中学校 3 年生用学習プログラム

宗像ユリックスプラネタリウム
中学校 3 年生用学習プログラム
内容
• 日周運動(太陽の動き、星の動き)の復習
• 月と内惑星の満ち欠けの仕組みと、その違いについて
• 公転運動(太陽南中高度の季節変化)について
• 太陽系内の天体の種類と特徴について
• 宇宙の広がりについて「Powers of ten」(太陽系、銀河系、宇宙大規模構造)
ねらい
• プラネタリウムの装置や映像を用いて月と星の観察を体験することで、月や星の動きや、月の満ち欠
け、星の色や明るさの違いを学ぶ。
• 太陽系の惑星や、日月食などの天文現象について触れることで、太陽系内の地球の位置を認識する。
• 地球から連続的に離れていくことで、太陽系の中の地球・銀河系の中の太陽系・大規模構造を眺めるこ
とで、宇宙の広がりと構造を学ぶ。
目標
• 太陽や星の日周運動、月の満ち欠けの仕組みを復習する。
• 季節によって、太陽の南中高度が異なることを知り、それが四季の変化につながっていることに気づく。
• 金星は月と同じように満ち欠けをするが、仕組みが異なることを知る。
• 太陽は恒星の 1 つであり、恒星の表面温度の違いが色の違いとなっていることを知る。
• 太陽系内には 8 つの惑星と、その他の天体が存在することを知る。
• 太陽系、銀河系、大規模構造など、宇宙の広がりを知る。
時間
• 60 分
配時
内容
生徒の学習活動
5分
注意事項
注意事項を確認する。
指導上の留意点
映像・演出
• 非常口の案内
場内を暗くする
• 途中で立ち上がらない
誘導灯消灯
• 気分が悪くなったら引率
の先生に伝える
• 私語・飲食禁止
プラネタリウム
プラネタリウムの仕組みを知る。
について
プラネタリウムは、電球の光で星
を映し出す装置であることを説
明する。
10 分
天頂の確認
頭の上(天頂)を指さす。
座った場所によって、一人ひとり
天頂が頭上だと仮定する。
頭の上が違うことを確認させる。
天頂マーク点灯
「天頂」を確認し、「天頂」が頭
の上だと仮定させる。
方位の確認
4 方位を確認する。
方位については小学校 3 年生理
方位磁針の図
科「太陽のうごき」にて習得済み。 方位灯点灯
方位磁針の図を使って、方位(8
方位を含む)を確認させる。
1
朝の太陽の確認
朝、太陽が見える方位と高度を確
太陽の動きについては、小学校 3
太陽 ON
認する。
年年生理科「太陽のうごき」で習
風景 ON
得済み。
太陽の見える
太陽の 1 日の動きを指でなぞる。 太陽の動きについては小学校 3
位置
太陽の 1 日の動きを復習する。
年生理科「太陽のうごき」にて習
得済。
朝 8 時、太陽が見える位置(方
朝 8 時に太陽が見える位置はい
位・高度)は、いつも同じなのか
つも同じか尋ねる。
予想させる。
朝 8 時に、季節毎に見える太陽
季節毎の太陽を表示させ、季節に
二至二分太陽
の位置を確認する。
よって太陽の位置が違うことを
ON
確認させる。
昼頃の太陽
太陽の位置が違うと、どんな影響
太陽の位置の違いによって、どん
があるか考える。
な影響があるか考えさせる。
太陽の位置の違いが、四季の変化
太陽の位置の違いによる気温な
につながっていることに気づく。
どの変化に気づかせる。
時間が進むと、太陽がどのように
時間を進め、太陽の動きを観察さ
動いていくのか観察する。
せる。
正午頃、どの季節の太陽も、南中
正午頃には、どの季節の太陽も南
していることを確認する。
中することを確認させる。
子午線を使って、太陽の高度を読
子午線を表示させ、太陽の高さを
み取る。
読み取らせる。
日周運動
子午線 ON
春分・秋分の日の太陽の高さに、 春分・秋分の日の太陽高度を、子
どんな意味があるのか考える。
午線の目盛を使って読み取らせ、
太陽高度は何を意味しているか
予想させる。
春分・秋分の日の太陽高度を、緯
太陽高度を、現地緯度(33.5◦ )を
地 軸 の 傾 斜 角・
度の数値を用いて算出してみる。
用いて算出させる。
現地緯度表示
太陽高度は、観測地によって変化
同じ日でも、観測地によって太陽
することを推察する。
高度が異なることに気づかせる。
赤道や極(北極など)では、どう
なるか予想させる。
夕方の太陽
1 日の空の動き
太陽高度の違いによって、沈む
年間を通じ、太陽の沈む方角・時
子午線 OFF
方角・時間が異なる様子を観察す
間が異なることで、1 日の長さも
日周運動
る。
違ってくることに気づかせる。
日周運動を復習する。
日周運動については、小学校 4
夕 → 夜 → 翌朝
年生「星の動き」で習得済み。
→ 翌夕
星の動きを観察し、日周円を理解
日 周 円 ON –
する。
OFF
夕方の空で、三日月と金星を見つ
夕方の空を観察させ、三日月と金
夕方の空
ける。
星を見つけさせる。
望遠鏡で見える、金星の拡大像を
金星の拡大像を提示し、月と金星
観察する。
が同じような形になっているこ
月と金星が、同じような形になっ
とに気づかせる。
(日周運動)
10 分
三日月と金星
ていることに気づく。
2
金星拡大像 ON
月や金星は、何故光っているのか
月が何故光っているのか、質問
復習する。
する。
月が何故光っているかについて
は、小学校 6 年生「月の満ち欠
け」で習得済。
月と金星の、似ているところと異
月と金星の類似しているところ
なるところを挙げる。
と、異なる部分を列 挙させる。
(月と金星は、見かけの形が変化
することをに気づかせる。)
月と金星の
太陽と月・金星の位置関係を把握
太陽が沈む前の時間に遡り、太陽
時間逆転(太陽
する。
と月・金星の位置関係を把握させ
と月・金星の位
る。
置関係)
月は地球の周りを回り、金星は太
月の公転と満ち
陽の周りを回っていることを確
欠け
月と金星の違いを確認する。
満ち欠け
認させる。
月と金星がどうやって満ち欠け
月と金星の満ち欠けの仕組みに
しているのか、仮説を立てる。
ついて仮説を立てることで、仕組
みが同じではないということに
気づかせる。
月と金星の満ち欠けの違いを知
月・金星の公転と地球からの見え
金星の公転と満
る。
方をシミュレーションし、満ち欠
ち欠け
けの違いを観察する。(地球から
の視点・宇宙から俯瞰した視点を
交えて解説していく。)
惑星の公転運動
金星以外の惑星の動きを、太陽系
太陽系を真上から俯瞰すること
の真上から観察する。
で、太陽を中心とした太陽系の構
太陽系映像
造を把握させる。
太陽系の惑星の名称を確認する。
太陽系の惑星の名称を 1 つずつ
確認していく。
太陽系には、惑星以外にも天体が
惑星以外に、彗星や小惑星といっ
存在することを知る。
た「太陽系小天体」、冥王星をは
じめとする「準惑星」などが存在
することを紹介する。
2分
10 分
光害について
星座解説
街明かりがある状態とない状態
最初に街明かりの中で星を観察
では、星の見え方が違うことを確
させ、その後、街明かりを消し、 満天の夜空へ
かめる。
街灯の影響を確かめさせる。
昔の人々が、明るい星を結んで
今晩見える星空を知ることで、興
当日夜 8 ∼ 9 時
味・関心を高めてもらい、実際の
頃の星空
星空を見上げるきっかけにして
星座絵
「星座」を作ったことを知る。
もらえるようにする。
3分
恒星の色と
恒星の色や明るさを注意深く観
恒星の色や明るさの違いを気づ
明るさ
察する。
かせるため、注意深く観察させ
る。
3
夜 8 時の空
色や明るさの違いがあることを
恒星の色は「赤」や「白」などと
確かめる。
断定しないように留意する。
大きさは、実際の空では点である
ことを補足しておく。
5分
太陽の特徴
太陽が恒星の 1 つであることを
太陽が恒星の 1 つであることを
について
確認する。
紹介。
表面の様子(黒点やプロミネン
図を用いて、太陽の黒点やプロミ
黒点の図
ス)を図で確認する。
ネンスを紹介する。
プロミネンスの
図
5分
日食について
太陽の温度について知る。
太陽の表面温度を示し、恒星の色
太陽の温度
恒星の色は、表面温度の違いであ
は温度の違いであることを紹介
恒星の色の違い
ることを知る。
する。
太陽にまつわる、日食という現象
日食という天文現象と、その簡単
があることを知る。
な仕組みを紹介する。
次に日食が見られる日を知る。
今後、いつ日食が見えるのか、ま
直近の日食
日食の、安全な観察方法を習得す
た、安全な観察方法を紹介する。
日食の観察法
る。
太陽観察には「日食めがね」が必
日食説明図
要だということを周知させる。
月食について
月食という現象を知る。
月食という天文現象と、その簡単
月食説明図
な仕組みを紹介する。
次に、月食が見られる日を知る。
次に、月食がいつ見られるのかを
直近の月食
紹介する。
5分
宇宙の広がり
映像を見ながら、宇宙の中の地
連続的に地球から離れていく映
Powers of ten
球・太陽系の位置を実感する。
像を見せながら、宇宙の中の地
地球出発
球や太陽系の位置、そして宇宙の
↓
広がり・全体像について紹介して
宇宙の果て
いく。
↓
宇宙には、太陽のような恒星が数
地球に着陸
多く存在し、それらがさらに大き
な構造を形作っていることを紹
介していく。
5分
夜明け
夜明けの様子をながめる。
朝が近づくと、空が明るくなり、 朝まで日周
星が見えなくなっていく様子を
ながめてもらう。
4
(朝 8 時頃)