グリーン購入フォーラム2007『グリーン購入は地球温暖化を救えるか』

グリーン購入フォーラム2007『グリーン購入は地球温暖化を救えるか』
日
時◆2007 年 10 月 12 日(金)
場
所◆夢メッセみやぎ
13 時~17 時
(仙台市宮城野区港三丁目 1 番 7 号)
主催者◆グリーン購入ネットワーク、みやぎグリーン購入ネットワーク
共
催◆宮城県、仙台市
参加者◆184 名
グリーン購入フォーラムは、グリーン購入の普及や最新情報の提供、交流などを目的にグリーン
購入ネットワークが毎年開催しています。今年度も、地球環境の危機とともにグリーン購入の社
会的意義を理解し、先進的な事例の発表によりグリーン購入を普及促進するために宮城県仙台市
において「グリーン購入フォーラム2007」が開催
されました。
第 1 部フォーラム開会にあたり、中原秀樹グリーン
購入ネットワーク会長、保理昭泰宮城県次長、奥山恵
美子仙台市副市長よりあいさつがありました。中原会
長は、私たちの生産と消費のあり方が確実に地球温暖
化へと繋がっているという現状で、誰もができることとしてグリーン購入があるということ、さ
らにその土台として、安心してよいものを選べるような消費者の信頼をしっかり築くことがもの
つくりのあるべき基本姿勢だということを話されました。
【第 1 部フォーラム・記念講演】
NPO法人環境生態工学研究所理事長 須藤隆一氏から「地球温暖化の影響と対策をめぐって―
低炭素社会づくりをめざした消費者の役割―」と題して記念講演をいただきました。講演では、
まず今年に発表されたIPCC第四次報告が取り上げられました。報告の内容は有名ですが、地
球温暖化が人為的な現象だということが科学者の視点からほぼ断定され、これから経済成長を優
先しても環境配慮を優先しても温暖化は止まることはないが、最悪のシナリオを避けるために今
すぐに適応対策が必要だということが言われています。
日本でも異常気象の傾向は強まってきていて、気象
データを見ながら、高温になる日が増える一方で低温
になる日が減ってきていること、大雨となる日が増え
てきていること、サクラの開花日が早くなってきてい
ることなどが示されました。
さらに、先進諸国に温室効果ガスの削減目標を数値
で定めた京都議定書によると、日本は1990年に排
出した分の約14%にあたる温室効果ガスを削減しなければなりません。しかし、このままでは
70%程度しか目標が達成できないだろうと言われていて、新しい達成計画を考えなければなら
ない、ということでした。
このような状況の中で消費者としてできることは、いま起きている地球温暖化という危機につ
いて学ぶこと、そしてそれを多くの人に伝えること、さ
らに持続可能型社会の実現のためにどういう生き方を
すればいいのか考えることです。その実践のひとつとし
て、グリーン購入があります。
講演では、「もったいない」気持ちを大事にする、サ
マータイムを取り入れる、節水節電など、具体的な提案
もしていただきました。
【第 9 回グリーン購入大賞表彰式】
続いて「第9回グリーン購入大賞」表彰式が執り行われました。グリーン購入大賞は、グリー
ン購入に取り組む団体を表彰することでグリーン購入を奨励し、全国の事例紹介によりグリーン
購入をさらに普及推進することを目的に行われています。
今年度の受賞団体は、環境大臣賞を受賞した(株)滋賀銀行、大賞を受賞した松下電器産業(株)、
(株)沢田商店、東海三県一市グリーン購入キャンペーン実行委員会、滋賀県環境生活協同組合、
森の町内会をはじめ、優秀賞9団体、審査員特別賞 2 団体、審査員奨励賞3団体全部で20団体
でした。
● 詳細はこちらをご覧ください→
http://www.gpn.jp/press_release/release_070907.html
はじめに、環境省副大臣桜井郁三氏よりごあいさつをいただきました。環境大臣賞を受賞した
株式会社滋賀銀行に桜井副大臣より表彰状が授与されました。続いて、グリーン購入ネットワー
ク会長中原秀樹氏より、グリーン購入大賞各賞が授与されました。
【大賞受賞団体の事例発表】
表彰式後、環境大臣賞および大賞の受賞団体の事例発表では、企業、行政、協同組合、NPO
といったさまざまな立場から多種多様の取り組みを知ることができました。環境大臣賞を受賞し
た(株)滋賀銀行は、環境配慮型の金融商品やサービスにより地域とともに持続可能な社会づく
りを目指すという取り組みが先進的で高く評価されていました。
【グリーン購入ネットワーク、宮城県の活動報告】
フォーラムの最後は、グリーン購入ネットワークの活動報告と宮城県でのグリーン購入への取
り組み事例報告がされました。グリーン購入ネットワークは会員数が 2,900 を超え、地域ネット
ワークも増えてきている中で、今後10年の方針を示しました。また、宮城県も県内でグリーン
製品の生産や流通を促進していくことをアピールしました。
今回のグリーン購入フォーラムでは、地球温暖化の現状とこれからの動向について知ることだ
けでなく、全国で行われている具体的な取り組み事例を知ることもできました。温暖化という危
機と、その対策としてのグリーン購入の事例。この二つの知識は持続可能な社会づくりのために
大変有効だと思います。このような情報が全国で共有できれば…と思います。
文責:グリーンウォーカー
【第 2 部
東北大学文学部 4 年
丸山浩司
交流会】
第 2 部の交流会は、仙台ワシントンホテルに場所を移動して開催いたしました。76 名の参加が
あり、北は北海道、南は沖縄まで全国から駆けつけていただきました。参加者には、宮城の日本
酒でおもてなしをし、和やかに交流がはかられました。