道の駅 管理・運営について

検討事項①
浪江町での運営方法について
道の駅
管理・運営について
目次
1.道の駅 管理・運営について
2.事務局としての整理
3.事務局による道の駅視察結果
4.参考資料 事業収支のシュミレーション
1.道の駅
管理・運営について
道の駅の管理運営手法には、一般的に、公共が公の施設を管理運営する「直営方式」と公
共が施設運営維持管理業務として法人およびその他団体に公の施設の管理運営を包括的に
代行させる指定管理者制度等の「民間主体の運営方式」がある。
①直営方式
・自治体が直接道の駅の管理運営を行う方式であり、施設や機能ごとに業務委託また
はテナント方式によって運営する。
浪江町
施設の管理運営(業務委託もしくは、テナント方式)
物産
飲食
直売
体験
施設
施設
施設
施設
「道の駅」
図
直営方式の体制イメージ
②民間主体の運営方式
・道の駅施設全体の包括的な管理運営業務として、自治体が民間事業者、民間組合、
公共的団体等に施設の管理運営を包括的に代行させる方式。
・管理運営業務に利用料金収受が伴う場合は、指定管理者の指定が必要となる。
・レストラン・販売施設等の収益事業部分は、指定管理者が直営で運営する場合とテ
ナント方式によって運営する場合がある。
浪江町
指定管理 等
指定管理者
(民間企業、NPO 法人、
財団法人、市民グループ等)
管理運営(直営もしくは、テナント方式)
物産
飲食
直売
体験
施設
施設
施設
施設
「道の駅」
図
指定管理者方式の体制イメージ
なお、②の方式で運営する際、指定管理者として運営していく主な母体の形態について、
それぞれのメリット、デメリットを整理すると以下のようになる。
表
運営母体のメリット・デメリット
運営母体
メリット
デメリット
NPO
・民間団体の中で、営利目的
・金銭的利益に直結しない
ではなく社会的な事業を行
目的だと、活動が長続きし
う
ないような弊害が起こる可
・非営利団体であるため、コ
能性がある
ストパフォーマンスが高い
・利益を得る活動をしてい
けないというような誤解が
広くあり、本来は団体の目
的達成のために広く利益を
得る事業をしたいにも関わ
らず、理解が得られない
第三セクター
・民間資金の導入による集
・赤字累積
中的、大規模な社会資本整
・
「公共性の追求」と民間側
備の実施
の「事業成立のための利益
・民間の効率的経営方法を
追求」を共同出資という点
取り入れた事業効率アップ
を通じてのみ実現しようと
・公共部門の毎年度の予算
したことの困難さ
制約の軽減
・公共側は営利性追求を民
・公共性を背景とした権利
間セクターに委ねる。民間
調整、用地買収の円滑化、容
側は公共サイドの支援を暗
易な地域住民コンセンサス
黙の前提としていたよう
の形成
に、公共・民間のリスク、役
・公有地の活用、各種規制の
割分担が不明確である
特例等による行政の支援
・自治体の赤字補填
民間事業者
・収益最優先
・不採算部門の切り捨て
・決断が早い(機動的)
・短期的な視点に限られた
・経営ノウハウが多様
断片的な開発に陥りやすい
・資金調達力がある
・独断的経営(ワンマン)に
・高度成長志向
陥りやすい
・許認可事項に手間取る
2.事務局としての整理
(1)運営主体の一般的な形態について
検討するにあたって、どの様な運営形態があるのか、一般的な道の駅整備にあ
たっての運営形態を事例から整理を行いました。
(2)現地視察の実施
運営主体の整備の考え方について検討するにあたっては、
(1)の一般的事例
からでは十分な検証が行えないため、実際に運営の参考となる道の駅道の駅運
営者からの聞き取りを行い、運営にあたってのメリット、デメリットを整理致し
ました。
この聞き取り結果等を踏まえ、10月21日(水)に職員検討委員を実施し、
浪江町における運営組織のあり方についての検討しました。
≪職員検討委員会での検討経過≫
職員検討委員会による道の駅視察(山形県) 10 月 14 日
道の駅「ふくしま東和」視察 10 月 16 日
第 3 回職員検討委員会の実施(運営形態について) 10 月 21 日
道の駅「ひらた」視察
10 月 22 日
(3)事務局としての整理
事務局の結論としましては、魅力的な事業推進をするとともに、賑わいをつく
り収益性を確保して経営を維持していくために、民間主体での運営が望ましい
と考えます。
しかし、一方で浪江町の道の駅整備は一般とは違う、交流・情報発信機能を備
えた施設とすることが望まれており、営利追求だけで進めることは町の復興拠
点としての役割が担えることは難しいと考えます。
また、浪江町の状況を考えた場合、現時点では段階的に帰還が進むことが予想
され、民間の運営であっても経営的に困難な状況は想定されます。
以上より、民間及び行政機関が連携し、オール浪江という体制を構築し、整備
する『第三セクター』による運営が適していると考えております。