2014.12.21 天体マメ知識-16 アンドロメダ座 あの星なんだべ会 ちょっと時期が遅れましたが、秋の星座の代表格アンドロメダ座についてお話をします。 秋のといっても、まだ頭の真上(ほぼ天頂付近)に見ることができます。 写真は、今年秋(9 月末) 、肘折温泉で撮ったアンドロメダ座付近の星空です。アンドロメダ座(姫)にその母 親カシオペア座、姫を助けその夫となったペルセウス座がよく見えています。 また、アンドロメダの右膝付近には、かの有名なアンドロメダ銀河 M31(昔はアンドロメダ大星雲とも言われ ましたが、ハッブル望遠鏡により銀河であることが分かりました)があります。 ‘ボー’と目の良い人には肉眼でも見えます。肉眼で見える最も遠い天体で230万光年も離れていますが、 我々の銀河系に最も近い銀河です。大きさは我々の銀河の2倍程度です。壮大ですね。 みはらしの丘からも、外灯の明かりをさければ見えます。(双眼鏡があればハッキリわかります。 ) ‘ボー’としか見えませんが、自分で見つけた時の感激は忘れられません。天体観測の醍醐味(だいごみ)は、 まさにこれです。自分で見つけることです。是非探してみてください。カシオペア座から探すのが簡単です。 M31 影 スバル望遠鏡撮 アンドロメダ座にまつわる神話 古代エチオピア王家を舞台としたギリシャ神話。 ケフェウス座、カシオペア座、ペルセウス座、 ペガスス座、クジラ座にまつわる話です。 アンドロメダ座は、右手を鎖で海の岩場につながれた アンドロメダ姫の姿。 物語 古代エチオピアは、ケフェウス王とカシオペヤが治めていた国です。2 人にはとても美しい王女アンドロメ ダがいました。 王妃カシオペヤは自惚れが強く、かなりの自慢好きで 、ある時、つい口を滑らせて「私 やアンドロメダの美しさには、海の妖精達ですらかなわないでしょう」と言いました。この海の妖精達は、 ポセイドンの 50 人の孫娘で、ネレイドと言います。 この言葉を聞いた海の妖精達は腹 を立て、海の神ポセイドンに苦情を言い、カシオペヤに罰を与えるこ とを要求しました。ポセイドンは承知し、エチオピア近海に海獣ティアマトを暴れさせました。 このティ アマトは鯨座(クジラ座)のことです。鯨といっても二本の前足や鋭い牙を持った化け物です。 困り果てた、人々はケフェウス王に何とかして欲しいと訴えましたが、ケフェウス自身、どうしてこうい うことになったのか、まるで心当たりが無く、どうしようもありませんでした。そこで、神官に命じて神に 祈りを捧げました。 そして、神からのお告げが下り、その原因が王妃カシオペヤであることがわかりました。しかし、王には 何もできず、ただうろたえるばかりでした。 そして、更に神からのお告げが下りました。 「海神の怒りを鎮めるには、娘のアンドロメダを海獣ティアマトの生贄として差し出すこと」 このお告げに、王も王妃も驚き、深く悲しみました。 アンドロメダは近海の岩場に鎖で縛り付けられ、ティアマトを待つばかりでした。それを見つけた化け くじらがアンドロメダを襲おうとしたその時、ペガサスに乗った勇者ペルセウスが空から現れたのです。 ペルセウスは魔女メデューサを退治してギリシャに帰る途中だったのです。ペルセウスは化けくじらとアン ドロメダの間に割って入ると、化けくじらに向かってメデューサの首を突きつけました。死してもなおメデ ューサの魔力は絶大で、メデューサの目を見た化けくじらはたちまちのうちに石になり海へと沈んでいった のです。 アンドロメダを救ったペルセウスは、アンドロメダと結婚し、幸せになったということです。
© Copyright 2024 Paperzz