Adobe Pinch In 企業の Web 担当者に聞いた 17 の質問 2014 上半期 Web Managers 17Qs はじめに アドビ システムズ 株式会社は、2014年2月、Web 制作のTipsやアドビ製品の使い方を紹介する Web制作の入門サイトAdobe Pinch Inを公開しました。 これを記念して、アドビでは日々変化しているWeb制作の現場において、企業のWeb担当者は WebデベロッパーやWebデザイナーをはじめとする制作側に対して、どのような意識を持って いるのかを明らかにすべく、自社のWebコンテンツの制作・発注業務に携わる男女515名を 対象に意識調査を実施しましたので、結果をご報告いたします。 調査結果の概要 1.Web制作の発注先を決める時にコンペを行ったことがあると回答したのは、全体のわずか 35%に留まる。また、コンペを行う時は、 「3社」で実施することが一番多いことがわかった。 2.Web制作の費用について、発注先からの見積もりに対して「適正だと思う」割合が62%で 「適正でないと思う」割合の38%を大きく上回る結果となった。 3.発注先を選ぶ基準について、初回と2回目以降では重視するポイントに違いがあることが 判明。「価格」を第一に考える傾向には変わりないが、2回目以降では「信頼関係」や 「融通」といった人とのつながりをより重視する傾向が明らかとなった。 4.今 後の「発注量」と「予算」、両者ともに全体の3割以上が「増える」と回答。また、 Webコンテンツを企画する時に重視する機器について、「スマートフォン」や「タブレッ ト端末」の重要度が増していくと考えている人が多いことがわかった。 Web Managers 17Qs 2 調査結果の詳細 1.どんな発注方法が多いのか?実はコンペは少数派? Web制作業務の発注方法について尋ねたところ、Web制作会社へ直接発注しているケースが73.4%と圧倒的に多 い結果となりました。また、発注先を選定するにあたりコンペを行ったことがあるかという質問では、「行った ことがある」と回答したのがわずか35.5%でした。対して「行ったことはない」は42.8%、「検討はしているが 行ったことはない」は21.7%という結果で、全体の約6割以上(64.5%)が実際にはコンペを行っていないこと がわかりました。さらに、コンペの経験がある人に何社でコンペを行うことが多いかを尋ねたところ、第一位は 「3社」(56.8%)となりました。 Q1. Web制作業務を外部に依頼する際に、どのような方法で発注していますか? 2.5% 13.0% A. 制作会社に直接発注 B. 広告代理店経由 11.1% 73.4% A・B 両方 その他 Q2. 発注先を決める時にコンペを行ったことがありますか? 35.5% 42.8% 行ったことがある 行ったことはないが、検討している 行ったことはない 21.7% Q3. コンペを行う時は何社で行うことが多いですか? 6.6% 9.3% 27.3% 2 社 3社 56.8% 4社 5社以上 3 調査結果の詳細 2 . W e b 制 作 に か か る 費 用 過半数が「見積もりを適正」と判断している Web制作にかかる費用について、制作の発注先からの見積もりについてどう思うかを尋ねたところ、62.4%の人が 適正だと感じていることがわかりました。また、見積もりが「適正でない」と答えた人に対して、その後の対応 について尋ねてみると、64.9%の人が「値下げしてもらうよう交渉している」と答え、次いで「発注内容の質を変 えて交渉している」が46.9%、「発注内容の項目数を変えて交渉している」が29.4%という結果でした。その一方 で17%が「予算的に問題がなければそのまま発注している」と答え、特に交渉していないケースも少なくないこと がわかりました。さらに、複数社から見積もりをとった時の金額差について聞いたところ、第一位は、「10万~ 20万円未満」(19.9%)となりました。 Q4. 発注先からの見積もりは適正だと思いますか? 6.8% 21.2% やや適正だと思う 30.8% あまり適正だと思わない 41.2% Q5. 見 積もりが適正でないと思った時 どのように対応していますか? 対応方法 適正だと思わない Q6. 複 数社から見積もりをとった時 一番開きが多い場合の金額差は? 割合 1 値下げしてもらうよう 交渉している 64.9% 2 発注内容の質を変えて 交渉している 46.9% 3 発注内容の項目数を変えて 交渉している 29.4% 4 予算的に問題がなければ そのまま発注している 17.0% 5 納期を変えるよう 交渉している 14.4% その他 4.1% 6 適正だと思う 金額の開き 割合 1 10 〜 20 万円未満 19.9% 2 20 〜 30 万円未満 17.2% 3 10 万円未満 16.9% 4 30 〜 40 万円未満 12.5% 5 50 〜 100 万円未満 12.5% 6 40 〜 50 万円未満 7.4% 7 100 〜 300 万円未満 6.5% 8 300 〜 500 万円未満 5.2% 9 500 万円以上 2.0% 4 調査結果の詳細 3.発注先を選ぶ基準信頼関係はやっぱり重要? 発注先を選ぶ際の選定基準について初回と2回目以降の場合でそれぞれ質問したところ、初回に比べて、「相手 側との信頼関係」、「融通のききやすさ」といった人とのつながりの重要度が上がることがわかりました。その 一方、重要度が下がるものとしては「価格」、「提案内容」、「発注先の実績」の3つという結果でした。また、 「相手側との信頼関係」に関して見てみると、20.2%(初回時)から30.5%(2回目以降時)へと10%以上アップす る結果となりました。 Q7. 発 注先を選ぶ基準として、重要度の高いものを 初回時と2回目以降の場合でそれぞれ上位3つをお答えください。 割合が上がるもの 割合が下がるもの 初回時 2 回目以降 内容 割合 内容 割合 1 価格 80.4% 1 価格 64.3% 2 提携内容 64.5% 2 提携内容 48.7% 3 納期 34.4% 3 相手側との信頼関係 30.5% 4 課題に対する解決力 29.1% 4 課題に対する解決力 30.5% 5 相手側との信頼関係 20.2% 5 納期 30.1% 6 融通のききやすさ 19.6% 6 融通のききやすさ 28.5% 7 発注先の実績 17.7% 7 発注先の実績 11.7% 8 知人からの口コミ 4.3% 8 発注先の会社規模 2.9% 9 発注先の会社規模 1.9% 9 知人からの口コミ 1.4% その他 0.4% 10 その他 0.4% 10 Q8. W ebデザインに関する業務を発注した際に 最終的なデザインの決め手としていることは何ですか? 内容 割合 1 自分の好み 64.1% 2 上司の意向 59.8% 3 発注先からの推薦 40.0% 4 その他 5.8% 5 特に根拠なく決めている 5.6% 5 調査結果の詳細 また、依頼内容によって発注先を変えたことがあるかと尋ねたところ、約半数ずつの結果となりました。 それぞれの理由について結果を見てみると、価格が満足度に与える影響が高いことがわかりました。さらに、発注先 を変えない理由として、価格の次に、「信頼関係」や「融通」に関する満足度が続き、先の質問結果と同様、継続的 な付き合いを続けていくためには人とのつながりが重要であることがわかりました。 Q9. 制 作する業務の内容によって発注先を変えたことがありますか? ない 51.8% Q10. 発注先を変えない理由について あてはまるものをお答えください 内容 ある 48.2% Q11. 発 注先を変える理由について あてはまるものをお答えください 割合 内容 割合 1 価格に満足している 43.4% 1 価格に不満がある 54.4% 2 相手側との信頼関係がある 41.6% 2 提案内容に不満がある 52.4% 3 融通がききやすい 35.2% 3 課題解決力が低い 36.7% 4 提案内容に満足している 34.5% 4 融通があまりきかない 33.5% 5 納期に満足している 25.1% 5 納期に不満がある 27.8% 6 課題解決力が高い 22.5% 6 得意不得意があるから 18.5% 7 別の発注先を探す労力がかかる 19.5% 7 相手側との信頼関係がない 17.7% 6 調査結果の詳細 4.今後の仕事量と予算について やっぱりこれからはモバイルの時代? 今後のWeb関連業務の発注量と予算について尋ねたところ、どちらも半数以上の55%が「変わらない」と答えま したが、「増える」・「やや増える」と答えた割合は、36.1%(発注量)、30.5%(予算)となり全体の3割以上で 「仕事」と「予算」ともに増加傾向にあることがわかりました。増えると予想される案件についての質問では、1 位が「Webサイトのモバイル対応」(37.1%)、2位が「モバイルアプリの制作」(19.9%)という結果になりまし た。また、現在の予算を「100」とした場合の今後の予算規模については、「120程度」(33.8%)と答えた人が最 も多くなりました。なお、予算が増える理由として最も多かったのは、「会社としてWebに関連する取り組みに 積極的になっているから」(43.3%)でした。 Q12. 今 後のWeb制作業務の発注量と予算についてどう思いますか? 発注量 3.3% 5.6% 予算 10.3% 10.5% 4.1% 24.5% 25.8% 55.0% 6.0% 55.0% 増える やや増える 変わらない やや増える 減る Q13. 発 注量が増えると答えた場合、どんな案件が増えると思いますか? 5.4% 2.1% Web サイトのモバイル対応 モバイルアプリの制作 9.7% 11.3% 37.1% SNS と連動した Web 企画 新規 Web サイト立ち上げに Web 分析、アクセス解析 14.5% 19.9% 多言語サイトの制作 その他 7 調査結果の詳細 Q14. 予 算が増えると答えた場合、 現在の予算を Q15. 予 算が増えると答えた理由について 100とした時におおよそどの程度になると 思いますか? 7.6% 14.0% 教えてください 0.6% 3.2% 3.8% 11.5% 15.3% 5.7% 33.8% 43.3% 40.8% 19.8% 300 以上 130 程度 200 〜 299 120 程度 150 〜 199 110 程度 140 程度 110 未満 0.6% 会社として Web に関連する取り組みに 積極的になっているから スマホやタブレットなどの様々なデバイスの 台頭によって、Web の取り組みの需要が 増えていると感じているから SNS の普及によって Web の取り組みの需要 が 増えていると感じているから 担当する業務の種類が 増えていると感じているから その他 さらに、「Webコンテンツを企画する時にどの機器を最も重視しますか?」という質問では、現在は「PC」 (92.2%)が圧倒的に多いですが、将来に向かっての推移を見てみると、スマートフォン(6.6%→33.8%)、タブ レット端末(1.2%→18.4%)とそれぞれ大きく上昇する結果となりました。今後発注が増えていく案件についての 質問結果も踏まえると、Web担当者の間でも「モバイル」に対する意識が高まっていることがわかりました。 Q16. W ebコンテンツを企画する時に、どの機器を一番重視しますか? 100% 1.2% 6.6% 18.6% 80% 60% 33.8% 92.2% 40% 47.6% 20% 0% 現在 将来 PC スマートフォン タブレット端末 8 調査結果の詳細 5.どんな企業が注目されている? 企業がWebサイトを立ち上げる理由は様々ですが、基本的には自社のビジネスを成功させるために実施します。 では、どのような企業がWebサイトをうまく活用できているかと尋ねたところ、約5人に1人がオンラインショッ ピング分野の楽天(55pt、1位)、アマゾン(43pt、2位)をあげました。両社とも「Webで完結している」「おす すめ機能が素晴らしい」「業績が好調」という理由が共通項目であげられていました。検索サイトのヤフー(17 pt、3位)、グーグル(11 pt、6位)や企業のイメージ戦略が巧みなトヨタ自動車(17pt、3位)、ソフトバンク (16pt、5位)、ファーストリテイリング(10pt、7位)などの企業と大差を付けた結果となりました。 Q17. W ebサイトをうまく活用している(ビジネスに役立てている) と思う企業を1つあげてください 企業名 1 楽天 55 pt 2 アマゾン 43 pt 3 ヤフー 17 pt 4 トヨタ自動車 17 pt 5 ソフトバンク 16 pt 6 グーグル 11 pt 7 ファーストリテイリング(ユニクロ) 10 pt 8 コカコーラ 10 pt 9 サントリー 9 pt リクルートホールディングス 8 pt 10 9 調査概要 調 査 方 法 :インターネットリサーチ 調 査 地 域 :47 都道府県 調 査 対 象 :企業の Web サイト制作や運営・運用に関わっていて Web 制作・Web デザイン業務を外注したことがある 22 歳以上の会社員・経営者・役員 サンプル数 :515 調 査 時 期 :2014 年 3 月 W e b 制 作 の 入 門 サ イ ト 「 Adobe Pinch In」 に つ い て Web 制作の入門サイト「Adobe Pinch In」では、Web デザイナーや Web クリエイターのための Web 制作に関するTips や 初心者にも分かりやすく製品の使い方を解説した入門記事、また Web の最新トレンドなどを紹介しています。 詳しくは、こちらをご覧ください。 アドビ システムズ 株式会社 〒141-0032 東京都品川区大崎 1-11-2 ゲートシティ大崎イーストタワー www.adobe.com/jp Adobe and Adobe logo are either registered trademarks or trademarks of Adobe Systems Incorporated in the United States and/or other countries. All other trademarks are the property of their respective owners. © 2014 Adobe Systems Incorporated. All rights reserved.
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