社説実現

<社説>手話言語条例 制定の動きを歓迎する - 琉球新報 - ...
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社説
<社説>⼿話⾔語条例 制定の動きを歓迎する
2015年10⽉3⽇ 6:02
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県議会が⼿話⾔語条例の議員提案での制定に向けて取り組んでいる。積極的な動きを歓迎したい。
条例は⼿話を⾔語として認め、使⽤しやすい環境整備を図ることなどが目的だ。制定に向けて県議
会は与野党で構成する検討委員会を発⾜させた。⼩中学校での⼿話学習の導⼊を盛り込むことなどが
検討されている。来年2⽉の定例会に条例案提出を目指すという。実現に向けた実りある議論を期待
したい。
⼿話を⾔語として認め、障がい者や健常者に普及させることなどを盛り込んだ条例制定の動きは全
国各地で進んでいる。ことし8⽉末時点では全国18県市町で施⾏されている。
都道府県では2013年10⽉に全国で初めて制定した⿃取や群⾺、神奈川の3県で制定されてい
る。このほかにも北海道や⼭梨県などが制定について検討している。
沖縄県議会では1⽉に⽂教厚⽣委員会がイタリアを訪問し、通常学級で⼿話を使う「インクルーシ
ブ教育」を視察したことなどを契機に条例制定に向けた議論が始まった。
検討委は障がい者団体と意⾒交換した上で、パブリックコメント(意⾒公募)などを実施して条例
案を提出する予定だ。条例制定の必要性については各会派ともに⼀致しているという。ぜひ具体的な
議論を加速させてほしい。
⼿話について関係団体は「聴覚障がい者は頭に⼿話が浮かび⼿話で考えるため筆談での理解が困
難」(全国⼿話通訳問題研究会の伊藤正事務局⻑)とその必要性を強調し、⼿話の普及に向けて国に
よる法整備を訴えている。
世界ではニュージーランドなど、⼿話を公⽤語として認めている国もある。⼿話⾔語条例の制定を
通して⼿話への理解を深め、不⾜している⼿話通訳者の養成に結び付けることなどが求められる。
全国初となった⿃取県の条例は、⼿話を「独⾃の⾔語体系を有する⽂化的所産」と明記し、⼿話の
普及や⼿話が使いやすい環境整備を推進することを県や市町村の責務と定めた。
⿃取県は条例制定後、県⺠向け講座や⼩中学校での指導⼿引書作りに取り組み、県内での⼿話検定
の受検者が倍増した。⼿話教育の充実にもつながり、⿃取での「全国⾼校⽣⼿話パフォーマンス甲⼦
園」も始まった。沖縄でも同様の成果を期待したい。
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