《ゼミ 演習 履修案内》 氏名 鈴 木 英 一 (すずき ひでかず) 部 門 英 語 学 テーマ 生成英文法 ∼ 英語の文型と構文 テキスト ① Quirk, R. & S. Greenbaum (1973) 『現代英語文法 大学編』(旧版,日本語訳,1977,紀伊國屋書店) ② Aarts, Bas (2001) English Syntax and Argumentation. 2nd ed. Palgrave. 《ゼミの内容》 このゼミは,英語が好きで,英語の勉強が好きで,英語の文の仕組みに興味のある人を歓迎します. このゼミでは,英語の文法特に文型と構文について勉強します.英語の文型は中学校と高校の授業で《5文型》としておおよその 内容が学習されています.英語の文は基本文・拡張文・派生文の三つに分類され,単純な文である《基本文》は,基本文型として の《5文型》によって説明され,等位構造を含む重文や従位節を含む複文は《拡張文》として説明され,疑問文や強調構文などの 様々な構文は《派生文》として説明されます. 《5文型》は大変有用なものですが,難しい点が多くあり,特に,目的語・補語・副詞的修飾語という要素の機能を正しく理解し定 義する必要があり,また,第5文型SVOCの「目的語+補語」の部分は,拡張文や派生文とも関連する興味深い点が多くあります. 《拡張文》を考える際には,等位接続詞と従位接続詞の区別や重文や従属節の特徴の説明が重要になります.さらに,様々な構 文を扱う《派生文》には要素の移動が関与するので,英語ではどのような要素がどのような場合にどのような位置に移動されるとい うことが問題になります.このゼミでは,皆さんに身近な《5文型》を出発点にして,英語の文の仕組みを深く勉強していきます. ものを見る際には〈眼〉を使い,家の中から外を見る際には〈窓〉を使うように,ものを考える際には〈理論〉を使います.理論を使う ことによって,複雑な混沌としたことを整理し説明することが可能になります.言語を考える際の〈窓〉としては「生成文法 (Generative Grammar)」が大変有益です.生成文法は子供が苦もなく言葉を身に付ける事実と大人が自由に言葉を使いこなすこ とができるという事実を説明しようとしている言語理論です.このゼミでは生成文法の視点から英語の文法を勉強します. 実際のゼミの授業では,毎回初めの15分間ほど,優れた英文法書である①のテキストの日本語訳を分担して発表していきます (テキストは配布します).この文法書を使って,1)文の要素,2)動詞と動詞句,3)名詞・代名詞・名詞句,4)形容詞と副詞,5)前置 詞と前置詞句,6)単文,7)複文,8)倒置と同格,9)焦点・主題・強調などを学習します. さらに,①の英文法書の分担発表後に,②のテキストの原書を毎回数名が分担して精読しながら,英文法の諸問題を勉強しま す.②のテキストの中の特に,1)文の要素の機能,2)語・語類・句,3)節と文,4)機能と形式との関係,5)述語・項・主題役,6)要 素の移動,7)移動と置換などを学習します. 《評価方法》 評価は平常点を重視し,期末試験などの成績を加味して行います.四年生は秋学期末にゼミ論文を提出することが 期待されます. 《英語検定試験》 英語の学力向上をめざして,このゼミでは春に TOEFL を受験し,秋に TOEIC を受験します. 《合宿・親睦会》 9月初旬か中旬に二泊三日の合宿を行い,合宿では②のテキストの一部を読むとともに,卒業論文またはゼミ論 文の提出予定者が中間発表を行います.また,ゼミ生の親睦を図るために月に一度食事会を行いたいと考えています.
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