園だより 2016.10.25 NO. 麻生明星幼稚園 「主イエス・キリストの恵み、神の愛、 聖霊の交わりが、あなたがた一同と共 にあるように」 (コリントの信徒への手紙二13章13節) ○麻生教会子ども祝福式 -「通過儀礼」としての七五三祝福- 「教会では七五三は祝わないのですか?」という 幼稚園保護者からの要望で麻生教会では昨年から「子 ども祝福式」と称して祝っています。先日はそのご 案内をした所、多くの園児たちと保護者のみなさん、 卒園生と礼拝を守ることができましたことをうれし く思っています。こうした七五三や入学式、成人式 や結婚式など、人間が成長していく過程でなされる行事のことを古い言い方で「通 過儀礼」と呼びますが、最近これらが省略されがちな感があります。しかしながら 人々の前にたち、誓いをたて、祝われる通過儀礼は新しいステージに立つため、ま た心新たにする意味でも意外と重要なものですから、牧師としては簡素でも結婚式 はなるべく行うように教えているところです。そうした昨今、親族で集まって子ど もの成長を祝う行事もまた失われつつあるように感じています。 幼稚園で大切にしている誕生会も通過儀礼のひとつです。子どもたちは誕生会を 心躍って待ち遠しく思い、この日を境に劇的な成長を見せることがあります。また、 幼稚園の卒園式と小学校の入学式には二週間ほどしか期間がないにも関わらず、4 月初めに制服をきて園を訪れる卒園生が別人のように大人びた顔を見せてくれるこ とがあります。最近は小1プロブレム(小学校入学当初、生活環境が一変する段差 を乗り越えられないために起こる問題)が話題となります。この1つの要因として 「通過儀礼」、つまり子どもの日々の成長を祝うことで得る成長の段差が減ったこ とが大きいように思えるのです。かつてはひな祭りや子どもの日、お盆や正月など、 親族が集まる場が色々あって、親族に「○○ちゃん、本当に大きくなったね」「会 うたびに大きくなるね」など声をかけられてその気になったものです。また正装し て親族の前で挨拶をしたりしてちょっと大人になった気になっていましたが、そう した大人の真似をしたり、背伸びしたりする機会が子どもの成長を促すのだと教育 学的にもいわれるようになりました。教会では様々な行事があり、毎年同じことを していますが、同じだからこそ子どもたちの成 長が際立ちます。毎月誕生会もしていますので、 子どもたちのさらなる成長のためにどうぞご利 用ください。麻生明星幼稚園 園長 久保哲哉
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