1 2014(平成 26)年度英米文学専攻 及び 共通専攻科目 講義概要一覧 *科目名の後は、科目の副題 英米文学 英文学研究 III(吉津成久) :シェイクスピア劇作品研究(1) 前年度扱った Hamlet, Romeo and Juliet, および Macbeth に続いて、前期では、Othello を精読し、研究する。主人公を中心に、登場人物たちの性格や人間像や背景をテクストと 視聴覚教材を併用しながら、批評および研究資料も参照して分析する。 英文学研究 IV(吉津成久) :シェイクスピア劇作品研究(2) 前期に扱った Othello に続いて、シェイクスピアの四大悲劇のうち, 残る King Lear を 精読し、研究する。主人公を中心に、登場人物たちの性格や人間像や背景をテクストと視 聴覚教材を併用しながら、批評および研究資料も参照して分析する。 英文学演習 I(吉津成久) :アイルランド文学演習(1) 「ストーリー・テリング」 (語り)の伝統が生きるアイルランドの短編物語集を取り上げ、 ギリシャ・ローマと並ぶヨーロッパ文化の二大源流の一つであるケルト文化を担うアイル ランド人の人間観や自然観を学ぶ。 英文学演習 II(吉津成久) :アイルランド文学演習(2) 前期に引き続き、アイルランドの短編物語を精読しながらケルト文化を担うアイルラン ド人の人間観や自然観を学ぶとともに、二十世紀最大の小説家と称されたアイルランド人 作家ジェイムズ・ジョイスの代表作や、同じくアイルランド人でノーベル文学賞を受賞し た二人の詩人、ウィリアム・バトラー・イェイツとシェイマス・ヒーニーの作品を学ぶ。 米文学演習 I(堤千佳子) :19 世紀アメリカ小説 19 世紀におけるアメリカの小説の中から、ヘンリー・ジェイムズの『鳩の翼』を取り上 げる。国際テーマだけでなく、この作品にみられる経済状況などについて、様々な文献を 活用しながら、精読していき、当時のアメリカやアメリカ人の置かれた状況について精査 していく。 米文学演習 II(堤千佳子) :19 世紀アメリカ小説 前期に引き続き、19 世紀におけるアメリカの小説の中から、ヘンリー・ジェイムズの『鳩 の翼』を取り上げる。国際テーマだけでなく、この作品にみられる経済状況などについて、 様々な文献を活用しながら、精読していき、当時のアメリカやアメリカ人の置かれた状況 について精査していく。 2 英語学 英語学研究 I(松尾文子) :談話標識の研究 (1) 談話標識は、近年さまざまな角度から研究されている。本講義では Understanding Pragmatic Markers: A Variational Pragmatic Approach (Karin Aijmer) をテキストに、著 者独自の言語変異的語用論の立場から談話標識を研究する。具体的には、英語の変種、テ クストのタイプ、用いられる状況などによって、談話標識の用いられ方がどのように異な るのかを考える。 英語学研究 II(松尾文子) :談話標識の研究 (2) 談話標識は、近年さまざまな角度から研究されている。本講義では英語学研究 I に引き 続き、Understanding Pragmatic Markers: A Variational Pragmatic Approach (Karin Aijmer) をテキストに、著者独自の言語変異的語用論の立場から談話標識を研究する。具 体的には、英語の変種、テクストのタイプ、用いられる状況などによって、談話標識の用 いられ方がどのように異なるのかを考える。 英語学演習 I(松尾文子) :語用論をさまざまな角度から見る (3) 語用論は、過去約 30 年に渡って多様な展開を示してきたし、今後も様々な展開が予想さ れる。昨年度の英語学演習 III, IV に引き続き、本講義ではポライトネス、語用論と音調・ ジェスチャー、cross-cultural pragmatics をトピックとして取り上げ、語用論の展開を追 って行く。 英語学演習 II(松尾文子) :語用論をさまざまな角度から見る (4) 語用論は、過去約 30 年に渡って多様な展開を示してきたし、今後も様々な展開が予想さ れる。英語学演習 I に引き続き、本講義では歴史語用論、語用論と power をトピックとし て取上げ、語用論の展開を追って行く。特に歴史語用論に関しては、実例を挙げて詳しく 検討して行く。 児童英語教育 児童英語教育法研究 I(島幸子):小学校英語上級英語指導者養成 小学校英語活動指導者を育成する先生になる人たちのためのコースである。日本におけ る小学校英語の現状を知り、文科省作成のテキスト「Hi, friends!」を検討し、それに沿っ た授業やシラバスを作成すると共に、背景となる教育理論や言語習得理論、海外の英語教 育の実態などを学習し、日本人児童のための学習法を研究対象とする。 児童英語教育法研究 II(島幸子) :小学校英語上級英語指導者養成 小学校英語活動指導者を育成する先生になる人たちのためのコースである。日本におけ る小学校英語の現状を知り、文科省作成のテキスト「Hi, friends!」を検討し、それに沿っ た授業やシラバスを作成すると共に、背景となる教育理論や言語習得理論、海外の英語教 育の実態などを学習し、日本人児童のための学習法を研究対象とする。 3 共通専攻 比較文学 I(吉津成久) :ケルトと日本 ~ 響き合う東西の心(1) 極西に位置するケルトの国アイルランドと極東の日本に共通する精神文化を、民族(俗) 学的、文学的視点から探究する。まず、4000年以上前から存在するアイルランドのケ ルト遺跡と日本の北海道および東北地方に散在する縄文遺跡は、共通して環状列石(スト ーン・サークル)を最大の特徴とするが、その建造に込められた共通の「想い」や「祈り」 を探ってみる。 比較文学 II(吉津成久) :ケルトと日本 ~ 響き合う東西の心(2) 前期で扱ったケルト遺跡と縄文遺跡に共通する環状列石建造に込められた共通の「想い」 や「祈り」の探究を突破口として、近代から現代にいたる両民族の精神文化交流を検証す る。例えば、大正時代におけるアイルランド一幕劇の翻案による日本近代劇の確立、日本 人小泉八雲になったアイルランド人ラフカディオ・ハーンによる日本民話の再話、イェイ ツによる「能」の導入などが対象である。 キリスト教思想史 I(渡邉浩明) :聖書考古学Ⅰ キリスト教の精神に基づく本学の教育において、聖書の知識は不可欠である。また、様々 な学問を行うにあたっても聖書は基盤となるものである。この授業では、まず聖書を集中 的に概観し、聖書の世界、古代イスラエルの歴史、そして聖書考古学の概説を行う。旧約 聖書を中心に聖書の学びを織り交ぜながら授業を展開する。 キリスト教思想史 II(渡邉浩明) :聖書考古学Ⅱ この授業では、前期に培った聖書の知識をもとに聖書考古学のテーマを学ぶ。旧約聖書 の時代と遺跡、ぺリシテ人やカナン人などの古代民族、古代イスラエル王国の興亡、死海 写本とクムラン遺跡、講師が実際に参加したゲゼル遺跡などのテーマを扱う。旧約聖書だ けでなく、新約聖書の学びも織り交ぜながら授業を展開する。 4 教職 英語教育演習 I(只木徹) :英語で英語を教える 文部科学省は、すでに高等学校における英語教育は英語を用いて行うこととしており、 それを中学校でも実施することを公式に求め始めた。したがって、今後中 高で英語を教え る者は、英語で授業を行えないとならない。これに対応するのに、これまでと同じような 日本語を用いた英語授業の日本語部分を英語にしただけ では解決にならない。言語教育研 究からの成果を取り入れながら、実際には模擬授業を重ねていくことで、授業能力を開発、 向上させていく。 英語教育演習 II(只木徹) :英語学習理論と実践的模擬授業 英語4技能すなわち、スピーキング、ライティング、リスニング、リーディングにかか わる学習理論と、具体的な教授法を模擬授業を通して学ぶ。4技能はすべて扱うものの、 そのうち一つを深く扱う。たとえば、リーディングとはそもそもどのような活動であり、 それを行う力を養成するためにはどのような学習法や指 導法が有効かを追究し、それをも とに実際に教案を書いて指導してみる。 現代英語演習 I(小野良美) :時事英語演習 現代の世界を取り巻く様々なテーマについて書かれた文献を読み、また、受講者がそれ ぞれ選んだ時事問題について解説し、ディスカッションを行う。将来英語教員となり、生 徒たちにグローバルな視野を持つよう指導するために、まず教員となる本人が時事問題に 精通し、視野を広げることが必要である。そのための訓練をする授業である。 現代英語演習Ⅱ(小野良美) :時事英語演習 現代英語演習Ⅰに引き続き、将来英語教員となり、生徒たちにグローバルな視野を持つ よう指導するために、教員となる本人が時事問題に精通し、視野を広げるための訓練をす る授業である。現代の世界を取り巻く様々なテーマについて書かれた文献を読み、また、 受講者がそれぞれ選んだ時事問題について解説し、ディスカッションを行う。
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