WAM Dr.柳澤厚生「アンチエイジング医療における点滴療法」

WAM-2
WAARMセッション【アンチエイジング治療医学とメディカルスパ】 18日(水)
Room B
アンチエイジング医療における点滴療法
Intravenous nutrient therapy as an anti-aging tool
柳澤厚生
Atsuo Yanagisawa, M.D., Ph.D., F.A.C.C.
スピックサロン・メディカルクリニック
SPIC Salon Medical Clinic
■抄録
近年、アンチエイジング・美容診療に高濃度ビタミン C 点滴療法を代表とする新しい世代の点滴療法を導入するクリニック
が急激に増加している。ここで取りあげる点滴療法とは、主にビタミン、ミネラル、アミノ酸などの栄養素を組み合わせた
点滴であり、不足している栄養素の補給、大量投与による薬理学的効果、デトックス作用などにより高いアンチエイジング
効果や、美容外科治療での術後フォローにも期待できる。よく知られている点滴療法を紹介する。
【高濃度ビタミン C 点滴】12.5-25g の大量ビタミン C をビタミン B 群やミネラルと共に点滴する。美容目的、慢性疲労、慢
性アレルギー、インフルエンザ、がん予防、歯周病などに用いる。最近では最も注目されている点滴である。
【マイヤーズ・カクテル】欧米の統合医療の定番点滴である。ビタミン B1、2、3、5、6、12、ビタミン C、マグネシウム、カルシ
ウムを組み合わせる。慢性疲労、線維筋痛症、偏頭痛、蕁麻疹、喘息、上気道炎などに用いる。
【グルタチオン点滴】還元型グルタチオンを 600-3000 mg の高用量で点滴する。パーキンソン病、閉塞性動脈硬化症、重
金属デトックスに用いる。
【キレーション療法】合成アミノ酸の EDTA を点滴する。動脈硬化の改善、重金属デトックスに用いる。昨年、冠動脈疾患
に対するポジティブな研究結果がJAMA に発表されて話題になった。
【オゾン療法】採取した自己血液を体外でオゾンガスと反応させて体内に戻す。動脈硬化の改善、慢性疲労、アンチエイジ
ングに用いる。
【プラセンタ点滴】 胎盤抽出物質で美容目的、不定愁訴などに用いる。
これらの点滴療法は、食事療法や分子栄養療法に基づくサプリメントを効果的に併用することで、より高いレベルの健
康(Wellness)、アンチエイジングを求めることができる。
講演では美容外科領域における点滴療法や栄養療法の具体的な処方と導入について解説する。
■Abstract
【Summary】Recently, emerging evidence indicates that intravenous (IV) micronutrient therapy deserves
reevaluation anew. Various types of IV treatment such as high dose Vitamin C (12.5-25g), alpha-lipoic acid,
glutathione, placenta, ozone therapy, chelation therapy are now widely introduced in the clinical practice.
Indication of such treatment are varied in anti-aging, general fatigue, fibromyalgia, allergic disease, collagen
disease, chronic infection, atopic dermatitis, atherosclerosis, neurodegenerative disease, cold and flu. The
lecture will present the basic knowledge about IV therapy and the protocol of IV high-dose vitamin C and
others in the variety clinical settings.
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