コンプライアンス等への 取組み

4
コンプライアンス等への
取組み
コンプライアンス(法令等遵守)への
取組みについて …… fi
反社会的勢力との取引排除について ……… fl
利用者保護への取組みについて …………… ‡
個人情報保護への取組みについて ………… ·
金融ADR制度への対応について ………… ‚
金融円滑化への取組みについて …………… „
リスク管理体制について …………………… ‰
内部監査体制について ……………………… Ê
組織整備への取組みについて ……………… Ê
JAバンク岩手県本部の運営について …… Á
73
●●● JA岩手県信連の現況 2012
コンプライアンス等への取組み
コンプライアンス等への取組みについて
コンプライアンス
(法令等遵守)
への取組みに
ついて
金融機関の業務は極めて社会的責任が強く、それゆえ、業務遂行上い
かなる場合であっても法令を遵守し、高い倫理観をもって臨む姿勢が求
められております。
当会はその責任を十分認識し、コンプライアンスを経営の最重要課題
の一つと位置づけ、「法令等遵守に係る基本方針」等を定めております。
また、コンプライアンス全般にかかる協議等を行うため、代表理事理
事長を委員長とするコンプライアンス委員会を設置するとともに、年度
4
ごとに策定するコンプライアンス・プログラムに基づき、業務遂行上の
コ
ン
プ
ラ
イ
ア
ン
ス
等
へ
の
取
組
み
着に取組んでおります。
留意点等について計画的に研修を行う等、コンプライアンスの一層の定
《法令等遵守に係る基本方針》
(本会の社会的責任と公共的使命の認識)
第1条 本会のもつ社会的責任と公共的使命を認
識し、健全な事業運営の徹底を図る。
(会員、利用者及び地域のニーズに適した金融サービスの提供)
第2条 「JAバンクシステム」の一員として、
ニーズに適した金融サービスの提供並び
に「JAバンク基本方針」に基づく指導
等を通じて、会員、利用者及び地域社会
の発展に寄与する。
(法令やルールの厳格な遵守)
第3条 すべての法令やルールを厳格に遵守し、
社会的規範にもとることのない、公正な
事業運営を遂行する。
(反社会的勢力の排除)
第4条 社会の秩序や安全に脅威を与える反社会
的勢力に対しては、断固として排除する。
74
(透明性の高い組織風土の構築とコミュニケーション充実)
第5条 経営情報の積極的かつ公正な開示をはじ
めとして、社会とのコミュニケーション
の充実を図る。
(職員の人権の尊重等)
第6条 職員の人権、個性を尊重するとともに、
安全で働きやすい環境を確保する。
(環境問題への取組)
第7条 資源の効率的な利用や廃棄物の削減を実
践するなど、環境問題に積極的に取り組
む。
(社会貢献活動への取組)
第8条 本会は社会の中においてこそ存続・発展
し得る存在であることを自覚し、積極的
に社会貢献活動に取り組む。
●●● JA岩手県信連の現況 2012
《コンプライアンス実施体制》
【決定機関】
【監査機関】
報告
経営 管 理 委 員 会
付 議・報 告
監
事
報告
理 事 会
報告
4
付 議・報 告
【 協 議・統 括 機 関 】
コンプライアンス委 員 会
【監査部署】
協 議 、報 告
監査
【統括部署】
報 告 、連 絡 、相 談
【実践部署】
業
務
監
査
室
監査
各 室・部 長
報 告 、連 絡 、相 談
各部署・コンプライアンス担当者
反社会的勢力
との取引排除
について
コ
ン
プ
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イ
ア
ン
ス
等
へ
の
取
組
み
当会は、社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力との一切の関
係を遮断し、確固たる信念を持って排除の姿勢を堅持しております。さ
らに態勢強化の一環として「反社会的勢力への対応に関する基本方針」
等を定めており、反社会的勢力に対し引き続き断固とした姿勢で臨んで
参ります。
《反社会的勢力への対応に関する基本方針》
1
当会は、取引関係を含めて、排除の姿勢をもって
対応し、反社会的勢力による不当要求を拒絶します。
2
当会は、反社会的勢力に対しては、組織的な対応
を行い、職員の安全確保を最優先に行動します。
3
当会は、警察、公益財団法人岩手県暴力団追放推
進センター、弁護士など、反社会的勢力を排除する
ための各種活動を行っている外部専門機関等と密接
な連携をもって、反社会的勢力と対決します。
※「反社会的勢力」とは、平成19年6月19日犯罪対策閣僚
会議幹事会申合せにおいて決定された「企業が反社会的勢
力による被害を防止するための指針」に記載された集団ま
たは個人を指します。
75
●●● JA岩手県信連の現況 2012
利用者保護
への取組みに
ついて
利用者保護への社会的要請を踏まえ、利用者のみなさまからより一層
の安心と信頼を得るため、金融商品の販売時における適切かつ十分な説
明、相談・苦情等に対する適切な対応、利用者のみなさまの利益が不当
に害されないこと等を目的として、利用者保護に関する基本方針を定め、
利用者の保護と利便性の向上を図るための継続的な取組みを行っており
ます。
《利用者保護等管理方針》
4
コ
ン
プ
ラ
イ
ア
ン
ス
等
へ
の
取
組
み
76
当会は、利用者の正当な利益の保護と利便の確保の
ため、以下の方針を遵守しております。
失、漏洩及び不正利用等の防止のための必要かつ
適切な措置を講じる。
4
1
利用者に対する取引又は金融商品の説明(経営
相談等をはじめとした金融円滑化の観点からの説
明を含む。)及び情報提供を適切かつ十分に行う。
2
利用者からの相談・苦情等については、公正・
迅速・誠実に対応(経営相談等をはじめとした金
融円滑化の観点からの説明を含む。)し、利用者
の理解と信頼が得られるよう適切かつ十分に対応
する。
3
利用者に関する情報については、法令等に基づ
く適正かつ適法な手段による取得並びに情報の紛
当会が行う事業を外部に委託するにあたって
は、利用者情報の管理や利用者への対応が適切に
行われるよう努める。
5
当会との取引に伴い、当会の利用者の利益が不
当に害されることのないよう、利用者保護のため
の利益相反管理体制の整備に努める。
※本方針の「取引」とは、「与信取引」(貸付契約及び
これに伴う担保・保証契約)、貯金等の受入れ、商
品の販売、仲介、募集等において利用者と当会との
間で事業として行われるすべての取引」をいう。
●●● JA岩手県信連の現況 2012
個人情報保護
への取組みに
ついて
当会では、個人情報保護法を遵守するため「個人情報保護宣言」を策
定・公表するとともに個人情報の取扱いにかかる内部管理規程等を定め、
統括管理者を設置する等個人情報の保護に係る体制を整備しております。
《個人情報保護宣言》
岩手県信用農業協同組合連合会(以下「当会」といいます。)は、地域金融機関として、JAとともに金融サ
ービスの提供を通して農家経営の向上を図り、併せて岩手の農業と地域経済の発展に貢献するため、利用者等の
皆様の個人情報を正しく取扱うことが当会の事業活動の基本であり社会的責務であることを認識し、以下の事項
を遵守することを宣言します。
1 関係法令等の遵守
5 第三者提供の制限
当会は、個人情報を適正に取扱うために、個人情
当会は、法令により例外として扱われるべき場合
報の保護に関する法律(以下「法」といいます。)
を除き、あらかじめご本人の同意を得ることなく、
その他、個人情報保護に関する関係諸法令及び主務
個人データを第三者に提供しません。また、個人情
大臣のガイドライン等に定められた義務を誠実に遵
報に関する不正アクセス、紛失、破壊、改ざん、漏え
守します。
いを防ぐための適切な予防及び是正措置を行いま
個人情報とは、個人に関する情報であって、当該
情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述などに
よって特定の個人を識別できるものをいい(他の情
す。
6 機微(センシィティブ)情報の取扱い
労働組合への加盟、人種・民族、門地・本籍地、保
の個人を識別することができることとなるものを含
険医療等に関する情報)については、法令等に基づ
む)、以下も同様とします。
く場合や、業務遂行上必要な範囲においてご本人の
当会は、利用目的をできる限り特定したうえ、あ
らかじめご本人の同意を得た場合及び法令により例
外として扱われるべき場合を除き、その利用目的の
範囲内でのみ個人情報を取扱います。
ご本人とは、個人情報によって識別される特定の
個人をいい、以下同様とします。
3 適正取得 当会は、個人情報を取得する際、適正な手段で取
得するものとし、利用目的を法令により例外として
扱われるべき場合を除き、あらかじめ公表するか、
同意をいただいた場合を除き、取得・利用・第三者
提供はいたしません。
7 開示・訂正等
当会は、保有個人データにつき、法令に基づきご
本人からの開示、訂正等に応じます。
保有個人データとは、個人情報取扱事業者が、開
示、内容の訂正、追加又は削除、利用の停止、消去
及び第三者への提供の停止を行うことができる権限
を有する個人データをいいます。
8 苦情窓口 当会は、取扱う個人情報につき、ご本人からの苦
取得後速やかにご本人に通知又は公表します。ただ
情・相談に対し迅速かつ適切に取り組み、そのため
し、ご本人から書面で直接取得する場合には、あら
の内部体制の整備に努めます。
かじめ明示します。
4 安全管理措置
当会は、取扱う個人データを利用目的の範囲内で
正確・最新の内容に保つよう努め、また安全管理の
ために必要・適切な措置を講じ従業者及び委託先を
適正に監督します。
個人データとは、個人情報データベース等を構成
する個人情報をいい、以下同様とします。
コ
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等
へ
の
取
組
み
当会は、ご本人の機微情報(政治的見解、信教、
報と容易に照合することができ、それによって特定
2 利用目的
4
9 継続的改善 当会は、当会が保有する個人情報を保護するため
の方針、組織、計画、実施、監査及び定期的な見直
しを行い継続的な改善に努めます。
10 当会の個人情報に関するお問い合わせ
〒020−0022岩手県盛岡市大通1丁目2番1号
岩手県信用農業協同組合連合会
TEL 019−626−8726
77
●●● JA岩手県信連の現況 2012
金融ADR制度は、一般に「裁判外紛争解決制度」等と訳され、訴訟
金融ADR制
度への対応に
ついて
によらない、より簡易で、特に消費者の経済的・時間的負担を軽減でき
る民事上の紛争解決手続きを指し、農協法や銀行法などに各金融機関の
行為規制が定められています(Alternative Dispute Resolution)。
具体的には、苦情など金融分野のトラブルが発生した場合、「公正・中
立な第三者(弁護士等)の関与を経て、当事者同士の話し合いで解決の
途を探る」方法で、弁護士会が設置・運営する「仲裁センター」等にお
いて非公開の手続きで行われるため、当事者の秘密が守られるなどのメ
リットがあります。
4
A苦情処理措置の内容
コ
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ア
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等
へ
の
取
組
み
当会では、利用者のみなさまにより、一層ご満足いただけるサービスを提供できるよう、JAバンクに関するご相談
及び苦情等を受け付けております。
苦情等受付窓口 資金部 電話番号 019−626−8726(貯金関係)
融資部 電話番号 019−626−8735(貸出関係)
受付時間 午前9時∼午後5時(金融機関の休業日を除く)
なお、岩手県JAバンク相談所(岩手県農業協同組合中央会が設置・運営)でも、JAバンクに関するご相談・苦情を
受け付けしております。公平・中立な立場でお申し出を伺い、お申出者のご了解を得たうえで、ご利用のJAに対して
迅速な解決を依頼します。
岩手県JAバンク相談所 電話番号 019−626−8128
受付時間 午前9時∼午後5時(金融機関の休業日を除く)
B紛争解決措置の内容
苦情などの申し出につきましては、当会が対応いたしますが、納得のいくような解決が得られず、利用者のみなさま
が外部の紛争解決機関を利用して解決を図ることを希望される場合は、岩手県JAバンク相談所を通じ、紛争解決措置
として次の弁護士会を利用できます。
仙台弁護士会 紛争解決支援センター
なお、岩手県JAバンク相談所は、上記弁護士会と提携しており、利用者のみなさまは岩手県JAバンク相談所を通
じて弁護士会をご利用いただけます。
78
●●● JA岩手県信連の現況 2012
金融円滑化
への取組みに
ついて
当会では、協同組織金融機関として、「健全な事業を営む農業者をはじ
めとする地域のお客さまに対して必要な資金を円滑に供給していくこと」
を、重要な役割の一つとして位置づけ、当会の担う公共性と社会的責任
を強く認識し、その適切な業務の遂行に向け、金融円滑化にかかる基本
的方針を定め、金融の円滑化に取組んで参ります。
《金融円滑化にかかる基本的方針》
1
当会は、お客さまからの新規融資や貸付条件の変
業の状況を勘案しつつ、できる限り、柔軟に対応
更等の申込みがあった場合には、お客さまの特性及
するよう努めてまいります。
π 当会は、その際、他の金融機関や日本政策金融
び事業の状況を勘案しつつ、できる限り、柔軟に対
公庫、住宅金融支援機構、農業信用基金協会、企
応するよう努めます。
2
当会は、事業を営むお客さまからの経営相談に積
業再生支援機構、事業再生ADR等との緊密な連
極的かつきめ細かく取り組み、お客さまの経営改善
携を図るよう努めてまいります。
に向けた取組みをご支援できるよう努めてまいりま
また、これらの関係機関等から照会を受けた場
す。
合は、守秘義務に留意しつつ、お客さまの同意を
また、役職員に対する研修等により、上記取組み
の対応能力の向上に努めてまいります。
3
当会は、お客さまから新規融資や貸付条件の変更
等の相談・申込みがあった場合には、お客さまの知
前提に情報交換しつつ連携に努めます。
6
当会は、お客さまからの上述のような申込みに対
し、円滑に措置をとることが出来るよう、必要な体
制を整備いたしております。
識等に応じて、説明及び情報提供を適切かつ十分に
行うように努めてまいります。
具体的には、
また、お断りさせていただく場合には、その理由
とする「コンプライアンス委員会」にて、金融円
滑化にかかる対応を一元的に管理し、組織横断的
に協議します。
す。
当会は、お客さまからの、新規融資や貸付条件の
π 代表理事理事長を「金融円滑化管理責任者」と
変更等の相談・申込みに対する問い合わせ、相談、
して、当会全体における金融円滑化の方針や施策
要望及び苦情については、公正・迅速・誠実に対応
の徹底に努めます。
∫ 「金融円滑化管理統括者」を設置し、金融円滑
し、お客さまの理解と信頼が得られるよう努めてま
化担当部署における金融円滑化の方針や施策の徹
いります。
5
底に努めます。
中小企業者等金融円滑化法への対応
∏ 農業事業者、中小事業者及び住宅ローンご利用
コ
ン
プ
ラ
イ
ア
ン
ス
等
へ
の
取
組
み
∏ 代表理事理事長以下、理事、室・部長を構成員
を可能な限り具体的かつ丁寧に説明するよう努めま
4
4
7
当会は、本方針に基づく金融円滑化管理態勢につ
のお客さまからの新規融資や貸付条件の変更等の
いて、その適切性及び有効性を定期的に検証し、必
申込みがあった場合には、お客さまの特性及び事
要に応じて見直しを行います。
79
●●● JA岩手県信連の現況 2012
コンプライアンス等への取組み
リスク管理体制及び内部監査体制等
リスク管理体制
について
会員・利用者のみなさまに安心して当会をご利用いただくためには、
より健全性の高い経営を確保し、信頼性を高めていくことが重要です。
このため、有効な内部管理態勢を構築し、直面する様々なリスクに適
切に対応するため、年度ごとに「リスクマネジメント方針」を策定し、
認識すべきリスクの種類や管理体制等について規定するとともに、リス
クマネジメントに関する協議機関としてALM・リスク管理委員会を設
置する等、リスク管理の基本的な体系を整備しております。
4
また、信用リスクや市場リスク、オペレーショナル・リスク等の保有
する様々なリスクを総体的に把握し、経営体力である自己資本の範囲内
コ
ン
プ
ラ
イ
ア
ン
ス
等
へ
の
取
組
み
に適切にコントロールする統合的リスク管理に取組んでおります。
Aリスク管理全般
「リスクマネジメント」方針等リスク管理に係る重要事項の決定は理事会で行
っております。また、各種リスクの実態把握及び統合的なリスク管理に向けた具
体的なリスクマネジメント方策等については、ALM・リスク管理委員会で協議
を行い、その結果を理事会に報告しております。
与信取引にあたっては、営業部門と審査部門を独立し、審査部門が二次審査を
行うほか、各部門において審査及び債権管理能力の向上に努めております。
さらに、経営諸活動の全般にわたる管理・運営の制度及び業務の遂行状況等に
ついては、監査部門が内部管理態勢(リスク管理態勢を含む)等の適切性と有効
性の観点から検証・評価を行っております。
《リスク管理体制》
経営管理委員会
付 議・報 告
意見表明
理 事 会
【監査機関】
報告
付 議・報 告
ALM・リスク管理委員会
報 告・協 議
監査
リスクマネジメント部署
報告
融資部門
80
余裕金運用部門
指示
資金調達部門
他業務部門
【監査部署】
●●● JA岩手県信連の現況 2012
B各種リスク管理
信用リスク管理
市場リスク管理
信用リスクとは、信用供与先の財務状況の悪化
市場リスクとは、金利、株価、為替等の市場要
等により、資産の価値が減少ないし消失すること
因の変動により保有する資産の価値が変動するこ
により損失を被るリスクのことです。
とにより損失を被るリスクです。
当会では、内部格付により与信先別に与信限度
当会では、保有する有価証券等についてBPV
額を設定し、与信管理を行うとともに、格付別・
(ベーシス・ポイント・バリュー)やVaR(バリ
業種別の与信状況についてモニタリングを実施
ュー・アット・リスク)等の計測手法を用いてリ
し、与信集中を排除するなど、信用リスク管理に
スク量計測を行い管理しております。
努めております。
流動性リスク管理
オペレーショナル・リスク管理
流動性リスクとは、資金調達において必要資金
オペレーショナル・リスクとは、正確な事務を
が確保できず資金繰りが困難となる場合や、資金
怠る、あるいは事務処理を誤る等、人為的なエラ
の確保に通常よりも高いコストでの調達を余儀な
ーにより損失を被るリスク(事務リスク)や、コ
くされることにより損失を被るリスクです。
ンピュータシステムのダウン又はシステムの不備
当会では、大口の資金動向や資金決済等の管理
を日々行うとともに、流動性資金として短期資金
や流動性の高い有価証券の確保に努めておりま
す。
等、技術的なエラーにより損失を被るリスク(シ
ステムリスク)等の総称です。
4
コ
ン
プ
ラ
イ
ア
ン
ス
等
へ
の
取
組
み
当会では、事務ミス・不正等の防止の観点から、
各種事務手続等の整備を図っております。さらに
事務リスク管理の強化を図るため、自己検査の実
施や監査部門による定期的な業務監査等を通じ、
適正な業務運営と不正・事故等の未然防止に努め
ております。
また、システムリスクに対してはセキュリティ
ーポリシー等を制定し、情報資産の安全性確保と
コンピュータシステムの安全な運用に努めており
ます。
81
●●● JA岩手県信連の現況 2012
内部監査体制
について
当会では、監査部門を被監査部門から独立して設置し、経営全般にわ
たる管理及び各部門の業務遂行状況を、内部管理態勢の適切性と有効性
の観点から検証・評価し、改善事項の勧告などを通じて業務運営の適切
性の維持・改善に努めています。
また、内部監査は、当会の全部署を対象とし、年度ごとに定める業務
監査方針及び業務監査計画に基づき実施しています。監査結果は代表理
事理事長に報告したのち被監査部門に通知され、定期的に被監査部門の
改善取組み状況を確認しています。また、監査結果の概要については、
定期的に理事会に報告することとしていますが、特に重要な事項につい
ては、直ちに代表理事及び理事会等に報告し、速やかに適切な措置を講
4
コ
ン
プ
ラ
イ
ア
ン
ス
等
へ
の
取
組
み
じています。
組織整備への
取組みについて
系統組織整備の目的は、組合員・地域住民の負託に応えられる高水準
な業務機能を具備し、自己責任経営ができるJAを目指し、強固な経営
体制を構築することにあります。
JAいわてグループは、県下6JA構想に向けた組織再編を進めてお
り、その構想の最終局面を迎えている段階にあります。
また、JAいわてグループの再発防止策の進捗管理の徹底と確実な履
行が求められていることから、JA・連合組織間の機能分担見直しを図
りながら、効率化信連として、JAと一体となり、諸課題解決に努める
こととしております。
82
●●● JA岩手県信連の現況 2012
コンプライアンス等への取組み
JAバンクシステム
JAバンク岩手
県本部の運営に
ついて
平成14年1月に施行された再編強化法*に基づく、
「JAバンク基本方針」
に則り、全国段階では農林中央金庫に「JAバンク中央本部」を、県段階では
当会の中に「JAバンク岩手県本部」を設置し運営しております。
これは、「破綻未然防止システムによるJAバンク会員の経営健全性確
保」と「一体的事業推進による良質で高度な金融サービスの提供」を2
本柱とする「JAバンクシステム」を確実に運営していくための仕組み
です。
JAバンク岩手県本部の取組みとしては、個々のJAの財務状況、業
務体制などについてチェック(モニタリング)を行い、問題点の早期発
4
見に努めるとともに、モニタリングの結果、「自主ルール基準」に該当す
るJAに対する経営改善指導などを行います(破綻未然防止システム)。
これにより、より効率的で健全性の高い経営を目指しております。
* 再編強化法とは
「JAバンクシステム」が確実に機能し、JAバンク全体としての信頼性向上のために法制
度面での裏付けとして整備された法律です。
(正式名称:「農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化に
関する法律」)
《JAバンクシステムの仕組み》
コ
ン
プ
ラ
イ
ア
ン
ス
等
へ
の
取
組
み
JAバンクシステム
組合員・利用者
安心
便利
JAバンク会員の経営健全性確保
良質で高度な金融サービス
JAバンク基本方針
行政
連 携
全中
全国監査機構
JA
協力・連携、経営改善指導
信農連
農林中金
(JAバンク県本部)
(JAバンク中央本部)
県中
貯金保険
機構
破綻時の支援
JAバンク
支援協会
破綻未然防止の支援
系統債権管理
回収機構
不良債権の管理・回収
破綻未然防止
システム
一体的事業推進
・JAバンク会員のモニタリング
・基準該当JAの資産精査
・経営改善指導
・JAバンク支援協会による
資金支援等
・商品開発力・提案力の強化
・共同運営システムの利用
・全国統一のJAバンクブランド
の確立 等
農林中金への
指導権限の付与等
再編強化法(農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化に関する法律)
83
●●● JA岩手県信連の現況 2012
《「JAバンクセーフティーネット」のポイント》
より安心な金融機関としての信頼を得るために、JAバンクは、
「JAバンクセーフティーネット」を構築しております。
まず、公的制度である「貯金保険制度」があります。
さらに、「JAバンクシステム」のもとJAバンク全体で経営健全性を確保するための支援制度である「JAバンク支
援基金」があります。この2つの仕組みによって組合員・利用者のみなさまにより一層の「安心」をお届けいたします。
4
コ
ン
プ
ラ
イ
ア
ン
ス
等
へ
の
取
組
み
JAバンク・セーフティーネットの仕組み
JAバンク
支援基金
貯金保険制度
(全国財源)
+
JAバンク
支援積立金
●貯金者を保護するための
国の公的な制度
(県域財源)
●JAバンク独自の
支援制度
貯金保険制度
JAバンク支援基金等
「貯金保険制度」は、貯金者保護のため
JAバンクの健全性維持を支援するた
の国の公的な制度であり、JA・信連・
め、JAバンク独自の取組みを行ってい
農林中金などが加入しています。
ます。
この制度は政府・日銀・農林中金・信連
全国のJAバンクの拠出により設置さ
などの出資により設立された貯金保険
れた「JAバンク支援基金」等を活用し、
機構によって運営されており、JAなど
個 々 の J Aによる経 営 健 全 性 維 持 の
から収納された保険料を原資に、万一
ための取組みに必要な支援(資本注入
JAが経営破綻して貯金の払い戻しがで
など)を行います。
きなくなった場合などに貯金を一定の
また、万一緊急の事態に陥ったJAへ
範囲で保護します。
の貸付や経営が困難となったJAへの
「貯金保険制度」における貯金者保護の
ための仕組みは、
「預金保険制度」
(銀行・
信金・信組・労金などが加入)と基本的
に同じです。
84
資金援助なども国の制度である貯金
保険制度と連携して行います。