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仕様書
製 品
SE-IN-HC2-Protocol_10
温湿度プローブ
HC2(HygroClip2)シリーズ
仕 様
1
神栄テクノロジー株式会社
開発技術部
営業部
藤本
通信プロトコル
制 定 2010 年 1 月 25 日
改訂 1
改訂 2
改訂 3
改訂 4
改訂 5
柴田
本仕様書の項目とページ
1.
概要
……………………………………………………………………………………
2.
一般コマンド (GENERAL COMMAND) ……………………………………………………
3.
コマンド
…………………………………………………………………………
3.1 RDD コマンド: 値の読み込み
……………………………………………………
3.2 REN コマンド: RS-485 アドレスの変更
…………………………………………
3.3 HCA コマンド: プローブ調整
……………………………………………………
3.4 LGC コマンド: データロギング機能の設定 …………………………………………
3.5 ERD コマンド: EPROM からの読み込み/データのダウンロード ……………………
3.6 TST コマンド: 測定モデルデータ/湿度センサ状態 ………………………………
4.
デバイス識別
…………………………………………………………………………
5.
その他 ……………………………………………………………………………………
1
1
2
2
3
3
4
5
5
6
6
1. 概要
本仕様書は、温湿度プローブ HC2(HygroClip2)シリーズ [メーカ: ROTRONIC AG (スイス)]の 通信プロトコルに
ついて適用します。本通信プロトコルにより HC2 プローブの測定値や各種設定へアクセスすることができます。
2. 一般コマンド (GENERAL COMMAND)
RS485
RS485
{
ID
ADR
Command
Data
Chksum
CR
{
ID
Adr
Command
Data
Chksum
CR
RS-485 マルチドロップ経由での他デバイスへのアクセス (│ (垂直バー) ※不要の場合は空白)
コマンドの開始
デバイスタイプ識別 (1 ASCII 文字)
デバイスの RS485 アドレス (00-64)
コマンド (3 ASCII 文字)
データ (全ての ASCII 文字) ※データブロック間は ; (セミコロン)
チェックサム または } (中括弧)
コマンドの終了 (キャリッジリターン)
チェックサム
Checksum = ((sum of all characters Hex values) AND 0x003F)
※次の文字はチェックサムには使用されません。
│ (垂直バー)、} (中括弧)、 CR (キャリッジリターン)
RS-485
RS-485(マスターと一つまたは複数のスレーブが接続されたマルチドロップネットワーク)で接続された他のデバ
イスへコマンドストリングがアクセスする場合、 │ (垂直バー) を使用します。マスターがコマンドを受けると、
コマンドから │ (垂直バー) のみを外し、
残りのストリングを RS-485 ドライバへ送ります。
デバイスによっては、
残りのコマンドが PC へ送られることがあり、PC 側では、これを受けても問題が無いように設計しておく必要が
あります。
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3. コマンド
3.1 RDD コマンド: 値の読み込み
測定値、計算値、デバイス情報のデータを返します。
・コマンドフォーマット:
{
ID
Adr
RDD
Chksum
Rdd
Data
CR
・アンサーフォーマット:
{
ID
Adr
Chksum
・リターンされるデータのタイプと内容
例
タイプ
内容
1..3
Byte
プローブタイプ(1=デジタル、2=アナログ、3=圧力)
1234.56
Float
測定値 (相対湿度 or アナログ値)
%RH
String
単位 (相対湿度 or アナログ値)
0..1
Bool
アラーム リミット値外れ (相対湿度 or アナログ値)
+
Char
トレンド +,-,=, or ” ” (相対湿度 or アナログ値)
1234.56
Float
測定値 (温度)
°C
String
単位 (温度)
0..1
Bool
アラーム リミット値外れ (温度)
=
Char
トレンド +、-、=、 or ” ” (温度)
Dp
String
計算パラメータ (nc: 計算無し、Dp: 露点、Fp: 霜点)
1234.56
Float
計算値
°C
String
単位 (計算値)
0..1
Bool
アラーム リミット値外れ (計算値)
+
Char
トレンド +、-、=、 or ” ” (計算値)
1..255
Byte
デバイスタイプ (ハイグロクリップ、ロガー、HF、...)
V1.0
String
ファームウェアバージョン
12345678
String
プローブ シリアル番号
Name
Byte
プローブ ネーム
000...255
String
アラームバイト: (Bit0=リミット値外れ、Bit5=センサ状態、
Bit6=湿度シミュレータ、Bit7=温度シミュレータ)
それぞれのデータブロック間には ; (セミコロン)がはいります。
例:
{F04RDD_^M
{F04rdd001;4.45;%RH;000;=;20.07;°C;000;=;Fp;-19.94;°C;000;+;001;B2.8;0000000002;HyClp 2 ;006;J^M
{F04RDD_^M
{F04rdd 001; 4.45;%RH;000;=; 20.06;°C;000;=;nc;---.--;°C;000; ;001;B2.8;0000000002;HyClp 2 ;006;6^M
{F04RDD_^M
{F04rdd 001; 4.47;%RH;000;=; 20.04;°C;000;=;nc;-19.92;°C;000;=;001;B2.8;0000000002;HyClp 2 ;006;4^M
Note: HC2 の計算パラメータ設定を、露点または霜点から「計算無し」へ変更した場合、”nc”の文字の後ろに
数字が出てきますが、この数字に意味はありません。電源を一旦オフにすることで、この数字はあらわれ
なくなります。
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3.2 REN コマンド: RS-485 アドレスの変更
このコマンドは、デバイスの RS-485 アドレスを変更する際に使用します。
・コマンドフォーマット:
{
ID
Current Address
REN
Serial number;New Address
Chksum
ren OK
Chksum
CR
・アンサーフォーマット:
{
ID
New address
例: シリアル番号 0000000002 プローブの RS アドレスを 5 から 4 へ変更する。
{F05REN 0000000002;4;W^M
{F04ren OKD^M
3.3 HCA コマンド: プローブ調整
このコマンドは、基準に合わせてプローブの温度や湿度を調整する際に使用します。
・コマンドフォーマット:
{
ID
Adr
HCA
Parameters
Hca OK
Chksum
Chksum
CR
・アンサーフォーマット:
{
ID
Adr
・コマンドパラメータ
0
・プローブ単体またはプローブ内蔵型の機器では 0
・それ以外のデバイスは、プローブのインプット番号を使用
0..5
0=湿度調整 (ロトロニックスタンダード RHS を使用時)
1=湿度調整 (湿度基準機器を使用時)
2=温度調整 (温度基準機器を使用時)
0..3
0=現在の測定値と基準値を保存
1=調整 (全範囲)
2=工場出荷時の調整データへ戻す
3=全校正ポイントを消去
-50...200
基準値
例:
湿度(RHS)校正ポイントの保存 - 調整無し
{F01HCA 0;0;0;20.00;Y^M
{F01hca OK(^M
温度(1 点)調整
{F04HCA 0;2;1;23.06;)^M
{F04hca OK+^M
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3.4 LGC コマンド: データロギング機能の設定
このコマンドは 2 種類のフォーマットがあり、ロギング機能の設定または読み込みに使用します。
・コマンドフォーマット 1 (状態チェック、クエリー):
{
ID
Adr
LGC
Chksum
CR
lgc
Settings
Chksum
Settings
Chksum
・アンサーフォーマット
{
ID
Adr
・コマンドフォーマット 2 (機能設定):
{
ID
Adr
LGC
CR
・アンサーフォーマット
{
ID
Adr
Lgc OK
Chksum
・ロギング機能設定
0..1
Boolean
0=ロギングの停止、1 ロギングの開始 (下記 注意 1 参照)
1..2
Byte
1=スタート-ストップモード (メモリの残容量が無くなった時点でロギン
グを停止)
2=ループモード (メモリの残容量が無くなった後は古いデータからデータ
の上書きしていきながらロギングを継続)
1..65535
Word
ロギングインターバル (5 秒単位)
1=5 秒、2=10 秒、...10=50 秒 など
123456789
Long
日時基準の設定 (Jan,01,2000 を基準とし 5 秒単位で時間を増やしていく
設定 下記 注意 2 参照)
1=Jan,01,2000,00:00:05、2=Jan,01,2000,00:00:10 など
0...2000
Word
データポイント数の合計 (コマンドフォーマット 1 使用時のみ)
注意 1: ・ロギング開始のコマンドを送る前に、必ずロギング停止のコマンドを送ってください。
・ロギングを開始した場合、それまでに、プローブ内メモリに保存されていたデータはすべて消去され
ます。
注意 2: HC2 には日時を記録する機能はありません。内部に 5 秒インターバルのカウンタ機能をもっています。
例:
スタート-ストップモードでのロギングを開始、10 秒インターバル
{F05LGC 1;1;2;50746164;]^M
{F05lgc OK6^M
機能設定の確認 (クエリー)
{F05LGC¥^M
{F05lgc 001;001;00002;0050746164;00000;H^M
ロギングの停止
{F05LGC 0;1;2;50746164;¥^M
{F05lgc OK6^M
機能設定の確認(クエリー)
{F05LGC¥^M
{F05lgc 000;001;00002;0050746164;00037;Q^M
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3.5 ERD コマンド: EPROM からの読み込み/データのダウンロード
このコマンドは、EPROM からのデータ読み出しに使用します。
・コマンドフォーマット:
{
ID
Adr
ERD
Parameters
Chksum
CR
コマンドパラメータ
0..1
0=プローブ内部 EPROM
1=外部 EPROM
0..65535
EPROM スタートアドレス
0..65535
読み込みバイト数
・アンサーフォーマット
ID
Adr
erd
Data
Chksum
データはバイト単位で送られます。
例: {B01erd 032;154;202;001;016;}
データ読み込み: ERD 0; 2179; 6003 (2179 = first address, 6003 = number of bytes)
デバイス書き込み保護: ERD 0; 192; 0;
3.6 TST コマンド: 測定モデルデータ/湿度センサ状態
このコマンドは、湿度センサの状態をテストする際に使用します。
・コマンドフォーマット:
{
ID
Adr
TST
Test number
Chksum
tst
Data
Chksum
CR
・アンサーフォーマット
{
ID
Adr
・テスト番号とデータ
テスト番号
内容
アンサーデータ
10
湿度データ
カウント,湿度センサ出力値[%RH],工場出荷時補正 A1%,ユーザ補正
A2%,センサ温度補正,センサドリフト補正,湿度出力値(補正後)
カウント(x1000),抵抗値[ohm],温度出力値
温度データ
20
RH センサ状態
センサ状態 0...100 or 255
0=Good
100=Bad
センサテスト機能無効時は 255
例:
{F04TST 10;;7^M
{F04tst 22388; 21.04; -1.5; 0.19; 0.00; 0.00; 19.74;0039649684;109.10; 23.05;$^M
{F01TST 20;;5^M
{F01tst 255;T^M (sensor quality not available due to the test function settings)
{F01TST 20;;5^M
{F01tst 000;H^M (good sensor quality)
神栄テクノロジー株式会社
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4. デバイス識別
デバイス
ID
デバイスタイプ
HP21
F
021
HF32
F
032
HF33
F
033
HF34
F
034
HF42
F
042
HF43
F
043
HF45
F
045
HF62
F
062
HF63
F
063
HF64
F
064
HF65
F
065
HM42
F
142
HM43
F
143
HM45
F
145
HM62
F
162
HM63
F
163
HM65
F
165
HL20
F
120
HL21
F
121
HC2 プローブ
F
001
5. その他
本仕様書はメーカ(ROTRONIC AG / スイス)から発行されている次の書類(原文)の和訳を基に作成されています。
原文と和訳とで解釈が異なる部分があれば原本を参照いただけますようお願いします。
・ HygroClip2: Communication Protocol (No. E-IN-HC2-Protocol_10)
神栄テクノロジー株式会社