公益財団法人 連合総合生活開発研究所 移行初年度(2011.4.1~9.30

公益財団法人 連合総合生活開発研究所
移行初年度(2011.4.1~9.30)事業報告に関する件
*特例民法法人として活動した 2010 年 10 月 1 日からの事業経過もあわせて含めて記載
この期間における活動で特徴的なことは、第一に、公益財団法人に移行したことであり、
今後ますます公益に根ざした活動が問われることになる。
第二に、研究テーマの設定に当たって、2008 年以降に起きた「リーマン・ショック」お
よび日本における政権交代という大きな転換に直面して、中長期的な方向づけ、および具
体的な実態把握という両面からの調査・研究活動を進める一方、2011 年 3 月 11 日に発生
した東日本大震災と福島第一原発事故という事態に直面して、日本社会の復興・再生に向
けた検討作業も進めてきたところである。
第三に、国際交流活動の一環として、「ソーシャル・アジア・フォーラム」の事務局機
能を段階的に担っていくこととともに、その活動を継続的に支えていくために各労組・団
体による「ソーシャル・アジア・フォーラムを支援する会」を立ち上げたことである。
以下、2010 年 10 月以降の活動の概要を報告するが、2011 年 4 月 1 日の移行登記日を起
点とした、公益財団法人としての最初の事業年度(2011.4.1~9.30)に区分される項目に
ついては、
表記を行っている。
Ⅰ.研究委員会活動状況
調査・研究については、以下の活動を進めてきた。
1.常 設・継 続 し て 実 施 し た 調 査 研 究
(1)経済社会研究委員会
(主査:小峰 隆夫
法政大学教授)
本研究委員会は、日本の経済・社会情勢を分析し、生活のゆとり・豊かさ、社会的公正
の視点に立ち、経済・社会政策の提言を行うことを目的として、連合総研発足以来、常設
1
の研究委員会として活動を続けている。
2010 年度は、引き続き中長期的視点に立ったマクロの経済状況、勤労者の雇用・生活状
況、さらに 2009 年度に分析した企業行動の変化などにも着目しつつ、とくに、①勤労者
の収入・消費・貯蓄・負債動向、②賃金水準と賃金制度の動向、③若年者の雇用・就業状
況について構造的な分析を行うとともに、④職場・地域における絆の再生という視点から
課題の提起を行い、研究委員会の助言の下に「2011~2012 年度・経済情勢報告」を取りま
とめた。
(研究期間:2010 年 10 月~2011 年 9 月)
主査:小峰隆夫(法政大学教授)/委員:逢見直人(連合副事務局長)、北浦正行(日本生産性本部参
事)、駒村康平(慶應義塾大学教授)、吉川薫(白鷗大学教授)/オブザーバー:末永太(連合労働条
件局次長)、岩井国博(連合経済政策局部長)/連合総研事務局:平井滋(主任研究員)、龍井葉二(
副所長)、松淵厚樹(前主任研究員)、中野治理(主任研究員)、矢鳴浩一(主任研究員)、高原正之
(主任研究員)、小熊栄(研究員)
(※役職名は 2011 年 9 月末時点、以下同じ)
(2)勤労者短観調査研究委員会
(所内研究プロジェクト)
本調査研究は、勤労者生活の質の現状について、年 2 回(10 月、4 月)、「勤労者の仕
事と暮らしのアンケート調査」(「勤労者短観調査」)を勤労者モニター(首都圏および
関西圏 2000 人)に実施し、景気、家計消費、雇用などの主要な生活関連活動の動向、また
その時々の生活・労働の問題点について調査し、政策課題等への資料となる論点を報告書に
取りまとめ、公表してきている。
2011 年 4 月に第 21 回調査を実施し、調査結果速報の公表、記者会見を行ったのち、報
告書の取りまとめを行った。
この調査では、①これまでの郵送によるモニター調査からウェブモニター調査に切り替
えたこと、②東日本大震災の直後の時点での調査となったことが特徴としてあげられる。
また、トピックス調査では「社会とのつながり」に焦点を当てた。
2011 年 10 月の第 22 回調査では、トピックス調査で①労働時間と生活時間、②震災後の
意識や行動の変化を取り上げた。
(研究期間:2010 年 10 月~2011 年 9 月)
アドバイザー:佐藤博樹(東京大学教授)、今田幸子(労働政策研究・研修機構特任研究員)、佐藤厚
(法政大学教授)、岩井国博(連合経済政策局部長)、大久保暁子(連合労働条件局次長)/連合総研
事務局:小熊栄(研究員)、龍井葉二(副所長)、平井滋(主任研究員)、山脇義光(前主任研究員)
、南雲智映(研究員)、城野博(研究員)
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(3)<シリーズ研究> 21世紀の日本の労働組合活動に関する調査研究委員会(Ⅲ)
(主査:中村 圭介
東京大学教授)
本研究は、労働組合活動の現状について、主として労働現場における組合活動を基本に
して、労働組合の活動の実態、新しい動き、組合員との関係など労働組合運動の実践的課
題を明らかにする 5 年程度を目途にしたシリーズ研究である。調査研究の進め方としては、
組合活動の実態について研究委員会主査と連合総研研究員によるヒアリング調査等で把握
し、職場における活動を中心に労働組合活動の現状と課題についての事例報告を取りまと
める。また、この研究調査結果について職場役員、職場組合員に向けた労働組合必携本シ
リーズに編纂することをめざす。
「シリーズⅢ」となる 2010 年度のテーマとして「労働協約とストライキ」を設定し、各
労働組合に対するヒアリングを実施している。
ヒアリングの対象設定に当たっては、交渉不調の場合の労組の対応という幅広い視点か
ら行うこととし、産別構成組織に対するプレ・ヒアリングも行いながら、単位組合に対す
るヒアリングを進めている。
なお、研究期間については、2012 年 3 月まで延長することとした。
(研究期間:2010 年 9 月~2012 年 3 月)
主査: 中村圭介(東京大学教授)、副査:佐藤厚(法政大学教授)/鈴木誠(労働政策研究・研修機構
アシスタント・フェロー)、委員:杉山寿英(連合労働条件局部長)、陳浩展(連合雇用法制対策局部
長)/連合総研事務局:南雲智映(研究員)、龍井葉二(副所長)、中野治理(主任研究員)、高島雅
子(前研究員)
(4)日本の職業訓練・職業教育事業に関する研究委員会
(主査:今野 浩一郎
学習院大学教授)
勤労者の人材育成、能力開発は、グローバル化のなかでの企業競争、新産業育成におい
て中長期的に極めて重要と指摘されているが、日本の人材育成・能力開発事業の現状は、公
的事業、民間企業ともに貧弱な現状にある。とくに、世界同時不況での失業者増大に対し、
その就職・就業を促進する離転職者の職業訓練・職業教育事業の強化が必要になっている。
本調査研究は、在職者、失業者、新規学卒者・未就業者の対象者別に職業訓練事業の現
状と問題点を分析する中で、国等の公的職業訓練、事業団体の職業訓練など社会的に職業
能力の形成をはかる新しい職業訓練・職業教育のあり方について検討する。とくに失業者・
転職者の職業訓練について、政労使三者の協力による新たな職業訓練のあり方を討議する。
本研究では、公共訓練と企業内訓練の「中間」に位置する共同的な訓練に着目して関係
機関に対するヒアリングを実施し、その具体的事例を紹介しながら、それらをさらに活性
化していくための政策的な課題について提言をまとめ、報告書として刊行した。
(研究期間:2009 年 10 月~2011 年 9 月)
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主査: 今野浩一郎(学習院大学教授)/委員:大木栄一(職業能力開発総合大学校准教授)、北浦正行
(日本生産性本部参事)、桐村晋次(日本産業カウンセリング学会会長、日本経団連教育問題委員会委
員)、新谷信幸(連合総合労働局長)、鈴木宏昌(早稲田大学名誉教授)、仁田道夫(国士舘大学教授
)、藤波美帆(高齢・障害者雇用支援機構研究員)/連合総研事務局:山脇義光(前主任研究員)、龍
井葉二(副所長)、松淵厚樹(前主任研究員)、中野治理(主任研究員)、城野博(研究員)
(5)国の政策の企画・立案・決定に関する研究委員会
(主査:伊藤 光利
関西大学教授)
本調査研究では、政権交代という大きな変化を受けて、日本の国レベルにおける政策の
企画・立案・決定について、行政(内閣官房、各府省)中心の従来のあり方から、新たに政
党マニフェスト等による政治主導の政策の企画・立案に移行した場合には、政策の立案およ
び国会決定がどのように変わるか、政策の企画・立案における重視要素、意見採択の判断
内容等ではどのような差が生まれるかなどについて解明・分析し、国民に開かれた政策の
立案・決定となるための課題について検討し、報告書にまとめることとする。研究対象と
しては労働法改正関係、社会保障関係、地方分権関係等で争点となる事例を設定して検討
し、労働組合や国民の議論を促すものとなるように工夫する。
2009 年度からスタートした本委員会では、政権交代後の政策決定・実現プロセスについ
てフォローし、とくに、雇用・社会保障、予算編成・税制改正、地方分権の分野について
具体的な分析を行ってきた。
2011 年 1 月には、中間報告として『民主党政権の政策と決定システム-鳩山内閣期を中
心に-』(連合総研ブックレット NO.6)を発行した。
その後引き続き、関係者へのヒアリングを実施し、研究を継続している。
研究期間については、2 年間延長した。
(研究期間:2009 年 10 月~2013 年 9 月)
主査:伊藤光利(関西大学教授)/委員:宮本太郎(北海道大学教授)、三浦まり(上智大学教授)、
北村亘(大阪大学准教授)、上川龍之進(大阪大学准教授)、西原浩一郎(自動車総連会長、連合政策
委員会委員長)、逢見直人(連合副事務局長)、花井圭子(連合男女平等局長)、薦田隆成(連合総研
所長)/アドバイザー:玄葉光一郎(民主党衆議院議員)、橘幸信(衆議院法制局法制企画調整部長)
/連合総研事務局:麻生裕子(主任研究員)、龍井葉二(副所長)、宮崎由佳(前研究員)
(6)連合総研・同志社大学 ITEC の共同研究<医療人材に関する研究Ⅱ>
(主査:中田 喜文
同志社大学教授)
「研究交流に関する覚書」(2008 年 6 月 6 日)を締結した同志社大学技術・企業・国際
競争力研究センター(略称:同志社大学 ITEC)と共同して、2008 年度には「医療人材(看
護師)に関する研究Ⅰ」を実施した。連合総研内に医療関連労働組合、看護協会、学識者
および ITEC 研究者からなる「医療人材研究委員会」を設置し、委員の報告、ITEC 研究者
の研究報告、医師、看護医療研究者からの看護師問題に関する研究報告等を受けて討議し
た。この討議を踏まえて、主査が総括論文、委員が委員論文を執筆し研究報告書をまとめ
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た。
2010 年度からスタートした「医療人材に関する研究Ⅱ」では、研究対象を医師も含めた
医療人材に広げる一方、①適正な労働・生活条件の実現、②チーム医療の再編、③スキル
の獲得・向上について、ヒアリングを実施しながら、具体的な政策提言を盛り込み、報告
書として刊行することとしている。
(研究期間:2009 年 10 月~2011 年 3 月)
主査:中田喜文(同志社大学教授、同志社大学ITECセンター長)/委員:田中幸子(山形大学教授)、
長谷川敏彦(日本医科大学教授)、切東喜久夫(全心会理事長)、小川忍(日本看護協会常任理事)、
伊藤彰久(連合生活福祉局次長)、篠原國造(ヘルスケア労協事務局長)、鈴木崇文(自治労総合政治
政策局)/オブザーバー:宮崎悟(同志社大学ITECセンター特別研究員)/連合総研事務局:高島雅子
(前研究員)、龍井葉二(副所長)、南雲智映(研究員)、宮崎由佳(前研究員)
2.2 0 1 0 年 度 に ス タ ー ト し た 調 査 研 究
(7)企業行動・職場の変化と労使関係に関する研究委員会
(主査:禹 宗杬
埼玉大学教授)
2008 年の‘リーマン・ショック’は、それまでの企業経営のあり方に改めて見直しを迫
ることとなり、従業員重視や企業内訓練重視の傾向を示すデータも紹介されているが、全
体としてどういう方向に向かうかは、まったく予断を許さない状況だといえる。
労使関係、とくに集団的労使関係の今後のあり方を探っていくには、①企業行動と人事
制度、②労働・生産過程と職場集団、③労働者個々人と労働組合、それぞれの分野の分析
にとどまらず、相互の連関を捉えていくことが重要になっている。
本委員会では、1)まず、各分野におけるこれまでの研究成果を整理した上で、企業労使
に対するヒアリング、アンケートによって、最近 10 年間程度の変化について調査する。2)
さらに、その実態から問題点を明らかにし、今後の労使関係のあり方、労働組合の職場活
動のあり方などについて課題提起を行っていく。
これまでの委員会では、産別構成組織などへのプレ・ヒアリングを行いつつ、上記の切
り口について各委員の仮説や問題意識について意見交換を行ってきた。今後は企業労使に
対するヒアリングを行っていく予定である。
(研究期間:2010 年 10 月~2013 年 3 月)
主査:禹宗杬(埼玉大学教授)/委員:土屋直樹(武蔵大学准教授)、金井郁(埼玉大学専任講師)、
平木真朗(西南学院大学准教授)、梅崎修(法政大学准教授)、鬼丸朊子(國學院大学准教授)/連合
総研事務局:矢鳴浩一(主任研究員)、龍井葉二(副所長)、小熊栄(研究員)、宮崎由佳(前研究員
)
(8)パート労働法改正の効果と影響に関する調査研究委員会
(主査:緒方 桂子
広島大学教授)
2007 年のパート労働法改正は、不充分ながら差別禁止規定が明記されるなど、1993 年の
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法制定以来、初めての本格的改正といえるものであった。努力義務化された項目も多岐に
わたっているが、他方で、パート労働者を 4 つの区分に分けて様々な措置を講ずることな
ど、その運用面での課題を当初から指摘されていた。法改正から2年余を経過して、法改
正の趣旨は労働現場にどの程度周知され、生かされているのか、実務上の問題点は何なの
か、改正法の趣旨を徹底するには何が求められているのか、などの点が改めて問われてい
る。
本委員会は、同改正法の職場における効果と影響について実態を明らかにし、今後の法
見直しに向けた問題提起を行うことを目的にしている。
委員会では、行政や産別構成組織に対するヒアリングを行う一方、これまでの法改正論
議の経過と問題点、職務分析手法の可能性と課題などについて意見交換を行うとともに、
各企業労使に対するヒアリングを実施してきた。
これらを踏まえて課題の整理と今後の法改正や労使の取り組みに向けた提言をまとめ、
報告書として刊行することとしている。
(研究期間:2010 年 10 月~2011 年 9 月)
主査:緒方桂子(広島大学教授)/委員:禿あや美(跡見学園女子大学准教授)、長谷川聡(中央学院
大学准教授)/連合総研事務局:宮崎由佳(前研究員)、内藤直人(研究員)、龍井葉二(副所長)、
矢鳴浩一(主任研究員)、小熊栄(研究員)
(9)緊急雇用対策・生活支援政策等の活用状況に関する調査研究委員会
(所内研究プロジェクト)
2008 年の‘リーマン・ショック’は、国内における生産縮小と失業増大を招いただけで
なく、多くの非正規労働者を直撃し、失業と同時に住居を失ったり、雇用保険のセーフテ
ィネットから除外され生活保護給付に頼らざるを得ないなど、これまで見られなかった雇
用=生活危機を浮き彫りにした。労働組合の要請行動などもあり、政府は雇用調整助成金
の要件緩和をはじめ緊急対策の実施を決定した。その後、景気の回復に伴って、失業率や
有効求人倍率などの雇用指標も改善してはいるが、若年未就業者の増加、長期失業者の滞
留など、依然として深刻な状況が続いている。
本プロジェクトでは、リーマン・ショック後、緊急対策として実施され始めたいくつか
の雇用対策、生活者支援対策について、その効果と課題について実態把握を行うことを目
的としてきた。
プロジェクトでは、委託訓練の実施団体や支援対象者などを対象にヒアリング調査を実
施するとともに、受講生を対象としたアンケート調査も実施し、課題整理を行ったうえで
報告書として刊行することとしている。
(研究期間:2010 年 10 月~2011 年 9 月)
連合総研事務局:松淵厚樹(前主任研究員)、高原正之(主任研究員)、龍井葉二(副所長)、中野治
理(主任研究員)、山脇義光(前主任研究員)、南雲智映(研究員)、城野博(研究員)
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(10)協同組合の新たな展開に関する研究委員会
<中央労福協からの受託研究>
(主査:高木 郁朗
山口福祉文化大学教授)
現在の日本は、市場原理主義的政策によってセーフティネットが破壊され、貧困・格差
の顕在化という社会危機に瀕しているにもかかわらず、協同組合は、本来の相互扶助機能
を十分に発揮できていない。「助け合い」や「自立・共助」を出発点とする公益の重要性
が高まっている今だからこそ、この協同組合の本来の機能を改めて見直す必要がある。同
時に、協同組合間の連携や、2012 年を「国際協同組合年」とする国連総会宣言で謳われて
いるような協同組合の国際間協力など、協同組合の新しいあり方について考える段階にき
ている。
本委員会は、協同組合、労働福祉団体の関係者・研究者などで構成され、協同組合の新
たな展開、とくに社会サービス事業の拡大に向けた新たな取り組みについて、実態把握と
課題提起を行うことを目的としている。
委員会では、国内外の協同組合運動の歴史、これまでの協同組合活動の問題点、協同組
合セクターと労働組合セクターの関係など、幅広い課題について各委員の問題提起をもと
に議論を行うとともに、各地の協同組合に対するヒアリング調査を実施してきた。
それらの研究成果とヒアリング結果をまとめるとともに、今後の取り組みに向けた提言
を含め、報告書として刊行することとしている。
(研究期間:2010 年 10 月~2011 年 11 月)
主査:高木郁朗(山口福祉文化大学教授)/委員:杉本貴志(関西大学教授)、谷口吉光(秋田県立大
学教授)、稲村浩史(全労済執行役員経営企画部長)、大塚敏夫(中央労福協事務局長代行)、岡安喜
三郎(協同総研理事長)、栗本昭(生協総研理事)、薦田隆成(連合総研所長)、佐藤孝一(医療福祉
生協連渉外担当)、田中ひとみ(日本生協連理事)、多賀俊二(労金協会全国統合特別課題専任担当チ
ーム調査役)/オブザーバー:小島茂(連合総合政策局長)、高木陽一(全労済経営企画部副主査)、
高橋均(中央労福協事務局長)、田嶋康利(労協連事務局長)、塩島栄美(日本生協連政策企画部)/
事務局:北村祐司(中央労福協事務局次長)、龍井葉二(連合総研副所長)、高島雅子(前研究員)、
麻生裕子(主任研究員)、平井滋(主任研究員)
(11)「参加と連帯のセーフティネット」フォローアッププロジェクト
(所内研究プロジェクト)
2010 年に取りまとめた研究成果の『参加と連帯のセーフティネット』についてフォロー
アップの研究を行い、同報告書で提起した諸施策に関して、その実施に要する経費、勤労
者世帯における給付と負担などについて、可能な範囲での試算を進めている。
(研究期間:2010 年 10 月~2011 年 3 月)
研究協力者:埋橋孝文(同志社大学教授)、室田信一(日本学術振興会特別研究員)/連合総研事務局
:麻生裕子(主任研究員)、龍井葉二(副所長)、山脇義光(前主任研究員)
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(12)東日本大震災 復興・再生プロジェクト
(主査:神野直彦
東京大学名誉教授)
東日本大震災の発生を受けた緊急プロジェクトとして企画したもので、復興・再生に向
けた中期的な視点や方向性を中心に問題提起を行うことを目的としてきた。さまざまな分
野の専門家による共同討議、インタビューなどを通じて提言をまとめ、6 月中に公表。そ
の後、各論も併せて報告書として 7 月に刊行した。
(研究期間:2011 年 4 月~6 月)
主査:神野直彦(東京大学名誉教授)/委員:池上岳彦(立教大学教授)、加瀬和俊(東京大学教授)
、橘川武郎(一橋大学教授)、玄田有史(東京大学教授)、駒村康平(慶應義塾大学教授)、西村幸夫
(東京大学教授)/総論執筆担当:神野直彦(東京大学名誉教授)、古市将人(帝京大学助教)/連合
総研事務局:龍井葉二(副所長)、平井滋(主任研究員)、矢鳴浩一(主任研究員)、中野治理(主任
研究員)、松淵厚樹(前主任研究員)
Ⅱ.2011 年度からの新たな調査研究
2011 年度(2011 年 10 月~)からの新たな調査研究については、2011 年 9 月 16 日に開
催した第 2 回評議員会・第 4 回定例理事会で承認した「2011 年度事業計画」のなかで、以
下の研究テーマの設定を確定した。
(1)「ポスト 3・11」の経済・社会・労働に関する研究
3・11 の東日本大震災・津波と福島第1原発の事故は、かつてない甚大な被害を及ぼす
とともに、すでに日本社会が直面していた危機を改めて浮き彫りにするものとなっている。
「復興・再生」のプロセスは、これまでの経済・社会・政治の枞組みそのものの見直しを
伴うものであり、すでに具体的な姿として立ち現れているものもある。
それらの課題を整理するため、開かれた討論の場を作り、今後の方向性を探っていくこ
ととする。具体的には、連帯経済、新たな豊かさ、産業と雇用・就労、コミュニティづく
り、などの課題について、研究者などによる「問題提起」と、労働組合リーダーも含めた
「討論」を行い、その記録をとりまとめ公刊する。
同時に、この討議を通じて継続研究するテーマ設定の検討を進める。
(研究期間:2011 年 10 月~2012 年 9 月)
(2)地域再生に挑戦する労働組合に関する調査・研究
3・11 震災・津波からの「復興・再生」は、すでに様々なレベルで精力的に取り組まれ
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ているが、本調査・研究は、地域再生にチャレンジする各労働組合、労働福祉団体の具体
的な動きを追うことによって、労働組合運動の新たな可能性を探っていくことをめざす。
具体的には、協力が得られるいくつかの産別構成組織、連合本部と作業プロジェクトを
設置し、被災現地の各労働組合、労働福祉団体のリーダー、担当者に対するヒアリングを
行い、それらを報告書としてとりまとめる。
(研究期間:2011 年 10 月~2012 年 9 月)
(3)有期・短時間雇用のワークルールに関する調査・研究
非正規雇用にかかわる諸問題の深刻な状況が依然として続くなかで、労働者派遣法の見
直し(継続審議中)に続き、パートタイム労働や有期契約労働についても、関係法制の見
直しに向けた論議が進められている。法改正を急ぐ必要があることは言うまでもないが、
それを実効あるものとするためには、いま職場で起きている問題についてのより詳細な実
態把握を行ったうえで、さまざまな措置を検討する必要がある。
本委員会では、前年度に実施した改正パートタイム労働法に関するヒアリング調査をさ
らに発展させ、有期契約労働も含めた実態把握のための調査を実施し、関係法制の見直し
に向けた具体的な提言を行うことをめざす。
(研究期間:2011 年 10 月~2013 年 9 月)
(4)地域福祉サービスのあり方に関する調査・研究
長年の懸案となっている社会保障制度の見直しに関しては、すでに社会保障と税の一体
改革に関するとりまとめが政府から示されているなど、一定の進展はあるものの、具体的
な福祉サービスの内容やその担い手の将来像については不明確な部分も残っている。とく
に、地域における福祉サービスについては、地域間格差も大きく、総合的な体制整備が喫
緊の課題となっている。
本委員会では、地域における社会保障が直面する諸課題について、医療、介護、保育、
教育など可能な限り幅広い分野について実態把握を行いつつ、実施体制の強化に向けた政
策提言を行っていく。
(研究期間:2011 年 10 月~2012 年 9 月)
(5)日本の賃金の歴史と展望に関する研究
戦後の歴史のなかで日本の賃金制度は揺れ動いてきた。2000 年代に入ってからの成果主
義賃金の導入、そしてここ数年の見直しという動きのなかで、今なお方向が定まったとは
いえない状況が続いている。
9
こうした動向を正確に捉えるためには、長い歴史的な経過から教訓を得るとともに、い
ま動いている制度の現状についても相互比較を行う必要がある。
本委員会では、賃金制度の歴史的な検証を行いながら、今後の方向を探る材料を提供す
ることをめざす。
具体的には、各産別構成組織の賃金担当者(経験者を含む)による意見交換の場を設け、
ヒアリングなどを行いながら論点整理を行い、各単組の若い役員が活用できるような報告
書作りをめざす。
(研究期間:2011 年 10 月~2012 年 9 月)
(6)企業における労務構成の変化と労使の課題に関する調査・研究
「団塊の世代」は既に 60 歳を超え、延長された定年を控えていたり、再雇用されたり、
雇用を延長されたりしている。企業においては、ここ数年で一つの山を越えたとはいえ、
今後も年金支給年齢の引き上げに対応した定年延長を含む高齢者雇用の維持・継続を進め
なければならない。また、現在の 30 歳代後半と 40 歳代前半は、団塊の世代ほどではない
ものの労務構成上の山となっている。他方で、尐子化の影響で近い将来、労働市場に参入
してくる現在の 10 歳代後半の人口は、600 万人をやや上回る程度であり、将来、企業や日
本を担う若年者の数は尐なくなる。このように数が減っていく若者に安定した雇用を提供
し、その能力を引き上げ、十分に活用する仕組みを作ることも、社会的な課題として求め
られている。
本委員会では、こうした中期的な労務構成の変化のなかで、各企業がどう対応しようと
しているのか、労働組合はどう対応しようとしているのか、実態把握を行いながら、いま
求められる政策課題、労使の共通課題について研究を深めていく。
(研究期間:2011 年 10 月~2012 年 9 月)
Ⅲ.シンポジウム等開催・出版・広報活動
1.シ ン ポ ジ ウ ム 等 の 開 催
(1)シンポジウム、ワークショップ等
・2010年10月27日
第23回連合総研フォーラム
「企業行動の変革による持続的成長と雇用」[全国町村議員会館]
10
「連合総研2010~2011年度経済情勢報告」にもとづく問題提起により、日本経済社会の
持続的成長と良質な雇用を実現するための企業行動のあり方を探るため、下記のプログラ
ムのとおり討議を行った。
○基調報告「連合総研2010~2011年度経済情勢報告」
○講演
「日本経済の現状と課題」
小峰
薦田
隆成(連合総研所長)
隆夫(法政大学大学院教授
・連合総研経済社会研究委員会主査)
○パネルディスカッション「企業行動の変革による持続的成長と雇用」
パネリスト
コーディネーター
加護野忠男(神戸大学大学院経営学研究科教授)
加藤
丈夫(富士電機ホールディングス株式会社特別顧問)
團野
久茂(連合副事務局長)
小峰
隆夫(法政大学大学院政策創造研究科教授)
龍井
葉二(連合総研副所長)
(2)講師依頼等への対応
講師依頼については、以下のとおり、2010年10月から2011年3月までに9件、2011年4月か
ら9月までに1件、合計10件に対応した。
11
講師依頼への対応
No.
日程
依頼組織
会議名称
講演テーマ
対応者
1
2010年10月21日
日刊労働通信社
転機に立つ日本・特 行政刷新会議に参加して
別研究セミナー
-今後の課題
2
2010年12月2日
九州労組生産性
会議
パネルディスカッション
九州地方労組生産性 「低成長時代・グローバル
討論集会
競争における成果配分の
あり方」
草野理事長
3
2010年12月6日
全労金、労済労
連
パネルディスカッション
労働者自主福祉シン 「連帯・協同でつくる安
ポジウム
心・共生の福祉社会にむ
けて」
麻生主任研究員
4
2010年12月7日
全労生
ユニオン・カレッジ
今後の労働運動の方向性
と労使関係のあり方
草野理事長
5
2010年12月15日
JAM北関東
JAM埼玉2011年春
闘討論集会
日本経済の現状と先行き
平井主任研究員
6
2010年12月16日
連合東京・東京
都
2011春季生活闘争・
促進セミナー
日本経済の現状と先行き
平井主任研究員
関東学院大学
新たな社会的ニーズ 働き方のルールについて
に対応した学生支援 -多様な働き方とその意
プログラム
味すること
宮崎研究員
7
2010年12月17日
草野理事長
8
2010年12月21日
サービス・流通
連合
第86回中央執行委員
日本経済の現状と先行き
会
平井主任研究員
9
2011年1月17日
いよてつ高島屋
労組
労働組合活動におけるア
いよてつ高島屋労組
ンケート調査活用のすす
中央執行委員会
め
小熊研究員
教育文化協会
CSRとディーセントワーク
の実現に向けた取り組み
連合寄付講座「現代
~「グローバル枞組み協
小熊研究員
労働組合論Ⅰ」
定」を締結した高島屋労使
の事例~
10 2011年6月24日
2.出 版 活 動
研究活動の成果として、以下のとおり、2010年10月から2011年3月までに4冊、2011年4月
から9月までに4冊、合計8冊の出版物を発表した。
12
発行した調査研究報告書
【 2010.10.1~ 2011.3.31】
No. 報告書・書籍タイトル
研究委員会名称
縮み志向の企業行動か
経済社会研究委員
1 らの脱却を 2010~
会
2011年度・経済情勢報告
主査
研究期間
発行形式
発行月
小峰隆夫・法政 2009年10月 第一書林
2010年10月
大学教授
~2010年9月
刊
第20回勤労者短観報告
書
勤労者短観調査研
究委員会
所内プロジェク
ト
連合総研ブックレット
No.6
3 民主党政権の政策と決
定システム-鳩山内閣
期を中心に-
国の政策の企画・
立案・決定に関す
る研究委員会
伊藤光利・関西 2009年10月
報告書
2011年1月
大学教授
~2011年9月 ( 中間報告)
非正規労働者の「発
4 言」の拡大とキャリア
アップ
非正規労働者の雇
用のあり方に関す
る調査研究委員会
佐藤厚・法政大 2008年10月
学教授
~2010年9月
2
【 2011.4.1~ 2011.9.30】
No. 報告書・書籍タイトル
研究委員会名称
2010年10月
調査
報告書
2010年12月
報告書
2011年3月
主査
研究期間
発行形式
発行月
「インターネットによ
る勤労者の仕事と暮ら
しについてのアンケー
ト調査」調査報告書~
5
インターネットモニ
ター調査と郵送モニ
ター調査との比較分析
~
勤労者短観調査研
究委員会
所内プロジェク
ト
2010年10月
調査
報告書
2011年4月
第21回勤労者短観報告
書
勤労者短観調査研
究委員会
所内プロジェク 2011年4月調
ト
査
報告書
2011年6月
ワーキングプアに関す
る連合・連合総研共同
7
調査研究報告書Ⅱ-分
析編
働く貧困層(ワー
キングプア)に関
する調査研究委員
会
福原宏幸・大阪 2008年10月
市立大学教授
~2010年3月
報告書
2011年6月
国民視点からの生活復
興への提言
東日本大震災復
興・再生プロジェ
クト
神野直彦・東京 2011年4月~
大学名誉教授
6月
報告書
2011年7月
6
8
<参考>2011年10月以降に発行予定の調査研究報告書
・外国人労働者問題に関する調査研究報告書(発行済)
・日本の職業訓練及び職業教育事業のあり方に関する調査研究報告書(発行済)
・職場・地域から「絆」の再生を-2011~2012年度経済情勢報告(発行済)
・連合総研・同志社大学ITEC共同研究報告書<医療人材に関する研究Ⅱ>
・「参加と連帯のセーフティネット」フォローアッププロジェクト報告書
・パート労働法改正の効果と影響に関する調査研究報告書
13
・緊急雇用対策・生活支援政策等の活用状況に関する調査研究報告書
・協同組合の新たな展開に関する研究報告書<中央労福協からの受託研究>
・第22回勤労者短観報告書(2011年10月調査)
3.広 報 活 動
(1)連合総研レポート「DIO」の発行
連合総研レポート「DIO」(毎月1日発行)について、2010年10月から2011年3月までには
253号から258号までの6冊、2011年4月から9月までには259号から263号までの5冊を発行し
た。2009年1月から誌面を見やすく一新し、特集企画等掲載内容の充実に努めた。なお、発
行した各号の特集企画は以下のとおり。
253号(2010年10月):財政問題を考える-消費税論議の何が問題なのか
254号(2010年11月):最低賃金の論点
255号(2010年12月):ハラスメントと職場風土
256号(2011年1月) :東アジアの社会的発展に向けて
257号(2011年2月) :職業訓練再構築と労働組合の役割
258号(2011年3月) :高齢者雇用を社会の発展につなげる
259号(2011年4月) :デフレ脱却とインフレリスク
260号(2011年5月) :新しい労使関係のかたち
261号(2011年6月) :長期失業者への対応の課題
262号(2011年7・8月):震災復興の活路
263号(2011年9月) :震災復興が問うコミュニティ再生
(2)ホームページの充実
ホームページの内容を充実強化し、研究成果を簡潔かつ迅速に伝えることをめざした。
なお、ホームページ知名度の指標のひとつである累積アクセス数は、2010年10月から2011
年3月までの半年間で14,598件(前年同期比-12.93%)、2011年4月から9月までの半年間
で14,395件(同-2.29%)となっている。
また、より透明性の高い公益法人運営に則り、当財団について所定事項の情報開示をホ
ームページで実施した。
(3)新聞、専門雑誌等とりあげられた連合総研の研究活動
新聞、専門雑誌等でとりあげられた研究成果は、以下のとおり、2010年10月から2011年3
月までに6件、2011年4月から9月までに4件、合計10件となっている。
14
研究成果紹介記事
No.
掲載日
新聞・雑誌等
掲載記事見出し
紹介された調査研究
20代の失業不安、過去最高の32% 連合総研調
第20回勤労者短観
査
1
2010年11月21日
朝日新聞朝刊
2
2011年1月5日
生活協同組合研究 2011年1
新刊紹介
月号 No.420
3
2011年1月19日
朝日新聞朝刊
(社説)春闘スタート 若い世代に報いる努力
第20回勤労者短観
を
4
2011年2月25日
ビジネス・レーバー・トレ
ンド 2011年3月号
最近の統計調査より-ちょっと気になるデータ
第20回勤労者短観
解説
5
2011年3月7日
週刊社会保障 No.2619
この一冊
6
2011年3月14日
日経ビジネス
特集 中高年は席を譲れ 労働組合、最後の選
第19回勤労者短観
択 闘わずに死を待つか
7
2011年6月22日
毎日新聞朝刊
東日本大震災復興・再生プロ
連合総研:脱原発を提言 枝野官房長官に提出 ジェクト 国民視点からの生
活復興への提言
8
2011年6月22日
中国新聞朝刊
連合総研が脱原発提言 枝野氏に提出
9
2011年8月25日
ビジネス・レーバー・トレ
ンド 2011年9月号
震災後の地域経済・雇用-現状と求められる対 東日本大震災復興・再生プロ
策(8)政府および労使団体による被災地の復 ジェクト 国民視点からの生
興に向けた提言
活復興への提言
10 2011年9月25日
季刊社会保障研究 Vol.47
No.2 2011年秋
書評
社会的企業の主流化(翻訳)
参加と連帯のセーフティネッ
ト
東日本大震災復興・再生プロ
ジェクト 国民視点からの生
活復興への提言
参加と連帯のセーフティネッ
ト
4.所 内 研 究 成 果 報 告 検 討 会
2010年10月以降に発表した研究成果について総括し、今後の調査研究の課題につなげる
意味から、以下のとおり2回に分け、所内研究成果報告検討会を実施した。
○第1回(2011年5月19日)
①縮み志向の企業行動からの脱却を-2010~2011年度経済情勢報告
(平井主任研究員)
②第20回勤労者短観報告書、第20回勤労者短観WEB調査比較、第21回勤労者短観
(小熊研究員、南雲研究員)
③民主党政権の政策と決定システム-鳩山内閣を中心に(麻生主任研究員)
④「参加と連帯のセーフティネット」フォローアップ報告書(麻生主任研究員)
⑤講評(草野理事長)
15
⑥フリーディスカッション(司会:松淵主任研究員)
○第2回(2011年5月27日)
①外国人労働者に関する調査研究報告書(宮崎研究員)
②同志社大学ITECとの共同研究「医療人材Ⅱ」報告書(高島研究員)
③非正規労働者の雇用のあり方に関する調査研究報告書(松淵主任研究員)
④働く貧困層(ワーキング・プア)に関する調査研究報告書(山脇主任研究員)
⑤講評(薦田所長)
⑥フリーディスカッション(司会:中野主任研究員)
5.賛 助 会 員 制 度
より広い対象者に連合総研の調査研究成果をいち早くお届けし、裾野を広げるため、199
8年度から賛助会員制度(団体会員1万5千円/年、個人会員1万円/年)を設けている。
2011年9月末現在の賛助会員数は以下のとおり。
※ (
合計会員数
365件(-19)
420口(-19)
個人会員
158件(-12)
158口(-12)
団体会員
207件( -7)
262口( -7)
)は前年度(2010 年 9 月末)からの増減数
Ⅳ.運営活動
1.理 事 会 ・ 評 議 員 会
○(財)連合総研
第64回理事会・第56回評議員会
・開催日:2010年11月18日
・開催場所:総評会館3階AB会議室
・議事
第1号議案
2009年度事業報告に関する件(共通)
第2号議案
2009年度収支決算報告および会計監査報告に関する件(共通)
第3号議案
2009年度剰余金の処分に関する件(共通)
第4号議案
「移行後の理事・監事の選任」に関する件(評議員会)
第5号議案
「移行後の理事長、副理事長、専務理事の選任」に関する件(理事会)
16
第6号議案
「移行後の最初の評議員及び役員を『定款の変更』の附則に
記載すること」に関する件(共通)
第7号議案
定款の変更に関する件(共通)
第8号議案
「常勤役員報酬等支給規程」に関する件(共通)
第9号議案
「費用弁償支給規程」に関する件(共通)
第10号議案
「寄附金等取扱規程」に関する件(共通)
第11号議案
「賛助会員規程」に関する件(共通)
第12号議案
「公益認定申請のための収支予算様式変更」に関する件(共通)
第13号議案
「移行認定申請書及び『その他の添付書類』の作成及び提出」
に関する件(共通)
○(公財)連合総研
第1回理事会
・開催日:2011年5月24日
・開催場所:総評会館5階501会議室
・議事
報告事項
(1)公益財団法人移行への経過報告
(2)移行認定申請に関する報告
(3)定款・賛助会員規程の確定版報告
(4)評議員・理事・監事名簿及び任期について
(5)理事会・評議員会の決議の省略に関する具体的運用について
決議事項
第1号議案
第1回定時評議員会招集の件
第2号議案
「理事会運営規則の制定」に関する件
○(公財)連合総研
第1回定時評議員会・第2回理事会
・開催日:2011年6月16日
・開催場所:総評会館3階AB会議室
・議事
報告事項
公益財団法人移行への経過をはじめ、第1回理事会と同内容の報告
決議事項
第1号議案
(財)連合総研2010年度(2010.10.1~2011.3.31)事業報告
および決算に関する件
第2号議案
(公財)連合総研2010年度(2011.4.1~2011.9.30)
予算に関する件
第3号議案
○(公財)連合総研
※
「評議員会運営規則の制定」に関する件
第3回理事会
全員同意による理事会決議の省略制度を実施
17
・決議日:2011年8月26日
・議事
決議事項
第2回評議員会招集の件
○(公財)連合総研
第2回評議員会・第4回理事会
・開催日:2011年9月16日
・開催場所:総評会館3階AB会議室
・議事
第1号議案
2011年度事業計画に関する件(共通)
第2号議案
2011年度収支予算に関する件(共通)
第3号議案
役員報酬総額に関する件(評議員会)
第4号議案
30周年記念事業準備資金の積み立てに関する件(理事会)
第5号議案
諸規則・規程の整備に関する件(共通)
第6号議案
顧問及び参与の選任に関する件(理事会)
第7号議案
総務委員会委員の選任に関する件(理事会)
第8号議案
評議員の一部選任に関する件(評議員会)
第9号議案
理事の一部選任に関する件(評議員会)
2.総 務 委 員 会
○第78回総務委員会
・開催日:2010年11月16日
・開催場所:総評会館3階 第1会議室
・議事:(1)第64回理事会、第56回評議員会について
(2) 役員報酬・退職慰労金規程(内規)に基づく情報開示の運用について
3.連 合 出 身 役 員 と の 政 策 懇 談 会
・開催日: 2011年7月14日
・場
所: 総評会館3階AB会議室
・内
容: 2011年度新規研究テーマについて
連合総研研究活動および運営について
4.政 策 研 究 委 員 会
・開催日: 2011年7月26日
18
・場
所: 連合総研会議室
・内
容: 2011年度新規研究テーマについて
連合総研研究活動および運営について
5.企 画 調 整 会 議
・開催日:2011年8月26日
・場
所:総評会館8階三役会議室
・内
容: 2011年度新規研究テーマについて
連合総研研究活動および運営について
6.労 働 関 係 シ ン ク タ ン ク 交 流 フ ォ ー ラ ム 等 他 団 体 と の 交 流
○2010年11月24日
第11回労働関係シンクタンク交流フォーラム
[電機連合会館6階大ホール]
7.「 連 合 総 研 ゆ め サ ロ ン 」の 開 催
若手研究者とのネットワークの拡大を進めるため、連合総研所員、連合政策担当者と研
究者・専門家との自由闊達な対話、サロン的交流の場として、「連合総研ゆめサロン」を
以下のとおり開催した。
○第12回(2011年2月4日)
「大学生の就職活動及びキャリア教育」
講師:上西
充子
法政大学大学院経営学研究科准教授
○第13回(2011年4月8日)
「合同労組の現状と存在意義-個別労働紛争解決に関連して」
講師:呉
学殊
労働政策研究・研修機構主任研究員
8.ソ ー シ ャ ル ・ ア ジ ア ・ フ ォ ー ラ ム の 継 続 的 展 開
日本・韓国・台湾・中国の労使関係研究者が毎年一堂に会し、社会・労働問題に関する
自由な討議を目的として、1994年から開催されてきた「ソーシャル・アジア・フォーラム
」の日本側事務局機能をあらためて連合総研が担い、さらなる継続・発展をめざす取り組
みをスタートさせた。
2010年11月11~12日には、台湾・台北市において第15回フォーラムを開催。「アジアに
19
おける経済活動の社会的側面」について討議し、報告書を作成した。また連合総研として
、関係団体等からの協力を得ながら、2011年5月26日「ソーシャル・アジア・フォーラムを
支援する会」を立ち上げ、2011年11月4~5日開催予定の東京フォーラムの準備を開始した
。
9.海 外 研 究 団 体 、研 究 者 と の 交 流
○2010年11月16日
韓国KOILAFとの意見交換
○2010年12月1日
韓国FKTUリサーチセンター・ノジンクィ所長との意見交換
○2010年12月7日
ハーバード大学・ゴードン教授との意見交換
10.国 際 会 議 、海 外 調 査 へ の 参 加
○2010年11月11~12日
第15回ソーシャル・アジア・フォーラム(台北)
派遣:草野理事長、龍井副所長、南雲研究員
○2011年8月29日~9月8日
法政大学イノベーション・マネジメント研究センター
「欧州小売企業における事業戦略と人材活用に関する現地調査」
(ベルギー、フランス、イギリス)
派遣:小熊研究員
Ⅴ.総務関係
1. 所 内 会 議・研 究 部 門 会 議
原則として毎月2回開催した。
2.研 究 活 動 の 質 的 向 上 の た め の 体 制 整 備 等
所員各人のやりがいと調査・研究能力のさらなる向上をめざし、引き続き、①「一人一
主担当制」を原則としたプロジェクト運営の定着や、個人の適性・ニーズとのマッチング
を意識した任務分担体制への取り組み、②新時間管理体制(フレックスタイム制度)の適
切な運用、きめ細かなフォローアップ活動と継続的な業務の見直し・平準化の取り組み、
③研究員の意欲向上・能力開発の一助とすることを目的とした「個人研究助成制度」の実
施、などの取り組みを行ってきた。
20
3.所 内 勉 強 会 等 研 鑽 活 動
所員研鑽の場として、所内研究員から講師を選定、あるいは外部講師を招聘し、所内勉
強会を開催した。
○2011年1月12日「平成22年度経済財政白書について」
講師:平井主任研究員
○2011年2月9日「イギリス平等法の展開」
講師:宮崎研究員
○2011年3月9日「調査データの分析について」
講師:湯浅諭
労働調査協議会主任調査研究員
○2011年4月12日「東北地方太平洋沖地震による電力設備の復旧状況等ならびに原子力事
故の状況等について」
講師:山脇主任研究員
○2011年5月18日「東日本大震災に関する自治労復興支援活動(福島)に参加して」
講師:高島研究員
○2011年6月9日「震災現場レポート」
講師:前田泰宏
経済産業省サービス政策課長
○2011年6月15日「勤労者短観データの再分析-勤労者が抱える不安に着目して」
講師:南雲研究員
○2011年7月13日「労働者教育と教育活動指針」
講師:矢鳴主任研究員
○2011年7月22日「労働経済白書について」講師:石水喜夫
厚生労働省労働経済調査官
○2011年9月7日「円高の背景」
講師:高原主任研究員
4.連 合 総 研 エ コ ・ オ フ ィ ス 実 践 の 取 り 組 み
環境にやさしいエコ・オフィス運動の継続的な取り組みを行ってきた。
2010年度(2010年4月~2011年3月)における電力使用によるCO₂排出量は、前年比10
2%(21,172kg)の結果となった。
さらに東日本大震災を受けた電力需給のひっ迫を踏まえ取り組んだ緊急節電対策の
実施により、大きな効果をあげつつある。2011年6月~8月の電力使用量は、前年同期比
56%まで抑制できており、引き続いての取り組みが求められている。
5.公 益 法 人 制 度 改 革 へ の 対 応
連合総研は、民間非営利セクターの活動充実を図る目的で2008年12月に施行された
「公益法人制度改革関連3法」を受け、公益財団法人への移行の準備作業を進めてきた。
2010年度は、定款等の策定、最初の評議員・理事・監事の選任、申請書類等の作成を
行った上で、2010年12月に移行認定を申請。公益認定等委員会の審査・内閣総理大臣の
認定を得て、2011年4月1日付けで、「公益財団法人
21
連合総合生活開発研究所」として
再スタートした。
「第1回理事会」を5月24日、分かち決算のための「第1回定時評議員会・第2回理
事会」を6月16日に開催するとともに、定款および27本の規則・規程を再整備するなど、
新公益法人としての運営を軌道に乗せる取り組みを行ってきた。
6.人 事 異 動
<退
<就
任>
任>
澤井
景子
主任研究員
(2010年9月30日付、内閣府)
山脇
義光
主任研究員
(2011年6月30日付、電力総連)
松淵
厚樹
主任研究員
(2011年7月28日付、厚生労働省)
宮崎
由佳
研究員
(2011年7月31日付、電機連合)
高島
雅子
研究員
(2011年8月31日付、自治労)
平井
滋
主任研究員
(2010年10月1日付、内閣府)
城野
博
研究員
(2011年7月1日付、電力総連)
高原
正之
主任研究員
(2011年7月29日付、厚生労働省)
内藤
直人
研究員
(2011年8月1日付、電機連合)
高山
尚子
研究員
(2011年9月1日付、自治労)
小島
茂
主幹研究員
(2011年10月6日付、連合)
<採
用>
麻生
裕子
主任研究員
(2011年10月1日付、連合総研)
<昇
任>
小熊
栄
主任研究員
(2011年10月1日付、サービス・流通連合)
研究員
(2011年1月1日より引き続き1年間延長
<任期延長>落合耕太郎
教育文化協会)
22
<参考:2011年度調査研究活動一覧>
No.
研究委員会名称
主査
研究期間
連合総研事務局担当
1
経済社会研究委員会(常設)
平井、高原、中野、
小峰隆夫・法政大 2011年10月~
南雲、内藤、龍井、
学教授
2012年9月
小島
2
勤労者短観調査研究委員会(常
設)
所内プロジェクト
3
<シリーズ研究>21世紀の日本
の労働組合活動に関する調査研
究委員会(Ⅲ)
中村圭介・東京大 2010年9月~
学教授
2012年3月
4
国の政策の企画・立案・決定に
関する研究委員会
伊藤光利・関西大 2009年10月~ 麻生、南雲、高山、
学教授
2013年9月
龍井、小島
5
企業行動・職場の変化と労使関
係に関する研究委員会
禹宗杬・埼玉大学 2010年10月~ 矢鳴、中野、小熊、
教授
2013年3月
内藤、龍井、小島
6
協同組合の新たな展開に関する
研究委員会(中央労福協からの
受託)
高木郁朗・山口福 2010年10月~
麻生、平井、龍井
祉文化大学教授
2011年11月
7
<新規>「ポスト3.11」の経済・
社会・労働に関する研究
検討中
2011年10月~ 小島、平井、高原、
2012年9月
麻生、城野、龍井
8
<新規>地域再生に挑戦する労
働組合に関する調査・研究
所内プロジェクト
2011年10月~ 小熊、南雲、高山、
2012年9月
城野、龍井、小島
9
<新規>有期・短時間雇用の
ワークルールに関する調査・研
究
検討中
2011年10月~ 内藤、矢鳴、小熊、
2013年9月
平井、龍井、小島
10
<新規>地域福祉サービスのあ
り方に関する調査・研究
検討中
2011年10月~ 高山、高原、麻生、
2012年9月
龍井、小島
11
<新規>日本の賃金の歴史と展
望に関する研究
所内プロジェクト
2011年10月~ 中野、矢鳴、城野、
2012年9月
龍井、小島
検討中
2011年10月~ 高原、小熊、龍井、
2012年9月
小島
<新規>企業における労務構成
12 の変化と労使の課題に関する調
査・研究
小熊、南雲、平井、
2011年10月~
内藤、城野、龍井、
2012年9月
小島
南雲、中野、龍井
以
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上