3月の安全運転のポイント - 保険情報サービス株式会社

<人> 車 道路
3月の安全運転のポイント
平成21年3月号
平成20年の交通事故発生状況 発生件数 766,147件(前年比−66,307件 −8.0%) 死者数 5,155人(前年比
−589人 −10.3%)
負傷者数 945,504人(前年比−88,941人 −8.6%)
*
平成20年の交通事故による死者数は8年連続の減少となるとともに、昭和28年以来54年ぶりに5千人
台となった前年を更に下回りました。また、負傷者数は10年ぶりに100万人を下回りました。
今月は平成20年の交通死亡事故の主な特徴をまとめてみました。(資料は、警察庁「平成20年中の交
通死亡事故の特徴及び道路交通法違反取締状況について」による)
*死者数とは、交通事故発生から24時間以内に死亡した人数をいいます。
65歳以上の高齢者が死者の半数
近くを占める
(人)
2
,4
99
2,
50
0
2,
00
0
年齢層別に死者数を見てみると、65
歳以上の高齢者が2,499人で最も多く、
全体の48.5%を占めています(図1)。
高齢歩行者、高齢者の乗った自転車
や二輪車、高齢運転者標識を付けた車
には十分に目を配り、高齢者を保護す
るという気持ちをもって運転しましょ
う。
1
.5
20
1,
50
0
9
79
1,
00
0
5
68
5
51
50
0
4
25 4
17
1
27
0
3
58
2
10
1
5歳 1
6∼ 2
5∼ 3
0∼
以下 2
4歳 2
9歳 3
9歳
4
0∼ 5
0∼ 6
0∼ 6
5歳
4
9歳 5
9歳 6
4歳 以上
6
5∼ 7
5歳
7
4歳 以上
図1 年齢層別死者数(
平成2
0
年)
(件)
飲酒運転による死亡事故は大きく
減少
1,
500
1,267
1,
200
1
,2
76
1,
19
1
1,257
99
7
900
78
0
70
7
600
71
0
6
1
1
4
3
0
300
3
0
5
10
年 11
年 1
2年 1
3年 1
4年 1
5年 1
6年 1
7年 18年 19年 20年
図2 原付以上運転者(第1当事者)の飲酒運転に
よる死亡事故件数の推移(平成1
0∼2
0
年)
原付以上運転者(第1当事者)の飲酒
運転(酒酔い運転・酒気帯び運転)によ
る死亡事故件数は305件(前年比−125件、
−29.1%)で、10年前の4分の1以下と
なりました(図2)。
飲酒運転は社会的犯罪ですから、今後
も「飲酒運転をしない、させない」を徹
底し根絶を図っていく必要があります。
列車(3
9件)
死亡事故の4件に1件は人対車両の「横断中」
の事故
その他
(3
48
件)
横断中
死亡事故件数を事故類型別にみると(図3)、次のよ
工作物衝突
(1
,2
4
2件)
(6
37
件)
車両単独 人対車両
うになります。
(985件)
(1,692件)
車両相互 2
,30
9件(4
6.0
%)
合計
人対車両 1
,69
2件(3
3.7
%)
その他
(5
,0
2
5件)
その他
(6
00
件)
車両単独
98
5件(1
9.6
%)
(4
50
件)
車両相互
(2
,
3
0
9
件)
このうち、人対車両の「横断中」が1,
24
2件(24.
7%)
正面衝突
で最も多く、死亡事故の4件に1件は、横断中の歩行者
(5
51
件)
出会い頭衝突
(8
92
件)
追突
との事故です。
(2
66
件)
交差点の右左折時はもちろん、住宅街などの道路を走
行するときは、横断歩行者に十分注意しましょう。
図3 事故類型別死亡事故件数(平成20年)
その他
(27件)
安全速度
(15
0
件)
違反不明
(3
1
件)
信号無視(189
件)
通行区分(2
31件)
その他
違反
(440件)
最高速度
(356
件)
安全不確認
(46
3件)
動静不注視
(14
7
件)
合計
安 (4,654件)
全
運
脇見運転 転 義 務
(6
8
0件)
運転操作
件)
漫然運転 (491
(727
件)
優先通行妨害
(157
件)
歩行者妨害等
(296
件)
一時不停止
(194
件)
酒酔い運転
(54件)
過労運転
(21件)
図4 原付以上運転者(第1当事者)の
法令違反別死亡事故件数(平成20年)
漫然運転による死亡事故が最も多い
車両(原付以上)運転者が第1当事者と
なった死亡事故件数を法令違反別にみると、
*
安全運転義務違反の中の「漫然運転」が727
件(15.6%)と最も多く、次いで「脇見運転」
が68
0件(1
4.6
%)
となっています(図4)。
ちょっとした気の緩みが重大な事故につ
ながります。どんなときでも決して油断せず、
前方の状況にしっかり目を配って走行しま
しょう。
*「漫然運転」とは、「運転以外のことを考えていた」、
「ぼんやりしていた」などにより、相手の発見が遅れた
り、見落としたりして事故を起こした場合をいいます。
死亡事故の半数近くは交差点内とその付近
で発生
死亡事故件数を道路形状別にみると、交差点内
が1
,
9
2
2
件(3
8
.
2
%)、交差点付近が4
8
2
件(9
.
6
%)
を占め、交差点内と交差点付近を合わせると47.8
%となり、死亡事故の半数近くが交差点内とその
付近で発生しています(図5)。
交差点は最も死亡事故が起こりやすい場所です
から、周囲の状況に十分注意して慎重な運転を心
がけましょう。
橋(6
4
件)
トンネル
(4
6
件)
一般単路
(1
,
7
0
4
件)
踏切(4
0
件)
その他場所
(3
1
件)
交差点内
(1
,
9
2
2
件)
交差点
カーブ・屈折 付近
8
2
件)
(7
3
6
件) (4
図5 道路形状別死亡事故件数(平成20年)
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〔制作〕自動車保険部リスクマネジメントチーム