緊 急 事 項

緊
急
事
-3-
項
新
1
規
2016年夏季オリンピック招致の推進
提案要求先 文部科学省
都 所 管 局 東京オリンピック招致本部
都は、欧米の地域以外で初めてとなる2回目のオリンピックを東
京で開催し、世界の範となる21世紀に相応しい都市のあり方を提
示するとともに、東アジアのダイナミックな発展ひいては世界の繁
栄に貢献することを目指している。
このため、2016年に開催される第31回夏季オリンピック競
技大会の国内候補都市に立候補を表明した。
なお、国内候補都市は、2006年8月30日、日本オリンピッ
ク委員会(JOC)によって決定される予定である。
1
国の全面的なバックアップ
もとよりオリンピックは、我が国のスポーツの振興、競技力の
向上、スポーツによる国際親善や青少年の健全育成などに大きく
寄与し、多くの国民に大きな感動と夢を与える国家的プロジェク
トである。
オリンピックの招致及び大会の成功には、国の総力をあげた取
組が必要不可欠であるため、国は全面的なバックアップを行うこ
と。
2
国際的競技力の向上施設のさらなる設置促進
日本選手が国際大会で活躍することは、招致気運の醸成やオリ
ンピック・ムーブメントの推進につながり、オリンピック招致を
確実なものとする。
国際的競技力の向上を図るため、ナショナル・トレーニングセ
ンターを複数設置すること。
-5-
1
参
考
オリンピック招致と政府の支援
○
オリンピック憲章(第五章34章3)
全ての立候補都市のある国の中央政府は、法的な拘束力のある文書をIOCに
提出し、その中で、その国と当局がオリンピック憲章を遵守しかつ尊重すること
を、当該政府が約束、保証しなければならない。
○
立候補都市に対する IOC の質問項目Ⅱ(2012 年
全25項目)
(1)政府からの支援
① 立候補都市・地域におけるオリンピック開催に対する中央政府、州政
府、地方政府および市当局からの支援の状況について
② 貴国政府が調印した捺印契約を提出すること
(2)大会予算(政府の予算拠出)
中央政府、州政府、地方政府及び市当局から予算に関する約束について
○
立候補都市の政府保証に対する IOC の評価(2012 年)
主要関係者
イギリスオリンピック委員会
(BOA)、イギリス政府および大
ロンドン当局(GLA)が立候補に参
加する3主要組織
○ イギリス政府と GLA 間で交わさ
れた理解覚書では、オリンピック
大会と関連した主要インフラプ
ロジェクトに対する財政支出を
保証するため、大部分を公共宝く
じの資金に依拠した資金計画を
提示
○ 全当事者がそれぞれ担う役割
および責任は、イギリス政府、市
および BOA が調印した共同ベンチ
ャー協定に提示
予算不足への対処
○
ロンドン
(開催決定都
市)
マドリード
パリ
ニューヨーク
モスクワ
○
オリンピックと関連するオ
リンピック競技大会組織委
員会(OCOG)外の予算は、
資金パッケージにより全面
的に確保されている。イギ
リス政府は OCOG 予算の不
足分を全て補填すると表明
中央政府、州政府、および
大会立案および運営の責任は3段
市は、それぞれ OCOG 予算の
階の政府(中央政府、州政府、およ
不足分の 3 分の 1 を補填す
び市)が担う。
ると表明
オリンピック関連の OCOG
外の予算は、中央政府・州
パリ市、イルドフランス州およびフ
および市が全面的に保証し
ランス政府が立候補に関与してい
ている。さらに、フランス
る主要3当事者である。
政府は OCOG の予算不足を
全て補填していると表明
不足分を補うために、ニュ
市が主体だが、ニューヨーク州が大
ーヨーク市とニューヨーク
きく関与し、連邦政府が支援してい
州は、最大 2.5 億ドルの資
る。
金を保証
市が大会立案と運営の責任を担い、 モスクワ市は、OCOG 外予算
連邦政府、ロシアオリンピック委員 および OCOG 予算の不足を
全面的に補填することを約
会およびモスクワ居住の多数のオ
リンピック優勝者が支援している。 束
2012 年オリンピック大会開催都市を決める IOC 総会の出席者
ロンドン(開催決定都市)
マドリード
パリ
ニューヨーク
モスクワ
トニー・ブレア首相
ホセ・ルイス・ロドリゲス・サバテロ首相、ソフィ
ア女王
ジャック・シラク大統領
ヒラリー・クリントン上院議員
ミハイル・フラトコフ首相
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2
オリンピックにおけるメダル獲得とナショナル・トレーニング
センターの設置状況
○
夏季オリンピックにおける主要各国のメダル獲得率の推移
ち
○
アテネ大会のメダル獲得とナショナル・トレーニングセンターの設置数
米国
メダル獲得率
11.1%
豪州
英国
5.3%
独
3.2%
中国
5.2%
韓国
6.8%
日本
3.2%
4%
(アテネ)
メダル数
金 35
金 17
金9
(アテネ)
銀 39
銀 16
9
銅 29
銅 16
銀
金 14
金 32
金9
銅 12
銀 16
銀 17
12
銅 18
銅 14
銀
ナショナルトレー
ニングセンター数
金 16
銀9
銅 12
銅9
建設中
8 ヶ所
1 ヶ所
4 ヶ所
22 ヶ所
1 ヶ所
2 ヶ所
(2008 年開所予定)
2001 年開所の国立ス
ポーツ科学センター
が一部機能代替
敷地面積
60ha
65ha
81ha
不明
66ha
31ha
15ha
設置年
1995 年
1981 年
1951 年
1960 年
1987 年
1966 年
2008 年予定
スポーツ関係総予
約 426
約 70 億
約 475
約 209
算(国レベル)
億円
円
億円
億円
うち競技スポーツ
全て
約 20 億
不明
約 12 億
の予算(国レベル)
円
約 104 億円
約 79 億円
円
人口(100 万人)
266.56
18.29
58.78
81.91
1,313
48
127.68
面積
9,629
7,741
244
357
9,597
100
378
(1000 平方キロ)
(出典)文部科学白書等
-7-
2
地方税財政制度の抜本的見直しに向けた取組
提案要求先
都所管局
内閣府・総務省・財務省
知事本局・財務局・主税局
真の地方自治とは、地方自治体が自らの財源と自らの責任に基
づいて行財政運営を行う「地方主権」を確立して初めて実現でき
るものである。
そのためには、国から地方への事務権限の移譲、国の過剰な関
与の廃止及び法令等による全国画一の義務づけの緩和と併せて、
国と地方の税財政制度を抜本的に見直し、一層の地方分権改革を
進めるべきである。
しかし、平成18年度までの「三位一体改革」は、何ら本質的
な議論が行われないまま、数字合わせに終始したものとなってい
る。国庫補助負担金の削減が先行し、地方への負担の押し付けが
行われただけでなく、地方交付税制度については、抜本的な見直
しに向けた道筋すら示されていないなど、その内容は、改革の本
旨を全く理解していないものと言わざるを得ない。
現在、2010 年代初頭における国・地方を合わせた基礎的財政
収支の黒字化に向け、地方財政の歳出削減が一つの課題となって
いるが、そこでは先ず、地方自治体の課税権や受益と負担の関係
などをふまえた議論を行っていくことが必要であり、東京をはじ
めとする大都市の財源を、地方自治体間の財源調整の手段として
用いることは、断じて行うべきではない。
本来、改革が目指すべきは、地方自治体が自らの責任と権限に
より、行財政運営が可能となる基盤を確立することである。国は、
分権改革の初心に立ち帰り、地方税財政制度の抜本的かつ一体的
な改革に向け、改めて取り組むべきである。
-8-
1
国と地方の役割分担を見直した上で、地方自治体の事務と権限
に見合う税源が配分されるべきである。そのため、基幹税である
消費税から地方消費税などの税源移譲を速やかに実現すること。
2
国庫支出金については、地方行政に対する国の関与を縮小し、
国と地方の役割分担等に即したものとするため、真に国が責任を
持つべき国庫補助負担金以外は原則として廃止すること。
当面、奨励的国庫補助金については一律の税源移譲になじまな
いもの等を除き、税源移譲のうえ廃止すること。また国庫負担金
については、国が特に責任を持つべきもの等を除き、税源移譲の
うえ廃止すること。
3
地方交付税制度については、自主的・自立的な行財政運営を確
保する観点から、地方交付税制度が本来果たすべき役割に限定す
るなど、抜本的な見直しを行うこと。
-9-
参
考
(1)地方の歳出規模と地方税収との乖離
租税収入の配分においては国と地方の比率はおおむね3:2に対し、最終
支出で国と地方の比率が概ね2:3と逆転しており、その間に大きなかい離
が存在している。
【歳入】
国民の租税(租税総額=81.6 兆円)
国税(48.1 兆円)58.9%
地方税(33.5 兆円)41.4%
3
2
地方交付税、国庫支出金等による
国から地方への資金移転
【歳出】
国の歳出(純計)
59.9 兆円
40.0%
2
3
地方の歳出(純計)
89.9 兆円
60.0%
国民へのサービス還元
国と地方の歳出総額(純計)=149.8 兆円
(16 年度決算ベース)
- 10 -
(2)現行の地方交付税制度の問題点
地方公共団体のほとんどが、地方交付税に大きく依存している。
・ 東京都以外のすべての道府県及び全市町村の約 94%までが普通交付税の交付団体
となっている。
<17 年度普通交付税の交付・不交付団体数>
区
分
交付団体
不交付団体
都道府県
市 町 村
46(97.9%)
2,257(94.2%)
1(2.1%)
138(5.8%)
合
2,303(94.3%)
139(5.7%)
計
・ 地方交付税の占める割合は、地方の歳入全体の約 1/4 に達しており、特に、半数
を超える 27 の道県では地方税よりも地方交付税に依存する割合の方が高い(16 年度
普通会計決算)
。
<18 年度地方財政計画>
区
分
金額
構成比
地 方 税
地方交付税
国庫支出金
348,983 億円
159,073 億円
102,015 億円
42.0%
19.1%
12.2%
その他歳入
221,437 億円
26.7%
831,508 億円
100.0%
合
計
- 11 -