第 1 号 - 日本福祉大学

教職課程広報誌
第1号
発行日
2008 年 10 月 8 日
冒頭に教職課程センターにおいて永年懸案であった「センターだより」が発行できたことを、
関係各位と共に心から喜びたいと存じます。
さて、本学の教職課程は昭和32年に設置され、以来、多くの優秀で個性的な教員を世に輩出
してきました。現在、教職課程は全 6 学部に設置され、取得できる教員免許状も幼稚園、小学校、
中学校・社会、中学校・英語、高校・英語、高校・福祉、高校・公民、高校・地理歴史、高校・
商業、高校・情報、高校・工業、特別支援学校に及んでいます。また、教職課程センターの機能
が拡大したことによって、教員養成のための教育研究活動の幅が広がると共に多彩になってきま
した。
ところが、教職課程が大きくなり、教育研究活動が広がってきているとはいいながら、先生方
にその実像はなかなか見えにくいというのが実態です。教職課程が設置されている各学部・学科
においては、独自な教育目標の下に教育課程が編成され、特徴ある人材養成が行われていますか
ら教育課題の違いも大きいですから、このことが大きな要因かもしれません。
他方、履修学生の側にも教職課程の教育研究活動が見えないという事実もありました。ガイダ
ンスや授業、介護等体験、教育実習等、教職課程においては多彩な教育活動が行われているので
すが、履修学生たちはこれらの教育活動に参加していながら、一つひとつを結びつけて全体的な
像として結ぶということが十分にできていないことが多いようです。
いずれにしても、教職課程の教育研究活動の一端が見えるようにしたいという願望は、教職課
程に関わる教員の全てにありました。したがって、今般、
「教職課程センターだより」の発行を目
の当たりにし、喜びと感動に浸っておりますし、また、これからの教職課程の発展を予感してい
ます。
やや誇張した言い回しで胸の内を述べましたが、この「教職課程センターだより」が各先生方
の教職課程に対する理解を深め、履修学生たちの教職への関心を高める一助になることを願って
います。どうぞ、今後とも教職課程へのご理解、ご支援を宜しくお願いいたします。
教職課程センター長
8 月 16 日土曜日、半田市福祉文化会館(雁宿ホール)にて、
教員採用試験第2次試験対策講座指導が実施されました。
第 1 次試験の結果詳細は次頁をご覧下さい。
伊勢田亮
今年度 教員採用試験速報
第 1 次試験合格者
―
《
大きく増加
現役生のべ 21 名、卒業生のべ 16 名(判明分)が第 2 次試験へ
第1次試験結果の概況
》
8 月上旬から中旬にかけて、各都道府県及び政令指定都市の各教育委員会は今年度教員採用
試験第 1 次合格者を発表した。
本学4年生は5つの自治体(政令指定都市は都道府県とは別に採用試験を実施しているので
これも一つとしてカウントした。以下同じ)で、のべ21名が合格した。内訳は特別支援学校
に17名、中学社会と特別支援学校両方合格に3名、中学社会に1名である。1名が2つの自
治体で複数合格し、また特に名古屋市では16名が第1次試験を突破できた。
卒業生(1名を除き、今春と昨春の卒業生)は11の自治体で、のべ16名が合格した(複
数合格3名)
。内訳は特別支援学校10名、中学社会3名、高校福祉2名、小学校1名である。
卒業後小学校教員免許を取得し、それを生かして受験した6名がのべ8つの自治体(複数合格
2名)で第1次試験を突破している。
対昨年比で現役生は倍増、卒業生は3倍強の増加となっている。第2次試験でもよい結果が
出ることを期待しながら、10月上旬の最終合格者発表を待ちたい。
《
第1次試験結果から
》
教員採用試験合格に向けて努力を重ねてきた現役生・卒業生の姿は、今教職課程を学んでい
る学生に、いくつかのメッセージを発信しているように思う。
1
志を強く持ちそして持続すること
全国的に同時期に実施される教員採用試験はほぼ“一発勝負”
。不安になったり、ひるんだ
りする気持がつきまとう。絶対教員になるという“強い、持続する志”が大切。
2
問題意識を持ち、自発的な学習を豊かに積むこと
教員としての資質―人間や社会の観察力、実践的な指導力、創造性など―は受身の学習で
は形成できない。自発的で主体的に、豊かな学習体験を積むことが大切。
3
同じ教職を目指す友人とともに
情報を共有しあい、教職課程の学習や教員採用試験の準備において、刺激しあったり励ま
しあえる友人の存在は、教員採用試験合格への有力なサポーターとなる。
(教職課程センター教員
平野)
☆
教員を目指して
☆
社会福祉学部社会福祉学科 4 年
岡本延子
私が通っていた小学校には特別支援学級がありました。その頃から、障害のある人とのかかわ
りや特別支援教育になんとなく興味を持っていました。中学・高校のときはまったく別の進路を
考えていました。しかし、進路を決めなくてはならない時期になり、自分のやりたいことを考え
たとき、特別支援学校の教員になりたいと思いました。
大学に入ってから、特別支援教育に対する気持ちは常に自分のなかにありました。サークル活
動やボランティアなどを通して、
「しょうがい」ということばに対する考え方は少しずつですが変
化していきました。サークル活動では、幼稚園から成人した障害のある人、その家族とのかかわ
りがありました。小学校のボランティアでは、普通学級にいる発達障害のある子どもたちがいま
した。3年生のゼミの実習で、初めて重度障害のある人とかかわりました。これらは、私に大き
な変化をもたらしたものです。
「しょうがい」というものに対して、大学1年生の頃と今の考え方
はぜんぜん違っていると思います。だからといって、特別支援教育への気持ちが変わったわけで
はありません。ますます強くなっています。
私が特別支援教育に興味をもったきっかけは、普通の学校の特別支援学級でした。そのため、
特別支援学校よりも特別支援学級に対する想いのほうが強いです。今は、特別支援学校の教員を
目指しています。将来的には特別支援学級の教員になり、普通学級に在籍している障害のある子
どもへのサポートなどをしていきたいと考えています。
社会福祉学部社会福祉学科 4 年
笠原千里
私が教員を目指したのは、小学校高学年の頃に出会った、弱視の障害を持つ年下の女の子との
出会いがきっかけです。彼女は通常学校で補助の先生の下、拡大鏡を使って教科書の文字を読ん
でいました。いずれ失明をするということや、それでも点字を覚えることにあまり積極的ではな
いという話を彼女のお母さんから聞き、そのような成り行きから、点字で文通を始めました。彼
女は私の手紙を喜んでくれて、手紙を読もうと点字も覚えていったそうです。私は自分が役に立
てたことが嬉しかったと同時に、人が伸びていくことの手伝いができる仕事に就きたいと後に思
いました。そういう仕事とは教師ではないか、と考えて教師を目指してきました。彼女は拡大鏡
で文字を読む不自由さから、文字を読んだり書いたりすることから離れがちだったようですが、
私の点字の手紙に対して、拡大鏡を使って書いた手紙を返してきてくれました。上手とは言えな
い文字で、筆圧の濃く読みにくい文字でしたが、それはどれだけ一生懸命書いてくれたものかが
わかりました。文字の読み書きや、点字を覚えるといったことは、書かれている内容を知りたい
と思ったり、自分の気持ちを伝えたいと思う気持ちがまず大切であると思いました。私は教師に
なって、子どもがもっと知りたい、学びたいと思えるような指導ができる教師になりたいと思っ
ています。
【2 年生】
実施時期
行
10 月頃
事
内
容
☆
学部ごとに教職課程に関係する教員が担当して行います。
「教
職課程履修上の問題や悩み」
「教職キャリア形成に向けて」等が
中心テーマとなります。
☆ 具体的な日時、担当教員、面接場所等については WEB で掲
示します。
教職課程学生の面接
【3 年生】
実施時期
行
事
内
今年度の教員採用試験で合格した 4 年生から、教員採用試験
に向けての準備、勉強方法、参考書、面接・小論文対策など具
体的な問題について、その体験談を聞く集まりです。教員採用
試験に向けて本格的な勉強に入らなければならない 3 年生には
参考になる話が聞けそうです。
☆ 具体的な日時、会場等については WEB で掲示します。
教職課程学生の集い
11 月
容
☆
※学園祭初日 11 月
8 日(土)を予定。
【4年生】
実施時期
①11 月 21 日(金) 3 限
520 教室
②11 月 26 日(水) 4 限
910 教室
※
行
事
内
☆
第 2 回教員免許状一括申請
オリエンテーション
☆
容
教育委員会に提出する書類「免許状授与願」へ
の記入を行ってもらいます。
出席できない方は、事前に教職課程窓口に申し
出てください。
①②のいずれか都合のよいほうに出席してくださ
!
オンデマンド科目受講者へ !
各自で学習計画を立てながら、計画的に受講をするようにして下さい。
視聴期間やレポート提出期限については、科目概要を確認のこと。
!
3 年生介護等体験実施者へ
!
!
4 年生の方へ
!
介護等体験(社会福祉施設 5 日間・特別支
後期教育実習記録の提出締切は 11 月末。
援学校 2 日間)終了後、
前期教育実習記録の未提出の方は至急教
以下の書類を速やかに教職課程窓口に提
職課程窓口へ提出してください。
出してください。
①
介護等体験記録
②
介護等体験証明書