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税理士法人あさひ会計
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平成 19 年 1 月
No.002
平成 19 年改正
あけましておめでとうございます。本年もよろ
しくお願いします。今年最初の資産税通信は前回に
引続き平成 19 年改正に触れて行きたいと思います。
今回は住宅ローン控除をピックアップしました。
① ローン控除とは?
住宅ローン控除とは、住宅ローン残高
(最高 2,500
万円)の 1%(6 年間/最高 25 万円)と 0.5%(7∼10
年目/最高 12.5 万円)を所得税額から控除すると
いうものです。
その適用要件としては、金融機関等からの借入金
(返済期間 10 年以上)をもって床面積 50 ㎡以上の
「住宅の新築」
「新築又は既存住宅の取得」
「中古住
宅の取得」
、「工事費用が 100 万円を超える増改築」
をしてその取得の日から 6 月以内に居住の用に供す
ることとされています。
簡単に申しますと、ローンで家を新築し又は建売
住宅を購入し居住すると所得税額が最高 25 万円(6
年目まで)免除されるというものです。
(適用初年度は確定申告が必要となりますのでご
注意下さい。
)
②
改正により有利判定が必要に?
今回の改正により、ローン控除の内容が従来から
の「居住開始の年から6年間は控除率 1%(最高 25
万円)
、7 年目∼10 年目までは控除率 0.5%(最高
12.5 万円)」と創設された「居住開始の年から 10
年間は控除率 0.6%(最高 15 万円)
、11 年目∼15
年目までは 0.4%(最高 10 万円)」の選択適用がで
きることとなりました。(平成 19 年取得から)
判りづらいかもしれませんが、控除額は同じ合計
200 万円ですが、その 200 万円を 10 年間で控除する
か 15 年間で控除するかを選択できるというもので
す。(15 年の場合は期間が長い分各年の控除率が低
くなります。
)
③
控除額を最大限使いましょう!
今回の改正ですが、期間が違うだけで大きな問題
は無さそうですが、選択には少し気をつけなければ
なりません。
例えば次のように仮定しますと、
ホームページ http://www.zeikei-c.com
住宅ローン控除
ローン残高 各年 2,500 万円超
ローン控除前の所得税額 17 万円
(購入 平成 19 年)
(イ)10 年間で控除を選択
a. 1 年目∼6 年目(控除率 1%)
控除額 2,500 万円×1%=25 万円
25 万円>所得税額 17 万円
∴控除額 17 万円
控除限度額 25 万円のうち 8 万円が切り捨てら
れることとなります。
b. 7 年目∼10 年目(控除率 0.5%)
控除額 2,500 万円×0.5%=12 万 5 千円
12 万 5 千円<所得税額 17 万円
∴控除額 12 万 5 千円
控除限度額 12 万 5 千円が控除できます。
c.10 年間での控除額合計
17 万円×6 年+12 万 5 千円×4 年=152 万円
(ロ) 15 年間で控除を選択
a.1 年目∼10 年目(控除率 0.6%)
控除額 2,500 万円×0.6%=15 万円
15 万円<所得税額 17 万円
∴控除額 15 万円
控除限度額 15 万円が控除できます。
b. 10 年目∼15 年目(控除率 0.4%)
控除額 2,500 万円×0.4%=10 万円
10 万<所得税額 17 万円
∴控除額 10 万円
控除限度額 10 万円が控除できます。
c.15 年間での控除額合計
15 万円×10 年+10 万円×5 年=200 万円
今回の例ですと、上記のように(イ)と(ロ)
とでは控除額合計で 48 万の差額が生じること
となり 15 年を選択したほうが有利となります。
なお、返済による借入残高の減少により控除額
も変動しますので、判定には所得税額と借入金
残高の返済計画などの検証が必要となります。
疑問点、質問等ございましたらお気軽にお尋ね
下さい。