Dean Popplewell FX のトレーダーを 10 年間、またフィックス・インカムのトレーダーを 4 年間 の経験後、カナダの様々な金融機関でグローバルのトレーディングデスクの ヘッドを歴任し、豊富な為替取引に関する知識や経験を持つ。 現在は OANDA における常勤の FX アナリストとして、2007 年から OANDA グルー プで彼の豊富な為替知識や経験を共有するために、デイリーの為替ブログを 担当している。 EUR は高騰するだろうか? 資本市場の全体像のなか、EUR の下落方向へのリスクは依然として続いている。今、マーケット はソブリン債券問題と銀行の脆弱さに注目すべきである。しかしながら、現在の EUR は FX の連鎖 の中で最弱の状態にも関わらず、記録的なショートポジションの勢いは現在のプライスになると 疲弊して留まり続けている。マーケットが感じている全体的な感想としてはドラギ総裁が他の多 くのユーロ高官よりも確実に物事を合理的に捉えているのだから、マーケット参加者の自分たち としては彼の動向次第で売りを継続すべきか否か見極めたい、といったところだろう。とは言っ たものの、来たるドイツ議会の欧州救済基金について行われる決定は、彼の昨日のコメントにも 影を落としていた。 本日のドイツ議会では何かしらの決断が下されるという見込みは低く、そうしたものは今月の後 半になる見通しだ。もしドイツが救済基金について前向きな決定を出せば、ユーロはいくらかの 反発を見せるだろう。だが、これは欧州救済基金がユーロ全体の問題を解決するに足るものでは ないという疑念から押さえ込まれると予想される。 欧州安定化メカニズム(ESM)と財政協定に対して「ユーロ機関への違法な権力の行使」であ ることを根拠として一時的な差し止め命令を与えるのは、リスク選好の兆しやユーロの立て直し に暗い影響を与え、再び不透明な見通しとなるだろう。 金融、もしくは政策のいずれかにおいてソブリン債の伸びをしっかりと抑える対応ができなけれ ば、ユーロは私達が思うよりも早く1.21を試す公算が高い。 NY 時間開始時の周辺利回り市場は売り戻しによるカバーで狭まっていたようだ。 『リアルマネー』 はスペインと国債が買われていると報道した。この流れは継続するのか?もたついている中国と 現在進行形のユーロ圏の問題は投資家を追い詰め続けたままだ。ユーロ圏の要人達によって再び 見せつけられた欧州債務危機問題の解決に向けた推進力の欠如は、到底明るい話題をもたらしそ うにない。方向性の不確定さは投資家をさらに遠ざけるだろう。なぜならこうした投資家達は EUR のショートを抱えているからだ。このポジションを切り崩すにはユーロの値上がりか、さらなる 下落が必要になる。 昨日のユーログループのミーティングは投資家を失望させてしまった。今晩は中国がその中に加 わるだろう。また、欧州経済相はスペイン銀行への救済パッケージに同意し、赤字回復に向けて 1 年の猶予を与えたが、次の市場介入について疑問は残ったままだ。こうした問題に加えて中国 からさらに悪いニュースが出ることで、投資家達はさらに神経を尖らせていくだろう。中国の 6 月貿易収支は予想を上回って 317 億ドル以上となったが、これはそもそも輸入の成長が弱いから だ。国内需要は減速しているのだろうか?もっとも、その発表は週末の GDP の数字の好材料とは ならないだろう。 ディスクレーマー この資料は外国為替市況の参考となる情報の提供を唯一の目的としており、取引の勧誘を意図す るもので はありません。この資料に記載されている情報は当社を含む OANDA グループが信頼で きると考える情報源に基づいたものですが、正確かつ完全であることを保証するものではありま せん。当サイトの不正確性、情報不足に起因するいかなる損失や直接・間接、偶発的、派生的損 害、または懲罰的損害賠償についても、一切の責任を負うものではありません。投資の決定にあ たっては、ご自身の判断と責任においておこなって頂くようお願いいたします。 著作権は OANDA Japan 株式会社に帰属します。個人の私的使用や非商業目的での使用など、著作 権法やその他の法律・条約で認められている範囲を超えて、いかなる目的であっても OANDA Japan 株式会社による事前の書面許諾無しにこれらの情報(情報・文書・画像を含む)の全部または一部 をいかなる方法によっても使用(複製、改変、複写、転送、引用、送信、配布、許諾、販売、刊 行などを含む)することは禁止されています。 レバレッジ(てこの作用)は実際の投資した資金に比べて大きな取引が可能なため大きなリスク があり、 すべての投資家に適した金融商品ではありません。リスクの詳細についてはコチラをご 覧ください。 http://oanda.jp/caution.htm
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