【整序英作文問題の解法】 (適語補充英作文問題にも適用) 整序英作問題には,必ず『文法的なポイント』か『イディオム』が含まれている。 ⇒ これらのレベルを上げる勉強をすることが重要。 《解き方》 【1】 日本語訳がある場合 ① 日本語訳通りに英作できるか確認する ・英語は『動詞が中心』なので,日本語の動詞と英語の動詞を比べてみる。 ・同じ場合には,大抵,日本語と同じように書ける。 ② 英語の動詞と日本語の動詞が異なる場合そのままでは英作できない。 ⇒ 与えられた日本語訳を変える(和文和訳)。 ⇒ 意味を変えてはいけない。 ③ 動詞を中心に構成を考える ・動詞を決める。 ・動詞の性質に従って,主語・補語・目的語を決める。 ・修飾関係も決定する。 *『文法的なポイント』か『イディオム』が含まれていることを忘れずに! ④ 実際に書いてみる ①∼③が決定した後,実際に書き始める。 〈英語の動詞と日本語の動詞が同じ場合の例〉 彼は5年前に彼が着ているのを私が見かけたのと同じスーツを着ている。 He is wearing (A. suit B. saw C. the D. that E. in F. same G. I H. him) five years ago. (獨協大学−経済学部) ① 日本語の動詞は「着ている」,英語の動詞は「is wearing」で動詞が同じなので,そのまま 書ける。 18 ② 主語は「彼(He)」,動詞は「着ている(is wearing)」。 ⇒ wear は他動詞なので,目的語が必要 ⇒ 目的語は「スーツ(the suit)」 ⇒ 完成した文は第3文型 ⇒「同じ」と「5年前に彼が着ているのを私が見かけた」は修飾語, 「スーツ」にかかっ ていく 彼は〈5年前に彼が着ているのを私が見かけた〉のと〈同じ〉スーツを着ている。 S O V ③ 文法的なポイントとして,関係代名詞の問題が含まれている。 He is wearing the same suit < that I saw him in (five years ago)>. 〈英語の動詞と日本語の動詞が異なる場合の例〉 彼のアドバイスのおかげで,ひどい間違いをしないですんだ。 His advice (A. making B. me C. mistake D. kept E. serious F. from G. a). (芝浦工業大学−工学部) ① 日本語の動詞は「しないですんだ」,英語の動詞は「kept」で動詞が異なるので,和文和 訳する。 ② 英語の主語が「His advice」であるのもヒントにして, 「彼のアドバイスは,私がひどい 間違いをすることを妨げた」と和文和訳する。 ここでは, keep O from ∼ ing 「O が∼することを妨げる」という重要表現を知ってい ることが重要! ③ 主語は「彼のアドバイス(His advice)」,動詞は「妨げた(kept)」,目的語は「私(me)」, 「ひどい間違いをすること」は修飾語となる。 ④ His advice kept me (from making a serious mistake). S V O 19 【2】 日本語訳がない場合 正しい構造の文を書くことが求められている。 ⇒5文型の知識を総動員して,構造上正しい文を書くことに集中する。 ⇒『文法的なポイント』か『イディオム』が含まれているのを忘れずに! ⇒ 最後は必ず意味が通るか確認する。 〈日本語訳がない場合の例〉 Her sudden ( 1. anger 2. burst 3. everyone 4. of 5. upset ) in the room. (日本大学−商学部) ① まず選択肢を見て,動詞を探す。この問題の場合,2の burst 「爆発する(させる)」と5 の upset 「∼をろうばいさせる」の2つがある。 ② 次に主語との関係で,動詞を確定できるか見てみる。 Her sudden とあるので,その後にくる名詞が主語となる。 それから upset 「∼をろうばいさせる」の目的語も考えてみる。 everyone in the room「その部屋の全員」は upset の目的語になりそうである。 ③ Her sudden burst <of anger> upset everyone <in the room>. S V O 「彼女の突然の怒りの爆発は,その部屋の全員をろうばいさせた」 →「彼女が突然怒りを爆発させたので,部屋にいた誰もがうろたえてしまった」 《英作文を作るとき,あるいは書いた英文が正しいかどうかを確認するためのツール》 【1】 品詞 ① 名詞 … 主語・補語・目的語になる ② 形容詞 … 名詞を修飾する 補語になる ③ 副詞 … 名詞以外(形容詞・副詞・動詞・文全体)を修飾する Ⅰ.主語になるのは名詞の働きをするもの(名詞,代名詞など) Ⅱ.目的語になるのは名詞の働きをするもの(名詞,代名詞など) Ⅲ.補語になるのは名詞と形容詞の働きをするもの(名詞,代名詞,形容詞など) 【2】 5文型 ① 英文は修飾語句を除くと,最長で4単語,パターンは5つだけ ② 英語は動詞が中心 ③ 前置詞は修飾語の始まる合図 20 自動詞 名詞・形容詞 Ⅰ S + V Ⅱ S + V + C S=C Ⅲ S + V + O S≠O Ⅳ S + V + O1 +O2 O1 ≠ O2 Ⅴ S + V + O +C 名詞 O=C 名詞 英語は動詞が中心で ある! 5文型とは,5種類 の動詞があるという こと! 他動詞 【3】 節 ① 従位接続詞が導く ② S’ +V’ の語順(平叙文の語順) ③ 完全な文(第1文型から第5文型のどれか) → 従位接続詞が来たら,後に S’ +V’ の語順の完全な文を確認せよ! 21
© Copyright 2024 Paperzz