原子力発電所のケーブル・電気盤火災実証試験に関する 評価報告書

JANSI-SFP-02
原子力発電所のケーブル・電気盤火災実証試験に関する
評価報告書
平成25年11月
一般社団法人 原子力安全推進協会
原子力発電所のケーブル・電気盤火災実証試験に
関する評価委員会
報告書の責任範囲
本報告書は、一般社団法人 原子力安全推進協会に設置された「原子力発電所のケーブル・電気盤火災実証試験に
関する評価委員会」において、専門知識を持つ委員の審議を経て、取り纏めたものである。
原子力安全推進協会は本報告書の記載内容に対する説明責任を持つが、本報告書を使用することによって生じる問
題などに対して一切の責任を持たない。従って、本報告書の使用者は、関連した活動の結果発生する問題や第三者の
知的財産の侵害に対し補償する責任が使用者にあることを認識して、本報告書を使用する責任を持つ。
目次
1.
はじめに ............................................................ 1
2.
目的 ................................................................ 2
3.
本評価委員会の設置、審議経過 ........................................ 2
4.
火災実証試験の概要 .................................................. 2
5.
火災実証試験の評価と提言 ............................................ 5
6.
まとめ .............................................................. 7
添付―1
実証試験の概要(ケーブル) ...................................... 9
添付―2
実証試験の概要(制御盤) ....................................... 12
添付―3
実証試験の概要(電源盤) ....................................... 19
1. はじめに
1975年の米国ブラウンズフェリー発電所におけるケーブル火災を契機に、
原子力発電所の火災防護に関する安全設計の整備が着手された。
日本国内では原子力安全委員会が1980年に火災防護審査指針を制定し、
「火災
の発生防止」、「火災検知、消火」、「火災の影響の軽減」の3方策を適切に組み合
わせた措置を講じることで、原子力施設の安全確保することを求めた。
電気事業者はこの指針に基づき具体的な設計、建設を進めるためプラントメーカ
と共同で火災の実証研究を実施し、火災防護に関する技術的な知見の収集、整備
を図ってきた。
原子力安全推進協会は、ケーブル、電気盤(制御盤、電源盤)に関する火災実
証試験報告書がプラントメーカによって公開されたことを契機に、有識者から成
る「原子力発電所のケーブル・電気盤火災実証試験に関する評価委員会」(以下、
本評価委員会)を協会内に設置し、過去の火災実証試験を科学的な見地から評価
し、火災実証試験およびその結果に基づく設計基準に係わる技術的な課題を明ら
かにするために審議をしてきた。
本評価委員会では実証試験報告書を評価した結果、以下の3つの事項を課題とし
て指摘することとした。
① 分離性の決定において、試験条件、試験結果に不確実さを考慮した限界値が
把握されていない。
② 過去の実証試験では、火災の発生原因を単一機器の過電流として、複数機器
からの同時火災は評価対象外としている。
③ 実証試験条件が実機条件を必ずしも包絡しないケースがある。
なお、これらの課題はあくまで科学的な実証方法との比較から技術的な課題を
指摘するものであって、原子力プラント設計者等の工学的判断の正否を指摘する
ものではない。
さらに、次の5つの事項をケーブル等の火災防護対策向上に関する提言とした。
①
②
③
④
⑤
安全性を説明するロジックの構築
安全率の導入
試験条件と実機との相違の評価
火災リスク評価の導入
ケーブル難燃性評価手法他の安全性向上に係わる新技術の動向把握
1
2. 目的
本評価委員会は、これまで電気事業者、プラントメーカが実施してきた原子力
発電所の火災防護の設計基準を定めるケーブル、制御盤、電源盤に関する火災実
証試験を科学的な見地から評価し、火災実証試験およびその結果に基づく設計基
準に係わる技術的な課題を明らかにすることを目的とする。
3. 本評価委員会の設置、審議経過
原子力安全推進協会では、前項の目的を達成するため、国内の学識経験者及び
専門家を委員とする本評価委員会を設置し、本年5月下旬より集中審議してきた。
本評価委員会の構成委員等は以下のとおり。
・ 主査 国立大学法人北海道大学 中村 祐二准教授
・ 委員 国立大学法人筑波大学 松田 昭博講師、学校法人東京理科大学 松山
賢准教授、一般社団法人電線総合技術センター 深谷 司次長
・ オブザーバー 一般社団法人原子力安全推進協会 百々 隆顧問
・ 事務局 一般社団法人原子力安全推進協会 二口 政信、高津 正志、木藤
圭祐
・ 説明者 三菱重工業株式会社 江口 康隆他、三菱電機株式会社 松村 俊明
他、株式会社東芝 吉田 創一他、日立GEニュークリア・エナジー株式会社
加賀谷 弘幸他
(順不同)
本評価委員会は、以下の7回の開催を経て、本報告書を取りまとめた。
回
日時
場所
主な議題
1 平成 25 年 5 月 24 日 原子力安全推進協会
三菱実施の実証試験概要
13:15~17:00
2 平成 25 年 5 月 31 日
北海道電力(株)
現場視察
12:00~16:00
泊発電所
3 平成 25 年 6 月 10 日 原子力安全推進協会
三菱実施の実証試験概要
13:15~17:00
東芝実施の実証試験概要
4 平成 25 年 7 月 1 日
原子力安全推進協会
東芝実施の実証試験概要
13:15~17:00
5 平成 25 年 7 月 11 日
原子力安全推進協会
実証試験内容
9:15~13:00
6 平成 25 年 7 月 25 日
原子力安全推進協会
委員会報告書
13:15~17:00
7 平成 25 年 10 月 15 日 原子力安全推進協会
電気事業者の取り組み、委
13:00~15:00
員会報告書
なお、利益相反について申し出があった委員は報告書の内容の決議には加わら
なかった。
4. 火災実証試験の概要
(1) 火災実証試験の経緯
1975年の米国ブラウンズフェリー発電所におけるケーブル火災を契機に、
原子力発電所の火災防護に関する安全設計の整備が着手された。
2
日本国内では原子力安全委員会が1980年に火災防護審査指針を制定し、
「火
災の発生防止」、「火災検知、消火」、「火災の影響の軽減」の3方策を適切に組み
合わせた措置を講じることで、原子力施設の安全確保することを求めた。
電気事業者はこの指針に基づき具体的な設計、建設を進めるためプラントメー
カと共同で火災の実証研究を実施し、火災防護に関する技術的な知見の収集、整
備を図ってきた。
本評価委員会は、以下の報告書に基づく火災実証試験結果とその結果に基づく
設計基準について検討した。
・ 電気盤内機器の防火実証試験(その1)
(MHI-NES-1061 三菱重工業株式会社)
・ 電気盤内機器の防火実証試験(その2)
(MHI-NES-1062 三菱重工業株式会社)
・ 原子力プラント ディジタル制御装置 火災防護実証試験報告書
(JEJP 5400-9019 三菱電機株式会社)
・ 難燃性制御・計装ケーブルのトレイ内分離性実証試験
(MHI-NES-1058 三菱重工業株式会社)
・ 非難燃性制御・計装ケーブルのトレイ内分離性実証試験
(MHI-NES-1059 三菱重工業株式会社)
・ 非難燃性ケーブルのケーブルトレイ間分離性実証試験
(MHI-NES-1060 三菱重工業株式会社)
・ ケーブル、制御盤および電源盤火災の実証試験
(TLR-088 株式会社 東芝)
各報告書の火災実証試験は、安全系を構成するケーブル、制御盤内の機器、配
線、制御盤、電源盤を対象に、それぞれが火災発生原因となった場合に隣接の安
全系機器の電気的機能が喪失しない機器間の離隔距離、障壁の有効性を実証する
ものである。
(2) 火災実証試験の概要
① ケーブル
ケーブルに関する分離性の設計基準の確立のための試験は、概ね以下の方法
で実施した。(詳細については添付-1参照)
・ 試験体はプラント内で使用する代表性の高いケーブルを使用している。
・ 過電流を通電し、ケーブルに火災を発生させている。
・ 試験時の過電流値を決めるための、予備試験を行い火災燃焼の最も大きい電流
値を選定している。多くの場合、この過電流値はケーブルの定格電流値の5な
いし7倍の電流値である。
・ 電気回路では、定格電流を超える電流を自動的にしゃ断する保護装置が設置さ
れているが、火災実証試験の場合はこの保護装置が働かない前提で過電流を通
電している。
・ 火災消火後、分離性を検証するため、分離対象ケーブルの電気的機能が喪失し
ていないことを絶縁抵抗値の測定で判断している。
・ 多くの場合、火災発生による実証試験は、分離基準策定ごとに1回である。
② 制御盤
3
制御盤に関する分離性の設計基準の確立のための試験は、以下の方法で実施
した。(詳細については添付-2参照)
・ 試験体はプラント内で使用するのと同じ部品(スイッチ、電線、リレー、ダク
トなど)を使用している。
・ 過電流を流し、盤内電気部品に火災を発生させている。
・ 試験時の過電流値を決めるための予備試験を行い、最も火災が発生しやすい電
流値を選定している。多くの場合、この過電流値は電気部品単体の定格電流値
の5ないし6倍の電流値である。
・ 電気回路では、定格電流を超える電流を自動的にしゃ断する保護装置が設置さ
れているが、火災実証試験の場合はこの保護装置が働かない前提で過電流を通
電している。
・ 電気部品によっては、過電流では発火に至らない場合があることから、ガスバ
ーナによって、部品を加熱している。
・ 多くの場合、火災発生による実証試験は、分離基準策定ごとに1回である。
・ 制御盤内部火災による外部の電気品の電気的機能の喪失を評価する試験では、
過電流では盤内に火災が発生しないことから、盤内で白灯油燃焼させている。
・ 火災消火後、分離性を検証するため、分離対象の電気品の電気的機能が喪失し
ていないことを絶縁抵抗値の測定で判断している。
③ 電源盤
電源盤に関する分離性の設計基準の確立のための試験は、(1)ケーブル火
災実証試験と同様に、以下の方法によっていることを確認した。(詳細につい
ては添付-3参照)
・ 試験体はプラント内で使用する同等の部品(しゃ断器、絶縁母線、変成器など)
を使用している。
・ 火災発生による実証試験は、1回である。
・ 電源盤内部火災による外部電気品の電気的機能の喪失を評価する試験では、過
電流では盤内で火災発生しないことから、盤内にオイルパンを置き白灯油燃焼
させ盤内火災を模擬している。
・ 火災消火後、分離性を検証するため、分離対象の電気品の電気的機能が喪失し
ていないことを絶縁抵抗値の測定で判断している。
(3) 過去の実証試験以降の主な課題に対する取り組み
電気事業者は、
(2)に記す実証試験以降にも、ロードマップを作成し、ケーブ
ル、制御盤、電源盤の火災防護に対して、以下のとおり計画的に取り組んでいる。
① 電源盤アーク放電火災試験
東日本大震災時の女川原子力発電所における高圧電源盤の火災を契機に、
アーク火災の影響を把握するための試験を実施している。
② 電気盤燃焼性状に関する実証試験
デジタル化による電気盤内部品の変更による影響把握のため、燃焼試験を
実施している。
③ 火災PRA
火災による影響リスクを定量把握するため確率論的リスク評価を実施すべ
4
く、その実施手法の整備を進めている。
5. 火災実証試験の評価と提言
(1)全体評価
これまでの火災実証試験は、プラントメーカが、ケーブルや制御盤、電源盤
の火災に対する分離の設計条件を定めるために実施した試験である。従って、
実証試験の結果から得られた分離性の設計基準は、工学的判断に拠るところが
大きい。
本評価委員会としては、各委員の技術バックグラウンド、専門性を活かし、
科学的な実証方法という観点から火災実証試験について評価し、課題や問題点
を抽出するものである。
本委員会での審議から以下の課題を抽出した。
① 分離性の決定において、試験条件、試験結果に不確実さを考慮した限
界値が把握されていない。
火災の電気品に及ぼす影響は、主に熱による絶縁体の絶縁抵抗の低下であ
る。従って、火源と保護すべき機器の離隔距離が増せば、保護すべき機器の
火災に対する熱影響は軽減する。
実証試験における分離性の決定は、試験が成功した1回の結果をもって判
断していることが多い。分離性の決定にあたっては、試験条件等の不確実さ
を考慮し、限界値に対しての安全率を見込んだ値とすべきである。
② 過去の実証試験では、火災の発生原因を単一機器の過電流として、電源
盤でのアーク火災や複数機器からの同時火災は評価対象外としている。
火災の発生原因は、単一機器の過電流としている。
ケーブル火災の実証試験の場合、火災を発生させるために、電気的保護装
置の動作電流以上である定格電流の数倍(多くの場合5~7倍)の過電流を
流し、火災を発生させている。
しかし、1つの機器で過電流火災を想定としており、大規模地震による複
数機器の同時火災発生は評価対象外となっている。
今後は大規模地震による複数同時火災の可能性と影響を火災PRA等にお
いて検討する必要がある。
また、制御盤および電源盤の場合、ガスバーナでの加熱や盤内に油を入れ火
災を発生させていることから、過電流より投入エネルギーが大きい厳しい条
件で試験がなされているが、高圧電源回路でのアーク火災は、油燃焼より大
きなエネルギーとなることから、現在進めている電源盤アーク放電火災試験
において、その影響を評価する必要がある。
③ 実証試験条件が実機条件を必ずしも包絡しないケースがある。
試験体は実機と同じ仕様の機器を使用する、試験環境を実機と同じ環境条
5
件(温度、湿度)とするなどで、実証試験条件と実機条件をできるだけ一致
させているが、現実的には完全に一致させることはできない。
火災影響の大きさの観点から、実証試験の条件より、実機条件が厳しくな
る場合を検討すると、以下の2ケースがあげられる。
a. 1社で試験体を代表しているケース
制御盤、電源盤の盤外への分離性実証試験では、3社のそれぞれの試験
体が試験されているわけではなく、代表社の試験体を使用している。試験
体によっては、実機の可燃物量を下回る場合があり、可燃物量が多くなっ
た場合の影響評価が必要と考えられる。
実証試験では、最終的に油による強制燃焼試験を実施していることから、
試験体と実機の可燃物量等の差異による影響は、油による強制燃焼試験結
果で包含されると考えることができる。
一方、盤内火災時の他盤への影響は、電気盤の板厚や貫通部の構造など
が影響することから、これらの部位の相違に関する評価が必要と考えられ
る。
b. 最も多く使用されている機種から試験体を代表しているケース
ケーブルの試験では、試験体は、予備試験を経て代表試験体を選定して
いるが、実機に使用するケーブルの種類が多いことから試験体に使用する
ケーブルは、実機で最も多く使用されている種類を選定している。
試験体より実機の方が芯数や導体サイズが大きい場合、火災の規模が大
きくなる可能性がある。したがって、可燃物量が多くなった場合の影響評
価が必要と考えられる。
(2)課題解決に向けての提言
① 安全性を説明するロジックの構築
実証試験は、結果の羅列になっており、本来、電気的機能が喪失するか否か
重要な情報であるはずにも係わらず、「どのような燃焼条件、離隔距離で電気
的な喪失に至るのか」という限界状態に関する試験がなされていない。このよ
うに、安全を説明する論拠の記述が乏しいものとなっていることから、実証試
験計画において、安全性を説明するしっかりとしたロジックを構築すべきであ
る。
② 安全率の導入
一般に安全を議論する際、限界値を基準に安全率を導入する手法がとられて
いるが、安全率を議論するためには、統計的なバラツキの評価が必要である。
この意味で、実証試験の試験数が1というのは、安全率が求めることができず、
安全率の指標で安全を評価できない。
しかし、統計的なバラツキの評価のために大規模な実験を数多く繰り返し実
施することは非現実的である。まず、実験室レベルでの試験及びシミュレーシ
ョン等を用いた事前評価手法を確立・実施した後に実規模実験にて事前評価の
結果を実証することが望ましい。但し設計段階にて、想定される最悪のケース
にて実験を実施していれば、限界値を求める必要性は低い。
③ 試験条件と実機との相違の評価
6
試験条件の実機との相違を解決するには、実験計画段階で、特性要因図等を
用いて結果に影響すると思われる要因は全て洗い出し、専門的な知見を基に評
価すべき主要な要因を抽出し最も過酷となる条件を予備実験にて検証する必
要がある。
実証試験での試験体より実機が可燃物量の多いケーブルや燃えやすいケー
ブルであった場合、その影響を評価する必要がある。
④ 火災リスク評価の導入
これまでの実証試験に基づく安全設計は、過電流火災という小規模な火災規
模に対しては、有効であるが、大規模な火災となった場合には複数の要素に影
響が及ぶことを考慮する必要があるため、そうした複数の要素に影響を及ぼす
火災条件を把握することが必要である。
また、リスク評価において、想定外があってはならない。机上のリスク評価
においては、想定できるあらゆる事象が考慮されるべきであり、実験の対象外
とした事象に対しては、対象外とした合理的な説明が必要である。
従って火災の発生原因として想定される全ての事象を列挙し、それぞれに対
する発生確率及び発生した場合のリスク評価をまず実施すべき。
実際の火災空間においては、火災発生場所に応じて単一事象によって複数の
リスクが生じる可能性があるので、リスク評価においては、実際の火災空間を
想定し、その空間において火災が発生した場合、どのようなリスクが生じるか
を推定し、考慮すべき火災危険性の要因を特定する必要がある。
これらの課題は、火災PRAの中で解決されるべきものと考えられることか
ら、火災PRAの導入、活用が望まれる。
⑤ ケーブル難燃性評価手法他の安全性向上に係わる新技術の動向把握
EU においては、域内に流通する建築資材の標準化を規制する建築資材規制
(CPR: Construction products regulation)に基づき域内に流通するケーブルの
難燃特性を標準化するために、新たに EN50399 と呼ばれるケーブル燃焼試験
を開発し、延焼性だけでなくケーブル燃焼時の発熱量、発煙量も指標に加え ケ
ーブルの難燃性能を7等級にクラス分けしている。
CPR 施行後、EU 加盟国は、火災 リスクに応じて、どの等級のケーブルを
布設するのかを自国の規 制 に導入することとなる。
また、米国においては、既に4種類の試験による4等級の難燃クラスが存在
し、布設場所の火災リスクに応じ異なる難燃特性を持つケーブルを選定布設し
ている。
このように海外においては、ケーブルの難燃性評価手法の研究が進んでいる
ことから、これらの状況を把握するとともに、その他の新技術の動向について
も継続的に把握することが望ましい。
6. まとめ
本評価委員会は、これまでの電気事業者、プラントメーカが実施したケーブル、
制御盤、電源盤に関する実証試験報告書を科学的な実証方法という観点から評価
し、課題、提言をまとめた。したがって、これまでの工学的判断で試験条件を定
めたことに対する課題を指摘する結果となった。
当協会のミッションである原子力発電の安全性向上に資するため、これまでの
7
方法にも改善の余地を見出すことを目指し、新たな視点から課題を掘り起したも
のである。ここでの課題と提言については、当協会としては電気事業者の課題解
決に向けての取り組みを推進するとともに支援に務めていくこととする。
おわりに、本評価委員会の審議に協力頂いた説明者の皆様に深甚なる感謝を表
す次第である。
8
添付―1
実証試験の概要(ケーブル)
試験条件
試験項目
成果の適用機器
成果(分離性)
難燃性ケーブルのト
レイ内分離
(MHI-NES-1058)
難燃性制御ケー
ブル
難燃性計装ケー
ブル
難燃性制御・計装ケーブルの火
災は、同一トレイに布設してい
る他のケーブルの電気的機能を
喪失させないことを確認した。
非難燃性ケーブルの
トレイ内分離
(MHI-NES-1059)
非難燃性制御ケ
ーブル
非難燃性計装ケ
ーブル
非難燃性制御・計装ケーブルの
火災は、同一トレイに布設して
いる他のケーブルの電気的機能
を喪失させないことを確認し
た。
分離性の成立根拠
試験体
制御ケーブル(火源ケーブル)1 難燃性制御ケーブル
本に過電流を通電し、トレイ内
併設ケーブルの電気的機能が損 ソリッド型トレイ
なわれないことを確認した。
(絶
縁抵抗値 1000MΩ以上(143kΩkm
以上)、
耐電圧 1500V-1 分間合格)
制御ケーブル(火源ケーブル)1 非 難 燃 性 制御 ケ ーブ
本に過電流を通電し、トレイ内 ル
の併設ケーブルに電気的機能を ラダー型トレイ
喪失させないことを確認した。
(絶縁抵抗値 1000MΩ以上(143k
Ωkm 以上))
9
試験回数
火源ケーブル
毎に各試験 1
回
なお、予備試験
として、布設条
件、火源ケーブ
ル位置を変え
て試験(6 条件)
を実施。
火源ケーブル
毎に各試験 1‐
4回
なお、ケーブル
種類の組み合
わせ、布設条件
を変えて試験
(17 条 件 : 22
回)を実施。
試験体の代表性
想定発火原因
予備試験にて、最も厳しい
試験条件(過電流値、布設
状態、火源ケーブル位置)
、
を確認し、試験を行ってい
る。
火源ケーブル:
・FR-CPSHVS
(難燃 EP ゴム絶縁難燃低
塩酸特殊耐熱ビニルシー
ス,2 芯 3.5mm2)
・外装プレハブケーブル
(FEP 絶縁 ETFE シースス
テンレス外装,19 芯)
ケーブルトレイは、ソリッ
ド型トレイを使用。
予備試験にて、最も厳しい
試験条件(過電流値、布設
状態、火源ケーブル位置)
、
を確認し、試験を行ってい
る。
火源ケーブル:
・SHCVA(特殊耐熱ビニル絶
縁アスベスト編組シース
ケーブル)
・CVGS(ビニル絶縁ガラス
編組シースケーブル)
・CVVS(ビニル絶縁ビニル
シースケーブル)
・芯数サイズ:2 芯 3.5mm2
ケーブルトレイはソリッ
ドより厳しいラダートレ
イを使用。
通 常の 保護 装置 (*1) が働
く以上の過電流により
発熱/発火させている。
複数同時の発火は想定
していない。
(過電流値)
・ FR-CPSHVS : 222A, 定
格電流の 6 倍
・外装プレハブケーブ
ル:54A, 定格電流の 6
倍
換気条件、環境温度、空
間制限
実機でのケーブル設置
環境と同等の環境条件
(常温・常湿)で実施し
ている。
温度:11℃~19℃
湿度:62%~80%
(*1)回路の定格電流に応じ
て、2A,3A,10A ヒューズから選定
している。
通 常の 保護 装置 (*1) が働
く以上の過電流により
発熱/発火させている。
複数同時の発火は想定
していない。
(過電流値)
・SHCVA:190A 定格電流
の5倍
・CVGS:182A 定格電流の
7倍
・CVVS :175A 定格電流
の7倍
実機でのケーブル設置
環境と同等の環境条件
(常温・常湿)で実施し
ている。
分離性確認試験時の温
度/湿度測定記録なし。
なお、予備試験(ケーブ
ル単体燃焼試験)での温
度、湿度は以下の通り。
温度:5℃~21℃
湿度:42%~76%
試験条件
試験項目
成果の適用機器
成果(分離性)
非難燃性ケーブルの
トレイ間分離
(MHI-NES-1060)
非難燃性ケーブ
ルを敷設するケ
ーブルトレイ
非難燃ケーブルの火災により他
のトレイに布設されているケー
ブルの電気的機能を喪失させな
いための非難燃ケーブルトレイ
間の離隔距離を設定した。
電気火災による燃焼
特性
(TLR-088)
制御ケーブル
計装ケーブル
分離性試験
(TLR-088)
トレイ
トレイ間バリア
制御・計装ケーブル
FR-CV
FR-SHVV
3 芯,2mm2
CV
VV
3 芯,2mm2
ラダー型トレイ
IEEE 384 にて規定されている垂 IEEE 384 にて規定される垂直 FR-CV
直 1500mm、水平 900mmの分 1500mm、水平 900mmの離隔距 FR-SHVV
離距離より短いトレイ間の離隔 離、及び最小離隔距離(25mm) M-SHVV
距離の場合、鉄板バリア(1.6mm) での鉄板バリアによる分離性を CV
を用いることで、過電流火災に 調査し、隣接トレイ内のケーブ VV
よる隣接ケーブルの電気的機能 ルの電気的性能に影響のないこ 延 焼 防 止 材塗 布 した
の喪失がないことを確認した。 と(絶縁抵抗値の 2000MΩ以上) CV
延 焼 防 止 材塗 布 した
をした。
VV
全て 3 芯,5.5mm2
ラダー型トレイ
制御・計装ケーブルの火災では、
同一トレイに布設している他の
ケーブル損傷を与えないことを
確認した。
分離性の成立根拠
試験体
電力ケーブル 1 本に過電流火災 非難燃性ケーブル
を発生させ、隣接しているトレ ラダー型トレイ
イ内のケーブルに電気的機能を
喪失させないケーブルトレイ間
の距離を確認。
(絶縁抵抗値の判
7
定基準 10 Ωkm at20℃以上を満足
した。
)
制御ケーブル 1 本に過電流によ
る火災を想定し、過電流による
ケーブルの発火を確認したが、
導体が溶断し火災は発生しなか
った。又、火源以外のケーブル
の健全性を目視により確認し
た。
10
試験回数
換気条件、環境温度、空
間制限
実機でのケーブル設置
環境と同等の環境条件
(常温・常湿)で実施し
ている。
分離性確認試験時の温
度/湿度測定記録なし。
試験体の代表性
想定発火原因
火源ケーブル
毎に各試験 1
回
予備試験にて、最も厳しい
試験条件を選定している。
火源ケーブル
・高圧電力ケーブル:CV(架
橋ポリエチレン絶縁ビニ
ルシースケーブル)3 芯
-200mm2
・低圧電力ケーブル:SHVV
(特殊耐熱ビニル絶縁ビ
ニルシースケーブル)3 芯
-200mm2
ケーブルトレイはソリッ
ドより厳しいラダートレ
イを使用。
通常の保護装置が働く (*2) 以
上の過電流により発熱/発火
させていることから、実機以
上の厳しい条件で実施。
複数同時の発火は想定して
いない。
(過電流値)
・CV:2075A 定格電流の 5 倍
・SHVV:2250A 定格電流の 6
倍
火源トレイの構成
・火源トレイには 3 本のケー
ブルを敷設し、中央のケーブ
ルに過電流を通電させる。
(難燃ケーブルの試験結果
に基づく)
(*2)一般的に給電する機器
の定格電流の約 1.5 倍の
電流で動作するように整
定する。一般的に、ケー
ブルサイズは、ケーブル
の定格電流が、保護装置
の電流値より大きい値と
なるように選定してい
る。
各試験 1 回
通常のプラントで一般的
に使用される 3 芯,2mm2
の制御ケーブルを代表と
した。
過電流値:2mm2 62.
5A(定格電流の5倍)
複数同時の発火は想定
していない。
実機でのケーブル設置
環境と同等の環境条件
試験温度:7~21℃
試験湿度:48~91%
各試験 1 回
通常のプラントで一般的
に使用される 3 芯,5.5mm2
の制御ケーブルを代表と
した。
バーナ燃焼カロリー:
70000Btu/hr,×2
下部トレイの下面を加
熱
複数同時の発火は想定
していない。
実機でのケーブル設置
環境と同等の環境条件
試験温度:23~32℃
試験湿度:79~92%
試験条件
試験項目
成果の適用機器
成果(分離性)
分離性の成立根拠
試験体
試験回数
貫通部の性能試験
(TLR-088)
ケーブル貫通部
ケーブル貫通部の耐火性能を確
認し、耐火処理を行なった躯体
で仕切られているエリアから他
のエリアに延焼しないことを確
認した。
実プラントでは、本試験で合格
した仕様を使用
ケ ー ブ ル トレ イ 貫通
部6種類
電線管貫通部6種類
盤下貫通部7種類
PCPS および HICAT の
分離性試験
(ケーブルピットの
分離性試験)
(TLR-088)
ケーブルピット
中央制御室内の床配線方法につ
いて、配線の過電流火災よって
隣接配線の電気的機能の喪失が
ないことを確認した。
実プラントでは、本試験で合格
した仕様を使用
ケーブルトレイ、電線管の貫通
部について、3時間の耐火性能
(R.G 1.120)を調査し、反加熱
側への炎の貫通がないことを確
認した(反加熱側のケーブルシ
ース表面温度 371℃以下)
。なお、
盤下の貫通部を模擬した一部の
試験では 371℃を超えたことか
ら、今後当該仕様については必
要性を考慮し再評価することと
した。
中央制御室内の床配線方法であ
るPCPS、およびHICAT
について、ケーブルピット内の
水平布設部、垂直交差部、盤立
上り部の燃焼試験を実施し、隣
接ピット内のケーブルの電気的
機能を喪失させないこと(絶縁
抵抗値が試験前後共に 2000MΩ
以上で変化なし)を確認した。
PCPS ケーブル
19C,2mm2
FR-CV 5C,2mm2
ケーブルピット
11
試験体の代表性
想定発火原因
各貫通部毎に
試験 1 回
実プラントで使用するこ
とを想定した仕様にて試
験体を制作
IEEE 634 での温度曲線
( 30 分 843 ℃ → 60 分
927℃→120 分 1010℃→
180 分 1050℃)
各試験 1 回
実プラントで使用するこ
とを想定した仕様にて試
験体を制作
IEEE 383 のバーナ燃焼カ
ロリーから 20 分を想定
した新聞紙(10枚)、
さ ら し (300 × 1000 3
枚)、タービン油(500cc)
を燃焼。
(合計 6595kcal)
換気条件、環境温度、空
間制限
実機でのケーブル設置
環境と同等の環境条件
試験温度:29~34℃
試験湿度:68~81%
実機でのケーブル設置
環境と同等の環境条件
試験温度:7~15℃
試験湿度:38~58%
添付―2
試験項目
操作スイッチの分離
(MHI-NES-1061 P4-47)
成果の適用機
器
・シングル型モ
ジュールスイ
ッチ
・デュアル型モ
ジュールスイ
ッチ
実証試験の概要(制御盤)
成果(分離性)
分離性の成立根拠
試験体
試験
回数
操作スイッチの過電流火
災により隣接する(水平
25 ㎜、上方 47mm)スイ
ッチの電気的機能が喪失
しないことを確認した。
実プラントでは、本試験
で合格した仕様を使用
着火源(過電流/バーナ)の影響が隣
接スイッチに及んでいないことをメ
ガリングテスト及び耐電圧試験にて
確認。
(500V メガ(5MΩ以上)、耐電
圧 1500V 1 分間)、また試験体による
ランプ動作確認及び、目視検査にも
問題なし。試験中の隣接スイッチ温
度上昇幅は最大 10℃程度。
・シングル型モジ
ュールスイッチ
・デュアル型モジ
ュールスイッチ
・M 型スイッチ
試験 1 は各試験体 2
回(引出線の構造を
変えて)。
試験 2 は各試験体
1-2 回
試験条件
試験体の代表性
想定発火原因
実プラントで使用するこ
とを想定した仕様にて試
験体を制作
通 常の 保護 装置 (*1) が働
く以上の過電流(予備試
験で通電量を決定(50A~
100A) )により発熱/発火
させている。
参考としてバーナでも
着火。
複数同時の発火は想定
していない。
換気条件、環境温度、空
間制限
設置環境と同等の盤内
および環境条件を模擬。
(*1)回路の定格電流に応じ
て、2A,3A,10A ヒューズから選定
している。
盤内電線の分離
(MHI-NES-1062 P3-21)
(MHI-NES-1061 P48-59)
盤内配線ダクトの分離
(MHI-NES-1061 P60-74)
・FEP AWG20
・FEP AWG16
・2 芯 FEP シー
ス PVC シールド
付 AWG 18
・PVC 2mm2
・特殊シールド
付 FEP 電線
・1 トレイダク
ト(金属及びP
CV)
・2 トレイダク
ト(金属)
FEP 電線を用いた場合、分
離距離を 5mm 以上とすれ
ば過電流火災により隣接
電線の電気的機能が喪失
しないことを確認した。
また、電線支持間隔は
25mm で過電流火災により
隣接電線の電気的機能が
喪失しなしことを確認し
た。特殊シールド付 FEP
電線の過電流火災により
隣接電線の電気的機能が
喪失しないことを確認し
た。
実プラントでは、本試験
で合格した仕様を使用
・FEP 電線を用いた場合、
2 トレイ金属ダクト(分離
距離 0 ㎜)の内部での火
災が隣接ダクト内の配線
の電気的機能を喪失させ
ないことを確認した。
・難燃性 PVC ダクトでも
分離距離を 25mm 以上確保
することで隣接ダクト内
の配線の電気的機能を喪
失させないことを確認し
た。
実プラントでは、本試験
で合格した仕様を使用
着火源(過電流)の影響が隣接配線 ・FEP AWG20
に及んでいないことをメガリングテ ・FEP AWG16
スト及び耐電圧試験にて確認。
(500V ・2 芯 FEP シース
メガ(5MΩまたは 0.4MΩ以上)、耐 PVC シ ー ル ド 付
AWG 18
電圧 1500V 1 分間)
・S57 年度実施 特殊シールド付 FEP ・PVC 2mm2
電線試験結果は絶縁抵抗値 1000MΩ ・特殊シールド付
以上
FEP 電線
着火源(過電流/バーナ)の影響が隣
接ダクト内配線に及んでいないこと
をメガリングテスト及び耐電圧試験
にて確認。
(500V メガ(5MΩ以上)、
耐電圧 1500V 1 分間)
メガリング試験結果は基準値 5MΩ
に対して数百 MΩを示している。
・1 トレイダクト
(金属及びPC
V)
・2 トレイダクト
(金属)
12
実プラントで使用するこ
とを想定した仕様にて試
験体を制作
通 常の 保護 装置 (*1) が働
く以上の過電流(予備試
験で通電量を決定(50A~
100A) )により発熱/発火
させている。
複数同時の発火は想定
していない。
設置環境と同等の盤内
および環境条件を模擬。
燃焼用試験箱内温度/湿
度 20±15℃/65±20%
各試験ケース 1 回 実プラントで使用するこ
(計 16 ケース実施) とを想定した仕様にて試
験体を制作
通 常の 保護 装置 (*1) が働
く以上の過電流(予備試
験で通電量を決定(50A~
100A) )により発熱/発火
させている。
参考としてバーナでも
着火。
複数同時の発火は想定
していない。
設置環境と同等の盤内
および環境条件を模擬。
試験 1 は各ケース
1-2 回
試験 2 では電流条件
を変えて6回試験
実施
試験項目
リレーの分離
(MHI-NES-1061 P75-95)
金属バリア/トラフ等
の分離
(MHI-NES-1061 P96-133)
成果の適用機
器
・リレー
成果(分離性)
・安全系配線と非安全系
配線間で近接するリレー
接点間(10mm)において
も安全系配線は電気的機
能を喪失させないことを
確認した。
・補助リレーコイル-接点
間でコイル部への過電流
印加では接点側の電気的
機能の喪失はなく、接点
への過電流印加時にはコ
イル部の電気的機能の喪
失はなく、リレーコイル接点間の分離性能を確認
した。
実プラントでは、本試験
で合格した仕様を使用
・金属バリア/ 過電流火災により隣接コ
ト ラ フ を 持 つ ンパートメント間の電気
的機能が喪失しないこと
盤
を確認した。
実プラントでは、本試験
で合格した仕様を使用
分離性の成立根拠
着火源(過電流)の影響が隣接接点
及びコイルに及んでいないことをメ
ガリングテスト及び耐電圧試験にて
確認。
(500V メガ(5MΩ以上)、耐電
圧 1500V 1 分間)
試験条件として計 40 個程度のリレ
ーを使用し実際のリレーラックと同
等の環境を用意している。メガリン
グ試験結果は基準値 5MΩに対して
数十~数百 MΩを示している。
試験体
・リレー
電気的事故による発火(制御配線の ・原子炉トリップ
過電流、しゃ断器内のモータ、コイ しゃ断器盤
ルの過電流)を想定した試験、及び、
さらに大規模な火災を想定して
IEEE-383 に準拠した油着火をしゃ
断器盤内の各種コンパートメントで
行い、着火源の影響が隣接コンパー
トメントに及んでいないことをメガ
リングテスト及び耐電圧試験にて確
認。
(500V メガ(5MΩまたは 0.4MΩ
以上)
、耐電圧 1500V 1 分間)
過電流試験では隣接コンパートメン
トの温度上昇は無かった。引込外部
ケーブル燃焼を模した油着火
( IEEE383 油着火 法準拠 、白灯 油
200ml)では、隣接コンパートメント
で最大 50℃程度の温度上昇が認め
られたが、FEP 電線の許容温度 200℃
に対して十分に余裕があると考え
る。
13
試験
回数
試験条件
試験体の代表性
想定発火原因
各試験ケース 1-2 回 実プラントで使用するこ
(計 7 ケース実施) とを想定した仕様にて試
験体を制作
通 常の 保護 装置 (*1) が働
く以上の過電流(予備試
験で通電量を決定(50A~
100A) )により発熱/発火
させている。
複数同時の発火は想定
していない。
各試験ケース 1 回 実プラントで使用するこ
(計 10 ケース実施) とを想定した仕様にて試
験体を制作
通 常の 保護 装置 (*2) が働
く以上の過電流(予備試験
で 通 電 量 を 決 定 ( 50A ~
100A)) により発熱/発火
させている。
複数同時の発火は想定
していない。
引込外部ケーブル燃焼
を 模 し た 油 着 火
( IEEE383 油 着 火 法 準
拠、白灯油 200ml)
。
着火方法
・過電流
・拘束電流
・過電圧×2
・油着火×5
・DC125V 連続通電
(*2)制御回路には 10A のヒュー
ズを適用している。主回
路は、定格の約 1.5 倍の
電流で制御棒駆動電源の
出力しゃ断器が動作す
る。
換気条件、環境温度、空
間制限
設置環境と同等の盤内
および環境条件を模擬
。
設置環境と同等の盤内
および環境条件を模擬。
天候晴れ 気温 35℃ 湿
度 65%
試験項目
盤内機器の分離
(MHI-NES-1062 P22-59)
成果の適用機
器
・カード
・電源箱
・入出力リレー
成果(分離性)
分離性の成立根拠
過電流火災により隣接機
器の電気的機能の喪失が
ないことを確認した。
実プラントでは、本試験
で合格した仕様を使用
カード燃焼試験の1ケースを除い
て、発火は認められず、隣接機器へ
の影響はないことを確認した。
また、発火が認められたケースにつ
いても、周囲温度上昇はわずかであ
り、隣接カードが試験後も正常に動
作することを確認した。
・カード
・電源箱
・入出力リレー
試験条件
試験
回数
試験体
カード:
4ケース×2回
試験体の代表性
想定発火原因
実プラントで使用するこ
とを想定した仕様にて試
験体を制作
通 常の 保護 装置 (*3) が働
く以上の過電流(予備試
験で通電量を決定(50A~
100A) )により発熱/発火
させている。
複数同時の発火は想定
していない。
電源箱、リレー:2
ケース
換気条件、環境温度、空
間制限
設置環境と同等の盤内
および環境条件を模擬。
燃焼用試験箱内温度/湿
度 10~13℃/45~55%
(*3)制御盤内の電源装置は、
定格の約 1.1 倍で動作する過
電流保護回路を内蔵してい
る。また、カードの電源回路
には、定格の約 1.2 倍で動作
する過電流保護回路を搭載
している
(ディジタル)回路故障
模擬
(JEJP-5400-9019)
(ディジタル)負荷短絡
模擬
(JEJP-5400-9019)
安全系ディジタル
制御装置(システ
ム)
安全系ディジタル
制御装置(ロジッ
ク盤)
過電流火災により下流設
備が動作しないこと及び
隣接機器の電気的機能の
喪失がないことを確認し
た。
実プラントでは、本試験
で合格した仕様を使用
外部負荷短絡時に隣接対
象部の電気的機能の喪失
がないことを確認した。
実プラントでは、本試験
で合格した仕様を使用
各機器の電源回路の短絡故障を模擬
して試験を実施した結果、いずれの
機器においても、電源回路が断線し
て電源断となり、また、下流側設備
への誤信号の発信も無かった。
なお、全ケースにおいて発火は認め
られず、プリント基板搭載素子の表
面温度上昇値も最大のケースでも約
175℃であり、隣接機器が試験後も正
常に動作することを確認した。
・FDP
・バス通信処理部
・演算処理部
・電源ユニット
・シリアル通信処理部
各機器1回
実プラントで使用するこ
とを想定した仕様にて試
験体を制作
通 常の 保護 装置 (*4) が働
く以上の過電流(1~
100A) により発熱/発火さ
せている。
過電流の発生方法とし
ては、電源故障を模擬。
複数同時の発火は想定
していない。
設置環境と同等の盤内
および環境条件を模擬。
温度:15~25℃
湿度:40~60%
(*4)制御盤内の電源装置は、
定格の約 1.1 倍で動作す
る過電流保護回路を内蔵
している。また、カード
の電源回路には、定格の
約 1.2 倍で動作する過電
流保護回路を搭載してい
る。
プリント基板には、自己消火性を有 ・パワー出力部
する材質(JISC6484 の GE4F(酸素指
数 45%))を適用している。試験によ
り、負荷短絡時の出力パワー素子の
表面温度上昇は、最大で約 260℃程
度であることと、発火後、約 20 秒後
に自己消火することを確認した。上
部に設置したI/Oカードフレーム
内のカードが試験後も正常に動作し
たことから、負荷短絡時の過電流に
よる発熱により隣接機器が電気的機
能の喪失しないことを確認した。
14
3回
同上
通 常の 保護 装置 (*5) が働
く以上の過電流 (9~12A)
により発熱/発火させて
いる。
過電流の発生方法とし
ては、外部負荷短絡を模
擬。
複数同時の発火は想定
していない。
(*5)回路の定格電流に応じ
て、2A,3A,10A ヒューズから
選定している。
設置環境と同等の盤内
および環境条件を模擬
している。
温度:15~25℃
湿度:40~60%
試験項目
成果の適用機
器
模擬制御盤による用品
の延焼特性
(TLR-088)
制御盤用品
(試験体に同
じ)
成果(分離性)
分離性の成立根拠
試験体
模擬制御盤内にて、過電
流により用品が発火しな
いことを下記試験の結果
より確認した。
前提条件にて試験を実施し、下記結
果を得た。
○分離形スイッチの性能試験
<過電流耐量>
発火せず、端子部の最高温度 90℃、
絶縁部の最高温度は 40℃程度であ
った。
分離形スイッチの過電流耐量試験及
び制御盤用品の燃焼特性試験におい
て過電流により発火せず、絶縁抵抗
も低下しないこと(100MΩ→100MΩ)
が確認できた。
このため、以降の試験においては、
強制的に着火、加熱した際の用品の
状態を確認するための試験である。
<内部火災>
シングル形スイッチは、隣接スイッ
チへの延焼はなく、隣接スイッチ表
面温度は 90℃程度であり、絶縁材料
の分解温度(290℃)未満であった。
但し、一部のダブル形スイッチは、上
述の通り過電流試験においては発火
しなかったが、本試験において、ス
イッチ内他区分へ燃焼が継続した。
<外部火災>
内部に発火、損傷は見られず、絶縁
性(100MΩ→100MΩ)、通電性、操作
性に異常は無く機能が維持できるこ
とが確認できた。尚、内部表面温度
170℃程度であり、絶縁材料の分解温
度(290℃)未満であった。
・ シングル分離
形スイッチ
・ ダブル分離形
スイッチ
・ 電線ダクト
・ 難燃性電線
・ 塩化ビニル線
・ 分離バリア
・ フレキシブル
コンジット
・ 厚鋼電線管
・ 継電器
・ ヒューズ
・ 端子台
又、バーナにより用品を
強制着火させても、一部
を除き ※ 他用品へ延焼し
ないこと(分離性を維持
すること)を確認した。
※
<下部火源>
上部用品:リレー、下部
用品:ヒューズ
<上部火源>
上部用品:リレー、下部
用品:リレー
よって、リレーカバーが熱可塑
性の燃え易い材料で構成
されているため、難燃化
された材質のものへ置き
換える等の対策が必要。
なお、現在は、用品のメ
ーカ仕様書にて難燃性の
有無を確認するか、手配
時に難燃性要求を出し
て、管理している。
試験
回数
○分離型スイッチ
の性能
<過電流耐量>
2 種、2 回
<内部火災>
3 種、1 回
<外部火災>
2 種、1 回
試験条件
試験体の代表性
想定発火原因
実プラントにて使用して
いる用品に対して試験を
実施。
○分離形スイッチの性
能試験
<過電流耐量>
100A、700A の過電流を保
護装置(20A)トリップ
曲線の 2 倍の時間印加し
た。
<内部火災>
ニクロム線ヒータにより、IEC
Pub.553 に規定される定
格電流に対する電力損
に基づき用品内部を
3.82~3.91W/cm にて 30
分間加熱した。
<外部火災>
ブンゼンバーナーにて用品外
部を 30 分間強制着火し
た。
15
換気条件、環境温度、空
間制限
1000W × 1000D ×
1200H(mm)の盤内にて、
下記環境条件下で実施。
○分離形スイッチの性
能試験
<過電流耐量>
温度:28~31℃
湿度:76~88%
<内部火災>
温度:27~33℃
湿度:76~85%
<外部火災>
温度:27~33℃
湿度:76~85%
試験項目
(前頁に同じ)
成果の適用機
器
成果(分離性)
(前頁に同じ) (前頁に同じ)
分離性の成立根拠
(前頁より続く)
○盤内分離性能試験
<分離距離>
分離壁なし:垂直ダクト間で 5cm、
水平ダクト間で 10mc 以上距離があ
れば相手側のダクトに電気的機能の
喪失を与えない(線間絶縁抵抗異常
なし)ことが確認できた。
分離壁あり:3cm の距離であっても
相手側ダクト内の電線の電気的機能
の喪失を与えないことが確認でき
た。
試験体
(前頁に同じ)
<電線管>
電線管内は一部配線が表面溶着する
が、電線同士の絶縁抵抗は試験後も
100MΩと絶縁が保たれていることが
確認できた。
試験
回数
(前頁より続く)
○盤内分離性能
<分離距離>
8 種、
最大 3 回
<電線管>
8 種、1 回
○盤内用品の燃焼
性
<通電 30min>
8 種、1 回
<延焼性>
8 種、1 回
○盤内用品の燃焼性
<通電 30 分>
下部着火源がヒューズの場合、上部リレー
カバーへ着火したが延焼はとまること
が確認できた。
なお、端子台、リレーを下部着火源
とした場合、上部用品(リレー、ヒューズ)
へ延焼しないことが確認できた。
上部用品を着火源とした場合、下部
用品へは延焼しないことが確認でき
た。
但し、上部用品をリレーとした場合
には、リレーのカバー(熱可塑性樹脂)
が溶融燃焼して下部リレーのカバーの
上端に落下し、下部リレーを燃焼さ
せた。
<延焼性>
残炎時間は 28~129 秒で、隣接用品
への延焼はないことが確認できた。
試験条件
試験体の代表性
(前頁に同じ)
想定発火原因
(前頁より続く)
○盤内分離性能試験
<分離距離>
分 離 壁 な し :
2.5,5,10,15cm の分離距
離にて水平、垂直に走ら
せたダクトへブンゼンバー
ナーにて強制着火した。
分離壁あり:3,4,5cm の
分離距離にて、板厚
3.2mm のバリアを設置し、
同様に強制着火した。
<電線管>
ブンゼンバーナーにて 30 分間
強制着火した。
<電線管>
温度:24.5~30℃
湿度:83~87%
○盤内用品の燃焼性
<通電 30 分>
ニクロム線ヒータにより、30 分
間加熱した。
○盤内用品の燃焼性
<通電 30 分>
温度:29~30℃
湿度:77~85%
<延焼性>
ニクロム線ヒータにより、着火
後 10 秒後に通電を停止
した。
<延焼性>
温度:25~30℃
湿度:76~88%
いずれも複数同時の発
火は想定していない。
16
換気条件、環境温度、空
間制限
(前頁より続く)
○盤内分離性能試験
<分離距離>
温度:24~30℃
湿度:53~85%
試験項目
制御盤の燃焼試験
(TLR-088)
成果の適用機
器
制御盤
成果(分離性)
実際に使用する制御盤内
にて、各用品をつなぐ電
線へ過電流を流した場合
においても、発火しない
ことを確認した。
強制的に、制御盤に火源
を持ちこんでも、火災は
制御盤内のみに限定でき
ることを確認した。
分離性の成立根拠
試験体
試験
回数
前提条件にて試験を実施し、下記結 ・ ベンチ盤(2 面) ○ 過 電 流 に よ る 発
果を得た。
・ 直立盤(2 面) 火
○過電流による発火
4 種、5 回
発火せず、最高温度 110℃と導電部
に接触している絶縁物の分解温度に
達していないことが確認できた。
なお、導電部に接触している絶縁物
の変色・変形も無いことが確認でき
た。
また、補助リレーの接点回路は 50A
を 3 秒通電すると補助リレーのリード
線が断線するが発煙・発火には至ら
ないことが確認できた。
試験条件
換気条件、環境温度、空
間制限
環境条件は、実際に使用
実プラントにて使用し ○過電流による発火
ている用品、制御盤に対し
操作スイッチ-継電 する制御盤(直立盤:
て試験を実施。
器(直立盤のみ)-端子 1000W × 1000D ×
試験体以外会社制御盤 台-電線-電線ダクト-ヒ 2300H(mm)、ベンチ盤:
についても、原則、自己消 ューズホルダ-配線材料のル 1000W×1000D (mm))の
火性を有する部品を適用 ープで端子台より、100, 盤内にて、下記環境条件
しているため、本試験の結 200, 300, 500, 700A の 下で実施。
果を流用できるものと判 過電流を保護装置(20A)
断した。
の 保 護 カ ー ブ の 時 間 印 ○過電流による発火
加した。
温度:10~13℃
湿度:45~55%
試験体の代表性
想定発火原因
本試験の結果より、実機制御盤内に
用品を設置し過電流を印加した場合
においても、発火しないことが確認
できた。
このため、以降の試験においては、
強制的に着火、加熱した際の用品の
状態を確認するための試験である。
○制御盤火災の実証
<バーナ>
非難燃性ケーブルをバーナで強制着
火した場合、ケーブル用ダクトの煙
突効果により、ケーブルは燃焼継続
するが盤内端子台へは炎が移らず盤
内へ延焼しないことが確認できた。
難燃性ケーブルにて実施した場合、
バーナを止めるとケーブルは自己消
火しダクトへの延焼もないことが確
認できた。
制御盤外部へ炎が出ることはないが
煙は背面より外へ出ることが確認で
きた。
なお、バーナー強制着火により燃焼させ
た制御盤内の分離スイッチコンジットの絶縁
抵抗はベンチ盤に関しては、変化せ
ず(100MΩ→100MΩ)、直立盤におい
ては、
(600MΩ→80MΩ、120MΩ→90M
Ω、1000MΩ→800MΩ)と低下した。
隣接盤に関しては、試験前後にて変
化なし(ベンチ盤:100MΩ、直立盤:
20MΩ)
○制御盤火災の実
証
<バーナ>
5 種、1 回
<油>
4 種、1 回
○制御盤火災の実証
<バーナ>
リボンバーナー 35,000BTU に
て、非難燃性ケーブル約
50cm へ 2 分間、強制着火
した。
<油>
・1 回目
制御盤内へ背面扉を閉
めた状態で制御盤下部
中 央 に オ イ ル ハ ゚ ン (400 ×
400mm×2 個、計 1.5L)を
設置した。
・2回目
制御盤内へ背面扉を開
けた状態で制御盤下部
中 央 に オ イ ル ハ ゚ ン (400 ×
400mm×2 個、計 1.5L)を
設置した。
17
○制御盤火災の実証
<バーナ>
温度:5.5~14℃
湿度:46~57%
<油>
温度:6~13℃
湿度:48~52%
試験項目
(前頁に同じ)
制御盤の分離性試験
(TLR-088)
成果の適用機
器
成果(分離性)
(前頁に同じ) (前頁に同じ)
制御盤
制御盤内の火災は、隣接
盤の電気的な機能を喪失
させないことを確認し
た。
分離性の成立根拠
試験体
前頁より続く
<油>
・1回目
背面扉を閉めた状態では、酸素の供
給が抑えられ約 1/2 の油量を残して
自己消火することが確認できた。
また、燃焼中でも炎が外に出ず、ま
た火災が外部に拡大することは無い
ことが確認できた。
・2回目
背面扉を開けた状態では 1.5L の油
量を着火源とした場合には、自己消
火しないことが確認できた。
なお、油強制着火により燃焼させた
直立盤における、制御盤内の分離スイ
ッチコンジットの絶縁抵抗は、75MΩ→10M
Ωまで低下した。隣接盤に関しては、
試験前後にて変化なし(ベンチ盤:
100MΩ、直立盤:30MΩ, 20MΩ)
オイルパンによる強制着火時に隣接
盤が下記観点にて健全であることを
確認した。
・変色、変形
・通電性(ランプ点灯)
・消火後の操作性(スイッチ等)
・試験前後の絶縁抵抗
ベンチ盤:100MΩ→100MΩ
直立盤:20MΩ→20MΩ
試験
回数
前頁より続く
試験体の代表性
前頁より続く
<油>
4 種、1 回
・ ベンチ盤(2 面) <油>
・ 直立盤(2 面) 各盤毎に2回
18
試験条件
実プラントにて使用して
いる用品、制御盤に対して
試験を実施。
想定発火原因
前頁より続く
換気条件、環境温度、空
間制限
前頁より続く
<油>
・1 回目
制御盤内へ背面扉を閉
めた状態で制御盤下部
中 央 に オ イ ル パ ン (400
×400mm×2 個、計 1.5L)
を設置した。
・2回目
制御盤内へ背面扉を開
けた状態で制御盤下部
中 央 に オ イ ル パ ン (400
×400mm×2 個、計 1.5L)
を設置した。
<油>
温度:6~13℃
湿度:48~52%
◆油点火燃焼試験
・1 回目
制御盤内へ背面扉を閉
めた状態で制御盤下部
中 央 に オ イ ル パ ン (400
×400mm×2 個、計 1.5L)
を設置した。
・2回目
制御盤内へ背面扉を開
けた状態で制御盤下部
中 央 に オ イ ル パ ン (400
×400mm×2 個、計 1.5L)
を設置した。
環境条件は、実際に使用
する制御盤(直立盤:
1000W × 1000D ×
2300H(mm)、ベンチ盤:
1000W×1000D (mm))の
盤内にて、下記環境条件
下で実施。
温度:6~13℃
湿度:48~52%
添付―3
試験項目
電源盤の燃焼特性
(TLR-0881)
成果の適用機
器
電源盤
(試験体に同
じ)
成果(分離性)
分離性の成立根拠
アークによる火災を除き、
過電流による電気盤内火
災は外部の電気品の電気
的機能を喪失させないこ
とを確認した。
電気事故模擬では火災とならなか
った。
また、強制燃焼(油燃焼)試験を
実施しても隣接盤の回路の電気的
機能喪失には至らないことを確認
した。
試験前→試験後の絶縁抵抗値
VCB
2000MΩ→800MΩ
MBB
2000MΩ→35MΩ
P/C
100MΩ→25MΩ
C/C
4MΩ→0.8MΩ
実証試験の概要(電源盤)
試験体
・
・
・
・
M/C(VCB)
M/C(MBB)
P/C
C/C
試験
回数
各 電 源 盤
各々1回
試験条件
試験体の代表性
発火原因
実プラントにて使用し
ている電源盤に対して
試験を実施
電気事故(局部過熱)をヒータ点
火による燃焼試験で実施。
また油点火*による強制燃焼によ
る試験を実施。
*下記条件にて点火
オイ
ルパ
電源
ン面
盤
積
(cm2)
VCB
1500
M/C
MBB
1100
M/C
P/C
1000
C/C
400
燃焼
試験
油容
量
(g)
1200
2500
800
120
アーク火災は想定せず。
19
換気条件、環境温度、空
間制限
環境条件は、常温、常湿。
原子力発電所のケーブル・電気盤火災実証試験に関する評価報告書
平成 25 年 11 月
編集:原子力発電所のケーブル・電気盤火災実証試験に関する評価委員会
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