平成21年度事業報告書

平成
平成21年
度事業報告書
年度
事業の概要
(自平成21年4月1日
至平成22年3月31日)
国内政治面では、長年続いた自民党政権が崩壊し新たに民主党鳩山政権が誕生しま
したが、政治と金に関わる新たな政治不信や政治のリーダーシップへの懸念等、
今後への課題の多い状況が続いております。
経済面では、いわゆるBRICSを中心として景気の回復が見られ、これに呼応する形で
アジア諸国々の経済成長が続いております。世界の景気の牽引役が欧米からアジアに
移った様相を呈しております。
しかし、国内の経済状況は、一部アジアへの輸出関連に明るい状況も見られますが、
相変わらず低迷をしています。特に、物価のデフレ傾向、雇用状況の低迷が継続し、
景気の先行きを暗くしております。
当財団の基盤となっておる、建設業・製造業は特に「コンクリートから人へ」の
政府の考え方もあり、先行きをさらに厳しいものにしております。
各企業が生き残りを掛けての新しい事業に取り組む中、当財団は
「製品・エンジニアリング・技能」がその役割を果たすと同時に、三位一体となって
消費者の期待に応えることが重要であると、考えております。
この考え方に則って本年度も「マイスタージャパン」企画の事業化確立に力を
集中して参りました。
特に、金属屋根部門の事業展開を中心に事業構築を行い、制度の精緻化を
推進してまいりました。
しかし、当初目論みました他事業への事業拡大は、関連事業分野の不振の深刻さを受け、
計画通りの進展を見ることが出来ませんでした。
<具体的な事項>
事業計画にあげました各事項の推進状況は次のとおりです。
1、「マイスタージャパン」企画の推進
当該事業は本年度も、元旦ビューティー工業株式会社及び施行業者の団体である元旦会
の
全面的協力のもと発足した「金属屋根部門」を中心に推進を図りました。その結果、
2010年3月末時点で74名(対前年35名増)の金属屋根マイスターが誕生しました。
しかし、複数事業分野での達成は、具体化しませんでした。
(1)「マイスタージャパン」企画の複数事業分野での展開
金属屋根部門での事業展開において、監視委員会の指摘【注】等に則り、
マイスター制度の内容の向上に努めました。しかし、他の部門に関しては、経済状況
の
停滞が続くなどの要因もあり、実現には至りませんでした。
【注】監視委員会(平成22年度開催)主たる討議及び指摘事項
第14回(5月) ・ジュニア・シニアマイスターの関係の明確化
・エンジニアリング・製品との三位一体体制について
第15回(10月) ・マイスターの受験(認定)用件について、
(特に社会保険加入の扱い)
・ジュニアマイスターの位置づけ、扱いについて
第16回(2月) ・2009年度認定申請者総括報告
(2)「マイスタージャパン」企画推進体制の整備
ア、財政問題等により遅延せざるを得なかった人材の確保を目指しましたが、
未達に終わりました。
イ、「ものつくりマイスターカード」関連システムの開発・強化に関しまし
ては、運用の中において再発行のルールの確立等、細かい詰めを行う
にとどまりました。
2.調査・広報啓発活動事業
(1)「ものつくりマイスター制度」の認知度の向上
具体的に実施項目に挙げた次の項目は、未実施に終わりました
ア、ホームページの充実・会員ニュースの発行
イ、「ものつくりマイスター」認証式等の機会での情報発信を専門誌等での実施
(2)シンポジュームの開催による啓発・普及活動
本年度は、未実施に終わりました。
(3)技能者顕彰事業の実施
未実施に終わりました。
3.財務体質の強化と新公益法人制度への対応
新公益制度への移行を念頭に、早期に事業を確立させ、継続的赤字体質からの
脱却が図ることを念頭に、事業を展開しましたが、事業基盤の確立に至りませ
んでした。
(1)財務体質の強化・確立
赤字からの脱却に至る事業展開は果たせず、今後に課題を残す年度でした。
(2)会員組織の再構築
経営基盤である会員の充実を平成20年度より展開しましたが、低迷する経済
環境も大きく影響し、組織の強化に結びつく展開にはなりませんでした。
(3)公益法人制度改革への対応
新公益法人への移行をスムーズに且つ確実に推進するために、プロジェクト
による情報収集を実施いたしましたが、具体的な取り組みは未着手の状況で
あり、早急な取り組み方針を明確にし、開始するが必要な時期に至っている。
以上、財団の生き残りを掛けて「財務体質の強化」を含む基盤の再構築に向け各役員が
その課題に取り組んだが、体制の不備もあり具体的な展開に至らなかった。
以
上