大学院工学研究科 ビジネスエンジニアリング専攻 テクノロジーデザイン講座 村田研究室 スタッフ 准教授 村田雅人 06-6879-4076,[email protected] 研究テーマ 安全技術とその評価の研究 先端ならびに将来構造物の安全性を評価し,確保するためには過去の経験を十二分に生かすことが必要である.すなわち,未経験の構造体の安全性を確保するに は,破壊事例をデータベース化し,それをルールとした知的支援設計を行い,同時に破壊のシミュレーションを行いつつ,設計製作することが必要である.この思想的背景 を元に当研究室では次の研究テーマを設定している. 1.技術伝承と発展 ○破壊現象のデータベースの構築 すでに経験された破壊現象を分類し,破壊の条件などを定量化し,それらをデータベースとしてアクセス検索するシステムを開発している.破壊現象としては,脆性破 壊,延性破壊,疲労破壊,応力腐食割れ,水素脆化,腐食疲労,クリープ,クリープ疲労などを対象にしている. ○種々の破壊データの自動認識 すでに破壊現象をもっとも明確にあらわす手法の一つであるフラクトグラフィを中心にそれら破壊の特徴量を破面の画像処理をもとにベクトル化して,コンピュータによる 破壊現象の自動認識を試みている.特に,フラクトグラフィの客観的認識手法の確立は破壊の研究は勿論,PL法の施行に伴う法工学としても重要視されつつある. 2.知的支援設計システムの構築 ○エキスパートシステムによる知的支援設計 繰り返し応力や腐食性環境のもとで使用する先端構造物の設計には規格化されていない多数のノウハウがあり,経験の浅い技術者では対応しきれないのは当然のこ とである.そこで,本研究では,種々のノウハウや多年にわたって培われた技術をエキスパートシステムとして具体化し,設計者に対する知的支援を行い,対話形式に基 づく破壊のシミュレーションをリンクし,構造物の安全性を高めるシステムを構築する. (具体的評価対象) ・航空機,宇宙ロケットなどの先端機器 ・化学プラント,原子力プラントなどの環境機器 ・建築物など耐震設計 ・鉄道,自動車などの輸送機器 ・他,各種構造体
© Copyright 2024 Paperzz