お手元参考資料 熱電発電(温度差発電)の 現状と応用の可能性について 特定非営利活動法人ReSURE 1 熱電発電の原理とその長短 ■熱電発電は、<異なる金属を接合したものに 温度差を与えると発電する>という、1821年に ドイツの物理学者ゼーベックが発見した 「ゼーベック効果」を応用したものです。 熱源 半導体A ■現在ではベルチェ素子という半導体を熱電素子に 使用する例が多いようです。 半導体B 電子 イオン 冷却体 ■ベルチェ素子は耐熱温度が200度程度なので 1個(4センチ×4センチ程度)の素子の発電量は 数ワットから数十ワットにとどまっています。 ■しかし温度差がある限り発電し続けることが長所で 素材の改良が見込まれることから、将来は排熱を 活用するという意味での省エネの有力な候補と いわれています。 熱電発電の原理 2 熱電発電の応用事例 温泉での活用 野外携帯コンロでの活用 ● 熱海温泉クリスマスイルミネーション (武藤教授・サイエンスパーク) ● Bio Lite社(米国) ● 草津温泉(東芝等) ● 宇奈月温泉(国立富山高専) ● 北海道北湯沢温泉(インタースフィア) 熱で発電しファンを回して完全燃焼させる 携帯コンロ 焼却炉での活用 ● 東京工大、石川県工業試験場、アクトリー等 焼却炉の排熱で1KWの発電 ロウソク発電 武藤教授はヒートパイプ熱電装置を使い ローソクで2Wの発電を実現しました。 ラジオと組み合わせることでインテリア 小物や非常用発電機としての応用が 考えられます 3 武藤式熱電装置の優位性 ●熱電発電の発電量は、①素子に生じる実効温度差、 ②熱量の総量などに依存しています。 ●武藤教授はPCの冷却装置等に使われている ヒートパイプを素子に接続して熱伝導体とすることで、 高い実効温度差(熱源の真の温度差が素子に 伝わった時の温度差)を生み、また熱を均一に伝える ことが可能になりました。 ●これまでの実績では、熱電素子一つ、実効温度差80 度程度で15Wの発電を実現しており、これは既存の 他の装置に比べて2倍から5倍の発電効率となっています。 草津温泉の熱電装置 武藤式ヒートパイプ熱電装置の概念図 ヒートパイプ結合体 武藤式ロウソク発電装置 ●また武藤教授の熱発電装置は、小型化に有利な3次元構造をもっているので、既存の 製品への応用が比較的容易です。 4 熱電発電の地場産業への応用可能性 応用対象 ★1.バーベキューコンロ 応用例 ファン駆動による完全燃焼の実現 キャンプ用照明・携帯の電源供給 ファン駆動による完全燃焼の実現 燃料供給、温風装置の電源供給 融雪ヒーターの電源供給 屋内照明の電源供給 露天風呂のイルミネーション (熱源:源泉) 屋内照明の電源供給 (熱源:ボイ ラー) ★2.ペレットストーブ ★3.温泉 5
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