 2004 年の税制改正では、法人税に係る欠損金の繰越・更正期限が5年から7年に、 過少申告の更正期限が3年から5年に延長されました。また、消費税の免税点制度の 適用上限が課税売上高 3,000 万円から 1,000 万円に引き下げられ 2004 年 4 月1日以降 に始まる事業年度から適用されるなど課税範囲も拡大されてきています。 中央労福協は、これまで同様、国税局の折衝窓口として労働組合に課税強化となら ないよう要請するとともに、会計・税務処理について適正な処理が行われるよう税務 研修会の開催、会計ソフトの導入等の支援を行っていきます。 本マニュアルは、2003 年度の税務研修会での質問・要望等を踏まえ、あらたに労組 専従役職員・非専従役員などの源泉所得税についての各種帳票の作成など詳細な解説 を収録、労働組合会計の会計ソフトの解説を加え、チャート・図解・表などにより視 覚に訴えるわかり易い内容へ編集し、より実践的なマニュアルとして改訂いたしまし た。 労働組合等の財政担当役職員の皆様において、会計・税務処理をすすめるうえでの 実務マニュアルとして活用されることを期待いたします。 2004年4月 労働者福祉中央協議会 2004年度「労働組合等の会計税務に係る実務マニュアル」目次 Ⅰ.公益法人等に対する最近の税務動向 1.わが国の法人制度の概要 2.公益法人等に対する課税 (1) 公益法人等は重点対象法人 (2) 税務調査の種類 (3) 書面照会 (4) 一般調査 (5) 労福協等への照会 (6) 事務年度別公益法人等の実地調査件数 (7) 平成16年度法人税の改正 (8) Q&A Ⅱ.労働組合と会計 1.労働組合会計の目的等 (1) 労働組合会計の目的 (2) 労働組合会計の特徴 (3) 基本は収支計算 2.労働組合会計の実務 (1) 一般会計と特別会計 (2) 予算制度 (3) 会計ソフトの導入 (4) 会計監査 (5) 労働組合会計で使用される一般的勘定科目 (6) Q&A Ⅲ.労働組合に係る税務 1.労働組合に係る税務の概要 (1) 労働組合の課税 (2) 法人格の有無による課税等の差異 2.労働組合に係る源泉所得税 (1) 労働組合の源泉徴収 (2) 源泉徴収の対象となる所得 (3) 源泉徴収義務者 (4) 源泉所得税の納付期限特例の申請 (5) 源泉徴収額の計算 (6) 源泉徴収に係る経理事務 (7) 源泉徴収した所得税の納付 (8) 年末調整 (9) 源泉徴収票(給与支払報告書)の作成と届出 (10) 公認会計士等の支払調書の税務署への提出と受給者への交付 (11) 事務所家賃等の支払調書の税務署への提出と家主 (12) 支払総額と源泉徴収税額の税務署への報告 (13) 確定申告 (14) Q&A (15) 労働組合の源泉徴収のまとめ 3.収益事業に課される労働組合の税 (1) 法人税・法人事業税・法人住民税の申告 (2) 収益事業の対象となる業種(33業種に限定) (3) 税務署等の届出書 (4) 税務申告の単位(支部・分会等の取扱い) (5) 課税される所得の計算 (6) 損金の対象となる支出 (7) 地方税の概要等 (8) 法人税額と地方税額の一例 (9) Q&A (10) 申告書記載例 申告までのフローチャート 小規模労働組合(法人格なし 収益事業の収入が100万)の場合 中規模労働組合(法人格あり 収益事業の収入が1,500万)の場合 (11) 非収益事業の財務諸表の税務署提出 4.収支計算書作成の手引き (1) 収支計算書作成の留意点 (2) 提出する収支計算書の種類 (3) 組合費等の経理方法 (4) 収支計算書の作成方法(パターン1) (5) 収支計算書の作成方法(パターン2) 5.資産に課される労働組合の税 (1) 償却資産に係る固定資産税 (2) 土地・家屋に係る固定資産税及び都市計画税 6.労働組合に係る消費税 (1) 消費税とは (2) 納税義務者の判定 (3) 消費税額の計算 (4) 簡易課税制度の選択 (5) 労働組合の課税売上(収入の区分) (6) 労働組合の支出の区分 (7) Q&A (7) 平成16年度法人税の改正 ① 平成16年度税制改正の大綱(平成15年12月19日、財務省) 一∼三 (省略) 四 法人税制 1 欠損金の繰越控除制度等について、次のとおり見直しを行う。 青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越期間、青色申告書を提出し なかった事業年度の災害による損失金の繰越期間及び連結欠損金の繰越期 間を7年(現行5年)に延長する。 (注)上記の改正は、平成13 年4月1日以後に開始した事業年度において 生じた欠損金額について適用する。 帳簿書類の保存期間(現行5年又は7年)について、現行5年とされてい る帳簿書類の保存期間を7年に延長する。 (注)上記の改正は、平成13 年4月1日以後に開始した事業年度に係る帳 簿書類について適用する。 法人税に係る更正の期間制限について、次のとおり見直しを行う。 ① 欠損金額に係る更正の期間制限を7年(現行5年)に延長する。 ② 脱税以外の場合の過少申告に係る更正の期間制限を5年(現行3年)に 延長する。 (注)上記の改正のうち、①の改正は平成13 年4月1日以後に開始した事 業年度において生じた欠損金額について適用し、②の改正は平成16 年 4月1日以後に法定申告期限等が到来する法人税について適用する。 2 連結納税制度を選択した法人に対する付加税(いわゆる連結付加税)は、適用 期限の到来をもって廃止する。 3 資産整理に伴う私財提供等があった場合の欠損金の損金算入制度について、繰 越欠損金額から資本積立金額を控除しないこととする。 五∼八 (省略) ② 平成16年度税制改正大綱(平成15年12月17日、自由民主党、公明党) 第一∼第三 第四 (省略) 検討事項 1∼4 (省略) 5 公益法人制度については、現在、政府において、平成17 年度末までに法制 上の措置等を講ずることを目指してその抜本的な見直しが検討されている ところであり、新たな制度の骨格が明らかになった段階で、それに対応し た税制上の措置について見直しを検討する。 6以降 (省略) (5) 労働組合会計で使用される一般的勘定科目 予算書及び収支計算書 科 大科目 目 中科目 (収入の部) 組合費収入 組合費収入 加入金収入 交付金収入 交付金収入 賦課金収入 賦課金収入 寄付金収入 寄付金収入 雑収入 雑収入 資産売却収入 ○○売却収入 積立預金取崩収入 ○○積立預金取崩収入 特別会計繰入金収入 ○○特別会計繰入金収入 借入金収入 借入金収入 前年度繰越金 前年度繰越金 (支出の部) 人件費 事務局費 会議費 事業費 支部交付金 情宣費 会費 支払利息 資産購入支出 借入金返済支出 特定預金支出 給料諸手当 厚生費 旅費交通費 通信費 消耗品費 印刷費 図書費 ○○費 雑費 大会費 委員会費 賃金補償費 諸会議費 組織部費 文化部費 青婦人部費 ○○費 ○○支部交付金 機関紙費 情宣雑費 上部団体会費 諸会費 支払利息 什器備品購入支出 ○○購入支出 借入金返済支出 取 扱 要 領 組合員から徴収した組合費 新規組合加入者の加入金 上部組合から交付されたもの 各組合から納入されたもの 他団体、個人等からの寄付金収入 その他の雑収入(※1) 有形固定資産、投資有価証券等の売却収入 特別会計からの繰入金収入 金融機関等からの借入金収入 前年度からの繰越金 組合役員・職員の給料・賞与等 労働保険料、社会保険料、その他福利厚生費 旅費交通費、出張日当旅費 電話料、郵便料金等 事務用品、消耗品 各種印刷物の印刷代 図書、定期刊行物の購入費 上記以外の諸費用(※2) 大会の開催費用、旅費その他 委員会の開催費用、旅費その他 不就業時間補償費 上記以外の諸会議の費用 組織強化、拡大のための諸費用 各種文化祭その他文化部諸費用 青婦人部の活動諸費用 その他専門部費 支部への交付金、補助金 機関紙発行費、発送費等 情報宣伝活動のための諸費用 上部組合への納入金 その他諸会費 借入金利息 固定資産等の購入費用 借入金返済額 特定目的のための積立預金支出 ○○引当預金支出 ○○積立預金支出 特別会計繰入金支出 ○○特別会計繰入金支出 特別会計への繰入金支出 予備費 予備費 次年度繰越金 次年度繰越金 日本公認会計士協会編 労働組合計基準による ※1 預金利息、労働金庫の出資配当・集金手数料、全労済の協力団体事務経費等は 雑収入で計上したり、新たに勘定科目を設けて計上することもあります。 ※2 印紙税、利息・配当金に係る源泉徴収税、法人税・地方税等は 雑費で計上したり、新たに勘定科目を設けて計上することもあります。 貸借対照表 科 目 大科目 中科目 流動資産 現金・預金 未収組合費 未収金 前払金 有価証券 ○○特別会計勘定 固定資産 (有形固定資産) 土地 建物 構築物 車両・運搬具 什器備品 建設仮勘定 取 扱 要 領 現金、当座預金、普通預金、定期預金、郵便貯金等 未収利息等 市場性のある一時所有の株式・債券等 特別会計に対する貸付金、未収金等 建物付属設備を含む 建設中又は制作中の有形固定資産 (工事前払金、手付金等を含む) (その他の固定資産) 借地権 電話加入権 敷金 保証金 投資有価証券 長期所有を目的とする株式・債券等 出資金 労働金庫出資金等 退職給与引当預金(資産) 退職給与に係る特定資産を設けた場合の預金等 ○○積立預金(資産) 特定の積立目的のため留保した預金等 流動負債 未払金 前受組合費 預り金 源泉所得税、社会保険料等の預り金 短期借入金 返済期限が1年未満の借入金 ○○特別会計勘定 特別会計からの借入金、未払金等 固定負債 長期借入金 返済期限が1年以上の借入金 退職給与引当金 退職給与に係る見積債務額 正味財産 固定資産等見返正味財産 固定資産・固定負債等資金の範囲に含まれない項目の 貸借対照表計上に伴って生じた見返勘定 ○○積立金 特定の目的を有した特定資産に対応する額 次年度繰越金 次年度に繰越す資金剰余額 日本公認会計士協会編 労働組合計基準による Ⅲ.労働組合に係る税務 (1) 労働組合の課税 1.労働組合に係る税務の概要 源 泉 徴 収 源泉徴収の対象となる 支払がありますか? 収益事業 NO を営んで いますか? YES YES 法人税申告書、法人住 基準期間の 民税・事業税申告書を 課税売上高は 提出してください。 1,000 万円以下? NO NO 利益があります 源泉徴収する義務があ NO か? ります。※1 法人住民税 (均等割)を納付 してください。 YES 固定資産に係る課税 消 費 税 に 係 る 課 税 収 益 事 業 に 対 す る 課 税 YES 消費税の納税義務は免除 一 定 額を 超 え る 固 定資 産 が されます。 ありますか? 課税売上高は 固定資産税を 納付して下さ い。 NO ※3、4 基準期間の YES YES 1,000 万円超 簡易課税制度による消費 税申告書を提出すること ができます。※5 労働組合に関する 税務は以上の通りです。 5,000 万円以下? 法人税、法人住民税 NO ※3、4 (法人税割) ・事業税を 納付してください。 本則課税による消費税申 告書を提出して下さい。 法人格を取得して NO いますか? 収支計算書の提出する 必要はありません。 YES 年間収入は8千万円 を超えていますか? NO YES 収支計算書を所轄税務 署に提出してください。 (2) 法人格の有無による課税等の差異 ※2 公益法人等 法人税率 ※ 1 22% 税務署へ「給与支払事務所等の開設届出書」を提出することにより整理番号が付番され、管理されます。 ※ 2 97年1月1日以降の開始事業年度より適用(租税特別措置法第 68 条の 6) 年間収入 8,000 万円の判定に当たっては、臨時的な資産の売却収入のほか前期繰越収入・ 各勘定間の振替収入・借入金収入等は収入金額に含めません。 利息・出資配当に かかる源泉徴収 ※ 3 基準期間とは前々事業年度のことをさします。 ※ 4 平成 16 年 4 月 1 日以降開始の課税期間(事業年度)より3千万円→1千万円、2億円→5千万円に改正されました。 ※ 5 簡易課税制度を選択する場合は選択しようとする課税期間の前課税期間までに届出書を税務署に提出してください。 財産所有 源泉徴収なし 人格のない社団等 所得800万円まで22% 所得800万円超 30% 国税・地方税あわせて 20% 組合名で 組合名で所有不可能 所有可能 代表者個人名で所有 2.労働組合に係る源泉所得税 (1)労働組合の源泉徴収 所得税は金銭等を受け取った本人が税額を計算し申告・納税する「申告納税制度」 を原則としています。 しかし、源泉徴収の対象となる所得(給与、退職手当、報酬・料金等)に対しては、 支払者が支払う前に所得税を計算し天引きして支払い、天引きした所得税を納付する 源泉徴収制度がとられています。 労働組合も会社等と同様に源泉徴収の対象となる所得の支払は、所得税を計算、天 引きして支払いを行い、天引きした源泉所得税を納付しなければなりません。 (注) 告 務 支 納 払 受け取った人が 税額を計算し、 確 定 申 告 制 年末調整されなかった給与の収入金額とその他の所得の合計額 が20万円を超えるときは確定申告しなければなりません。 所得ですから必要経費を控除 したもので、収入ではありま せん。 = 収入 − 支出(費用) 度 ︶ 業 確 定 申 告 (注)2ヶ所以上から給与を受け取った人の確定申告 所得 税 署 企 合 企業・団体への 支払 申 税 の 組 上記以外 の支払 ︵ へ 働 源泉徴収後、 支払 受 け 取 った 人 人 労働組合が税額を徴収し、納付 源泉徴収制度 国 個 労 源泉徴収 の対象と なる 支払 源泉徴収等に係る一連の流れを図示すると次のようになります。 労働組合等の源泉徴収 「(2)源泉徴収の対象となる所得」参照 源泉徴収の対象となる支払 ない 源泉徴収の対象となる 支払いがありますか? ある 源泉徴収する支払いを 行う場合の届出書提出 「(3) 源泉徴収義務者」 参照 給与等の支払人数 が常時10人未満? 源泉徴収する義務は ありません。 10 人以上 10 人未満 半年に1回納付する特例の申請 (原則は毎月納付する) 「(4) 源泉所得税の 納付期限特例の申請」参照 源泉徴収する税額の算出 「(5) 源泉徴収税額の計算」参照 源泉徴収したときの経理処理と 源泉徴収簿の記入 「(6) 源泉徴収に係る経理事務」参照 納付書の記入、納付する金融機 関、納付したときの経理処理 「(7) 源泉徴収した所得税の納付」参照 年末調整(12月の事務) 「(8) 年末調整」を参照 源泉徴収票の作成と税務署提出 「(9) 源泉徴収票の作成と提出」参照 公認会計士・税理士等への報酬・ 「(10) 公認会計士等の支払調書の税務署への 提出と受給者への交付」参照 料金等の税務署提出 家賃等の支払の税務署提出 「(11)事務所家賃等の支払調書の税務署への 提出と家主への交付」参照 法定調書合計表の税務署提出 「(12) 支払総額と源泉徴収税額の税務署への 報告(法定調書合計表の作成・提出)」参照 「(13) 確定申告」参照 役員・組合員等の確定申告 3.収益事業に課される労働組合の税 (1)法人税・法人事業税・法人住民税の申告 労働組合が収益事業を営む場合には、法人格の有無に関係なく、事業年度終了の後、 2ヶ月以内に法人税・法人事業税・法人住民税の申告および納税をしなければなりま せん。 法人税法上の労働組合の区分(法人税法第2条) 法人格を有する労働組合 公益法人等 法人格を有しない労働組合 人格のない社団等 (納税義務者) 内国法人は、この法律により、法人税を納める義務がある。ただし、内国法人である公 益法人等又は人格のない社団等については、収益事業を営む場合(略)に限る。 (法人税法第4条1項) (内国公益法人等の非収益事業所得等の非課税) 内国法人である公益法人等又は人格のない社団等の各事業年度の所得のうち収益事業 から生じた所得以外の所得及び清算所得については、第5条(内国法人の課税所得の範囲) の規定にかかわらず、それぞれ各事業年度の所得に対する法人税及び清算所得に対する法 人税を課さない。 (法人税法第7条) (確定申告) 内国法人(略)は、各事業年度終了の日の翌日から2月以内に、税務署長に対し、確定 した決算に基づき(略)申告書を提出しなければならない。 (法人税法第74条1項) (中間申告を要しない法人の事業税の申告納付) 事業を行う法人は、(略)各事業年度の所得(略)に対する事業税を各事業年度(略) 終了の日から2月以内(略)に、確定した決算に基づき、事務所又は事業所所在地の道府 県に申告納付しなければならない。 (地方税法第72条の25) (2)収益事業の対象となる業種(33業種に限定) 労働組合の確定申告 継続して事業場を設けて 3 3 業 種 の 事 業 を 営 ん で い ま す か ? 営んでいない 営んでいる 法人税・法人事業税・法 人住民税の申告および 納税の義務があります。 法人税・法人事業税・法人住民 税の申告および納税の義務はあ りません。 法人税等の申告納税対象となる収益事業とは、法人税法施行令第5条に33業種が 限定列挙されています(事業に付随して行われる行為を含みます)。 この33業種は、株式会社等の「普通法人との競合」や「課税の公平」という税法 独自の観点から選定されていますので、公益法人等が行っている事業がその団体の本 来の目的であったとしても、これら列挙された33業種に該当していれば、そこから 生じた所得は課税対象になるということになります。 (公益法人等の本来の事業が収益事業に該当する場合) 公益法人等(人格のない社団等を含む)が令第5条第1項各号(収益事業の範囲)に掲 げる事業のいずれかに該当する事業を営む場合には、たとえその営む事業が当該公益法人 等の本来の目的たる事業であるときであっても、当該事業から生ずる所得について法人税 が課されることに留意する。 (法人税法基本通達15−1−1) (共済事業) 公益法人等がいわゆる共済事業として行う事業についても、当該事業の内容に応じてそ の全部又は一部が収益事業に該当するかどうかの判定を行うことに留意する。 (法人税法基本通達15−1−3) 6.労働組合に係る消費税 (1)消費税とは 消費税は次の取引に対して課税されます。 ① 国内で行い、② 事業として行い、③ 対価を得て ④ 資産の譲渡、資産の貸付および役務の提供 課税売上は収益事業の判定する際に限定した33業種に係りなく、建物、車両運 搬具等の売却も課税されますので、注意が必要です。 (2)納税義務者の判定 消費税については収益事業、非収益事業に関わりなく労組として1つの会計で納 税義務者等を判定します。 平成15年度の税制改正により、消費税の納税義務者の範囲が拡大されることに なりました。 従来は基準期間の課税売上高が3,000万円を超える場合に、納税義務者とな っていましたが、平成16年4月1日以降、1,000万円に引き下げられました。 従って、平成14年4月1日以降開始の会計期間の課税売上高が1,000万円 を超える場合には、平成16年4月1日以降開始の会計期間から納税義務者となり ますので、消費税に対する準備が必要になります。 (注)平成15年3月以降の決算が判定基準(基準期間)になります。
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