通信線の信頼性を考慮した並列冗長運転機能付き フルディジタルUPS 柴田浩平 吉野國由 林辰雄 曽禰元隆 星野登(寺田電機製作所) (武蔵工業大学) 概要 UPS の信頼性向上法として並列冗長運転を実現する場合、各 UPS は出力波形の位相同 期・横流抑制・負荷分担の機能が必要となり、制御方式複雑化ならびに制御回路の部品 点数増加による信頼性低下が問題となる。部品点数増加はアナログ部品のばらつき、温 度変化・経年変化による不安定事象増加によって信頼性低下の要因となるが、MCU・DSP 等を用いたディジタル化による不安定事象削減が提案されている。制御方式複雑化によ る信頼性低下とは、先に挙げた機能を実現する為、UPS 同士が通信線により協調動作す る事が要因である。その為システム全体の信頼性が通信方式に依存する。 提案方式では、位相同期信号のみで並列冗長運転を実現する。横流抑制・負荷分担に 関しては、自機の内部インピーダンスによる横流抑制効果を利用した仮想出力抵抗挿入 法で代用する。位相同期信号に関しては排他的論理和を利用した高信頼同期法を提案す る。本提案方式を利用することで、並列冗長運転中の各 UPS は運転台数に関係なく、 良好な位相同期・横流抑制・負荷分担特性を確認した。加えて制御回路に関しても単一 DSP を用いたフルディジタル化を行うことで制御回路の簡素化を計っている。
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