瑞浪市生活排水処理基本計画 (案)

瑞浪市生活排水処理基本計画
(案)
平成
22
瑞
年
浪
12
月
市
建設水道部上下水道管理課
目
次
第1章 計画策定の趣旨等-------------------------1
第1 節 計画策定の趣旨---------------------------1
第2節 計画の位置付け---------------------------1
第3節 計画の期間-------------------------------2
第4節 計画の策定手順---------------------------3
第2章 地域の概要------------------------------4
第1 節 地域の概要 -----------------------------4∼8
気象、人口の動向等
第2節 将来構想 ------------------------------ 9∼10
第3章 生活排水処理の現状と課題 -------------- 11
第1 節 生活排水処理の現状 -------------------- 11∼15
第2節 生活排水処理の課題 ------------------- 15
第4章 生活排水処理基本計画 ------------------16
第1 節 生活排水処理計画 --------------------- 16∼19
第2節 し尿・汚泥の処理計画 ------------------19∼21
第1章 計画策定の趣旨等
第1節 計画策定の趣旨
生活排水は、人が日常生活を行う過程で発生させる汚水であり、大きく分け
てし尿または水洗便所排水と、台所排水、洗濯排水、浴室排水等の生活排水と
から構成される。その処理は公衆衛生の向上を図ることから始まり、近年では
公共用水域の水質保全・改善、さらには水環境の創造を図ることが目的とされ
ている。
生活排水の処理は、一般的に、「公共下水道」、「農業集落排水施設」、
「合併処理浄化槽」などの処理施設を整備することにより進められているが、
未だに生活排水の処理が行われていない地域においては、生活排水が公共用水
域の主な汚濁源となっている。
本計画は、このような背景のもと、本市が行政圏内において発生する一般廃
棄物の内の「生活排水」について、適正な処理と環境保全を目標として、周辺
自治体の状況や上位計画、関連計画との整合を図りつつ、基本的な方針を定め
るものである。なお、本計画については、概ね5 年ごとに、または一般廃棄物
の処理・処分等に関わる諸条件に大きな変動があった場合、必要に応じて見直
すものとする。
第2節 計画の位置付け
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45 年法律第137 号。以下「廃棄物
処理法」という。)第6条第1項の規定により、市町村は、当該市町村の区域
内の一般廃棄物の処理に関する計画(以下「一般廃棄物処理計画」という。)
を定めなければならないこととされている。
一般廃棄物処理計画は、①長期的視点に立った市町村の一般廃棄物処理の基
本方針となる計画(一般廃棄物処理基本計画)と、②基本計画に基づき各年度
ごとに、一般廃棄物の排出の抑制、減量化・再生利用の推進、収集、運搬、処
分等について定める計画(一般廃棄物処理実施計画)から構成されるものであ
り、それぞれ、ごみに関する部分(ごみ処理基本計画及びごみ処理実施計画)
及び生活排水に関する部分(生活排水処理基本計画及び生活排水処理実施計画)
とから構成されている。(廃棄物処理法施行規則(昭和46 年厚生省令第35 号)
第1条の3の規定)本計画は、このうち生活排水処理基本計画に該当するもの
であり、「生活排水処理基本計画策定指針」(平成2年10月8日付衛環第200
号厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課長通知)に基づいて、策定するもの
である。
1
生活排水処理基本計画の位置付けについては、下図に示すとおりである。
一般廃棄物処理計画
一般廃棄物処理基本計画
一般廃棄物処理実施計画
(単年度計画)
(10年∼15年の長期計画)
・ごみ処理実施計画
・ごみ処理基本計画
・生活排水処理基本計画
・生活排水処理実施計画
第3節 計画の期間
本計画の期間は、平成23年度を初年度とし、平成32年度を目標年度とす
る10年計画とする。
なお、中間目標年度は設定しないが、おおむね5年の中間年度に、また諸条件
に大きな変動のあった場合において、進捗状況の評価、見直しを行うものとす
る。
初年度
平成23年度
計画期間
10年間
2
目標年度
平成32年度
第4節 計画の策定手順
生活排水処理基本計画の策定手順は、図1−4−1に示すとおりである。
本計画では、まず地域の概要や将来構想を整理するとともに、生活排水処理
及びし尿・浄化槽汚泥処理の現状を把握し、生活排水処理における課題を抽出
する。
次に、各種の事業計画に基づいて、今後の生活排水の処理形態別人口やし尿・
浄化槽汚泥量の予測を行い、これらを踏まえて、生活排水処理計画及びし尿・
浄化槽汚泥の処理計画を定めるものとする。
図1−4−1 生活排水処理基本計画の策定手順
地域の将来構想
地域の概要
位置及び地勢、人口
産業、土地利用状況
処理体制、処理形態別人口
処理施設の状況
生活排水処理の現状と課題
し尿・浄化槽汚泥の処理状況
課題の抽出
生
活
排
水
処
理
基
本
計
画
人口とし尿・汚泥処理量
の将来予測
基本方針
処理主体
生活排水処理計画
処理の目標
処理区域及び人口等
基本方針
収集・運搬計画
し尿・汚泥の処理計画
中間処理計画
再資源化計画
最終処分計画
3
第2章 地域の概要
第1節 地域の概要
1.位置及び地勢
瑞浪市は、岐阜県の東南部(東濃地域)に位置し、伊勢湾に流下する一級
河川庄内川の最上流部にあたり、東南部に屏風山系の山塊を隔てて恵那市、
愛知県豊田市、西方は丘陵地を堺に土岐市、御嵩町に接し、総面積は17,5
00haとなっている。
この、緑と清流の自然環境に恵まれた中央部の平坦な地に市街地を形成し
ている人口41,062人の都市で、
(平成 22 年4月1日現在、
世帯数は 14,801
世帯)人口はやや減少傾向にある。
交通は、名古屋から約50km圏内にあり JR 東海中央西線と中央自動車道
及び 19 号等の利用により中京圏への利便性は高く、学園台、明賀台など通勤
4
者のベットタウンとして開発が行われてきた。
また、屏風山系より採掘された優良な陶器原料と清流により、美濃焼・陶磁
器産業を地場産業として発展した都市ですが、近年の自動車交通の発達と市街
地周辺の都市計画事業の進展及び市民ニーズの多様化によりサービス産業の進
出が顕著となり、瑞浪駅前市街地から沿道型産業への変貌が見られる。
2.気 象
瑞浪市の平成20年における年平均気温は、摂氏14.9度であり、1年を四
季に恵まれた気候である。6月から9月までは月平均気温が20 度を超え、日
差しの強い夏の気候である。一方、冬の気温は平均3度であり、寒い冬となる。
年間降水量1,000mm を超える年が多く、4月から6月の梅雨期間に比較的
に多雨である。梅雨は6月末頃に入り7月初めごろ明ける。
5
3. 人口の動向
(1)行政人口の推移
瑞浪市の人口の推移は、表3.1.1及び図3.1.1のとおりである。
過去10年の人口動態では、平成14年度をピークに減少傾向にある。また、
世帯構成人員についても同様の減少傾向を示す反面、世帯数は年々増加してお
り、核家族化が進行していることがわかる。
表3.1.1 行政人口の推移
人口(人)
項目
年度
男
女
計
平成11年度
20,296
21,825
42,121
12
20,414
21,935
42,349
13
20,485
21,985
42,470
14
20,524
21,964
42,488
15
20,443
21,904
42,347
16
20,394
21,890
42,284
17
20,369
21,840
42,209
18
20,249
21,716
41,965
19
20,183
21,582
41,765
20
20,057
21,454
41,511
※「2008年瑞浪市統計書」より(各年10月1日現在)
総人口(人)
世帯数(戸)
世帯数
(戸)
13,258
13,507
13,687
13,871
14,004
14,258
14,442
14,515
14,641
14,798
世帯構成人員
(人/戸)
3.18
3.14
3.10
3.06
3.02
2.97
2.92
2.89
2.85
2.81
世帯構成人員(人/戸)
50,000
5.00
42,488
42,121
42,209
41,511
40,000
(人・戸)
35,000
4.00
3.50
3.18
3.06
2.92
30,000
2.81 3.00
25,000
2.50
20,000
15,000
4.50
2.00
14,798
14,442
13,871
13,258
(人/戸)
45,000
1.50
10,000
1.00
5,000
0.50
0
0.00
H11
H12
H13
H14
H15
H16
H17
H18
H19
H20
(2)年齢別人口の動態
5階級別人口の推移は、表3.1.2及び図3.1.2のとおりである。
平成12年度から平成17年度の5年間の比較では、30歳未満の人口の減
少が顕著であるほか、45歳∼55歳の人口の減少も目立っています。これに
対して、75歳以上の高齢者の増加が顕著であることが見てとれ、高齢化が進
んでいることがわかる。
6
(3)自然・社会動態の状況
本市人口の自然動態および社会動態の実績は、表3.1.3及び図3.1.3∼3.1.4
のとおりである。
自然動態である出生・死亡数を見ると、平成13∼14年度を境に出生数は
減少傾向にあり、対して死亡数は増加傾向となり、出生数を死亡数が上回って
いる。また、過去10年の増減は133人の減少となっている。
社会動態である転入・転出の推移はほぼ同様の傾向を示しており、平成14
年度以降転出数が転入数を上回り、平成17年度以降はいずれも減少傾向にあ
る。過去10年の増減では、558人の減少となっている。
これにより、瑞浪市の人口推移は減少傾向にあり、今後も顕著な人口増加は
望めないものと考えられる。
表3.1.2 5階級別人口の推移
階級
平成12年度 平成17年度
0∼4歳
1,966
1,764
5∼9歳
2,141
1,944
10∼14歳
2,337
2,252
15∼19歳
3,100
2,830
20∼24歳
2,430
2,080
25∼29歳
2,945
2,568
30∼34歳
2,564
2,817
35∼39歳
2,489
2,583
40∼44歳
2,425
2,482
45∼49歳
2,803
2,423
50∼54歳
3,232
2,777
55∼59歳
2,716
3,183
60∼64歳
2,587
2,683
65∼69歳
2,610
2,543
70∼74歳
2,403
2,414
75∼79歳
1,601
2,146
80∼84歳
1,079
1,334
85∼89歳
614
798
90∼94歳
205
342
95∼99歳
46
69
100歳以上
4
11
合計
42,297
42,043
※総務省統計局資料より(国勢調査資料)
(人)
増減
▲ 202
▲ 197
▲ 85
▲ 270
▲ 350
▲ 377
253
94
57
▲ 380
▲ 455
467
96
▲ 67
11
545
255
184
137
23
7
▲ 254
0
1,000
2,000
3,000
0∼4歳
5∼9歳
10∼14歳
15∼19歳
20∼24歳
25∼29歳
30∼34歳
35∼39歳
40∼44歳
45∼49歳
50∼54歳
55∼59歳
60∼64歳
65∼69歳
70∼74歳
75∼79歳
80∼84歳
85∼89歳
90∼94歳
95∼99歳
平成12年度
平成17年度
100歳以上
図 3.1.2 5階級別人口
7
4,000
表 3.1.3 自然動態および社会動態の人口推移
① 自然動態
年度
項目
出生数
死亡数
増減
平成
11年度
371
383
▲ 12
15
357
342
15
16
339
371
▲ 32
17
310
395
▲ 85
18
360
383
▲ 23
19
330
437
▲ 107
20
297
381
▲ 84
10ヵ年
合計
3,573
3,706
▲ 133
年度
平成
項目
11年度
12
13
14
15
転入
1,866
2,044
1,894
1,724
1,666
転出
1,806
1,900
1,851
1,808
1,843
増減
60
144
43
▲ 84 ▲ 177
※「2008年瑞浪市統計書」より(各年12月31日現在)
16
1,850
1,908
▲ 58
17
1,971
2,059
▲ 88
18
1,816
1,989
▲ 173
19
1,819
1,891
▲ 72
20
1,620
1,773
▲ 153
10ヵ年
合計
18,270
18,828
▲ 558
12
395
345
50
13
406
321
85
14
408
348
60
500
450
400
350
300
250
200
150
100
50
0
(人)
(人)
② 社会動態
出生数
死亡数
H11
H12
H13
H14
H15
H16
H17
H18
H19
H20
2,500
2,250
2,000
1,750
1,500
1,250
1,000
750
500
250
0
転入
転出
H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20
4.土地利用
本市の土地利用状況は、表に示すとおりである。
本市地目別面積の割合は、山林が69.49%で最も多く、次いで宅地が6.
07%、田が4.11%、道路が3.3%となっている。
地目別面積の状況 平成20年10月1日現在
区分
地目名
総面積
田
畑
宅地
山林
原野
水面、河川等
道路
その他
面 積
(km2)
割 合
(%)
175.00
7.20
1.92
10.62
121.61
0.32
5.19
5.77
22.37
8
100.0
4.11
1.10
6.07
69.49
0.18
2.97
3.30
12.78
第2節 将来構想
瑞浪市第五次総合計画に基づき「安心・快適 私たちが創るみずなみのまち」
を目指して各種の施策を進めてきた。
この間、予測を上回る少子高齢化の進行や、地方分権の進展などがあったが、
消防防災センターや不燃物処分場など着実に都市基盤の充実が図られた。
本計画に関連する内容としては、基本目標「安らかな生活∼生活環境∼」の
なかで「生活環境が整い住みやすく、自然に育まれた生活」を確保するため、
日常生活のなかで必ず発生するゴミの安定処理、限りある資源を有効に活用す
るリサイクル意識の向上、不法投棄の監視強化、産業廃棄物の適正処理などに
対する啓発活動や指導の強化を継続的に行う。
そして、身近な生活環境の維持と向上を図り、誰もが住みやすく暮らしやす
いまちづくりを進め、安らかな生活を支援する。
◎安らかな生活づくり達成目標
●目的 安心して暮らせる環境の確保
○目標項目
1・ゴミの減量化を推進し、安定的な処分を行う。
2・交通安全対策を推進し、事故の発生を抑制する。
3・自主運行バスを運行し、市民の移動手段を確保する。
4・人材を育成し、環境意識の高揚を図る。
5・犯罪抑止力を地域ぐるみで高めて、防犯意識を高める。
次に、「基礎的な生活基盤が整い、利便性のある生活」を確保するために、
生活の基礎となる幹線及び生活道路の整備、飲料水の安定供給と水洗化の促進
とともに、居住環境の向上を図るため、優良住宅地や公園など適正な都市空間
を確保する。さらに、生活基盤や居住環境の向上のための各種事業に併せ、景
観に配慮した整備を行う。
また、防災の拠点となる施設を整備するとともに、避難路、避難地などの防
災機能を生活基盤と併せて整備するなど、非常時における対応を強化する。
そして、総合的な都市基盤の整備と防災に対する市民の意識の向上を図るこ
とにより、利便性が良く、安心できるまちづくりを進め、快適な生活を支援す
る。
◎快適な生活づくり達成目標
●目的 基礎的な生活基盤の整備
○目標項目
1・幹線・生活道路の整備を促進し、利便性を向上する。
2・未給水地域を解消し、安定的な飲料水を供給する。
9
3・公共下水道、農業集落排水、合併処理浄化槽により、水洗化を図る。
4・大規模な災害に備え、安全な避難所を確保する。
5・防災の啓発活動を行い、防災に対する市民の意識を向上する。
6・人材を確保し、地域防災力を向上する。
7・ブロードバンド環境を整備し、情報格差を解消する。
この快適な生活の提供を達成するためのうち、関連する施策の方針及び主な
事業は下記のとおりである。
●施策の方針:下水道区域の見直しを行い、公共下水道事業、合併浄化槽に
よる効率的、かつ効果的な手法によって水洗化を促進する。
*関連する主な事業
1.水洗化促進のため、公共下水道管渠整備を進める。
2.公共下水道処理区域外及び農業集落排水処理区域外の水洗化普及のた
め、合併処理浄化槽の設置を支援する。
10
第3章 生活排水処理の現状と課題
第1節 生活排水処理の現状
生活排水は、人が日常生活を行う過程で発生させる汚水であり、大きく分け
てし尿または水洗便所排水と、台所排水、洗濯排水、浴室排水等の生活雑排水
とから構成される。それらの処理は、一般的に、「公共下水道」、「農業集落
排水施設」、「合併処理浄化槽」などで行われるほか、水洗便所排水のみを処
理対象とする「単独処理浄化槽※」、汲み取りし尿と浄化槽等から排出される汚
泥を処理する「し尿処理施設」で行われている。
本市における生活排水処理の現状を整理すると、次のとおりである。
※単独処理浄化槽に関しては、法律が改正(平成13 年4 月1日施行)され、新設が原則的に禁止されてい
る。
1.生活排水の処理体系
本市における公共下水道区域外及び農業集落排水処理区域外での生活排水処
理は、「合併処理浄化槽」、「単独処理浄化槽」及び「し尿処理施設」で行わ
れている。 別表-1
なお、し尿処理施設では、汲み取りし尿のほかに浄化槽(合併、単独)から排
出される汚泥(浄化槽汚泥)が処理されている。
別表−1 瑞浪市における生活排水の処理体系(平成
21 年度現在)
(公共下水道区域外及び農業集落排水処理区域外)
※生活雑排水とは、日常生活を送る過程で発生する台所、洗濯、浴室等からの排水をいう。
(未処理排水)
生
活
雑
排
水
生
活
排
水
処理水
合併処理浄化槽
汚泥(収集)
水
洗
し
尿
処理水
単独処理浄化槽
汲
み
取
り
汚泥(収集)
し尿処理
施設
(収集)
11
処理水
河
川
等
公
共
用
水
域
2.生活排水の処理形態別人口
生活排水の処理形態別人口の推移をみると、水洗便所排水と生活雑排水を合
わせて適正に処理している人口(水洗化・生活雑排水処理人口)は、合併処理
浄化槽の普及に伴って年々増加しており、生活雑排水が未処理となっている人
口(単独処理浄化槽人口、非水洗化人口)は減少している。別表2-1
※資料:総務省公共施設状況調査
別表2−1 生活排水処理形態別人口の推移
1・計画処理区域内人口
2・水洗化・生活雑排水処理人口
(1)コミニティ・プラント
(2)合併処理浄化槽
(3)公共下水道
(4)農業集落排水施設
3・水洗化・生活雑排水未処理
人口(単独処理浄化槽)
4・非水洗化人口
5・計画処理区域外人口
生活排水処理率 (%)
17年度
41,832
27,849
0
3,804
22,426
1,619
18年度
41,241
28,714
0
3,839
23,218
1,657
19年度
41,832
29,335
0
3,876
23,785
1,674
20年度
41,314
29,256
0
3,428
24,149
1,679
21年度
41,062
29,711
0
3,647
24,404
1,660
5,010
4,770
4,669
4,538
4,527
8,973
0
7,757
0
7,828
0
7,520
0
6,824
0
66.6
69.6
70.1
70.8
72.4
*生活排水処理率(%):水洗化・生活雑排水処理人口/計画処理区域内人口*100
3.処理施設の状況
本市においては、生活排水処理施設として、市街地は公共下水道を中心に整
備を進めており、農村部の月吉地区、日吉地区、大湫地区の3地区に関しては農
業集落排水施設で処理している。周辺部は、合併処理浄化槽設置整備により生
活排水の環境整備を進めている。
1)合併処理浄化槽設置の推進
合併処理浄化槽については、浄化槽を設置する者に対し、設置に要した費用
について条例で定める額の範囲内で補助金交付を行うなど、浄化槽の普及促進
に取り組んでいる。
普及状況は次のとおりであり、5人槽、6∼7人槽等の小規模のものを中心
に普及が進んでいる。(表 3-1 )
なお、平成21年度時点での累計設置基数の合計は、1,397基となって
いる。
12
表3-1
合併処理浄化槽の設置基数
年度
区分
4
17年度
18年度
19年度
20年度
21年度
5人槽
27
10
19
10
18
6∼7人槽
42
31
38
31
32
8∼10人槽
1
3
4
1
4
11∼20人槽
1
1
0
0
0
21∼30人槽
0
0
0
1
2
31∼50人槽
1
0
1
0
0
合計
72
45
62
43
56
生活排水の処理主体
本市における生活排水の処理主体は、表
表
4-1
4-1 のとおりとなる。
生活排水の処理主体
処理施設の種類
対象となる生活排水の種類
処理主体
(1)合併処理浄化槽
し尿及び生活雑排水
個人等
(2)下水道施設
し尿及び生活雑排水
瑞浪市
(3)農業集落排水施設
し尿及び生活雑排水
瑞浪市
(4)単独処理浄化槽
し尿
個人等
(5)し尿処理施設
し尿及び浄化槽汚泥
瑞浪市
13
5.し尿・浄化槽汚泥処理の現状
1)し尿・浄化槽汚泥の収集実績
本市で収集されるし尿及び浄化槽汚泥量は、次のとおりである。
本市では合併処理浄化槽の普及を進めているが、全般的にし尿の減少、浄化
槽汚泥の微増で推移しているが、全体的には、減少傾向である。
平成21年度の収集実績は、11,409kl/年(1日平均:31.3kl/日)であ
り、浄化槽汚泥の占める割合は、55.3%となっている。
表
年度
項目
し尿収集量(kL)
浄化槽汚泥
収集量
し尿処理施設
処理量(kL)
17年度
18年度
5-1
19年度
*市統計資料
20年度
21年度
5,989
5,935
5,453
5,375
5,096
6,333
6,398
6,207
6,198
6,313
12,322
12,333
11,660
11,573
11,409
2)し尿処理施設の概要
本市で収集されるし尿及び浄化槽汚泥は、本市が管理するし尿処理施設(瑞
浪市衛生センター)で、全量が処理されている。
し尿処理施設の概要は、次のとおりである。施設は、昭和54 年度に計画処理
量40kl/日(好気性消化処理方式)の施設として竣工し、その後、処理機能確保
のため平成2年度から平成9年度にかけて、各設備の基幹的施設整備事業を実施
し、平成22、23年度に貯留槽及ぶ汚泥焼却施設等の改修行うが、施設全体
にわたって老朽化が進行している。
14
施設の概要
施設名称
所在地
施設保管
建物構造
処理能力
処理方式
瑞浪市衛生センター
岐阜県瑞浪市日吉町字川平7308−6
瑞浪市
鉄筋コンクリート構造 (地上3階)
40KL/日
し尿28KL/日 浄化槽汚泥 12KL/日 :浄化槽汚泥混入率30%
受け入れ・貯留:受入→破砕→夾雑物除去→貯留
主処理:好気性消化+活性汚泥処理法
高度処理:加圧浮上→オゾン脱色→砂濾過
放流水処理:消毒→放流
汚泥処理:貯留(余剰及び加圧浮上スカム)→脱水→乾燥→
焼却→場外搬出→クリーンセンター
しさ処理:脱水→焼却→場外搬出→クリーンセンター
臭気処理:高濃度臭気→焼却又は酸+アルカリ・次亜浄化
中濃度臭気→酸+アルカリ・次亜洗浄
希釈水の種類 河川水
深沢川→木曽川
放流先
稼働開始 昭和55年度(1980年)
設計・施工
栗田工業株式会社
第2節 生活排水処理の課題
1.生活排水処理率の向上
生活排水処理率は、年々向上してきているが、平成21年度で72.4%と
全国値の76.2%(平成18 年度実績)と比べると、低い状況である。
本市では、生活排水対策として、公共下水道・農業集落排水事業の整備、及
び合併浄化槽の設置補助等により水質の改善に取り組み、土岐川の水質改善に
努めているが、公共下水道・農業集落排水・合併浄化槽への切り替えによる河
川環境改善への積極的な参加などの啓発が必要である。
2.し尿処理施設の老朽化
本市で収集されるし尿及び浄化槽汚泥は、本市が管理するし尿処理施設で処
理を行っているが、当該施設は稼動開始から30年を経過し、施設全体にわた
り老朽化が進行している状況である。その後、施設機能確保のため、平成2年
15
度∼平成9年度にかけて、各設備の基幹的施設整備事業を実施し、現在に至っ
ている。
今後は現有施設の処理機能を維持するよう、必要に応じた設備・装置の補修
等を継続していくとともに、新たな施設の整備について検討を行っていく。
第4章 生活排水処理基本計画
第1節 生活排水処理計画
1.生活排水処理の基本方針
(1)生活排水処理に係わる理念、目標
瑞浪市第五次総合計画に基づき「安心・快適 私たちが創るみずなみのまち」
を目指して各種の施策を進めてきた。
本計画に関連する内容としては、基本目標「安らかな生活∼生活環境∼」の
なかで「生活環境が整い住みやすく、自然に育まれた生活」を確保するため、
日常生活のなかで必ず発生するゴミの安定処理、限りある資源を有効に活用す
るリサイクル意識の向上、不法投棄の監視強化、産業廃棄物の適正処理などに
対する啓発活動や指導の強化を継続的に行う。
そして、身近な生活環境の維持と向上を図り、誰もが住みやすく暮らしやす
いまちづくりを進め、安らかな生活を支援してきた。
近年、環境問題は社会的に対策の必要性と緊急性が深く認識されるようにな
っている。
このようなことから、生活排水を適切に処理することが重要となっており、
市民に対し、生活排水対策の必要性等について啓発をおこなうとともに、生活
排水処理の目標については、水質の改善を図ることにとどまらず、流れる水に
清流がよみがえり、蛍が飛び交い、鮎などが泳ぎまわる澄んだ川の復活をめざ
すものとしている。
(2)生活排水処理施設整備の基本方針
生活排水対策の基本として水の適正利用に関する普及啓発とともに、生活
排水の処理施設を逐次整備していくこととするが、生活排水処理施設整備の
基本方針については次のとおりとする。
1)生活排水処理施設整備の推進
公共下水道の整備、農業集落排水施設、合併浄化槽への切り替えへの啓発
とともに、浄化槽設置に係る補助事業を継続することにより、生活排水処理
施設の整備を推進し、生活排水処理率の向上を図るとともに、生活環境の向
上と公共用水域の水質保全に取り組むこととする。
16
2)単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換
単独処理浄化槽を設置している家庭・事業所等に対しては、生活排水処理
を促進するため、合併処理浄化槽への転換を働きかけていく。
3)水環境の保全に対する意識の高揚
日常生活や生産活動における水環境への負荷を低減するため、水環境の回
復・保全に関する教育や広報・啓発活動に努めていく。
1)生活排水の処理形態別人口の将来予測
各生活排水処理施設整備事業計画や過去の人口動態に基づき、生活排水の処理
形態別人口の将来予測を行うと、次のとおりとなる。
今後も生活排水処理施設(合併処理浄化槽)の整備が進むことにより、本市の
水洗化・生活雑排水処理人口は、総人口に対して、目標年次の平成32年度で
約
92.7%(35,880人/38,700 人)になると予想される。
2)生活排水処理の目標
前項の生活排水処理形態別人口の予測結果を基に、目標年次における生活排
水処理の目標を、次のとおりに定めることとする。
(1)処理の目標
基本方針に掲げた理念、目標を達成するため、おおむね全ての生活排水を
施設で処理することを目標とし、また、市内の各地区の実状に対応した処理
方法を採用するものとする。
ア
生活排水の処理の目標
目標年度
(平成21年度) (平成32年度)
生活排水処理率
72.4%
17
92.7%
イ
人口の内訳
(平成21年度)
目標年度
(平成32年度)
1
行政区域内人口
41,062人
38,700人
2
計画処理区域内人口
41,062人
38,700人
29,711人
35,880人
3 水洗化・生活雑排水処理人口
ハ・生活排水の処理形態内訳
21年度
目標年度 32 年度
41,062
38,700
29,711
35,880
0
0
3,647
7,020
24,404
27,310
1,660
1,550
1・計画処理区域内人口
2・水洗化・生活雑排水処理人口
(1)コミュニティ・プラント
(2)合併処理浄化槽
(3)公共下水道
(4)農業集落排水施設
3・水洗化・生活雑排水未処理
人口(単独処理浄化槽)
4・非水洗化人口
5・計画処理区域外人口
生活排水処理率 (%)
4,527
1,080
6,824
0
1,740
0
72.4
92.7
*生活排水処理率(%):水洗化・生活雑排水処理人口/計画処理区域内人口*100
*コミュ二ティ・プラント:厚生労働省所轄
集合住宅や団地が単独で汚水処理するため
の施設で、この場合建設及び管理は原則として市町村が行う。瑞浪市では計画はありませ
ん。
*目標年度の平成32年度の計画処理区域内人口は、平成22年度瑞浪市都市計画マスタ
ープラン見直しの推計人口38,700人とした。
*合併浄化槽設置事業は年間80基を計画している。
18
施設及びその整備計画の概要
計画処理区域
計画処理人口
整備(予定)
(人)
下水道
下水道事業整備区域
事業費
年度 (見込み)
27,310人 昭和37年度∼
(区域内人口)
平成32年度
合併処理
下水道事業整備区域、
7,020人 昭和63年度
浄化槽
農業集落排水施設
∼平成32年度
区域を除く瑞浪市全域
(昭和63年度
26,947
百万円
1,300
百万円
から事業実施)
農業集落
排水施設
月吉地区
540人 平成4年度∼
70ha
平成9年度
日吉南部地区
880人 平成8年度∼
172ha
平成13年度
大湫地区
130人 平成14年度∼
70ha
平成16年度
し尿処理
9,840人
施設
40k ㍑/日
19
1,280
百万円
2,190
百万円
289
百万円
第2節 し尿・汚泥の処理計画
1.し尿・浄化槽汚泥量の将来予測
前節で予測した生活排水の処理形態別人口(し尿収集人口、浄化槽人口)に
実績に基づくし尿・浄化槽汚泥の1人1日あたりの平均排出量(排出原単位)
を掛けることにより、将来のし尿・浄化槽汚泥量の予測を行うと、次のとおり
となる。
今後は、合併処理浄化槽による生活排水処理施設の整備の推進に伴い、し尿
は減少、浄化槽汚泥量は増加し、総量としては減少傾向で推移していくことが
見込まれる。
(平成21年度)
目標年度(平成32年度)
汲み取りし尿
14.0kl/日
3.5kl/日
浄化槽汚泥
17.3kl/日
17.0kl/日
合計
31.3kl/日
20.5kl/日
(注)それぞれの原単位は、これまでの実績から、汲み取りし尿2.0㍑/
人・日、浄化槽汚泥2.1㍑/人・日とした。
2.し尿・浄化槽汚泥処理の基本方針
生活排水処理の基本方針に定めたように、今後の生活排水処理は、公共下水
道の整備、農業集落排水施設、合併浄化槽への切り替えによって生活排水処理
を行っていくが、これを普及させ維持していくためには、浄化槽から排出され
る汚泥の処理を安定的かつ適正に行うことが重要となる。
このような状況を踏まえ、市におけるし尿及び浄化槽汚泥処理計画を、次の
ように定めることとする。
3・し尿及び浄化槽汚泥処理計画
1)計画処理区域
下水道整備計画区域および農業集落排水整備区域以外の区域
2)中間処理計画
(1)処理対象物
処理対象は、市内で収集されるし尿・浄化槽汚泥とする。
(2)処理対象量
し尿・浄化槽汚泥の将来の処理量については、次のように見込まれる。
20
・日平均処理量
・年間処理量
20.5kl/日
7,483 kl
3)し尿の処理対策としては、今後とも、公共下水道の整備、農業集落排水施
設、合併浄化槽への切り替えによって実施する。また、浄化槽の適正管理と機
能維持のため、浄化槽使用者に対しては保守点検や適正な清掃の実施等につい
ての普及啓発に努める。
4)し尿及び浄化槽汚泥の収集・運搬については、毎年定める一般廃棄物処
理実施計画に基づいて行う。
5)し尿処理施設については、稼動開始から30 年を経過し、施設全体にわた
り老朽化が進行しており、かつ、浄化槽汚泥の割合が増加している状況の中、
市全体としてのし尿処理の効率化や経済性を考慮して、新たな処理施設の整備
について進めていく。
6)収集されるし尿・浄化槽汚泥は、新たな処理施設が整備されるまでの間に
ついては、引き続き本市のし尿処理施設で適正処理を行うこととし、既存施設
の維持・管理に努める。
*施設整備の基本的な考え方
廃棄物処理施設を取り巻く社会情勢は、これまで排水や排出ガス等の規制が
強化されるなど、公害防止に重きを置かれてきたが、最近は、循環型社会の形
成や地球温暖化問題に配慮して、再資源化や省エネルギー化を推進する動きが
高まっており、し尿処理施設においても、資源回収や類似施設との有機的連携
などが求められるようになっている。
このような社会情勢の中、循環型社会の形成に寄与する処理施設として、下
水道汚泥、し尿・浄化槽汚泥のほかに有機性廃棄物(生ごみ、集排汚泥などの
有機性の汚泥等)を併せて処理し、エネルギー回収や資源回収を行う施設「汚
泥再生処理センター」が国からの財政支援の対象となり、各自治体で整備が進
められている。
一方、し尿・浄化槽汚泥の衛生処理のみを行う従来の「し尿処理施設」は、
整備の際に国からの財政支援の対象とならず、自治体の単独事業となり、従来
型の処理施設を整備する場合は、財政的な負担が大きくなることになる。
以上のことから、新たな処理施設の整備にあたっては、地域の循環型社会の
形成に寄与し、国からの財政支援の対象となる施設「汚水共同処理施設(MICS)」
を整備することを基本に検討していくこととする。
以
21
上
生
活
排
水
処
理
計
画
図
公共下水道・農業集落排水事業区域以外の区域を対象
22