140811 パンダ の キョンシー 南河内の林道を歩いていると……、 葉っぱの上に、体色が「白黒」の 20mm 弱の生きものがいました。 何の虫だろう? と思って近づいてみると… 結構「身軽」な奴で、こちらの気配に気づくや否や、軽快に飛び去ってしまうのです……。 気づくのが遅れて、飛び去る余裕がないときは、何と「脱力」して地面に落ちてしまうの です。 これは、最終手段の「擬死」ですね…、ブッシュや下草の中に落下してしまうと、もう見 つけることは無理ですね。 それでも、中には「ぼんやり」している奴もいるようで…、 近づいてよく観察すると……、 何と「パンダ の キョンシ−」だったのです!! 「白と黒」に見えた体色ですが、白い部分はやや「青み」がかっているようです。 この虫、もちろん「キョンシ−」とは全くの無関係で、「ラミ−カミキリ」という、 小型のカミキリムシなのです。 「ラミ−」とは洒落た名前ですが、これはかつて繊維を採るために輸入された植物の名前、 イラクサ科の「カラムシ」に近い「ナンバンカラムシ」のことだそうです。 このように、輸入植物の名前が付いていることからもおわかりだと思いますが、この虫は 在来種ではなく、明治初期に中国から輸入された「ラミ−」にくっついてやってきた、外来 種なのです。 今では、西日本を中心に広く分布していますが、「カラムシ」や「ムクゲ」などを食草と して、まるで在来種の如く、逞しく生きていますね、背面の模様はキョンシ−ですが……。 ■写真①∼⑥: ラミーカミキリ(パンダのキョンシー) ◆写真③・④に見える左下の赤い点は、「タカラダニ」というダニですね。 ◆脚を無視して、背面だけをじっくり見ると…、まさに「パンダのキョンシー」!! ◆写真⑥は、本当の「顔」を撮影したものです。
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