【 高速信号処理応用技術学会 2007年研究会の報告 】 今日、美しい国作りというキャッチフレーズで一年前に セッション5 <制御技術> 名古屋工業大学 青木 睦先生 スタートした安部政権も種々の周辺の不祥事で予想し得な 発表件数5 座長 会議の冒頭、 本学会副会長の筆者からの挨拶から始まり、 い幕切れとなってしまいました。後継の福田政権があわた だしい中で発足し、国民の今後の着実にかつ安定した国政 シリアルセッションではありますが、これまでになく数と 「ロボット」 の期待の下に2007年もすでに残すところ3ヶ月程度と 共に内容の濃い発表でした。論文の内容は、 「センサー」 「計測技術」そして「制御技術」 なりました。このような状況下において純粋な産業技術な 「知能化技術」 らびに学問的真理の追究、さらには、生活の質の向上を目 と例年の DSP やディジタルフィルタに関するものと、多 指して日々努力する日本人、特に、工学技術者ならびに工 義に渡るものでした。 また、研究会に引き続き、講演会場である高知工科大学 学研究者の研究・開発成果の発表の場として平成19年7 月20日に高知工科大学にて2007年度高速信号処理応 教員ラウンジにて懇親会が開催されました。例年同様、立 食形式にてカジュアルな懇親会でありましたが普段多忙な 用技術学会が開催されました。 実は今回で本発表会は高知県での二度目の開催となりま 学会関係者、また、参加いただいた大学関係者、および、 す。最初は2000年春に開催されました。思えば筆者が 企業の技術者の方々、さらには、筆者の研究室学生も含め 高知工科大学に着任した翌年に高知での開催のご用命を学 緊張の下に発表を終えた学生諸氏など、皆さん和やかな雰 会から受け、十分な準備もできず右往左往していたことを 囲気の下に多少アルコールの力も手伝って研究テーマや学 鮮明に記憶しています。今回は、学会関係者の多大な努力 会活動に会話が弾み、日中の暑さはありましたが夜の高知 によりチュートリアル1件、招待講演1件、5つのセッシ の澄んだ空気とあいまって2時間あまりの懇親会は、刹那 ョン、さらにポスターセッションで合計36件の発表を頂 的な時間と感じるほどに過ぎ去りました。 これまで、本学会の研究・活動分野は「企業」のターゲ けました。関係者共々非常にうれしい限りで、また、安堵 ットにより近い状態でスタートし、また、フォローするも しています。 当初は高知県という場所的ハンディを如何に克服するか のとしています。当日発表会直後に開催されました総会に で開催場所担当者として頭を痛め、また、発表件数の少な おきましても、昨今の学会が抱える会員の減少を痛切に感 さを危惧しましたが、最終的にはここ数年には無かったほ じることになりました。各種学会は特に少子高齢化問題、 ど多くの発表を頂け、また、参加大学ならびに参加企業も さらに、若者の理系離れ、ひいては高校生の工学離れをい これまでになくバラエティに富、開催場所担当者として大 かに鈍化させるかまた、改善するかを大きな課題と設定し 任を果たせたことを非常にうれしくまた安堵しております。 ています。本学会も、力と意欲の有る前向きな学生の興味 ただし、 一点のみ発表件数と時間調整のトレードオフで、 と憧れを満たすような魅力有る論文、セミナー、講演活動 11件にわたる発表を昼食時間の本学会初めてのポスター を目指して小さいですがエッセンスの効いた味の有る学会 セッションに設定せざるを得なかったことが心残りであり、 活動に邁進していきたいと思います。 かつ、発表者の方々に本紙面をお借りしてお詫び申し上げ 以上、2007年度の研究会報告の後記を終えるに当 たいと思います。 たり多数ご参加頂きました発表者の方々、また、積極的な セッションおよび発表件数は以下のとおりです。 ご意見・ご討論を頂けた企業の皆様方、さらに、本研究会 チュートリアル 件数1 座長 武蔵工業大学 野原勉先生 の運営に協力頂いた学生諸氏に厚く感謝の意を表します。 セッション1<ロボット> なお、本年度の研究会優秀発表賞は、高知工科大学の福井 発表件数3 座長 岐阜工業高等専門学校 森 貴彦先生 眞吾氏が受賞されました。おめでとうございます。 セッション2<知能化技術> 副会長 竹田史章 発表件数5 座長 武蔵工業大学 星 義克先生 セッション3 <センサー> 表彰講演論文タイトル 発表件数5 座長 高知工科大学 白石優旗先生 「形状記憶合金製アクチュエータ ポスターセッション 発表件数11 を用いた筋電義手の研究」 招待講演 件数1 座長 筆者 受賞した福井眞吾氏 セッション4 <計測技術> 発表件数5 座長 新電元工業㈱ 野崎幸弘氏
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