平成22年度プロジェクト 「障害者のための職業訓練施設整備計画

平成22年度プロジェクト 「障害者のための職業訓練施設整備計画」
引渡し式 大使挨拶文
エクトル・カラスキージャ サンミゲリート市長、
パナマ・ブエナ・ボルンタッド協会
ミツィ・ディアス副理事長、
アンヘル・カルデナス会長、
米国大使館 ライアン・カーンズ政務参事官、
ご来賓の皆様、
本日、「障害者のための職業訓練施設整備計画」の引渡し式を行うことができ、私と
しても大変嬉しく思います。
日本政府は、水産市場やパナマ湾浄化プロジェクト等、国家レベルでの大型
プロジェクト以外に、今回のような草の根無償資金協力を行い、コミュニティ
レベルにおいても多様な各国のニーズに応えております。
草の根支援は、大使館が直接の窓口となって、迅速に実施出来る点で他の協
力とは違っております。また、それぞれの地域の地理的、経済的、社会的状況
を踏まえ、申請者のイニシアティブを尊重しながら、プロジェクトを形成する
とてもユニークな経済協力プログラムです。2001年から今日まで、96件
のプロジェクトに対し、総額5,649,323ドルの資金援助を行って参り
ました。
さて、我が国の障害者雇用に関して申し上げますと、50年以上前から障害
者の雇用の促進等に関する法律が制定され、公的機関では目標が達成されまし
たが、民間企業では法定雇用率の達成企業の割合は45%と決して高いもので
はなく、未だ多くの課題を抱えています。
パナマにおいては、公立学校において障害児のための特殊教育制度が設けら
れ、障害児への教育機会は広がっておりますが、職業訓練を行い、企業と連携
した就職プログラムを提供している団体は少なく、障害を持つ方々への雇用機
会は十分ではありません。
このような中、ブエナ・ボルンタッド・パナマ協会は、金属製品加工や梱包、
縫製、調理作業の職業訓練サービスを通して、障害を持つ方々の能力やポテン
シャルを伸ばし、彼らが働くことができる社会作りに大きく貢献してきました。
日本政府は、ブエナ・ボルンタッド・パナマ協会の行う活動が持つ重要な社会
的役割を高く評価し、無償資金援助の実施を決定いたしました。
今回の日本の協力によって、パナマにおける障害者の方々の活躍の場が少しでも
広がり、一人でも多くの障害者の方が活き活きと、大きな希望を持って就業できる社
会作りに貢献できれば、これほど嬉しいことはありません。
最後になりますが、アンヘル・カルデナス理事長をはじめ、ブエナ・ボルンタッド・パ
ナマ協会の皆様の益々の活動の発展を願って、挨拶とさせていただきます。有難うご
ざいました。