平成27年度第3者評価事業受審結果【青梅福祉作業所

〔全体の評価講評:多機能型事業所〕
平成27年度
《事業所名: 青梅福祉作業所》
№
特に良いと思う点
1
タイトル
利用を希望するすべての人を受け入れ支援している
内容
法人は基本方針として障害者の多様なニーズに応え、社会福祉法人の使命を果たすことを定め、社会的責任
を果たすことを課題としている。作業所では基本方針として日中に通う場を失った人たちの受け入れを明記
し、居住地による制限や作業能力により判断することなく、利用を希望するものを受け入れている。そのた
め、利用者年齢は10代から70代と幅広く、居住範囲も9市3町に及んでいる。また、就労支援センター、保護
観察所、福祉事務所、グループホーム事業者からの在宅実習の要請に応えるなど多様なニーズに応え利用
者本位の支援をしている。
2
タイトル
法人資源を利用者支援に活用している
内容
法人は障害児・者入所施設、グループホーム、就労支援センター、相談支援事業所等の事業を運営しており、
事業所間の連携により、支援の充実が図られている。事業所は就労支援センターと連携し、履歴書の作成、
模擬面接、ハローワークの利用など就職するための重要な要素の習得や、職場体験、職場実習を実施し、雇
用契約につなげている。また、地域での生活が出来なくなった利用者を法人傘下施設へ転所支援し、保護者
が亡くなった利用者を短期入所で生活支援して地域生活の継続を図るなど、法人資源を利用者支援に活用し
ている。
3
タイトル
家族との信頼の維持・継続に向けてきめ細かに情報を提供・共有し、利用者支援の充実を図って
いる
内容
支援計画書の冒頭に、事業所理念を掲載し、「家族との信頼を維持・継続させていくため、定期的に事業の経
過報告や情報の発信に努め、共通の認識と状況の共有にあたる」旨掲げている。保護者連絡会を隔月開催
し、法人や事業所の運営方針、利用者支援状況、作業実績報告などを仔細に行っている。年度当初には、26
ページに及ぶ支援計画書を配付し、取り組むべき課題や活動内容、職員体制等を周知している。隔月、広報
紙「青梅だより」も発行し、行事や献立、新作業紹介などを案内ンしている。定期的に試食も行っている。家族
アンケートの満足度も高い。
№
さらなる改善が望まれる点
1
タイトル
作業所内の役割分担を明確化し、課題に取り組むことを期待したい
内容
作業所は、事業運営のため職務分担を明確に定めているが、今年度管理者の異動や職員の退職等が重な
り、年度前半はサービス管理から利用者支援まで、所長に業務が集中している。更に、所長、副所長、主任は
法人本部の業務も兼務している。事業所は重点課題としてアセスメントシートを活用したニーズの把握、支援
関連書類の点検と整理による効果的な支援、職員のモチベーションの向上を掲げており、計画的な実施が求
められている。所長は職務分担に沿って、他経営層との役割分担を明確にし、事業所の課題への対応に取り
組むことを期待したい。
2
タイトル
実習生、ボランティアから個人情報保護に関する誓約書の提出を期待したい
内容
法人は個人情報保護のための行動指針で、個人情報の漏洩に対して厳しい態度で臨むことを定めている。事
業所の支援計画書でも関係者に対する守秘義務の徹底と個人情報保護への意識啓発に努めることを明示し
ている。職員には就業規則で守秘義務を規定し、違反時の懲戒も定めている。ボランティアや実習生につい
ては手引きが作られ、活動にあたり担当者から利用者の人権プライバシー保護について十分留意することを
伝えている。利用者の個人情報に触れる機会もあり、自覚と責任を促す意味からも誓約書の提出を期待した
い。
3
タイトル
事務事業検討会から提起のある事業見直しに取り組むことを期待したい
内容
都から委譲後9年目をむかえているが、作業内容を含め事業運営に大きな変更はされていない。多様な利用
者を受け入れているため、通所することが目的の利用者も在籍しており、簡易な下請け作業の受注だけで
は、工賃向上が望めない。就労移行支援スキルと対象者が満足できる作業メニューが不足しているため、新
規卒業生の入所希望が少ない。法人事業検討会からは、受注拡大による事業の拡大と工賃の倍増、自主事
業の開発、生きがいの提供の為生活介護事業の併設、就労支援センターとの連携充実等課題を提起されて
いる。着実に取り組むことを期待したい。
〔事業者が特に力を入れている取り組み:多機能型事業所〕
平成27年度
《事業所名:青梅福祉作業所》
事業者が特に力を入れている取り組み①
評価項目
2-1-2
タイトル①
第三者による評価の結果公表、情報開示などにより、地域社会に対し、透明性の高
い組織となっている
透明性の高い事業運営に取り組んでいる
内容①
ホームページやパンフレット・広報誌により、利用希望者や関係機関、都民に、理念・方針や事業内容を遍く情報公
開している。ホームページでは、事業所コーナーの他、情報公開コーナーを設け、財務諸表や現況報告書、第三者
評価報告書を開示している。一方、メッセージ性の高い法人広報誌を定期的に発行し、行政や特別支援学校、就労
支援関係機関、提携企業等に情報提供している。家族には、事業所にとって厳しいと思われる内容や情報も隠さず
に報告、情報を共有し事業運営に努めるなど、透明性の高い組織作りに取り組んでいる。
評価項目
6-4-2
利用者が主体性を持って、充実した時間を過ごせる場になるような取り組みを行っ
ている
タイトル①
給食連絡会に家族の代表も参加するなど利用者等の意向を汲んだ食事を提供している
内容①
食堂は明るく、和やかな雰囲気の中それぞれの席に着き、会話を楽しみながら食事をとっている。嗜好調査や希望
献立の調査等、利用者の反響も聞き、量や栄養等バランスのとれた適温の食事を業者が提供している。毎月実施
する給食連絡会には、所長、委託業者の他、家族の代表(輪番)も参加している。家族にも試食をしてもらい、感想や
要望等食事全般についての意見交換を行い、信頼関係を高めている。隔月に発行される「青梅だより」には、毎回献
立紹介コーナーを設け、美味しそうな写真にコメントをつけて献立の様子を紹介している。
評価項目
6-4-11
【就労継続支援B型】就労の機会の提供や、知識の習得及び能力向上のための支
援を行っている
タイトル①
受注先の開拓等を行い安定した作業の機会を確保できるように努めている
内容①
受注作業は封入、箱折り、電子機器の分解、ウエスの分別等比較的容易なものから、大きく折りづらく工程が多く難
易度の高いフォトフレ―ムの箱作りも担当職員が工程を工夫する事で利用者は無理なく作業が実施されている。新
規に「市の広報誌」の丁合作業を行う等、作業種や作業量も増えている。発注先の需要に応え信頼関係を構築して、
安定した作業の継続に努めている。施設外作業は市役所内の喫茶コ―ナ―での接客業、外作業での霊園清掃、児
童遊園清掃等を通して、工賃の向上に向け新たな作業改善に取り組んでいる。