2016年10月号 - 同志社大学附属 同志社国際学院 Doshisha

The Learner
Doshisha International Academy, Elementary School
October, 2016
Volume 62
9 月 7 日から 14 日まで、ボストン、アーモストへの 6
年生の修学旅行に同行しました。詳細な様子は、後に掲載
されている「6 年生の修学旅行の紹介」に譲りますが、昨
年同様、今回も主な学びの目的は米国 IB PYP 校との交流
と新島襄の足跡を辿ることでした。現地の IB PYP 校
(アーモストからは約 1 時間離れたコネチカット州サウ
ス・ウィンザー市にある International Magnet School
for Global Citizenship)を訪問した際の交流では、6 年
生が予め準備したビデオを使って日本や DIA の様子を紹介
したり、習字、けん玉、コマ、福笑い、折り紙のやり方を
丁寧に IMS の児童に教えたり、一緒に遊んだりと、充実し
た交流になったと思います。また、修学旅行の事前学習・
事後学習も、切れ目なく繋ぐことが出来たと思います。今
回が初等部として第 3 回目となる修学旅行でしたが、次回
も修学旅行全体が一層深さを増すようにしたいと、今から
考えています。
今年も 8 日間の修学旅行を通して、普段とは違った環境
に晒されることによって、6 年生のお子様たちは様々な学
びを得ました。それは、ボストンでの最終日の夜の集い
で、お子様たちが立派に、且つ楽しく披露してくれまし
た。このように、ひと回りもふた回りも成長するチャンス
として、初等部での宿泊学習の総仕上げに相応しい修学旅
行と言えるよう、毎年その時々のチャレンジはあるとは思
いますが、種々工夫、努力を続けて参ります。
9 月には、他にも様々なイベントが目白押しで、3 年生
と 5 年生も宿泊学習に出掛け、それぞれ大きな成長のチャ
ンスとなったと思います。また 9 月は、これまでに前例の
ないイベントが多数あった月ともと言えます。先ずひとつ
は、世界考古学会議第 8 回京都大会(WAC‐8)で、4 年生
と 6 年生の考古学品を模した作品が元・立誠小学校会場に
展示され、多くの WAC‐8 参加者が作品の出来栄えに感嘆
し、大いに好評を博したことです。WAC-8 は 8 月 28 日か
ら 9 月 2 日の間、同志社大学の今出川キャンパスが主会
場となって開催されましたが、世界各国で 4 年毎に開催さ
れる同学会において、東アジアで初めてとなる今回の京都
開催の機会を捉えて、4 年生、6 年生の作品の出展にまで
結び付けてくれた Lutringer 先生他の尽力のお蔭です。
もうひとつは、なら国際映画祭(9 月 17-22 日開催)で
9 月 21 日に 6 年生作成のビデオが紹介されると共に、5 年
生の時のビデオ作成を指導・支援して下さった河瀨直美監
督と 6 年生による英語も交えた壇上トークも実現し、ここ
でも同志社国際学院初等部の教育のレベルの高さが、国内
外に示されました。更に、4 年生の 2 チームによる 9 月 12
日開催の立石杯英語プレゼン大会への参加も、大きなイベ
ントでした。コンテストそのものへの参加ではありません
が、初等部として同英語プレゼン大会に参加するのは初め
てで、初等部 4 年生によるプレゼンテーションのレベルの
高さは、中高生の参加者にも大いに刺激になったと思いま
す。今年度からは、2 月開催の立石杯英語大会にも初等部
が正式に参加し、活躍します。今回の英語プレゼン大会に
は DISK の Middle School と High School も初めて参加し
て、各々2 チームずつがエントリーした結果、Middle
School の1チームが中学生 I 部門で見事に優秀賞を受賞
しました。
9 月 17 日、24 日には、同志社国際中学校の体育祭と文
化祭をそれぞれ見学させて頂きました。同校の体育祭は、
生徒主導のイベントとなっているところが特徴で、先生方
はしっかりと見守りながらも、ほぼ全く口出し、手出しを
控えておられます。初等部の先輩たちも、そうした環境の
下で本当に伸び伸びと、でも緻密にそれぞれの持ち場で
リード役となっていたのが、とても印象的でした。文化祭
でも同様に、先輩たちが初等部時代からの伸び伸びとした
様子は残しながらも、着実に成長しているところを見るこ
とができ、大変嬉しく思いました。初等部の在校生の多く
がその後に続き、一層大きく成長するのが楽しみです。
同志社国際学院初等部
校長
横田 健司
Doshisha International Academy Elementary School
7-31-1 Kizugawadai, Kizugawa City 619-0225
〒619-0225 木津川市木津川台 7-31-1
http://www.dia.doshisha.ac.jp/
10 月:誠実 October : Honesty
9 月 7 日から 14 日までの一週間、6 年生は修学旅行でアメリカのマサチューセッツ州に滞在しました。ここには
世界第一級の大学が幾つも存在しますが、我々同志社人に関係の深いのは、何と言っても校祖新島襄の留学先で
あったアーモスト大学です。ここは知る人ぞ知る、全米トップの教養大学で、少人数制(在籍学生数約 1800 人)の
アット・ホームなキャンパスの雰囲気は、新島の時代とさほど変わりません。アーモスト大学で過ごした歳月は、
新島の心に学問の喜びや友情の尊さ、キリスト教主義教育の意義など、深い感動を幾つも刻み付け、帰国した暁に
は是非、このような大学を祖国日本にも建てようという、強い志へと駆り立てたのでした。
ところで今回の旅行では、ボストン市内の観光の際、名所の一つとしてハーバード・ヤード(ハーバード大学内
の中庭)も訪れる機会がありました。ガイドさんの説明を聞くうちに、私はこの大学とアーモスト大学、そして
アーモスト大学をルーツに持つ同志社大学との間に、重要な共通点があることに気付かされました。
アーモスト大学の徽章の中央に記されている TERRAS IRRADIENT はラテン語で、「
(それらは)地を照らせ」
という意味があります。英語では Let them give light to the world です。これは、新約聖書マタイによる福音書 5
章 14 節から 16 節の言葉に由来すると考えられます。
「あなたがたは世の光である。山の上にある町は、隠れることができない。また、ともし火をともして升の下に置
く者はいない。燭台の上に置く。そうすれば、家の中のものすべてを照らすのである。そのように、あなたがたの
光を人々の前に輝かしなさい。人々が、あなたがたの立派な行いを見て、あなたがたの天の父をあがめるようにな
るためである。
」
次に、ハーバード大学の徽章を見ると三冊の本が描かれ、中に書かれたアルファベットを繋ぎ合わせると、
VERITAS という単語が浮かび上がります。これはラテン語で「真理」を意味しますが、出典はやはり聖書で
す。というのは、このボストンの地に大学を創ることを夢見て、最初に献金を出し合った地域住民たちも、後
に遺言で莫大な財産と蔵書とを寄付し、その名が付けられることとなったジョン・ハーバード牧師も、共にキ
リスト教信仰に生きる、清教徒であったからです。では、具体的な聖書箇所はどこでしょうか。このヒントに
なるのが、同志社大学の徽章です。
お馴染みの同志社大学徽章には、知・徳・体を表す白い三角形が三つ描かれています。このうち「徳」は、言
うまでもなくキリスト教主義を指します。大学の今出川校地には明徳館という建物がありますが、ここの壁面
には新約聖書の一節である "VERITAS LIBERABIT VOS"(真理は汝らに自由を得さすべし)が刻まれています。
「わたしの言葉にとどまるならば、あなたたちは本当にわたしの弟子である。あなたたちは真理を知り、真理
はあなたたちを自由にする。」ヨハネによる福音書 8 章 31、32 節
どうやら、ハーバード大学の VERITAS も、ヨハネによる福音書が出所のようです。
以上、ボストンゆかりの三つの大学の徽章を見ていきましたが、そこに表わされているものは聖書に基づく真理
と、それに立脚して世界を照らす者となること(新島流に言えば一国の良心となること)です。世間一般の知名度
や評価のされ方は、大学それぞれかも知れませんが、少なくとも我々は、この重要な共通項を胸に留めておこうで
はありませんか。
Christian Education Committee 石川眞弓
<お知らせ>
・9月の『おにぎりけんきん』総額:16,262 円
献金送付先:日本キリスト教団熊本草葉町教会;岩手キリスト教学園認定こども園宮古ひかり;福島県若松聖愛幼稚園
・10月の『おにぎりけんきん』活動:10月11日(火曜日)
・10月の保護者のための『聖書の会』①10月12日(水曜日)10:00~ 1階カンファレンスルームにて
講師:同志社大学神学部教授 関谷 直人先生
②10月28日(金曜日)10:00~ 1階カンファレンスルームにて
講師:同胞保育園園長 堀井 忠先生(バングラデシュへの支援活動をされています。)
皆様のご参加お待ちしております(予約要りません)。
6年生では 9 月 7 日(水)~9 月 14 日(水)の6泊 8 日で、アーモストとボストンを巡り、新島襄先生の足
跡を訪ねたり、UOIに関連した美術の学びを深めたりしました。
夏季休暇を利用して、修学旅行の下見に行ってきまし
た。残念ながら全部の行き先を回ることができませんで
したが、自分自身にとって、すごく有意義な旅になりま
した。この旅行の目的は、いかに安全な旅行ができるか
という視点に立ち、教師の目で実際に現地を下見して、
本番では「安全で、仲良く、楽しく、無事に日本へ帰
る」という手立てを見つけることです。気づいたことを
いくつか書き留めます。
アメリカ人は優しいということです。ボストンについ
た時から入国手続きからそう思います。英語で聞いてき
ますが安心してください。落ち着いて応えましょう。ま
た、地下鉄・タクシー・ホテルの人、道で出会った人、
みなさん親切でした。困ったら尋ねるとしっかり教えて
くれます。大丈夫です。私はアーモストの帰り道チャイ
ナタウンで食事をして帰ろうとしたところ道に迷い、タ
クシーの運転手に助けられました。頑張って日頃の学び
を生かし、アメリカ人としっかりとコミュニケーション
をしましょう。
次に、アーモストです。アメリカの小さな町で、静か
で美しい町です。特に、アーモストカレッジは町の中心
にあり、レンガ造りのきれいな校舎です。夏休み中でし
たが、何人かの学生に出会いました。皆さん親切に対応
してくれました。また、カフェテリアではおいしいラン
チを頂きました。ホテルも中心から5kmぐらい外れた
街道筋にあり、安全な場所に立地していました。
第三に、ボストンです。ボストンコモンやピーコンヒ
ル、オールドサウス教会等歩いて回りました。ビジネス
マンや観光客とたくさん出会いましたが、普通な感じの
人ばかりでした。また、地下鉄でボストン美術館や空港
に移動しましたが、チケットの買い方も親切に教えてい
ただき、快適に乗降する事ができました。ボストン美術
館では、非常にたくさんの有名な作品があり、とても一
日ではじっくり見ることができないという思いを持ちま
した。全体的にとても落ち着いたアメリカらしい大都会
と小さな町を訪問でき、親切な人々に出会い、とても満
足して帰ることができました。
(6年2組8日27日付学級通信」より抜粋)
振り返ればあっという間の修学旅行でしたがみんなで過ごした8日間は学びと発見、笑顔にあふれた日々となり
ました。税関を通る際に見かけた、「カウボーイみたいな警察官」や、空港を出た先に目に入った「串だんごの信
号」(児童談)、映画で観たような広大なトウモロコシ畑に晴天の秋空・・・、何をとっても素直に表現し、また明
るく過ごす子どもたちを横で見守ることができたことは、私にとっても非常に幸せでした。修学旅行は、DIA で
培ってきた5年5か月の力を発揮する場だったように思います。泣いている友に駆け寄って励ます様子、怪我を気
遣い隣で共にゆっくり歩く様子、自分の失敗談や反省点をみんなに共有して生かそうとする様子など、Caring と
Open-minded な場面が沢山見られました。現地の小学校では初めて Buddy と会い、プレイグラウンドでのランチ
や、文化紹介、キックボールをする中で、これまでに身につけてきた英語を活用し、Communicator としての姿で仲
良くなるまでになりました。旅行中は、新しい発見の連続でしたが、事前に聞いていた教員の指示や自分たちの学
習、しおりの情報を使って次の場面を予測し、一方で変更に応じて臨機応変に行動したりする Knowledgeable な姿
もありました。また、学芸員さんなどによる英語の説明をメモに書き留めて、ユニットの学習と Connection を見つ
ける Thinker としての姿も表しました。それはどれも、やろうとしてすぐにできることではない、子ども達のこれ
までの成長の賜物だと思いました。
(6年1組9月23日付「学級通信」より抜粋)
~引率してくださった先生たちから、修学旅行で見つけた、6 年生のいいところ発見談~
・修学旅行は、DIA で培ってきた5年5か月の力を発揮する場だったように思います。普段とは異なる全く新しい環境の中で、
子ども達は Learner profile を意識した行動を示すことができた点がとても頼もしかったです。
(1組担任:サルバ先生より)
・修学旅行のよかった点は、子どもたちがすごく仲良く、楽しく、修学旅行を送ることができたことです。また、現地の小学校
との交流等、英語でコミュニケーションができ、日ごろの学習成果を発揮することができました。(2組担任:井上先生より)
・皆が日頃あまり付き合いのない友人とも同じグループの中で揉まれあいながら、互いに成長していく姿を直に見られたこと
が、嬉しかったです。特に「夜の集い」で披露してくれた各班の劇は、圧巻でした。
(チャプレン:石川先生より)
・集合とグループの点呼が、とても素早くすばらしかったです。安全で楽しい修学旅行にしようという気持ちが、6 年生一人ひ
とりの行動から感じ取れました。修学旅行の最後の夜の振り返りの発表で、
「周りの人に感謝しています。
」という言葉がとても
印象的でした。
(教頭:中山先生より)
・IB 交流校で、複数の教室に分かれての日本文化紹介で、日本のことを殆ど知らない IMS 児童に対して、苦労しながらも、一所
懸命に、説明・指導を色々工夫することを、6 年生全員が楽しんでいる様子が嬉しかったです。
(校長:横田先生より)
・Year 6 had an enjoyable and rewarding trip to the USA. Highlights of the trip included: a visit with our
friends at the International Magnet School for Global Citizenship; a visit to Amherst College; and a tour of the
Boston Museum of Fine Arts. As we travelled from place to place, many people asked about our school and our
trip to the USA. They were all very impressed with our students’ confidence and English ability, and our
school’s commitment to developing internationally minded people. It was a pleasure to share this important
learning experience with the Year 6 students. (G6 GANET: Mr. Stumbles)
10 月の主な行事・予定
<Library からお知らせ>
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※2015 年 9 月は図書館システム更新のため閉館
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G2 授業参観
Tue
G4 授業参観 G3 電池教室
Wed
G1 G5 授業参観 クラブ
Thu
G4 swimming PYP プラン(半日授業)
Fri
G3 授業参観
Sat
Sun
Mon
体育の日
Tue
G6 授業参観
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委員会活動
Thu
Fri
G1
Sat
宿泊学習
Sun
Mon
Tue
Wed
Thu
Fri
Sat
スポーツデイ
Sun
Mon
代休
Tue
スポーツデイ予備日
Wed
Thu
Fri
ハロウィーン
Sat
Sun
Mon
11月の主な行事・予定
11/5
Library SG による季節の飾り付け
11/7~11
笑い猫の5分間怪談①幽霊からの宿題
書館に揃っています。 ぼくと妹のアミが、夕ぐれの教
室で出会ったのは、ニヤニヤ笑
う巨大な猫だった! 笑い猫が
ぼくらにかたる、表題作の「幽
霊からの宿題」をはじめ、「名
前はなあに?」
「真夜中のバ
ス」
「うしろんぼ」などを収録
した、ゾゾ〜ッとするけどおも
しろい怪談集。
※①~⑤まで図書館に揃って
います。
きずな祭
カンファレンス(午前授業)
詳しくは後日お知らせします。
11/16
PYP プラン(午前授業)
11/18
点灯式
参観・学期報告会
詳しくは後日お知らせします。
11/28~12/9
11/29
創立記念日(休日)
10月の PYP Attitude
Integrity/ 誠実