ルプレヒト教会の信徒会 聖ルプレヒト教会の本体である信徒会を構成しているのはウィーン市全域ばかりかウィーン市以外 の地域からも集まってくる人々です。自分もルプレヒト教会の一員だと感じ、また、人間であること と福音に沿って自分の良心と共に生き、責任ある生活を築くことができるキリスト者であることとを 両立できる人たちはすべてこの教会の家族のひとりです。聖ルプレヒト教会は教区教会ではなく、 Rektor という司祭を長とする信徒の集まりです。教会=信徒会に関する主な重要事項は基本条項に まとめられ、2008 年 10 月 18 日にウィーン大司教区より認可されています。 ・ キリスト教会の信仰と共に、信仰の中に生きる ・ 自意識と理想を高く持って構成する典礼・聖祭 ・ 現代美術や現代文学を通じて信仰を分析する ・ オイクメネー(エキュメニズム、教派を超えるキリスト教)への努力 ・ 自然に紡いできた、共同体的対話と共和主義的構造の信徒会 ・ 新しいものに対してオープンであることをモットーとする。 聖ルプレヒト教会はオープンな信徒会です。 私たちは誰に対してもその人物のすべてを含めて敬意 をもって接したいと思っています。私たちは疎外を経験し、私たちとの共同体の中で生きて行きたい と思う人々の故郷になりたいと思います。 この信徒会に特徴を与える事実として、ユダヤ教会(シナゴーグ)への距離的な近さと、またゲシュ タポ本部があったモルツィン広場への距離的な近さがあります。キリスト教の根底にユダヤ教があっ たことを考慮しながら、1938 年の 11 月ポグロム(ユダヤ人迫害)の犠牲者を追悼し、この地のもつ 特別な歴史的・教義的意味を現代に伝え、自覚するための記念式典を行います。 「シティ」 (ウィーン市中心部)の教会として、いわゆる「バミューダ三角地帯」(夜の繁華街)や、 また観光客との接点も大切です。聖ルプレヒト教会はウィーン最古の教会建造物ですが、ここに信徒 会をおく私たちには、 「神の家」だけではなく、美術史的な宝をも任されていることになります。で すから、聖ルプレヒト教会の聖堂では、信仰者だけではなく、観光客にも黙想の家、静かな気持ちを 取り戻す家、祈りの場を提供したいと思います。
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